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サイボーグ式ダイナミック採掘
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洞窟内部は二人並んで歩くと少し狭く感じる程度の広さで、光源は先頭のカノンさんの魔道具と、最後尾の竜胆の持つ魔道具で確保している。
何度か蝙蝠型のモンスターとも遭遇したが、今のところ苦戦する相手には出会していない。この広さでの戦闘はかなり動きの制限がかかるので、出来れば何事も無く終わって欲しい。
「あ、ここが採掘場ね。奥にも続いてるわ」
「なんか広くなったwww」
「どうやらここが鉱脈のようだ。カノンくんはディアウル鉱石の見分けは付くのかな?」
「大丈夫よ、下調べしてあるから」
ディアウル鉱石は純白のツルツルした鉱石らしく、その硬さは世界で一番硬い等と言われているものらしい。
竜胆が指した場所の他にもいくつか採掘ポイントがあり、俺はモンハンよろしくピッケルを構える。
「よーしwwwテンション上がってきたぁwww」
「イヴもやる」
「シャルも~♪」
だが、始めた最初は楽しかったものの、次第に飽きてくるのも早いわけでwww
「あー……だる、なんかもっと楽な方法ないかなwwwリンドえモンwww」
「誰だいそれは。含水爆薬でもできれば早いのだが……あぁ、君が周辺に衝撃を与えればいいじゃないか」
「なるほどwwwちょっと皆離れててwww」
俺は右足にスレイプニルを装備し、筋肉増強と皮膚と骨の硬質化で全身を強化すると、鉱脈目掛けて渾身の力でそこへ後ろ蹴りを繰り出した。
「ティチャギwww」
──ドガァァアッ!!!!
体に響く確かな反動と、耳を劈くような破壊音が周辺を駆け巡り、岩肌にクレーターを作った。
「く、崩れたりしないわよね……?」
「流石ご主人様ぁ♡」
「いっぱい壊れた」
「どうやらこの手法は正解だったようだね。これが目当てのものではないかなしかし、あれだけの衝撃を受けて傷も付いていないとは興味深い」
辺りに飛び散った岩石にそれらしきものはなかったが、竜胆が見詰めるそこには、情報通り純白ツルツル鉱石が壁から顔を出している。
「結構大きいわね!これなら目標の量も確保出来そうだわ」
「カルラ、おつかれ」
「こんな奥の方にあったんだねぇ」
あとは鉱石の周辺の石を砕いて、ついにディアウル鉱石の採取に成功した。
ついでに採れた様々な石も、半分はリンドウが研究材料に、もう半分は売却か武具の素材として保管することになった。
「さてそれでは、下山しようか」
「えー、奥行かねぇの?探検しようぜwww」
「探検、楽しそう」
「まぁ、早く終わったし少しならいいんじゃないかしら」
「ご主人様が行くなら行く~♡」
採掘場として開けたこのスペースから更に道が広がっているところを指差して、俺は抑えられない冒険心をアピールしたwww何か楽しいことがあるに違いないwwww
「同意しかねる。時間も遅いし早く下山すべきだ。行きたい者だけ行くといい」
「つれねぇなぁ。まぁいいか、早くランバット氏にも届けなきゃだしな」
「カルラ様、今度二人きりで行こうね♡」
「こんな人気のないところらめぇwwwwww」
帰りは下りるだけなので、シャルがイヴっちを抱え、俺はカノンさんを抱えて飛んで下山した。カノンさんのもちもち柔肌で股間の血流が良くなりましたねはいwww
竜胆も不思議道具で少し遅れて無事下山してきたのを確認してから、馬車を拾ってそのまま王都へ向かう。
「明日は討伐依頼をこなしていきましょ。場所はディノスダイナのほうが近いわね」
「ふん、巨大なる蛇か。相手にとって不足無しだ」
森に住み着いたらしく、そこが行商ルートとして使われている為、討伐してほしいとの内容だった。現在一時的に遠回りしているので被害は最小限とのことだが、なるべく早く終わらせてやりたいところだ。
それから他愛もない話を繰り返していた俺達だったが、竜胆が振った話題は俺も地味に気になっていた内容だった。
