勘違い妻は騎士隊長に愛される。

更紗

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エリシエル×ユリウス外伝

当て馬令嬢は幼馴染に愛される。16

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「―――どうやらお二人とも、目覚めたようですね。気分は如何ですか?」

「っ!?」

響いた声にばっと振り返ると、鉄格子の向こう側に異様な笑みを浮かべたハージェスが居た。
そこまで広い地下牢では無いのに、直ぐ傍にいた彼の存在に気がつかなかった、その事実にひやりとする。

悪趣味な……!
気配を殺して様子を窺っていたんだわ!

「私達をどうする気?」

沸々とした怒りを言葉にのせて、ハージェスに問いかける。

友を裏切り、国を裏切った男の言い分など聞く気は無いが、目的だけは知っておかなければ行動に制限が出るからだ。

すると、ハージェスは慇懃にふんと鼻で笑って視線を隣のレオノーラに移した。
彼の焦げ茶の瞳に彼女が映った途端、明らかに表情が緩んで驚く。

「俺はプロシュベールの娘になど用はないさ。俺が欲しいのは……レオノーラ。貴女だ」

「え……」

ハージェスは瞬きもせずにレオノーラを見つめて言った。唐突に名前を呼ばれたからか、当の本人はすぐさま理解ができなかったようだ。

赤い髪をした男の、白地に蒼の差し色が入った隊服が、暗闇の中でぼうっと浮き上がっている。
どこか酩酊しているかのような気配が、ハージェスの表情に滲んでいた。

こいつ……。
友人の妻に、懸想したっていうの……?

字面だけ見れば、よくある陳腐な話だ。どこぞの恋愛小説にもあるような。

けれど、すぐ横にいるからこそわかる。この男が抱いているのは、横恋慕などという軽いものではないと。
どこかじっとりと絡みつくような、縋るような視線が彼女を捉えているからだ。

「ハージェス様!ならばエリシエル様は解放して下さいっ。私に用があるのなら、私だけでいいでしょうっ!」

彼の言い分を表面のみ理解したレオノーラが叫ぶ。

夫と同じく心根の綺麗な彼女なら、そう考えても無理は無いのだろう。だけど、そんな想い人の優しさに、ハージェスは口の端を少し動かしただけで、すぐに目線をくるりと動かし自らの背後を示した。

「申し訳ないがレオノーラ。俺には用がないが、俺の協力者……彼には、大事な用があるんですよ」

ハージェスの後ろから、見覚えのある陰鬱な男が現れる。
暗緑色のうねる髪、痩けた頬に落ち窪んだ目。薄い口元には歪な笑みを浮かべており、衣装が地味なのもあって不気味さをより際立てていた。

「お前は……っ!」

予想はしていたが、実際に目前にすると一気に感情が沸点を越した。

聞かなくてもわかる。眼前のじめついた男の名は、デミカス=リヒテンバルド。
元侯爵であり、私やお父様に復讐を企てていた張本人だ。王国の裏切り者、自領の民を民と思わない、傲慢で低俗な―――碌でなし。

「ひひっ……エリシエル嬢……ご無沙汰しておりますなぁ……私の顔を覚えておいでとは、恐悦至極に存じます……」

「デミカス!」

勿体ぶった言い方に、腹立たしさで思わず叫ぶ。
この鬱陶しい事態を引き起こしてくれた元凶といえる人物は、まるで勝ち誇ったようにいびつに嗤っていた。

「この人が……」

私が名を呼んだのに反応して、レオノーラが呟く。
それに頷きながら、私はデミカスを睨み付けたまま口を開いた。

「アイツの名はデミカス=リヒテンバルド。半年前にお父様が粛正した、元侯爵だった男よ。南王国ドルテアに資金を流し、我がイゼルマールの情報を売った―――大罪人よっ!」

南王国ドルテア。
この大陸を統べる東西南北の四国の中で唯一、平和協定を拒否し続け侵略行為を繰り返す軍事国家である。
国自体が巨大な要塞となっているかの国では、諸外国との流通は一切絶たれており、国外から入国するのは至難の業とされている。諜報として差し向けられた者が帰還したためしは無く、完全な閉鎖国家なのだ。

しかし、ドルテア自身は他三国に多くの間者を仕向け、影で蠢く闇虫のように操っている。
操られているのは、デミカスのような貴族達だ。

これまで、イゼルマールとドルテアでは百年近くもの間、国境近くで争いが続いていた。

今はかろうじて均衡を保っているが、それでも何かにつけて小競り合いを仕掛けてきているという現状である。
けれど、もしその危うい状況を覆す『何か』があったとしたら、事態は変わってくる。

