ニートの俺がサイボーグに改造されたと思ったら異世界転移させられたンゴwwwwwwwww

刺狼(しろ)

文字の大きさ
上 下
48 / 132
File.4

わっしょい

しおりを挟む
広大な森であっても出会すには少し多い気がする魔物の数に、魔王の封印が少しずつ弱まっているのを感じさせられつつ、手当り次第に討伐していく。

「なんか疲れてきたなwww癒しが欲しいwwww」

「ご主人様♡シャルがハグしてあげよっか?」

「サキュバス!場にそぐわないふしだらな事をするな!」

「ハグだけですぅー、ふしだらじゃないですぅー」

「信用ならん……」

「ぐへへwwwwwwもれなくおっぱいが当たるので不健全ではありますなwwwフォカヌゥwwwwww」

そんなことを言いつつ、丁度いい感じの切り株に腰を下ろした。

「二人とも、どんくらい倒した?俺は二十くらいだけど」

「私は十六だ」

「シャルは十七!エルフの負け~!」

「この……っ」

他の参加者はどの程度倒したのか気になるところだが、純粋な人数差でも負ける気がしない。
この辺に出てくる魔物も居なくなったので、ポイントを変更しなければ。

「いい感じだな。これならあのワッショイとかいうふざけた名前の景品も手に入りそうだwwwもっと倒しに行くぞwww」

「はーい!」

「次で巻き返してくれるっ」

それぞれの意気込みも新たに、俺達は更に奥まで足を踏み入れようとした時だった。

「あ、カルラ。どうだ?調子は」

「タカティーヌwwww使い魔出してないけどどうしたんだよ?」

何だか疲れた顔をしたタカトが後方から声をかけてきた。普段のやる気のなさそうな雰囲気に輪を掛けてだるそうに見えるwww働けwwww

「あんま使い魔出したくねぇんだよな。うるせぇから」

「うるさい使い魔とはwww興味があるwww見せてくれよwwwwラッパ吹いてたりすんのかなwwwwww」

「すぐ引っ込めるからな……。来い【ラファエル】」

マスタータカトの手の甲にある契約紋が淡く輝くと、金色の魔法陣が展開される。名前で分かるように、恐らくは天使だ。
その神々しい輝きに身を包んだシルエットは徐々に輪郭を現し、ついにその光が弾けて俺達の前に顕現した。

「どーもー!ラファエルちゃんでーっす!きゃるるん!」

「うわ……」

「うわ……」

「うわ……」

「三人で同じリアクションすんな」

たしかにうるさいのもあるが、天使というには威厳も何も感じられない言動、整った顔の造形はさすが天使といった風貌に、金髪の巻髪、そして服装はミニスカナースだった。
誰に刺すのか、巨大な注射器まで装備しておられるwwwwww

「タカトきゅんが久しぶりに呼んでくれたと思ったら周りのお友達に引かれてる?!悲しい~!えーん!」

「な、うるさいだろ。だから武具化召喚で一人でやってたんだけど」

「おいサキュバス、貴様と少しキャラ被ってないか?」

「被ってないもん!」

「心中お察ししますwwwwwwwww」

タカト自身の成績は三十二体の討伐という記録を叩き出して居るが、本人はバテてしまったので休憩するのだそう。
ラファエルのもつ注射器は、疲れや痛み等を直接吸い出せるものらしいが、本人と居るだけで疲れてて笑ったwwwwww

タカトの使い魔であるラファエルさんは、相当本人を気に入っているらしく、子犬のようにタカトの周りを楽しそうに着いて回る。

「ねぇねぇ!せっかく呼んでくれたんだし、デートしよデート!お姉さんがリードしてあげるからさぁ~!」

「ええい、鬱陶しい!帰れ!」

「ひっどーい!森なんだしピクニックし 」

言葉半ばで、ラファエルさんの召喚は解除された。
ほんとにすぐ引っ込めててクソワロタwwwwww

「……はぁ。まぁ、こういうことだ」

「でも天使なんてすげぇじゃんwww戦闘には役立つんだろ?」

「まぁな。常時回復が掛かる盾と、ラファエルの魔力で創り出された翼で機動力も上がる」

「それはなんというか……直接召喚するより、強そうだな」

「たしかに~♡」

苦笑いするタカトは切り株にどかりと腰を下ろすと、頭を掻きながら呟いた。

「あいつは元々人間が好きで、ある程度の素質がある奴の呼び出しと契約には応じてきたらしいが、あの性格のせいで契約破棄されまくってきたんだとさ」

「お人好しのタカッティには契約破棄する非情さがなかったということでwww」

「かもな。とりあえず疲れたし、それなりに数は討伐したから俺は降りる。頑張れよ」

タカトは手をひらひらと振ると、転移結晶を手にした。
使い魔と契約主の在り方は人それぞれだと、しみじみと思う。俺についてきてくれるこの二人は丁重に扱わなくてはwwwwww

「じゃあ、頑張れよ」

「お前の死は無駄にしないwww絶対にWASSHOIは手に入れるからなwwww」

「勝手に殺すな」

──ガサッ!