「そういえば聞きそびれていたんだが、何故世界の違う私達が会話だけは出来て文字は読めないのか気になっていてね」
「あ、そっか。まだ説明してなかったわね。この世界で何処の国の人でも会話が可能なのは、精霊のおかげなのよ」
「精霊……とは、どういう存在なのかな?」
「高密度の魔力の塊が、意思を持った存在っていうのかな……。風属性の精霊達が通訳をしてくれてるのよ」
「ほう。何故精霊はそんなことをしてくれるのか分からないな。意思があるということは何か目的があるはずだが」
「精霊はこの世界で魔素を取り込んで生きているの。魔素は自然の中からも発生するけど、生物が消費した魔力は魔素として霧散し、それが彼等の主な供給源になっている。
私達が繁栄したらその分彼等の得られる魔素も増えるから、その手助けといった感じかしら」
カノペディアによれば、声を伝達する際に発声元の意思を汲み取って、それを翻訳しているという仮説を提唱した魔導師がおり、その説が一般的らしい。
国や種族が違ってもある程度の知性がある生物同士の会話が成り立つのは、こういう仕組みがあるんだということでした。
「はぁ~るばるぅwww来たぜwww王都へぇえええwww体いてぇえええwwwwww」
「その割に元気そうね」
「カルラ様、言ってくれれば膝枕してあげたのにぃ♡」
「夜の王都、きれい」
「私は少し寄るところがある。用事が済んだらここで合流しよう」
復興作業も少しずつ進んでおり、魔道具で照らされた街の酒場からは騒がしい声が漏れてきている。
ギルドも多分こんな感じになってんだろうな。
「ランバット氏驚くかなwww目標より多めに採れたし他の素材もあるwww」
「多分びっくりするわね!しかも一日で採れたんだし」
「シャル、飛んでっ」
「はーい♪」
イヴっちを抱っこするのにハマっているらしいシャルは、そのままランバット氏の店である【デミウルゲイン】へ飛んでいった。
遅れて到着して彼に納品物を見せると、驚きを通り越してドン引きしててワロタねwww
「カルラ……お前何者だよ……嬉しいけど引くわ」
「そんなこと言わずにwww俺の武器頼んだっすよwww」
一抱えほどあるディアウル鉱石の塊と、手のひらサイズに砕けてしまった各種素材を贈呈することで、俺の武器がより豪華でカッコよくなることを期待しておりますwwwwww
「そりゃ勿論だが、他の素材も結構良いもん揃っててな……素でビビった」
ギルドの依頼完了手続きには、特例を除いて基本的には依頼主からサインをもらう必要がある。
それをギルドで提出し受理されて、初めて報酬が得られるのだ。
「カルラ、お腹すいた」
「ついでにギルドでメシ食べようwww」
「なら、リンドウも呼んだほうがいいかしら?」
「でも用事あるみたいだしぃ、シャルもお腹すいたしぃ」
「別荘帰るまでに摘めるもの買っとけばいいんじゃないかなwwwあんま食べなさそうだけどwww」
そんな事を話しながらギルドへ到着すると、中は予想通り酒盛りする冒険者達で溢れていた。給仕のお姉さん達も忙しそうに駆け回っている。
受付のプリムさんも書類の整理に忙しそうだ。ここは癒やしを提供すべく拙者のイケヴォ(笑)でいい感じの事言わなきゃwwwwww
「こっ、こんばんひゃっwwwつつ月が綺麗でごごございますねwwwおっひゅwww」
「カルラ様、お疲れ様です。順次依頼の完了処理を致しますので中でお待ち下さい」
「ギガンティック塩対応wwwwww」
多分俺のセリフ一ミリも聞いてない。馬の耳に念仏どころかユニコーンの耳にサイコキネシスですよ。
そもそも『月が綺麗ですね』の意味がこの世界では本当に美味しさそのままの意味でしか通じないことを失念していた。
「とりあえずイヴっち、好きなもの食べなよwww」
「ん……メニューよめない」
「あ、私が読んであげるわよ」
「シャルはとりあえずお肉かなぁ~」
テーブルが空いておらず、カウンターに並んで着いた。隣の奴が一人でショットグラスで何か飲んでるけど、見た目は十代の男なんだよな。
