《瞑想小説 狩人》

瞑想

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輪番の始まり

最後の着衣

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「…胸が、いいのだな?」

「…」

「答えたくないか、まぁ
 それでいい、
 感じておれば良い
 オトコの手の感触を
 …
 自分がオンナであることを
 …
 これが、性
 これが、生
 …
 生きること、そのもの」

「…嗚呼っ」

言葉は力強く
この世の習わしのうち
その6割を占めるように響く

激しく愛撫された胸への刺激
両突起は転がされ
摘まれた

パチニ小体は目覚め
君の肉と、神経と
快楽の中枢へと繋がっていく

これらは運動神経と密接に結びついており
ほんの細い棒の上に
器用にバランスをとるような
君ならば開発は容易いことだ

しかし

運動神経が良過ぎるのも
こういった場合には困りものだ
といっておこう

それは夜を深くする材料となり
オトコの嗜虐心を駆り立てる魔物となりうる
そしてだ、
魔窟の中には悪魔の性欲が潜んでいる


声にも気をつけたほうがいい
こういう場合に限り

君の涼やかな声が
怪しく漏れ出る度
長は硬さを増し
それは君を貫こうとするだろう

「…どこが、
 気持ち、いい?」

長が意地悪く聞く
君は「返事なし」を問の答えとした
頭のいい
聡明な女性だ

手足は炎のゆらめきに答え
陰影をさらに深くする
長老は行為に没頭し、
久しぶりのフロー体験を味わっている

…他の祈り女、なまじ経験を積み
 癖のついたものなど、要らん
 そもそも、輪番の本当の意味など
 この私以外の誰も、知らずともよい

何事かぶつぶつと呟いているオトコの声は
暖炉のパチパチという音にかき消えた

大変、大変重要なことであったと思うのだが
今となっては文脈をたどる他に術がない
または「戻る」のボタンを押すことだ

人生に戻るボタンがあるのなら
どこに貴方は戻りますか
どこに貴女は戻りますか
そして何をやり直しますか
挑戦しなければよかった
よりも
挑戦しておけばよかった
そう思うはず。

「…宇、宇…
 嗚呼…っ」

こんなに声が漏れるものなのか
随分と感じやすいオンナと思える

処女ではあるまい
14歳の儀式を終え
祈り女としてここに居るのだ

しかし
しかしな

この美しさ
可憐さ
黒い蝶のような怪しい美しさ
これは一体
どこからくるものだ

注意せねばならん
お前は…
やはり…
危険なオンナだ

キャミソールを抜け
生肌が顕著になる
ピンク色とオレンジ色の中間
その両突起は
新たな彩りとして宵の中に浮かぶ

君の両手はそれを隠すことに専念するという
新たな業務を与えられて
逆にほっとしたところだろう

最後の着衣は黒色
嫌…
紺色に何度も薄い青を
混ぜ、
もっと深く、
濃くしていった、
そんな藍色

瞑想深く、宵は更けゆく
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