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《才児》《クリップ責め》《蝋燭責め》
認証
しおりを挟むクリップは一旦
噛みつけば
何かを捉えれば
主の認証を必要とし
外すことも
場所を移動することもできない
最初に握ったものが主
そのものでなければ操作不能
君は両突起を
クリップで捉えられている
その主人が立ち去ったら?
その主人が死んでしまったら?
答えは2つある
小柄に依頼し、
初期化していただくか
マスターキーを持つ
長老に外してもらうか
この2つ
「…宇…宇…
嗚呼…っっ」
喘ぎ声が妖しく響く
君の高ぶりが感じ取れる
しかし、涼やかだ
祭りの夜に聞いた
あの声と一緒
因みに…
小説を書くなら
何かを表現するなら
スロートチャクラがいいな
やはり
といったところ
バイノーラル・ビート
スロートチャクラ
これで筆先に集中しよう
没頭
没頭
君もそうあってくれ
両突起のごく先端に
クリップが挟まり
振動する
突起は充血しているが
外的な要因ではなく
内側から充血しているのが解る
…君は…
興奮している
…この状況に、
6人に囲まれ、
突起に奇妙な物体を装着され、
縛られ、
身動きを封じられ、
ソファから動けない
被虐の自分に酔っている
《縄酔い》
そんな言葉があるが
君の身体もご多分にもれず
マゾヒストの素養がある
十分に
「…もう…」
「…何だ」
対面する長老が久々の発声
「…もう…
ご容赦…くだ、さい」
「…何故」
「…恥ず…かしゅう…
ございま、す、
宇宇…」
「…恥ずかしいのは
理由にならん
…そうさな…
始まるのにも理由があるように
終わりにも理由を付さねば
ならんか」
「…?」
クリップは思い思いに動かされた
上に引っ張ってみたり
重力に任せてみたり
左右にふってみたり
その度、君の小さな膨らみは
その動きにあわせ
美しい舞いを踊った
「…そう
気配、
色、
目安箱ですら探知できぬ狩人がおるな
行方の掴めぬ
あのオトコ
あいつは、
お前の…何だ?」
「……」
「あの、
狩人は、
お前の、
想い人、、、
そうかな?」
「……」
沈黙は金
雄弁は銀
君は金を選んだ
因みに行動は?
答えはプラチナだ
「…答えぬ、か
ならば
そうしていることだな」
~~~
(…殺してやる)
(…長老を?ですか?)
(嗚呼、今、ここで)
(これは、ビジョンです
どうぞ、落ち着きなさいな)
(……!)
(残念ながら、今はその時ではない
かの村は周波数によって守られている
甲月の間は、不可能です)
(…乙月、ならば?)
(残念ながら、其れも不可
乙月は常時、長老の目安箱
この監視の中にあるの、です)
~~~
…突起の先端に取り付けられた
クリップに割って入るように
同じ形状の
何体かが君に噛み付く
「嗚呼!だ、駄目、嗚呼っつ!」
右の突起に3つ
左の突起に2つ
あと7つは適当に君の身体を
徘徊する
勿論
いい意味での適当だ
君は苦悶する
最も君を反応させたのは
「指はじき」
おはじきをはじくような
勢いでクリップを弾く
指先のコントロールが肝心だ
ワンクリックで
君は一つ鳴き
細い腰が妖しく蠢く
ワンプッシュで
さらに一つ鳴く
指先までが
快楽から逃れようと騒ぐ
「嗚呼!
…
嗚呼っ!
…
嗚呼っっ……
…!……!…!」
どの一打も強烈であったが
下部からはじかれるのは
辛い
重力を失ったクリップ達は
中空を舞い
重力落下速度を加え
再度落下する
さらに、
クリップの振動が混ぜこぜになり
君はいよいよ
突起の刺激のみで
峠を越すこととなった
彼等はそれが面白い
オトナにも遊びは必要だ
嫌
オトナだからこそ
適正な遊びが必要だ
クリップは揺れ
弾かれ
君は何度も達し
何度も至る
その峠は甘くない
厳しい道程なのだろう
その表情が
声が
良く語ってくれる
…半刻から1刻の間
ずっとそんなビジョンが続いた
最後の着衣は脱がされることなく
クリップによる絶頂で
今夜は終わる
君が2度、失気した時点で
ゲーム・オーバー
何となく
それが輪番のルールであることを
筆者もやっと理解するところ
狩人は殺意を身にまとう
足の痛みはすっかり
癒えていた
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