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タカトの受難
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カルラ達に茶化されながら見送られ、俺は一人でギルドへ向かっていた。
なんでギルドなのかは分からないが、おそらく今日みたいな日はギルドへの人の出入りは少ないからだろう。
メシ食いに来る奴も中には居るだろうが、外に比べれば待ち合わせしやすそうだ。
「まさか異世界で髪のセットさせられるとは思わなかったな……」
俺がリアナと祭りを周るのが露見したことにより、カルラが持ち込んでいたワックスを髪に塗り込まれ、はしゃいだカノンさんやらサキュバスさんが口出ししながら、あいつら曰く『いい感じ』に仕上げたらしい。
寝癖と変わらねぇんじゃねぇかとも思ったが、カルラによるとパーマ風らしい。
「……引きニートがワックス持ってんのバグ過ぎだろ。まぁ、新品だったからアレか」
何処かから聴こえてくる軽快な音楽をぼんやり聴き流しながら、すれ違う人達とぶつからないように歩いてギルドに辿り着いた。
「あっ、タカトさん!」
「悪い、待たせたよな」
「全然ですよ。今日は髪型、いつもと違うんですね」
俺が入り口に立った時点で駆け寄ってくるリアナは、普段クエストに出掛けるようなローブや軽装鎧はなく、淡い青のワンピースを着てポニーテールにしていた。
「なんか、カルラ達にやられた。お前もなんかこう、アレだな……いつもと印象が違うっていうか」
「そうですか?ふふっ、良かったです」
目を伏せ気味で笑うその姿は、なんだか大人っぽくみえてしまった。
「あー、まぁ、とりあえず行くか。なんか暑いし喉乾いた」
「そうですか?まぁもう少ししたら夏ですもんね」
一緒に歩く奴がダサかったら相手が可哀想。そう思って新しく買った服は生地が厚めで、それで暑かったんだ、そうに違いない。今思えば普通にTシャツとジーンズにしとけばよかったのだ。
ギルドから出ると露店が広がっており、各地から集まった商人が客引きや実演販売をして騒がしい。
「タカトさん見てください!珍しい魔導具が有りますよ!」
「アクセ型か。凝ったデザインだな」
細い鎖、丸く削られた白い宝石。それを銀色の鉱石がレリーフのように固定している品だった。
「お兄ちゃん、今なら安くしとくよ。彼女さんに一つどうだい?」
「いや、彼女じゃ……あぁ、でもせっかくだし……買、う」
「タカトさん……!」
否定した瞬間の落ち込んだ顔を見てしまったら買わざるを得ない。おっさんのニヤニヤした顔は腹立つ。
値段は本当に安かったのは救いだった。最近クエストあんまやってなかったからな。
「どうでしょうか?!似合います?」
「おう、悪くないんじゃねぇかな」
「その返しは20点です」
「赤点じゃん」
まぁ、素直に似合ってると言えたら良かったんだろうな。そういう言葉は咄嗟には出てこないが。
ダメ出しをながらも、嬉しそうにトップ部分を指で撫でるリアナ。気に入ったみたいでよかった。
「この魔導具、魔力障壁の自動生成が組み込まれてますね。強度は初級魔法三発分程度ですけど」
「まぁ、値段相応といえばそうかもな」
途中で買ったジュースを飲みながらなんとなしに返した。リアナが歩く度に揺れるポニーテールがなんだか凄く印象的。
「でも、大切にしますね。タカトさんから頂いたものですから」
「そ、そんなもんくらい……壊れたら買ってやる」
「ホントですか?!なら次はリアナに似合うと思ったものを選んでもらいますからね。100点のやつ!」
「ソレはもういいだろ、点数のことは。あと金ない」
「じゃあ、また今度一緒にクエスト行きましょうっ」
日頃の感謝も込めて送っただけだが、そんなに嬉しそうにされたら調子が狂う。
て言うかなんだ、この落ち着かない感じ……。
「おう……よろしく頼む。いつもありがとな。感謝してる」
四歳差とは言っても若すぎるんだと思う。何せ中一と同じだからな。少し前までランドセル背負ってた子供と変わらない。
そんな女の子と祭に繰り出してこんなデ、デデ、デ……ート的な何かを楽しんでいる。本当に良いのだろうか。
「た、タカトさんっ、次は串焼き屋さんに行きましょう!港町の人気店が屋台で来てるんです!」
「そんなん有るのか。海鮮いいよなぁ」
「早く行きましょう、早く!」
瞬間、リアナが俺の手を取って駆け出した。縺れる足を何とか正しつつ、いつにも増して積極的なこいつに驚きやら気恥ずかしさを覚える。
