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交差
奴隷市場 用意周到
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ぎし・ぎし・ぎしり
麻縄許さぬ其の動き
絶頂逃れは許ぬ檻
ぎり・ぎり・ぎりり
のこぎり刃の左右差に
娘の悶える声が響けば
嗚呼・嗚呼・嗚呼…っ
最後の呼吸を一頻り
葉っ・葉っ・葉…っ
迷える子羊、迷える妖精
そして幼性、羽根を失う
涙色・ぽたぽたぽたり
床の面・散りゆく羽根の残骸有りて
臙脂色・其の色妖し
蛍火に・翳して風下・達して風上
肩甲骨・哀れ晒され
艶やかな・景色広がる・羽根無し妖精
其の姿・しばし留めん
しばしのみ・球体股座が激しく急かせば
腹腔内・がじ・がじ・がじりと
刻まれる・音の散り様、影踏み旅団
「嗚呼・嗚呼・嗚…」
休みはやらん
食事としやう
淫靡な触手を
伸ばして振れて
其処で見ていろ
底で・見ていろ
粗娘がお似合い
お前は・奴隷
::::::::::::::::
村手前、雪がうっすらと舞う
山脈の中腹…
人間で言えば臍下丹田の
更に内部と言った処
良くぞ此の様な場所を選んだものだ
其の存在を希薄にできたものだ
気づかれぬ様、抹消された村
物理的な罠の数々
精神的な罠の数々
道標すらも嘘をつく道程を
踏破するには死の覚悟、嫌
其れ以上のものが必要であろう
知恵…知恵の力試しの道程
数学・天文学・薬草学
体技…肉体の充実・生命力の行程
維持・出力・入力・回復・鍛錬
此等の技能を全放出せねば
辿り着けぬ妖精の村
知恵の力だ、俺は知っているぞ
歴史書から消された史実を知っている
お前達が自ら消した事実も知っている
知は力、識は力、智慧の力で
俺は此処まで辿り着く事が出来た
入口らしい入口が無いのも結構
肩位置よりも高い塀で囲まれ、門番がおり
門扉に「妖精の村」と記載されており
3匹の可憐な娘が…
「ようこそ、妖精の村へ」
「ここは楽園、さ、どうぞ、此方へ」
「お疲れでしょう、お座りになって」
などと言ったら俺の興味は一気に削げる
そんな迎えが無い事に安堵するのさ
…俺は死神を背後に背負う、奴隷の王
このザックよりも重い想いを常時携帯し
情事に戯れ、死と揺蕩う者・也
さて…さて…
さて…さて…
其の気になれば鷹の翼を剥ぎ
蟻の群々を焼き尽くし
森の弱者と強者を入れ替える事も考える
実際に出来るかどうかは問題では無い
先ずは想像する事が肝心・要
かの歌謡いもそう言っていただろう
さて…さて…
さて…さて…
:::::::::::::::::
先行・逃げ切りだ
死神よ俺に力を貸せ
後出しに回れば決して成功せぬ
そんな予感は確固たる物に成る
高鳴る鼓動を呼吸で制御した後
俺は切れ味の鋭い短剣を
…懐から出す
覚悟・覚悟・覚悟
そして・もう一度覚悟を
呼吸・呼吸・呼吸
平時と何ら変わりの無い呼吸を
「渇望」と「注意事項」を反芻する
臓腑に落ちるまで何度・でも
…目的は?
妖精を目撃する事、先ずは此れ
…其の後は?
可能であれば1対1の状況にする
俺は分裂出来ない存在故
複数に取り囲まれるのは良くない
…其の後は?
捕縛する事を考える、可能ならばで良い
幻術の世界に堕としてやる
手法は幾つも有るが
手っ取り早い手法であれば有るほど良い
俺は無駄な力は使いたくない
…理由は?
誰も見た事が無い物を見たい
其れでは理由にならんか
斜め後方に座す俺の恋人よ、死神よ
…理由は?
誰も其の生態を知らぬ存在
其の存在を明るみにしようなどと
崇高な想いに駆られている訳じゃない
結局のところ俺の脳内が膿んでいるだけさ
高名に成りたい欲も無ければ
承認欲も歓楽欲も無い俺なのに
只、其処に有るものを知りたい
其の欲求さえ満たせれば良い
…其の後は?
奴隷市場の売り物にでもするさ
奴隷市場の見世物にでもするさ
麻縄で緊縛する情事事に委ねる
俺は直接手は下さない
優秀な手下共は何時も手薬煉引いているし
人外の者の生態解体ショーとなれば
金銀財宝など、幾らでも回収できるだろ
…金?
金・銀・財宝…此れに価値など無いよ
死神よ、恋人よ…俺は本心で言っているだろ
脳の中をお前の第3の目で見てくれ
血中のミトコンドリアを確認してくれ
「経験は金では買えない」本当に
俺がそう思っていない嘘つき伯爵なら
即刻お別れのキッスしてくれれば良いさ
未練など無いね・未練など…無い
懐から取り出した短刀は鈍く輝く
自らの大腿部に突き刺すために
::::::::::::::::::::
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