再び本格的な侵略戦争が起れば、国境沿いの村や町は、確実に戦火に見舞われることになるだろう。
それを承知で、この男はドルテアに渡りをつけ、あまつさえ国の情報を売り払ったのだ。
大罪人と言ったのは、勿論誇張などではない。

しかし、私の言葉を聞いたデミカスは、落ち窪んだ目をぎらつかせ、けらけらと嗤いだした。

「大罪人とはこれまた……結構な言い草ですなぁ!私は生きやすいように生きただけのこと!あのような辺境の地に追いやられ、生き延びようとしただけのことだ!元はと言えば、貴女のお父上が全ての元凶なのだ!長く続いた高貴なるリヒテンバルド家を、あろうことかあんな地に領地替えさせたのだからな……っ!」

その責めを負ったのも自らの行い故だというのに、非をすべて他者に擦り付ける傲慢さに反吐が出る。

「はっ!笑わせてくれるわね!かつて王より賜った己が領地を、食い潰して荒れ地同然にしたのはアンタ達でしょう!自業自得の癖に、責任転嫁してんじゃないわよ!」

リヒテンバルド領の人々がどんな扱いを受けていたか、お父様から聞いて知っていた私にとって、コイツの言い分は到底許せるものでは無かった。身分を嵩に愚劣な行いを繰り返す、貴族にあるまじき男である。

が、思わず口にしてしまったのは、流石にまずかったと後から気付いた。

あくまで冷静に返すつもりだったのに、つい頭に血が上ってしまったのである。自分の癖だけど、この時ばかりは出すべきでは無かった。

レオノーラが一緒にいるのに、売り言葉に買い言葉しちゃってどうするのよ私の馬鹿!

自分に自分で突っ込んでみても、最早後の祭りだ。

「……っの、小娘があっ!」

激高したデミカスは、鉄格子を殴りつけハージェスに鍵を出せと怒鳴った。それから、私に思い知らせてやるのだと豪語する。

やり方も予想通りで吐き気がしたが、ドルテアへ亡命する予定だというのが聞き出せたのは良かったのかも知れない。

ドルテアが、リヒテンバルドに後ろ盾までしているってわけね……!

恐らく間者の一人がデミカスに近づき利用したのだろうが、おかげで彼の一族を辿れば国内に侵入している間者を突き止める事ができるだろう。闇の中、黒霧こくむの如く現れたかと思えば、次の瞬間には掻き消えている。
そんなやり方をするドルテアの尻尾を掴む、足がかりになるかもしれない。

だけど今は、この状況をどうにかしないと!

デミカスが私の腕を掴み、牢から引きずり出そうとする。ハージェスはそれを興味なさげに眺めているので、手助けをする気は無さそうだ。ならば、レオノーラには悪いが、このままデミカスにわざと連れて行ってもらった方が、都合が良い。

私は乱暴に引っ張られる腕に痛みを感じながら、耳元の『イヤリング』を掴むタイミングを考えていた。
けれど。

「エリシエル様っ!」

その時、レオノーラが私をデミカスから引き離そうと彼に掴みかかった。

思っていたより、度胸のある女性だったようだ。有り難いが、怪我でもされた日にはヴォルクに切られかねないので、できれば大人しくしてほしいという気持ちもある。
ハージェスも危険な男だが、デミカスに比べればまだマシだ。彼女に対し好意があるだけ。

デミカスが怒りを露わに拳を振り下ろす。レオノーラは身を捩って避けていたが、左頬に薄い傷をつけられたようだった。

「レオノーラ!」

「この……っ騎士の女風情がっ……っ!?」

名を呼べば、静かに頷いていた。そんな彼女に、デミカスが吐き捨てる。しかし次の瞬間には、ひゅっという短く空気を吸い込んだ音を喉奥から発していた。
ハージェスが、彼の細い首に剣を構えていたのだ。

何……?
仲間割れ、なの?

一瞬その場の空気が凍結する。

が、状況を理解したデミカスの怒号によって、すぐに事態が動き出した。
ハージェスは恐らくレオノーラが傷つけられたことに腹を立てたのだろう。協力者といえども切り捨てる、そんな気迫が身体から発せられていた。

「俺が協力したのは彼女を手にするためだ。それが叶った今、もう用はない。殺されたくなければ、その女を連れてさっさと出て行け」

「……く、くそっ!」

ハージェスの気迫に気圧されたデミカスが、私を引っ張ったまま逃げるようにその場から立ち去ろうとする。

「レオノーラ!」

「エリシエル様っ!」

私もレオノーラも互いに名を呼び合ったけれど、遠くなっていく互いの顔を見つめるのが精一杯で、呼び声は暗く冷たい石壁に、跡形もなく飲み込まれていった。

◆◇◆

「―――離せっつってんでしょ!!このおっさんっ!!」

「くっ!……っ筆頭貴族の令嬢の癖に、なんと行儀の悪いっ!少しは大人しくしろっ!」

「うるっさいわね!海藻みたいな頭してる奴に言われたくないわよっ!!」

じめじめと狭苦しい通路に五月蠅い声が響く。
半分は私だが、半分はデミカスの声だ。男の癖に妙に甲高く、何か妙な薬でもやっているのかしわがれている。
後ろ暗いところのある一部の貴族間で、おかしな薬が流行っていると聞いているが、もしかするとそれだろうか。
ならばやけに痩けた頬も落ち窪んだ目も納得できる。

