《瞑想小説 狩人》

交差

奴隷市場 肉体工事

：：：：：：：：：：

はいらいと
どこでとらえた
このむすめ
ようせい・えるふ
じんがいのもの

だんじょうで
いまや・どれいと
なりふせて
しばられ・みうごき
とれなく・されて

くちおもて
うらのうらがわ
はなびらの
すきまをふさぐ
よくぼうの・みず

ああ、ごくり
のみこむしかない
そのだえき
こぶんのだえき
けがらわしきかな

ようせいが
にんげんさまの
だえきのむ

にんげんが
ようせいさまに
のませてる
だえきのしゅうらい
ふせぐ・てだて・なし

ようせいが
けがれたきたない
えきたいを
むりに・のみほす
おとがひびけば

おんかいは
ふきょうわおんに
なりかわる
ほーるに・ひびき
あたり・じひびき

むなさわぎ
あわれなかわさぎ
いろは・くろ
どのちゃくらとも
にておらぬ・いろ

おおはしゃぎ
きりんの・くしゃみ
あな・むじゃき
せいてんの・へき
むてきの・そのぶき

むかえうつ
じゅんびは・よいか
はんせんか
うたえ・そのこえ
げんがっきに・のせ

ほうせんか
いろつやかわり
くれないに
みて・みませんか
やみよの・さざんか

…ああ、いや、よ
　おねがい、よして…
　もう、やめて…
　
…にんげん、なんて
　もう、だい、きら、い…

やめないぜ
ようせんさんよ
もののけよ
おまえはどれいだ
いちばのどれい

ちくびぜめ
もすこし・つよく
ほれ、ほれ、ほれ
どうだ、どうだね
かんじてしまうか

ぜっちょうに
たっしたときに
そのはねは
どんなきれいな
いろになるのだ

ぜっちょうを
むかえたときに
そのくちは
どんなことばを
くちにするのだ

にんげんと
かわらぬのなら
いとおかし
「ああ、だめ、いきます」
これでもかまわん

にんげんと
ちがうぶぶんが
あるのなら
みせてごらんな
うたげのきわみ

かいぞうが
ひつようなのだな
このからだ
にんげんさまが
たのしむためには

：：：：：：：：：：：：：

…こうじちゅう
　このさき・いまだ
　つうこうが
　できないのです
　おかえりください

…みっかかん
　つうこうどめと
　いったはず
　またあなたですか
　おひきとりおば

…おとなりの
　じょせいがぐったり
　してますぞ
　こきゅうをかくにん
　おやおや・してない

…みゃくはくは
　どれどれ、いちど
　そうけい・で
　ふれない・ふれない
　そういうことか

…かのじょの「し」
　こうつうりょうとし
　さきへゆく
　それがねらいか
　ざんねんながら

…ひとつの「し」
　それではにゅうじょう
　できませぬ
　でなおしください
　またあうひ・まで

…ああ、そうか
　あなたにかえる
　ばしょは、ない
　おーぷんかーが
　すみかなのだな

…もうひとつ
　ていあんしましょう
　いかがです
　この・たいひろ・で
　あとふつかほど

…そのじょせい
　したいのじょせいと
　ごいっしょに
　じかんをつぶして
　すごすというのは

…いやです・と
　あなたもとことん
　わがままだ
　どうしたものか
　ふむふむ・こまった

…びょういんを
　しょうかいします
　いいおいしゃ
　よるでも・あめでも
　やってるいしゃ・を

…まずそこへ
　いって・でんきで
　しょっく・して
　じょせいをもどして
　やって・ください

：：：：：：：：：：：：：：

どく、どく、と
そそぎこまれる
そのだえき
のみこまされるは
あな・かなしきや

ぴん、ぴん、と
はじかれまつる
りょうとっき
ぴんくのいろあい
あな・うつくしや

くちあけな
おれらとだえきの
こうかんだ
きっす・しようぜ
でぃーぷなやつだ

おまえとの
だえきこうかん
さいこうだ
もっと・のませろ
もっと・よこせよ

おれたちは
どんどんげんきに
なってくぜ
みろよしょうこだ
おおきなさおだち

おまえから
わきでる・えきたい
さくしゅして
ますます・げんき
だんせい・ほるもん

のみほしな
かわりにすいぶん
やるからよ
おれらのだえき
ごくりとのめよ

…ああ、ああ、あ…
　おくちの、なか、に
　たく、さん、の…

…えきが、はいって…
　あふれ、て、しまう…

…もう、やめて…
　おねがい、よして…
　ごうしゃ、を…

：：：：：：：：：：：：

したとした
まじわりあえば
こうふんざい
いたみのじょうざい
かるい・はんざい

そのちくび
ぴんくのとっき
そうきゅうは
きつりつしており
じゅうけつもよう

おやぶんが
ずいぶん・きにいり
くりっぷを
はじいて・さゆう
ひっぱり・じょうげ

さらに・ひき
はじいて・つまんで
あそぶので
ついに・かんせん
その・どうかせん

…ああ、ちくび
　わたし、の、ちくび
　とれちゃい、ま、す…

…ああ、ああ、いたい
　ああ、ああ、そし、て…

：：：：：：：：：：：：：：

…このさきは
　つうこうどめです
　ひきとりを

…なんべんも
　いわせるでない
　ほんとうに
　けいさつよびます
　よびますほんとに

…また、あなた
　なんかいおんなじ
　ものごとを
　くりかえすのです
　ふしぎな・ひとだ

…おとなりの
　じょせいはどこへ
　いったのです
　おひとりさまとは
　いがいであります

…このこうじ
　なんのこうじを
　してるのか
　またそれですか
　かいとうはおなじ

…あなたには
　しることかなわぬ
　こともある
　かいいんせいの
　いんぺいこうさく

…かえりなさい
　よのなかそれほど
　あまくない
　しらないほうが
　よいことも・ある
　
：：：：：：：：：：：：：