《瞑想小説 狩人》

交差

蛇責め 其の９

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《中まで挿入った
　蛇の行方は
　子宮の入口、
　その間際
　
　其処にじゃれつく
　緑のけもの
　ぱくりかみつき
　毒が舞う》

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其処は私の
大事な場所で
循環道の最終地点
圏央道と交差する場所
オンナがオンナで在るために
１４で花咲く拠り所
男性諸氏の行き着く場所で
性の欲求、満たす舟

入口、間口に
蛇の頭が
ぐちゃ、ぐちゃ
ぐちゃ、ぐちゃ
音を立てつつ
最深部にまで取り憑いた

ゆら
ゆら
ゆらり

陰核、毒され
既にふらふら
既にゆらゆら

変わりゆく体温計の針
摂氏４０（しじゅう）を越えた頃には
生命維持のそのためだけに
き・すい・けつが使われる

そんな乙女に追撃せんと
挿入った蛇は狙いを定め
開いた子宮にキスをする

軽度の毒素が
其処を埋めたら
レントゲンで
写真を撮ろう
きっと他にない
世紀の瞬間が撮れるから

かぷり

口づけの直後
徘徊する獣は唇を開け
熱気の伴う吐息とともに
前牙２本を突き立てる

…っ！
嗚呼！
嗚呼っ！

痛みと刺激
恐怖の注射
排出毒素の
注入先は
乙女の最も
深い場所

挿入る
挿入るぞ
挿入ってくるぞ

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私は、オモチャ
２人のおもちゃ
大人の玩具
性の玩具よ
取扱説明書は
きちんと読んでね
正しく遊んで頂戴な
電気の道筋
違えちゃ駄目よ

「嗚呼、痛みは
　理由さえ在れば
　我慢できるものです
　その源泉さえ
　理解できれば
　麻酔など要りませぬ」

無、無
此の痛みは
此の痺れは
わたくしとて到底
納得出来るものでは
御座いませぬ
お願い、お願い
痛覚を残しておいて
痛みは生きるために必要なエッセンス
ねえ、
かりうどさま
そうでございましょう？

「嗚呼、痺れて
　ゆき、ます…
　感覚も、意識までもが
　麻痺して何も
　感じ取れなく
　なって、しまう…
　蛇さんお願い
　少しだけでも
　お食べ残しを」

誕生日
黄金週間
お盆や正月
休日疲労を伴うものよ
そんなものなどもう要らない
人間が堕落するのに
十分な時間であるのに対し
確固たる意思を獲得するのに
不十分な時間の束よ
「嗚呼、裁判か
　甘んじて受けるとしよう
　このソクラテスに対し
　人間を堕落させると言った君よ
　君に問わせて頂きたい
　私は間違っていると
　人間が成長する道を
　君だけが知っていると
　そういうことなのだ、な」

春夏秋冬
朝、昼、晩
旬のものを丸ごと食べる
其れが《食の究極形態》
其れが出来れば
苦労はしない
一寸ずつ
少しずつ
慌てず
焦らず
しかし確実に
「舌の回路と、ドーパミン
　細胞全てと、セロトニン
　食は舌を喜ばせることに非ず
　かのスズキ様の著書を
　実践して参りましょう
　長老様、それが良いかと」

不無
不無
成程
但し、但しな
愚民のヘルスは
我の求める処に非ず
生かさず殺さず
覚醒させず
このこと記すな
肉体学にも
栄養学にも
「定義を変えるぞ
　良い妻とは
　朝食にパンと牛乳を出し
　夕食に砂糖汁を出すものだ、と
　そのことを
　１日に６回
　口にし、周知せよ」

お肉をつまんで
優しく噛んで
毒を入れれば
栄養タップリ
美味しいお肉の出来上がり
ドナタでも
お好きなように
召し上がって下さいませ

「嗚呼、
　辱めて
　私の身体を
　権力と言葉の暴力で
　ひれ伏させて頂戴　
　力づくでオンナにして
　ください、な
　でもお気をつけください
　私の身体は、毒持ち、です」

犯して…
私を
好きにして…
ドレッシングは
カサス・デ・ヴァルドで
お願いします
しっかり求めて
はっきり誘って
美味しく食べて
お口に合いますか
私の身体、が

「おねえさま…
　わたくし、もう
　どくどくしくって
　どくどく流れて
　おりませんこと？」

舞って
踊って
色仕掛け
貴方の求める
ポーズをとるわ
こう
こう
こうかしら、ねぇ
私の舞いは如何ですこと？
性的刺激は如何ですこと？
踊りはこの為
仕草はこの為
貴方を、貴方を
虜にしてね
いざという時
駄目って言うのよ
それが大人のオンナの嗜み

「ワインを飲んで
　夜景を眺めて
　素敵な接吻、交わした後に
　刺激をたくさん
　私に頂戴
　退屈よりは
　よっぽどいいわ」

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貴女は毒持ち
噛んだ２匹の
毒がまわって
痺れてしまう

お注射は如何かしら
とっても
とっても
綺麗になったわ

貴女は綺麗よ
とっても綺麗
　
前蛇
中蛇
毒に噛まれて
犯されて
口には被虐の猿轡

貴女はオモチャ
私達のオモチャ
さて如何
毒蛇達との
戯れは

とどめよ
とどめを
挿してあげるわ

中の蛇を
抜いて出したら
後ろの穴にも
ご挨拶…

其処は貴女の
排泄機関
此れを折檻
今朝のハイライトで
セブンスターね

「嗚呼
　其処、は…
　痺れて何も
　感じませぬ、が
　嗚呼
　違う穴です
　用途の異なる…
　蛇さんお願い
　其処は違う、の」
　
「葉ぁ
　葉ぁ
　葉ぁ…っ！
　……っ！！」

蛇と乙女の
まぐわう記録
長老様にお見せして
三連符様にお渡しした後
作戦会議に付すとしましょう

「泣き喚きなさい
　悶え苦しみなさい
　氣絶してもいいわ、よ
　大丈夫
　赤と緑で
　鎮めて、あげる」

嗚呼
赤目、様…
緑目、様…

毒が回って
身体が
どうにも

事後処理は
お願い
致します

濡れた花びら
ぽた
ぽた
ぽたり

突起は賑やか
じく
じく
灼ける

ふら
ふら
ふらり

ふら
ふら
ばたり

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