《瞑想小説 狩人》

瞑想

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《才児》《クリップ責め》《蝋燭責め》

才児の小部屋

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現実の
声を
聞かせてくれ

頭の中が
脳みその中央が
ぼんやりしてきた
そんな
気がする



「…才児よ
 疲れては
 いまいか?
 …
 長い
 長い
 夜となった
 …
 疲れては
 いまいか…?」

「…流石、ですな
 其処まで
 気が行き届く
 とは
 …
 長い
 長い
 夜ですな
 …
 答えは「いささか疲れている」
 と
 いったところ」

「フム」

スクリーンを閉じる
少々の休憩が必要だ

呼吸を整える
4秒で吸って
4秒止める
4秒で吐いて
4秒止める

「…貴方には…
 貴方には
 決定的に
 欠けているものがあった
 …
 狩人として生まれ、
 狩人として育ち、
 14の齢で
 狩りを始め、
 同じ年齢でオンナを知り、
 同じ年齢で森を知ることになった
 貴方に
 欠けている、もの」

「…何だ
 それは…」

「…
 恋、
 ときめき、
 …
 貴方は
 恋を知らない
 ときめきを知らない
 …
 没頭すること
 没入すること
 今、ここにあること
 そこには誰よりも長けてはいたが
 …
 恋、ときめき
 …
 存在として聞いてはいても
 知る必要がなかった
 …
 その感覚が
 貴方には欠けていた
 …
 彼女を見る
 あの夜までは」

「…」

「…月光の巫女
 輪番の巫女
 舞い踊る妖精の存在
 …
 年齢も知らぬ
 生い立ちも知らぬ
 名前すらわからぬ
 あの娘の存在が
 貴方を本当に強く
 たくましいオトコに
 成長させようとしている
 …
 まさに
 今、
 そうでしょう?」

「…」
 
「…
 貴方は
 恋を
 している」

「…否定は
 しない
 …
 俺は現実主義なんでね
 現実の感覚
 現実に感じれれることしか
 信じないのさ」

「フム」

「遠く、離れるほど
 彼女を近く感じる
 とだけ
 言っておく
 …
 これで全てだ
 精一杯だ
 これでいいか?
 答えになって、
 いるのか?」

「とてもよろしい
 現実主義、
 とてもよろしい
 流石、
 流石、
 …
 こんなことを書いても良いものか
 わからないが
 記しておく必要もあるでしょう
 …
 例えば…
 例の一つとして、
 あくまで例え話として、
 聞いておいてください
 そして、
 なるべく他に漏らさず、
 広めず、
 そんな覚悟で聞いてください
 あえて改行はせずに
 そのまま書き続けますね
 この先は句読点も気にしませんぞ
 誤字脱字もチェックしません
 一発勝負
 …
 戦い
 闘争本能
 オトコ
 戦場
 これはオトコを
 さらにオトコにする
 しかし
 一方で
 愛する人が死に
 その家族は途方に暮れる
 何故?
 何故?
 何故こんなことが起こるのか
 何故?
 何故
 何故こんなことが起こり続けるのか
 戦い
 闘い
 闘争本能の発露
 その快楽物質を刺激し
 戦地へと誘う
 他の誰かが
 居るのかも
 ひょっとして
 ひょっとして
 ね
 商売上手
 誘導上手な
 誰かが
 ね」

「…」

「…おっと、
 危ない
 危ない
 喋りすぎましたな
 悪いクセですな
 長らく旅を続ければ
 こんなこともたまに
 喋りたくなるというもの
 …特に知恵に富み
 後世への影響を持つ
 誰かに」

「…」

「ボブ・ディランの
 …
 MASTERS  OF WAR
 これをいつか聞いて
 もらいたいものだ
 貴方の、
 狩人様の 
 感想を聞きたいものです
 先刻の表現を
 もっと詩的に
 もっと素敵にすれば
 彼の詩に出会うことも
 あぶない
 あぶない」

「…だれ、のことだか」

「…でしょうな
 津々浦々
 喋りが
 支離滅裂なのが私
 …
 なれど
 真実はいつも傍らに
 …
 そう
 貴方の中にあるし
 私の中にもある
 直感的なもの
 地球の裏側でも通用するような
 無意識の力を
 我々は生まれながら
 手にして、いる」

「…」

「…激しく
 書いておきましょう
 危なくないところまで
 …
 《無双原理》
 この言葉
 覚えておいてください
 …
 陰と陽
 その性質
 何故、植物なる陰性のものを
 我々は血液に
 陽なるものに
 変化させることができるのか
 …サイトではたどり着けません
 404の領域に価値を見いだせる
 そんな人間でなくては
 おっと
 あぶない
 あぶない」

「…むそうげんり」

「そう、
 真実にして
 力そのものにして
 際どい
 際どい
 危ういもの
 気もそう
 ソマチッドもそう
 世界の真実に近すぎる
 振動もそう
 周波数も
 波動もそう
 …
 あぶない
 あぶない」


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