「……アンタ、もしかして勇者か?」
「ふっ……そうだ、と言ったら?」
ちょっと観察してたら厄介なことに話しかけられてしまったでござるの巻。
何度か蝙蝠型のモンスターとも遭遇したが、今のところ苦戦する相手には出会していない。この広さでの戦闘はかなり動きの制限がかかるので、出来れば何事も無く終わって欲しい。
「あ、ここが採掘場ね。奥にも続いてるわ」
「なんか広くなったwww」
「どうやらここが鉱脈のようだ。カノンくんはディアウル鉱石の見分けは付くのかな?」
「大丈夫よ、下調べしてあるから」
ディアウル鉱石は純白のツルツルした鉱石らしく、その硬さは世界で一番硬い等と言われているものらしい。
竜胆が指した場所の他にもいくつか採掘ポイントがあり、俺はモンハンよろしくピッケルを構える。
「よーしwwwテンション上がってきたぁwww」
「イヴもやる」
「シャルも~♪」
だが、始めた最初は楽しかったものの、次第に飽きてくるのも早いわけでwww
「あー……だる、なんかもっと楽な方法ないかなwwwリンドえモンwww」
「誰だいそれは。含水爆薬でもできれば早いのだが……あぁ、君が周辺に衝撃を与えればいいじゃないか」
「なるほどwwwちょっと皆離れててwww」
俺は右足にスレイプニルを装備し、筋肉増強と皮膚と骨の硬質化で全身を強化すると、鉱脈目掛けて渾身の力でそこへ後ろ蹴りを繰り出した。
「ティチャギwww」
──ドガァァアッ!!!!
体に響く確かな反動と、耳を劈くような破壊音が周辺を駆け巡り、岩肌にクレーターを作った。
「く、崩れたりしないわよね……?」
「流石ご主人様ぁ♡」
「いっぱい壊れた」
「どうやらこの手法は正解だったようだね。これが目当てのものではないかなしかし、あれだけの衝撃を受けて傷も付いていないとは興味深い」
辺りに飛び散った岩石にそれらしきものはなかったが、竜胆が見詰めるそこには、情報通り純白ツルツル鉱石が壁から顔を出している。
「結構大きいわね!これなら目標の量も確保出来そうだわ」
「カルラ、おつかれ」
「こんな奥の方にあったんだねぇ」
あとは鉱石の周辺の石を砕いて、ついにディアウル鉱石の採取に成功した。
ついでに採れた様々な石も、半分はリンドウが研究材料に、もう半分は売却か武具の素材として保管することになった。
「さてそれでは、下山しようか」
「えー、奥行かねぇの?探検しようぜwww」
「探検、楽しそう」
「まぁ、早く終わったし少しならいいんじゃないかしら」
「ご主人様が行くなら行く~♡」
採掘場として開けたこのスペースから更に道が広がっているところを指差して、俺は抑えられない冒険心をアピールしたwww何か楽しいことがあるに違いないwwww
「同意しかねる。時間も遅いし早く下山すべきだ。行きたい者だけ行くといい」
「つれねぇなぁ。まぁいいか、早くランバット氏にも届けなきゃだしな」
「カルラ様、今度二人きりで行こうね♡」
「こんな人気のないところらめぇwwwwww」
帰りは下りるだけなので、シャルがイヴっちを抱え、俺はカノンさんを抱えて飛んで下山した。カノンさんのもちもち柔肌で股間の血流が良くなりましたねはいwww
竜胆も不思議道具で少し遅れて無事下山してきたのを確認してから、馬車を拾ってそのまま王都へ向かう。
「明日は討伐依頼をこなしていきましょ。場所はディノスダイナのほうが近いわね」
「ふん、巨大なる蛇か。相手にとって不足無しだ」
森に住み着いたらしく、そこが行商ルートとして使われている為、討伐してほしいとの内容だった。現在一時的に遠回りしているので被害は最小限とのことだが、なるべく早く終わらせてやりたいところだ。
それから他愛もない話を繰り返していた俺達だったが、竜胆が振った話題は俺も地味に気になっていた内容だった。
「そういえば聞きそびれていたんだが、何故世界の違う私達が会話だけは出来て文字は読めないのか気になっていてね」
「あ、そっか。まだ説明してなかったわね。この世界で何処の国の人でも会話が可能なのは、精霊のおかげなのよ」