「走ることないだろ!危ないぞ!」
「あははっ!すいません、なんかテンション上がっちゃって!」
後ろから見えたリアナの耳が赤い理由は何なのか、知りたいような知らないままでいたいような、そんな複雑な気分になって。
やっと速度を落として見た横顔は林檎みたいに赤くて。
「熱でもあんのか?急に走ると体温上がるし歩いたほうが……」
「ねっ、熱なんか……ッ?!ないですけど?!タカトさんもさっき暑いって言ってたしそっち関係じゃないですかね?!気温のせいです!直射日光みたいな!」
「ははっ、そうかもな」
思わず笑みを溢すと、相手も笑う。
近くで見るリアナの眩しい笑顔は普段の背伸びした様子とは違って、年相応の可愛らしい女の子のそれだった。
海鮮串焼きを堪能し、遊戯系の屋台も一頻り楽しんだ。時間はカルラ達と待ち合わせる時刻に近付きつつあり、リアナに予定を確認した。
「なぁ、この後の聖歌舞台、一緒に見るか?カルラ達も居るけど」
「良いですね!勇者様が居るのはちょっと雰囲気壊れそうですが……」
「言えてる。とりあえず飲み物でも買って、席取っとくか」
一応承諾してくれたので、目的の広場の近くのジュース屋さんに立ち寄る。この店は指定した果物をミックスジュースにしてくれるというもので、なかなか人気のようだ。
「リアナ、俺買ってくるわ。先行ってくれ」
「い、いえ……あの、出来れば別の店にしませんか?」
「果物嫌いか?」
「そうではなくてですね……あの、店員さん……が、あの……やっぱり別のお店がいいなぁなんて」
「はぁ?店員なんか誰も同じだろ。知り合いでもいんのか?」
急にしどろもどろになるリアナに不審感を抱きつつ、順番が来たので前を向く。その瞬間、俺に向けて発せられた聞き覚えのある声に、俺は背筋が凍りついた。
「悪かったなぁ、同じで」
「うわ……」
そこには、ヤクザみたいな顔したオッサンがいた。正確に言うとレーゲン・アルジャンスィこと水帝ことリアナの父親だ。
以前会った時に、彼氏であるという誤解を解き、普通に関わることは容認するような態度だったにも関わらず、目が笑っていない。
ていうか何でバイトみたいな事やってんだこのオッサン……!!
「リ、リアナのお父さん?!」
「お父さんって言うんじゃねぇ!!!!」
「やめてよパパ!!」
この賑やかな雰囲気をぶち壊す怒号。俺は無意識に蝶野に殴られる数秒前の山崎みたいな気分にさせられた。
面倒くせぇことになったな……。
「ったく、知り合いの店なんか手伝うんじゃなかったぜ。おら、さっさと注文しろ。リアナは?」
「リアナはおまかせで」
「あ、えっと俺は」
「あぁん?テメェはドリアンとドングリでいいんだよ」
「メニューにそんなもん無いでしょアルジャンスィさん……」
その組み合わせはチームシャルモンなんだよな。ブラーボとグリドン。
不機嫌さを全く隠そうとしないアルジャンスィさんは、何だかんだ言いつつ普通の商品を手渡してきた。まぁ知り合いの店だから変なことは出来ないって事なんだろう。
「まったく、リアナもこんな男と過ごすこと無いだろが。お前、昔はパパと結婚するだとか言ってくれたのになぁ」
「今考えたらパパみたいな人嫌ですけどね」
「リアナは俺みたいな豪放磊落な男がいいと思う」
「パパみたいな人は嫌」
「いやいや、リアナは俺みたいな質実剛健な男がいいと思う」
「でもパパは嫌」
こうしてみると、親バカってのも微笑ましく思う。
リアナ本人が本気で嫌がってるようにも見えないからだが。
「えーとお前……なんつったっけ?とりあえずお前、リアナに手出したら許さねぇぞ」
「しませんから……あと、タカトっす」
「タカトさん!リアナはいつでもウェルカムですよっ」
「テメェ!!絶対手出すなよ?!」
「なんで俺にキレるんすか!?めんどくせぇなこの親子……!」
リアナはリアナでマセた事言うし、飲み物買いに来ただけでこんな疲れると思わなかった。
ともあれ、面倒なオッサンの相手するのを切り上げて聖歌舞台の会場へ辿り着いた。開演前ではあるが人はかなり集まっている。
スペースを確保すると、簡易的な椅子に腰を下ろしてジュースを飲んだ。
「すみません、タカトさん。パパに絡まれちゃって……」
「ん、まぁ……普段と少し違うリアナも見れて面白かったけどな。お前、家だとあんなふうに怒ったりもするんだなって」
「そ、それって……家庭に入ったリアナが見たいって事ですか?」