まあ、内面って人相に現れるともいうから、そっちかも知れないけど。
というかそろそろ良いかしら。早くこの男を伸して、レオノーラを助けにいかないといけないし。

だけど、ハージェスを相手にするというのは……『コレ』があっても中々難しいかもしれない。

私は地下牢の並ぶ通路を引きずられながら、脳内で計画を立てていた。

幼い頃から私が習ったのは、護身術の他にもう一つ。ある『道具』の使い方もあった。
その道具とは、西王国イゼルマールを含めた東西南北の四国で、秘密裏に奪い合われている程の珍品であり、本来ならばお目にかかれる物ではない。私ですら、自身の身体に身に着けていないと持ち出すことは許されないのだ。

だけど、デミカス一人ならこれで十分張り倒せるわ。
どこかに連れて行くつもりみたいだから、そこで……。

そう考えていたところで、デミカスがぴたりと立ち止まった。どうやら目的の場所についたらしい。

「入れっ!!」

「わっ!?」

どん、と思い切り突き飛ばされて、通路の横にあった牢の監視部屋らしき場所に押し込まれる。
床には一応絨毯が敷かれていたが、薄っぺらなもので衝撃の緩和にはならなかったようだ。
おかげでお尻が痛い。

「何すんのよっ!」

「喚くな!全く小賢しい小娘が……!お前程度の女が私の相手を出来ること、名誉に思え……っ!!」

どういう理屈だこのど阿呆がっ!

と怒鳴りつけたかったが、上から覆い被さられて出来なくなる。細身の男だと思ったが、一応性別の差はあるようだ。そこそこ強い力で私の両腕を掴み、押さえつけてくる。

地面に背中があたり痛いが、私はそれよりも周囲に水が無いか探していた。
視線を巡らすと部屋の端の方に水差しがあるのが見えた。中身が入っているかは見えないが、長く放置されているようだし雨漏りしていた形跡もある。雨水がたまっている可能性は大いにあるだろう。

私はそう結論づけて、とりあえず人の腕を掴み押しつけている男の手を外そうと試みた。
というより、習った通り力の向きを変えてやる。するとデミカスの片腕が(何かぐぎって音したけど)綺麗に外れた。

「ぐあっ……!?貴様っ、本当にプロシュベール令嬢かっ!?」

怯む事無く抵抗する私に、デミカスが失礼な声を上げた。恐らく、令嬢らしく怯えるか泣くかすると思ったのだろう。

誰がするか。
こんな海藻みたいな頭をした男に泣かされるなど、末代までの恥である。

「やかましい!アンタなんて海の藻屑にしてやるわ!」

「この……っ生意気なっ!!」

地面でもみ合いながら、私はデミカスの腕から逃れた方の手で耳元のイヤリングを掴んだ。無理矢理引っ張ったせいで耳たぶに傷がついたようだったが、とにかくそれを放り投げようとぐっと力を入れる。

―――その時だった。

「ぎゃああああっ!!!??」

私に覆い被さっていたデミカスの身体が、突然浮き上がった。それから、もの凄い勢いで遙か通路の方まで投げ飛ばされていく。

「え」

予想外の状況に、思わず声が出る。
だけどそれはデミカスに起った出来事に対してではなく、自分の目の前にいる人物にだった。

「……俺の光に、手を出した対価は、高くつくぞ!!デミカス!!」

普段、怒りなど見せたことのない彼が、爆ぜる炎の様に吠える。
白い貴族服から立ち上る凄まじい怒気は、見ている私の身体を戦かせるほどだ。

だけど。
今、私からデミカスを引き剥がした、この人、は。

地面に座り込みながら、目の前にいる彼を見上げる。
視線だけが私を捉え、そしてほっと安堵したみたいに色を柔らげた。

う、そ―――。

見開く私の瞳に、幼い頃から見知った青年天使が映る。

「ユリ、ウス……?」

目の前に、美しい氷色の瞳を氷河の様に凍てつかせ、白金の髪を暗闇で鈍く輝かせる彼がいた。

『……来ますよ。きっと。ユリウス様は。エリシエル様のために』

レオノーラの言葉が、私の脳内で嬉しそうに響いていた―――
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