「精霊……とは、どういう存在なのかな?」
「高密度の魔力の塊が、意思を持った存在っていうのかな……。風属性の精霊達が通訳をしてくれてるのよ」
「ほう。何故精霊はそんなことをしてくれるのか分からないな。意思があるということは何か目的があるはずだが」
「精霊はこの世界で魔素を取り込んで生きているの。魔素は自然の中からも発生するけど、生物が消費した魔力は魔素として霧散し、それが彼等の主な供給源になっている。
私達が繁栄したらその分彼等の得られる魔素も増えるから、その手助けといった感じかしら」
カノペディアによれば、声を伝達する際に発声元の意思を汲み取って、それを翻訳しているという仮説を提唱した魔導師がおり、その説が一般的らしい。
国や種族が違ってもある程度の知性がある生物同士の会話が成り立つのは、こういう仕組みがあるんだということでした。
「はぁ~るばるぅwww来たぜwww王都へぇえええwww体いてぇえええwwwwww」
「その割に元気そうね」
「カルラ様、言ってくれれば膝枕してあげたのにぃ♡」
「夜の王都、きれい」
「私は少し寄るところがある。用事が済んだらここで合流しよう」
復興作業も少しずつ進んでおり、魔道具で照らされた街の酒場からは騒がしい声が漏れてきている。
ギルドも多分こんな感じになってんだろうな。
「ランバット氏驚くかなwww目標より多めに採れたし他の素材もあるwww」
「多分びっくりするわね!しかも一日で採れたんだし」
「シャル、飛んでっ」
「はーい♪」
イヴっちを抱っこするのにハマっているらしいシャルは、そのままランバット氏の店である【デミウルゲイン】へ飛んでいった。
遅れて到着して彼に納品物を見せると、驚きを通り越してドン引きしててワロタねwww
「カルラ……お前何者だよ……嬉しいけど引くわ」
「そんなこと言わずにwww俺の武器頼んだっすよwww」
一抱えほどあるディアウル鉱石の塊と、手のひらサイズに砕けてしまった各種素材を贈呈することで、俺の武器がより豪華でカッコよくなることを期待しておりますwwwwww
「そりゃ勿論だが、他の素材も結構良いもん揃っててな……素でビビった」
ギルドの依頼完了手続きには、特例を除いて基本的には依頼主からサインをもらう必要がある。
それをギルドで提出し受理されて、初めて報酬が得られるのだ。
「カルラ、お腹すいた」
「ついでにギルドでメシ食べようwww」
「なら、リンドウも呼んだほうがいいかしら?」
「でも用事あるみたいだしぃ、シャルもお腹すいたしぃ」
「別荘帰るまでに摘めるもの買っとけばいいんじゃないかなwwwあんま食べなさそうだけどwww」
そんな事を話しながらギルドへ到着すると、中は予想通り酒盛りする冒険者達で溢れていた。給仕のお姉さん達も忙しそうに駆け回っている。
受付のプリムさんも書類の整理に忙しそうだ。ここは癒やしを提供すべく拙者のイケヴォ(笑)でいい感じの事言わなきゃwwwwww
「こっ、こんばんひゃっwwwつつ月が綺麗でごごございますねwwwおっひゅwww」
「カルラ様、お疲れ様です。順次依頼の完了処理を致しますので中でお待ち下さい」
「ギガンティック塩対応wwwwww」
多分俺のセリフ一ミリも聞いてない。馬の耳に念仏どころかユニコーンの耳にサイコキネシスですよ。
そもそも『月が綺麗ですね』の意味がこの世界では本当に美味しさそのままの意味でしか通じないことを失念していた。
「とりあえずイヴっち、好きなもの食べなよwww」
「ん……メニューよめない」
「あ、私が読んであげるわよ」
「シャルはとりあえずお肉かなぁ~」
テーブルが空いておらず、カウンターに並んで着いた。隣の奴が一人でショットグラスで何か飲んでるけど、見た目は十代の男なんだよな。
「……アンタ、もしかして勇者か?」
「ふっ……そうだ、と言ったら?」
ちょっと観察してたら厄介なことに話しかけられてしまったでござるの巻。
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