《瞑想小説　狩人》

瞑想

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交差

奴隷市場　涅槃寂静

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「…先ず先制打を打つとしよう
　俺はお前が何者なのか既に知っている
　其の上で語ることとしよう
　この世・生きるは一切皆苦
　残念ながら人間は幸せになるように
　プログラムされてはいない
　細胞のレベルからそうなのだ
　故に苦しみに喘ぐ現在の姿…
　其れは至極正常であることを知れ」

「…何をしても其れは消えない
　一切皆苦…何をしても
　其の呪力・重力を
　消し去る事など出来ない
　其れが故
　何かにすがろうとする
　何か確かなものを手に入れようする
　愛・名声・富・家庭・妻・夫・立場
　確信・羨望・名誉
　そういったものだな
　これらは全て移りゆくものに過ぎない
　一切皆苦にして諸行無常
　この世に救いは無いように見える
　「苦」が初期設定であり
　頼れる確かなものなど何もない
　死してなお苦しむお前の様な者も居る」

「では如何にして生きるのか
　苦を滅することは出来ない
　どんなに優れたる者でも
　どんなに富んだ者でも
　どんなに安らかな家庭でも
　どんなに美しい嫁を持っても
　不安は平行した世界まで埋め尽くし
　進行形の世界の全てと言っていい程に
　濃い確かな存在として
　其処にあり・底にあり・粗娘にある」

「苦・不安…其れらを滅することはできぬが
　減ずることはできる、また其の手法も
　意外や意外、簡単なものだ
　知りたいだろう、死してなお知りたいだろう
　本当はお前が俺に教えて去るのが順序という
　ものだが、其処は今は論点にはすまい」

「苦を減ずる瞬間
　不安から遠ざかることのできる
　瞬間とはどんなものだ？
　考えろ・考えろ・考えろ
　今言った分に１８を掛け
　更に１８乗する数だけ思索しろ
　集中し、他に何もない状態で
　ひたすら思考しろ
　ひたすら思案しろ
　ひたすら思想しろ
　そして想像もしろ
　其処にもヒントがある」

「二つ答えを提示しよう
　一つは「没頭状態」を作り上げること
　他に何もなく
　わくわく、どきどき、ときめきの中に
　自分を放り込み、時間の感覚を忘れ…
　次へ・次へ・また次へと進む」

「かなり古い学問ではあるが
　此れは「フロー理論」と呼ばれるもの
　学ぶ価値がある貴重な学問也
　人生は「苦」なりと唱えた
　人物の概念と重ね合わせて
　良く良く見るんだ
　良く良く観るんだ
　浴中でも視て・翌日も看ろ」

「幸せ…そんなものはない
　不安…それは有る、人間の初期設定だ
　不安から離れる一歩は
　没頭・集中・ときめき
　俺が「ときめき」などと
　言ったら可笑しいか
　じゃあ笑え・大いに笑えよ」

「フロー状態に入ることには
　幾つかの条件もある
　人・物・時間・場所
　此等を心地よい状態で保ち続ける
　音も大いに状況を変化させるぞ
　其れらを整え、氣が逸れるもの一切合切を
　排他した・後
　集中する（何に）
　極・極・極・集中する（何に）
　極・極・極・集中する（何に）
　…すると…」

「一切合切が切り離され
　風景と一体に
　周囲と一体に
　建物と一体に
　自分と他人の区別が無く
　諸法無我、普遍の自分など
　存在しないことに気づく
　此れぞ涅槃・正に涅槃の領域也」

「…苦しいか
　…助けが欲しいか
　…もう少しだけ
　…俺の戯言を
　…息子の戯言であり真言を
　　聞いておけ、まだ・消えるな」

「幸せなど無い
　有るのは不安
　そして苦しみ
　幸せになる術など無い
　心の隙間を少しでも空ければ
　不安は容易に侵入してくる
　百本足のムカデの様に
　三本の首を持つ蛇の様に
　千草、百草、八千草の種の様に」

「其処から離れろ
　少しでも離れろ
　解るか…其のために
　中秋に集中し、呼吸に集中し
　極・極・極・集中状態を
　自分の中に作りだすんだ
　其れは幸せになるためじゃない
　人生はそんなに甘くはない
　答えは「苦」から逃れる術
　其れを如何に学ぶか・だ」

「涅槃の領域は・雲
　涅槃の領地の支配者は・全員
　涅槃の土地の持ち主は・自分
　涅槃に至る道程は・瞑想
　涅槃寂静…其れは自らの中に
　何時でも・何処でも作ることができる
　氣さえ逸れなければ
　集中さえ切れなければ」

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奴隷市
攫われ娘は
「嗚呼」・「嗚呼」・「嗚呼」
「もう駄目」・「やめて」
「もう駄目」・「嗚呼・呼」

黒バイブ
嵩増し捕らえた
単突起
弓なり背中は
絶頂・佐印

何度でも
逝く逝く娘は
哀れなり
突起を捕らへ
更に・捕縛し

赤バイブ
皮膚を削れば
「嗚呼」「嗚呼」「葉っ」
股座（またぐら）皮脂腺
一本・開く

ミニバイブ
中に挿入れば
なほたのし
香り・高ぶる
灯籠・揺れる

右の手は
高く麻縄
左手も
哀れ囚われ
奴隷の身分

一本線
無理に抉じ開け
其の内部
見分する也
這入るは球体

随分と
小さい洞窟
其の中で
入口上方
約３センチ

見つけたぞ
感度高ぶる
宅急便
此処に当てやう
振動・喰らへ

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