そう言って結晶を砕こうとした直後、物陰から何者かが飛び出してきた。
ちょっと前のポケモンかよwwwwww

「タ、タカトさん!あの……!」

「お前は……!?」

突如飛び出してきたその人物は、黒髪ポニテ眼鏡の女子だった。群青色の瞳をもつそのおにゃのこは、青い法衣っぽい装いに長杖を持っており、見るからに魔法使いって感じの見た目だ。
傍らには使い魔であると思われる、小さな鳥型の魔物が滞空している。

「た、たまたまお見かけしたので、ついお声をかけてしまいました……!」

タカトを見つめる表情は熱っぽいものがあり、何となく事情は察した。リア充しね。

「タカトきゅんwwwwwwこのおなごはお主の事を好いておると見て間違いないでござるよwwwwww数多のギャルゲーをやり込んだ拙者見破ったでござるなりよwwwwwww」

「お前いきなり何言ってんだよ」

「な、は?えっ、すっすすす……好きとかそんな……あのっ」

ここはせめてフラグを自覚させてやろうと思い、俺は優しさだけで目の前の女の子の感情を代弁した。リア充は爆ぜろ。

タカト本人はあっけらかんとしているが、魔法少女(仮)ちゃんは動揺と羞恥に顔を赤く染めながら俺を睨んできた。
その眼差しwww嫌いじゃないわwwww

「こいつは【リアナ・アルジャンスィ】って言って、過去に何度かパーティ組んで依頼こなしてた仲だ。久しぶりだな」

俺の親切心溢れるアドバイス(大嘘)の甲斐あって、タカトがリアナちゃんの紹介をしてくれた。

「お、お久しぶりです……最近お見かけしてもすぐ何処かへ行かれてしまうし、さ、先程の綺麗な女性は……あの……」

「ラファエルさんのこと彼女か何かだと思われてるぞwwwwww」

「冗談きっつ。そんな事ねぇから、勘違いしないでくれよ?リアナ」

「そ、そう……なんですか。わかりました」

リアナちゃんは安心したように溜息を小さく吐き、俺には見向きもせず話題を変える。

「この後、お時間ありますか?良かったらお祭りを一緒に見て、回りたいなぁ……なんて……」

「ん?あぁ、まぁいいけど」

「デートだデート♡シャルもご主人様とデートしたーい♡」

「自重しろサキュバス」

「イベントを抜け出してwwwwデートしようとしてる奴がいたんですよぉ~wwwwwwなーーーにィ?ヤッちまったなぁwwww男は黙ってwwwオープンセックスwwwww男は黙ってwwwwwwオープンワールドワイドセックスwwwwwwwww」

タカト以外には全く興味がありませんムーブをしているリアナちゃんは、とにかく必死なんだろう等と思いつつ、シャルの発言と俺のクールポコでまたしても彼女は赤面するのだった。

「な、なんなんですかっ!?からかわないでください!あまりにも下品です!!」

「すまんwww応援しようと思ってwwwww二人で楽しんできてくださいwwwライバルが減ればWASSHOIにも近付くってもんだしwww」

「リアナすまん、コイツこんなんでも勇者なんだよ。
お前、さっさと討伐数稼がないと負けるぞ」

リアナちゃんがマジギレしてたので、俺達はポイントを移動すべく二人の元をそそくさと離れた。
クールポコは本来二人でやるものなので、今度バビさん辺りに打診してみようと思う。

「どこも狩り尽くされてきた感出てきたなwwwリア充からかって遊んでる場合じゃなかったwwww」

「そうだぞ、カルラ。それに森の中とは言え、あんなはしたない言葉を発するのも関心しない」

「ご主人様は二人の仲を取り持とうとしてたんだよ~、優しいね♡」

「まぁ俺、自称恋のキューピットですしwww」

「あんな傍迷惑なキューピットが居てたまるか。二人が可哀想ではないか」

獲物を求めてさらに奥へ進みながらそんな会話をしていると、次はリリィちゃんとヴァン(おおかみのすがた)が少し先に見えた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~

ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。 そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。 そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

エンシェントソルジャー ~古の守護者と無属性の少女~

ロクマルJ
SF
百万年の時を越え 地球最強のサイボーグ兵士が目覚めた時 人類の文明は衰退し 地上は、魔法と古代文明が入り混じる ファンタジー世界へと変容していた。 新たなる世界で、兵士は 冒険者を目指す一人の少女と出会い 再び人類の守り手として歩き出す。 そして世界の真実が解き明かされる時 人類の運命の歯車は 再び大きく動き始める... ※書き物初挑戦となります、拙い文章でお見苦しい所も多々あるとは思いますが  もし気に入って頂ける方が良ければ幸しく思います  週1話のペースを目標に更新して参ります  よろしくお願いします ▼表紙絵、挿絵プロジェクト進行中▼ イラストレーター:東雲飛鶴様協力の元、表紙・挿絵を制作中です! 表紙の原案候補その1(2019/2/25)アップしました 後にまた完成版をアップ致します!

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

処理中です...