《瞑想小説 狩人》

瞑想

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交差

奴隷市場 生者必滅

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「外部環境が在ると言う
 其れを大事にしようと言う
 建前は大したものだ…
 一方で内部で何が起こっていて
 内包された氣、水、血の
 流れまでは意識しきれていない」

「お前達の得意な科学で一体
 何を何処まで解明できたという
 電話を用いて何時でも何処でも
 誰かと瞬時に繋がれる
 環境を作りあげたな…
 発想は何処からきたのだ
 一瞬でアクセスし
 確とした情報を即座に引き出す
 其の発想は我々と、又は天空と
 繋がる事が出来た者に唯一
 舞い降りた・天啓」

「此れはアカシヤの図書館を
 模して作成された物
 夢と現が混じり合い
 身体を依り代とし
 呼吸を其の始まりとし
 深い・深い・深い瞑想の中で
 舞い降りる直感に優れたる
 我々と同様の所作から
 生まれ落ちる・発想」
 
「何割の者が知っているという…
 本当のレコードの優秀さを
 其処には過去の歴史
 お前が22日前の朝食に
 焼けたトーストを喰ったことも
 其の昼食に小麦粉を用いた
 細長い物体の集合を
 濃いめの味で食したことも
 其の夕食に66点の妻から
 6点の油料理を差し出されたことも」 

「物真似は良い、が
 結局は底の浅い其処までのもの
 使う者が下手過ぎる
 作る者が強欲過ぎる
 情報には何よりも
 価値が在るというのに
 使い方が雑過ぎる
 情報が煩雑過ぎる
 そして卑猥過ぎる
 美しさなど微塵も感じぬ」

「其の程度の知能の持ち合わせでは
 真実にはたどり着けぬよ…
 大笑いさ、俺に言わせればな
 広告に踊らされ
 大きな誰かに搾取され続ける毎日
 大きな誰かは搾取し続ける毎日
 もっと・もっと・もっと
 手にする者は言う
 もっと・もっと・もっと
 手にしない者も言う
 気づかれずに搾取されている毎日
 そんなものが本当に発展と言えるのか」

「奇妙で具体的な話だ…が
 行政書士の資格を手にして
 国一つ動かす力など得ることはない
 其処に意味など何もない
 少々待てば…価値が根本から
 変わる時代が来るというのに
 そのような事に精を出すのは
 如何にも、勿体ない」

「俺は見てきたぞ
 俺達は見てきたぞ
 余すところ無く
 お前達の歴史を」

「搾取の歴史
 戦の歴史
 悲しみの歴史
 未来の概念を規程してしまった
 農耕の発見と発達を」

「農耕の発展は最高であり
 最低であったな
 嗚呼、最低な変化の一つだ
 何故なら…
 綺麗に循環する氣は失せ
 得体の知れぬ奇妙な不安の発生と
 最低な未来という概念を得てしまった故
 現在が何時も、何時も、何時も
 疎かに、無為になっている
 没頭状態とは程遠い
 チクセントミハイが
 あれ程に警鐘を鳴らしても
 鐘の音は届かなかったようだ・な」
 
 「不安…
 其れを拭うための浅はかな知識
 身体を包み離れない
 不安から遠く、遠く
 距離をとりたいが為の宗教の発生」

「土地の所有権を巡り争い
 只、其れをひたすら繰り返す
 哀れな・哀れな歴史」

「無知な者は…
 史実は曲がっている事を知らない
 其の永久機関に全てを記してやろうか
 本当の歴史の全てを
 膨大な量のデータを
 完全なものとして封入し
 66重のパスワードを付したところで
 その大波すら無かった事に
 してしまうのがお前達の浅ましさ
 サーフェイスはディープに
 ディープはマリアナに
 其れでも都合が悪い真実は
 消されてしまうのが地上の常
 余程・都合が悪いと見える
 余程・搾取が好きと見える」
 
「本当の史実・歴史
 学問は…
 東洋の限られた地域の
 極・極・極一部にしか無い」

「究極の心と身体…
 其の本の存在を知らず
 瞑想を只のブームとして
 ハタ・ヨーガを流行物としてしか
 扱えぬお前達と問答する言葉は無い」

「真の薬草学を見たことがあるのか
 真の肉体学を読んでいないのか
 真の栄養学を何故学ばないのか
 お前達が朝食を摂取し
 昼食を12時に摂取し
 夕食を19時に摂取する
 其処で限られたリソースを削り
 松果体に傷を付けられ
 扁桃体が大いに暴れていることに
 何故…気づかない
 大いに笑ってやるさ
 大いに馬鹿にしてやる」

「お前達の学芸会の様な歴史を
 大いに笑って死んでやる
 俺の爪を剥げ…
 同じ様に血液は流れるぞ
 お前達と同じ赤色だ…
 存分に流してやろうではないか
 バケツを準備しろ
 4リットル全てを其処の底に集め
 お前達と何が違うのか
 遠心分離機にかけてみるが良い」

「絶望は其処にあるだろう
 テロメアの分裂
 ミトコンドリアの在り様
 全てに違いを見つけるはずだ
 其処で絶望が一度・訪れる」

「お前達が歴史から消した
 極小生命体までも感知する
 スコープを使えば見える筈だが
 阿呆の集団であるが故
 其れは既に此の世から抹消されている」

「何とも勿体ない…
 我々と同じ領域に辿り着く術
 ほんの数人は其の領域まで
 辿り着くことが出来たというのに
 金・鐘・金・鉦のことしか
 他人を凌駕することにしか
 偽りの脳内物質
 ドーパミンを依り代にするしか
 価値を見いだせなかった愚か者め」

「レオナルドの絵画を
 鑑定に出すなどと
 戯けたことをする
 お前達は雑魚だよ
 内部の事など知る資格は無い」

「テスラの家を燃やしたな
 研究を無いものにしたな
 戯けたことをする
 お前達は稚魚だよ
 我々の事など知る資格は無い」

「戦艦の移動を
 都市伝説だと纏めたな
 戯けたことをする
 お前達は深海魚について
 結局何も知らずに過ごすのだ」

「シッタルダの貴重な
 本当に貴重な体験は
 我々の行動規範になっている
 お前達は読まないな
 読書をしない
 偽りの快楽に酔い
 月と太陽の比率に隠れた
 秘密の倍率を知らずに
 88歳で寿命を迎えるのが
 関の山…お笑いだよ
 人生活劇…お笑いだ」

「殺せ…早く…最も苦しむ手法で
 殺せ…お前達の得意な電気…
 交流電気を使って構わんぜ」

:::::::::::::::

「…嗚」「…嗚呼」「…嗚呼」
妖精の羽根は灼ける
焦げ茶を通り越し
黒に変化した色…
禁色(きんじき)・死路・苦路
それらが混じりあい
肩甲骨の根までも焼いた

「…くる・しい…」
それはそうだろう
お前を規定する
妖精を妖精たらしめる
2枚の背羽根が灼けたのだ

「…もう、駄目…」
その通りだ
もう駄目だ
後戻り出来るなどと
無為な希望は捨てておけ

大雨はお前の絶頂を
苦悶の表情も平に付す
股座より侵入した
球体の大暴れに
弓なりになっていろ

奴隷には似合いの姿だ
奴隷市場の王は
過去と対峙しながら
呼吸を整えつつ
「にやり」と笑う
灼けた匂いが市場を包む

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