「何でそうなるんだ……」
俺が項垂れると、リアナは楽しそうに笑った。
カルラ達に茶化されながら見送られ、俺は一人でギルドへ向かっていた。
なんでギルドなのかは分からないが、おそらく今日みたいな日はギルドへの人の出入りは少ないからだろう。
メシ食いに来る奴も中には居るだろうが、外に比べれば待ち合わせしやすそうだ。
「まさか異世界で髪のセットさせられるとは思わなかったな……」
俺がリアナと祭りを周るのが露見したことにより、カルラが持ち込んでいたワックスを髪に塗り込まれ、はしゃいだカノンさんやらサキュバスさんが口出ししながら、あいつら曰く『いい感じ』に仕上げたらしい。
寝癖と変わらねぇんじゃねぇかとも思ったが、カルラによるとパーマ風らしい。
「……引きニートがワックス持ってんのバグ過ぎだろ。まぁ、新品だったからアレか」
何処かから聴こえてくる軽快な音楽をぼんやり聴き流しながら、すれ違う人達とぶつからないように歩いてギルドに辿り着いた。
「あっ、タカトさん!」
「悪い、待たせたよな」
「全然ですよ。今日は髪型、いつもと違うんですね」
俺が入り口に立った時点で駆け寄ってくるリアナは、普段クエストに出掛けるようなローブや軽装鎧はなく、淡い青のワンピースを着てポニーテールにしていた。
「なんか、カルラ達にやられた。お前もなんかこう、アレだな……いつもと印象が違うっていうか」
「そうですか?ふふっ、良かったです」
目を伏せ気味で笑うその姿は、なんだか大人っぽくみえてしまった。
「あー、まぁ、とりあえず行くか。なんか暑いし喉乾いた」
「そうですか?まぁもう少ししたら夏ですもんね」
一緒に歩く奴がダサかったら相手が可哀想。そう思って新しく買った服は生地が厚めで、それで暑かったんだ、そうに違いない。今思えば普通にTシャツとジーンズにしとけばよかったのだ。
ギルドから出ると露店が広がっており、各地から集まった商人が客引きや実演販売をして騒がしい。
「タカトさん見てください!珍しい魔導具が有りますよ!」
「アクセ型か。凝ったデザインだな」
細い鎖、丸く削られた白い宝石。それを銀色の鉱石がレリーフのように固定している品だった。
「お兄ちゃん、今なら安くしとくよ。彼女さんに一つどうだい?」
「いや、彼女じゃ……あぁ、でもせっかくだし……買、う」
「タカトさん……!」
否定した瞬間の落ち込んだ顔を見てしまったら買わざるを得ない。おっさんのニヤニヤした顔は腹立つ。
値段は本当に安かったのは救いだった。最近クエストあんまやってなかったからな。
「どうでしょうか?!似合います?」
「おう、悪くないんじゃねぇかな」
「その返しは20点です」
「赤点じゃん」
まぁ、素直に似合ってると言えたら良かったんだろうな。そういう言葉は咄嗟には出てこないが。
ダメ出しをながらも、嬉しそうにトップ部分を指で撫でるリアナ。気に入ったみたいでよかった。
「この魔導具、魔力障壁の自動生成が組み込まれてますね。強度は初級魔法三発分程度ですけど」
「まぁ、値段相応といえばそうかもな」
途中で買ったジュースを飲みながらなんとなしに返した。リアナが歩く度に揺れるポニーテールがなんだか凄く印象的。
「でも、大切にしますね。タカトさんから頂いたものですから」
「そ、そんなもんくらい……壊れたら買ってやる」
「ホントですか?!なら次はリアナに似合うと思ったものを選んでもらいますからね。100点のやつ!」
「ソレはもういいだろ、点数のことは。あと金ない」
「じゃあ、また今度一緒にクエスト行きましょうっ」
日頃の感謝も込めて送っただけだが、そんなに嬉しそうにされたら調子が狂う。
て言うかなんだ、この落ち着かない感じ……。
「おう……よろしく頼む。いつもありがとな。感謝してる」
四歳差とは言っても若すぎるんだと思う。何せ中一と同じだからな。少し前までランドセル背負ってた子供と変わらない。
そんな女の子と祭に繰り出してこんなデ、デデ、デ……ート的な何かを楽しんでいる。本当に良いのだろうか。
「た、タカトさんっ、次は串焼き屋さんに行きましょう!港町の人気店が屋台で来てるんです!」
「そんなん有るのか。海鮮いいよなぁ」
「早く行きましょう、早く!」
瞬間、リアナが俺の手を取って駆け出した。縺れる足を何とか正しつつ、いつにも増して積極的なこいつに驚きやら気恥ずかしさを覚える。
「走ることないだろ!危ないぞ!」
「あははっ!すいません、なんかテンション上がっちゃって!」
