《瞑想小説 狩人》

瞑想

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地下牢の娘 其の2

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緊縛された乙女の姿
無垢で可憐で
か細い御身体(おからだ)
蛇に絡まれ
揺らされ揺れて
花びら散らす
無惨な有り様

其の両手首は
手錠に掛けられ
ベッドの北西、北東へ
其の両足には
足枷食い込み
南西、南東方向へ

じゃり
じゃり
じゃりと
音が響けば
被虐の詩を
誰かが詠う

《うらわかき
 おとめしばられ
 へびのむれ
 えさよ、えものよ
 ごはんのじかん》

蛇は食欲
溢れた様子
乳首に群がり
舐めて小突いて

緊縛姫はその度鳴いて
喚(わめ)いて助けを求めるも
誰ぞ聞く耳、持つもの非ず

壁に耳在り、障子に目在れば
聞いておくれよこの声を
聞かず言わざる見ざるの牢屋に
救いの指先届くまじ

姫は玩具と定義され
2人の女の言いなり手なり
其の手に握った鞭の雨振り
ひゅんと轟く夏の雷(いかづち)

絶え絶えの息を
表するならば
青息
吐息
蟲の息

首輪に一文字
付すならば
奴隷と玩具の
どちらが良いか

「痛いの?気持ちいいの?」
「不不、どっちもかしら」

蛇の巻き付く姿を楽しみ
更に時折、鞭振る2人

か弱い乙女を玩具となじって
群れする蛇に襲わせながら
鞭を振るって苛めてあげる
獲物は極上、至上の美
興奮してくる
濡れてきちゃうわ
もっともっとよ、叫んで頂戴
もっと過激に、喘いで頂戴
其れが出来ぬというのなら
無理矢理、挿れるわ、穴たる穴に
そしたらもっと貴女は綺麗
捕らえた姫様、其の身体
好きに出来るは特権階級
苛めてあげる
壊さぬように
とくと御覧な
此れが美よ

「嗚呼…!
 あ、あ、あ!」

胸の膨らみ
蛇に蒸されて
温度を上げれば引火点
緊縛姫の逝く様を
とどめとどめて
きちんと記して

弓なり背中は
絶頂合図
胸で逝くのか
鞭で逝くのか
其のどちらもか
はっきり申せ

「嗚呼!
 嗚呼!
 嗚呼っ!
 もう、やめ、て」

お仕置き
躾(しつけ)は苛烈を極め
一度の峠で終わる事なし

「駄目よ…
 まだまだ
 頂くわ」

号令一下
蛇の半数
方向変換
行く先変える

上半分は
其のまま頼むぜ
我々勇者は
下へと向かう

目指すは穴だ
2つも在るぞ
そしてとんがり
美味しい突起も…
挿入ってみようか
この穴に
巣食うは鬼か
はたまた蛇か

おっと間違い
蛇は我らだ
緑目ねえさま
挿入って、よいか

「犯してあげるわ
 全部の穴を
 気分はどうかな?
 詩にして頂戴」

「…」

「早く」

「ききとして 
 からだむしばむ
 へびのむれ
 とっきもあなも
 おかされまわされ」

穴を求める
最初の蛇が
姫のくぼみに取り憑けば
高鳴る鼓動
高まる怖れ

挿入って
挿入って
形に合わせて
ずる
ずる
ずるり

「そ、そ
 其処、は…」

悶え苦しみ
喘ぐ姫君
挿入って
挿入って
挿入って、きちゃう

盗人よろしく
鍵穴合わせ
這入った蛇は
嬉々と震える

其処は乙女の
恥じらう場所で
誰もが隠す
秘密の暗がり
恥毛の直下
股間と呼ばれ
過敏な神経
集う場所也

駄目
駄目
よして
私は餌では
ありませぬ

貴女は玩具よ
私の玩具
続ける、止めない
許して、あげない
 
そんな
無体な
殺生な
私が何を
したと申すの
 
意味など無いわ
貴女の悶える
姿かたちを見たいのよ
それじゃいけない?
理由にならない?

貴女が綺麗で
可憐だからよ
綺麗なものを
汚してみたいの
それじゃ駄目なの?
納得できない?

嗚呼
嗚呼
やめて…
お願い
お願い
おかしくなっちゃう

挿入った蛇は
デートに誘う
甘い言葉で
夜の海辺へ

其処には一隻
赤錆まみれの
古びた小舟が停泊しており
無邪気な恋人
攫って消える

挿入った蛇は
次なる蛇に
押され押されて
大渋滞

まあ待て
まあ待て
慌てるな
穴は2つも
在るではないか


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