《瞑想小説 狩人》

瞑想

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生の味は死の影とともに

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にしにいく
しんじゅくえきの
かいさつで
ふまれぬように
きをつけながら

ひとしれず
ろまんすかーに
のりこんだ
さがみおおのが
しゅうちゃくらしい

がたごとと
うごきはじめる
そのれっしゃ
きもちたかぶる
たびだちのとき

さようなら
しんじゅくびるがい
おれのまち
いつか、こきょうと
よべるのだろうか

さようなら
まちのあかりよ
わすれない
まいひめ、あなたの
おどるすがたも

にしにいく
めざすはたんざわ
ひるがたけ
しんじゅくうまれ
わたしは、みみず

::::::::::

りらっくす
からだはぜんぶ
ゆだねるの
わたしのからだが
もとめるままに

ゆびさきの
うごくがままに
いしきせず
ながれるみずに
なればいいのよ

かんがえず
なにももとめず
かえりみず
ただよくぼうの
おもむくがまま

ばれえでは
けっしてえられぬ
このきもち
ふりーだんさー
ぬーどだんさー

ぜんぶみて
わたしをかんじて
ぼっきして
それがわたしを
みたしてくれるの

ほんきなの
あそびじゃないのよ
わかってね
しんけんしょうぶ
たたかいなのよ

たかぶらせ
せつなくさせて
もりあげて
ひとなつのこい
わたしにください

まいひめは
おとこのうえで
あですがた
さらして、はてる
といきが、もれる

ぜっちょうは
のうのなかにて
おこるもの
えんどるふぃんなる
のうないぶっしつ

ほーるない
かんきゃくそうだち
あんこーる
もいちどおどれ
さらにおどれと

おまちあれ
おきがえ、たいむ
そのあいだ
すいぶんほきゅうを
おわすれなく、ね

:::::::::::

たんしんが
12をすぎて
どようびに
ひづけがかわり
ながれもかわる

おどりこは
ひかえしつにて
こーひーを
ぶらっくのまんま
がぶりとのんだ

ますたーが
だいじょうぶか、と
こえかける

まいひめは
そのこえ、きかず
ぎらりとにらむ

けものの、め
そのめにやどった
けはいは、けもの

…それいじょう
 なにもきかずに
 ほうっておいて

…とめないで
 いまのわたしを
 とめないで

…ねえ、ますたー
 あなたのしごとは
 えいぎょうで
 わたしはおどりこ
 たちばがちがうの

…ほっといて
 おねがいだから
 ほっといて
 いいのよ、こんや
 しんだと、してもね

…けががちの
 わたしをしんぱい
 してくれる
 そのことには、ね
 かんしゃ、してるわ

…でもいいの
 どうでも、いいの
 こんやはね
 しんでも、いいの
 そんなきぶん、なの

:::::::::::

あんこーる
はくしゅがもとめる
もういちど
おどってみせろと
たのしませろと

かふぇいんが
からだをみたし
じゅうぶんに
きあいがのって
じゅんび、おーけー

しょうめいさん
おんせいさんも
ついてきて
わたしの、おどりに
わたしの、おどりに

ぶたいそで
つぶっためのなか
うつるのは
きれいな、やまなみ
にしの、やまなみ

しんでいい
わたしは、ここで
しんで、いい
こんやのおどりが
さいごでも、いい

まいひめの
らすとだんすが
しのかげを
やどしてけむる
しんじゅくのよる

::::::::::

おおのえき
にしにむかって
はだのまで
むかうのりもの
どんこうれっしゃ

ずいぶんと
にしへ、にしへと
きたもんだ
ここからあるいて
いかねばならぬ

きたぐちへ
かいさつぬけて
おりたてば
そこがめざした
ばしょのいりぐち

ばかおねを
めざしてすすむ
すこしずつ
ふまれぬように
かわかぬように

みずたまり
ときおりしぶきに
みをひたし
あふれるきぼうに
このみ、ふるえる

とざんぐち
たんざわみみずと
であったら
そのおおきさに
びっくりしたな

どちらまで?
ひるがたけとな
それはまた
ずいぶんながい
みちのりですな

しゅっしんは?
しんじゅくですと
それはまた
ずいぶんこうきな
いえがらですな

きをつけて
みちはけわしく
ひょうこうも
ずいぶんちがう
さんそもうすい

まよったら
けっしてくだらず
のぼるのみ
それがてっそく
とざんのるーる

ほくせいに
いちばんたかく
みえるのが
あなたのめざす
ばしょであります

でも、あなた
たんざわ、めざすと
いうならば
ここがそうです
すでにそうです

もしここに
もとめるものが
ないのなら
すすむとよいかと
ひるがたけまで

もしここが
もとめるものだと
かんじたら
とどまることも…
わるくは、ないかと

::::::::::

しんで、いい
こんや、わたしは
このばしょで
だんすとともに
はてて、しまおう

あんこーる
そのみちびきに
したがって
こきゅうをとめて
しんでしまおう

みじかくて
ながいじんせい
たのしんだ
こんやのわたしは
とっても、きれい

うつくしく
しんでいけるなら
しあわせよ
さがしてたのは
しにかた、なのかも

…じんせいは
 いかにいきるか
 ではないぞ
 いかにしぬるか
 さがすたびなり

そう、そうね
それがせいかい
そのきもち
だれか、わかって
おねがい、だれか

そう、せめて
ふたごのたましい
あるならば
いっしょにしんで
ほしいとねがう

ああ、そうだ
たばこをいっぽん
おいてきた
さいごにいっぷく
しごくのいっぽん

ろじうらで
すってからでも
よかったか

::::::::::

ああ、そうか
ここがたんざわ
そのくうき
みちたりたもう
さいぼうぜんぶ

みてみろよ
かんじてみろよ
よろこびだ
ごーる、しゅうちゃく
もくてき、たっせい

もうすこし
すすんでいこうか
それとも、だ
ここでしのうか
はてても、いいか

もくひょうを
なくしたときに
いきものは

しにいたる
とんだやまいに
おかされる

ああ、まよう
ここがごーるか
みのたけに
あったしにばしょ
そのばしょなのか

ああ、そうだ
たばこがいっぽん
あったはず
にこちん、たーる
たっぷり、つまった

うんめいは
そのいっぽんに
ゆだねよう
おれのからだを
どくでみたして

しぬならば
それもうんめい
しぬるだけ

しなぬなら
それがうんめい
すすむだけ

あわてるな
こきゅうゆっくり…
ひをつけて
からだをみたす
どくを、あじわえ

とおくなる
きおくとけはい
ろじうらで
うまれた、みみず
わたしは、みみず

::::::::::::

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