後ろから見えたリアナの耳が赤い理由は何なのか、知りたいような知らないままでいたいような、そんな複雑な気分になって。
やっと速度を落として見た横顔は林檎みたいに赤くて。
「熱でもあんのか?急に走ると体温上がるし歩いたほうが……」
「ねっ、熱なんか……ッ?!ないですけど?!タカトさんもさっき暑いって言ってたしそっち関係じゃないですかね?!気温のせいです!直射日光みたいな!」
「ははっ、そうかもな」
思わず笑みを溢すと、相手も笑う。
近くで見るリアナの眩しい笑顔は普段の背伸びした様子とは違って、年相応の可愛らしい女の子のそれだった。
海鮮串焼きを堪能し、遊戯系の屋台も一頻り楽しんだ。時間はカルラ達と待ち合わせる時刻に近付きつつあり、リアナに予定を確認した。
「なぁ、この後の聖歌舞台、一緒に見るか?カルラ達も居るけど」
「良いですね!勇者様が居るのはちょっと雰囲気壊れそうですが……」
「言えてる。とりあえず飲み物でも買って、席取っとくか」
一応承諾してくれたので、目的の広場の近くのジュース屋さんに立ち寄る。この店は指定した果物をミックスジュースにしてくれるというもので、なかなか人気のようだ。
「リアナ、俺買ってくるわ。先行ってくれ」
「い、いえ……あの、出来れば別の店にしませんか?」
「果物嫌いか?」
「そうではなくてですね……あの、店員さん……が、あの……やっぱり別のお店がいいなぁなんて」
「はぁ?店員なんか誰も同じだろ。知り合いでもいんのか?」
急にしどろもどろになるリアナに不審感を抱きつつ、順番が来たので前を向く。その瞬間、俺に向けて発せられた聞き覚えのある声に、俺は背筋が凍りついた。
「悪かったなぁ、同じで」
「うわ……」
そこには、ヤクザみたいな顔したオッサンがいた。正確に言うとレーゲン・アルジャンスィこと水帝ことリアナの父親だ。
以前会った時に、彼氏であるという誤解を解き、普通に関わることは容認するような態度だったにも関わらず、目が笑っていない。
ていうか何でバイトみたいな事やってんだこのオッサン……!!
「リ、リアナのお父さん?!」
「お父さんって言うんじゃねぇ!!!!」
「やめてよパパ!!」
この賑やかな雰囲気をぶち壊す怒号。俺は無意識に蝶野に殴られる数秒前の山崎みたいな気分にさせられた。
面倒くせぇことになったな……。
「ったく、知り合いの店なんか手伝うんじゃなかったぜ。おら、さっさと注文しろ。リアナは?」
「リアナはおまかせで」
「あ、えっと俺は」
「あぁん?テメェはドリアンとドングリでいいんだよ」
「メニューにそんなもん無いでしょアルジャンスィさん……」
その組み合わせはチームシャルモンなんだよな。ブラーボとグリドン。
不機嫌さを全く隠そうとしないアルジャンスィさんは、何だかんだ言いつつ普通の商品を手渡してきた。まぁ知り合いの店だから変なことは出来ないって事なんだろう。
「まったく、リアナもこんな男と過ごすこと無いだろが。お前、昔はパパと結婚するだとか言ってくれたのになぁ」
「今考えたらパパみたいな人嫌ですけどね」
「リアナは俺みたいな豪放磊落な男がいいと思う」
「パパみたいな人は嫌」
「いやいや、リアナは俺みたいな質実剛健な男がいいと思う」
「でもパパは嫌」
こうしてみると、親バカってのも微笑ましく思う。
リアナ本人が本気で嫌がってるようにも見えないからだが。
「えーとお前……なんつったっけ?とりあえずお前、リアナに手出したら許さねぇぞ」
「しませんから……あと、タカトっす」
「タカトさん!リアナはいつでもウェルカムですよっ」
「テメェ!!絶対手出すなよ?!」
「なんで俺にキレるんすか!?めんどくせぇなこの親子……!」
リアナはリアナでマセた事言うし、飲み物買いに来ただけでこんな疲れると思わなかった。
ともあれ、面倒なオッサンの相手するのを切り上げて聖歌舞台の会場へ辿り着いた。開演前ではあるが人はかなり集まっている。
スペースを確保すると、簡易的な椅子に腰を下ろしてジュースを飲んだ。
「すみません、タカトさん。パパに絡まれちゃって……」
「ん、まぁ……普段と少し違うリアナも見れて面白かったけどな。お前、家だとあんなふうに怒ったりもするんだなって」
「そ、それって……家庭に入ったリアナが見たいって事ですか?」
「何でそうなるんだ……」
俺が項垂れると、リアナは楽しそうに笑った。
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