勘違い妻は騎士隊長に愛される。

更紗

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番外編

勘違い妻は騎士将軍に壁ドンされる。【勘違い妻コミカライズ版発売記念SS】

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「―――どういう、事だ……?」

耳元で囁かれる低い声。

同時に吐き出された吐息が、ぞわりと肌を粟立たせる。

震えた私の身体に返事をするように、拘束された腕をぎゅうと強く握られた。

背中に当たる壁が少しひんやりとしていて、けれど胸元に密着した身体は燃えるような熱さを帯びていて。
視界に映る銀色と、その下にある蒼い双眸は見慣れた筈の愛しい色。

けれど愛した人の彫りの深い顔は今、その造形には無かった陰を落としていた。

……って、こう言うとかなり物々しく聞こえてしまいますが。

要は私レオノーラ、ただいま壁際に拘束されている状態でして。

ええ、それはもう、絶賛拘束中で御座います。

んーっと、あれ、何と言いましたでしょうか。
確か少し前、紳士淑女の間で流行った恋愛小説のシチュエーションか何か。

……ああ、そういえば『壁ドン』とかいわれてましたっけ。

(はいそこ。懐かしいとか言わないっ)

でまあ、簡単に実況中継いたしますと、拘束しているのは勿論私の愛する旦那様、騎士であり若くして騎士将軍となられた銀蒼の貴公子ヴォルク様。

そして、拘束されていますのは、これまた勿論この私、レオノーラでございます。

今日も今日とて、綺麗な銀髪をざっと雄々しく後ろに流し、白地に蒼の騎士服で格好良く決めているヴォルク様ですが、今はしっかりがっつりと、左手で私の片腕を壁に押さえつけ、右手でどんっと壁を付いているという状況でございます。

はい、逃げられませんね。
逃走不可避ですねこれ。

ヴォルク様の胸元にある将軍印章が私の胸にごりごり当たってます。地味に痛いです。

ですが私の顔が青ざめているのは、勿論それだけではございません。

「え、ええっとですね、あ、あれには理由が、」
「理由……?」

完全包囲網、身じろぎすることすら許されない夫の檻に、慌てて声を上げましたが、耳朶にぞくりと響く声を流し込まれて、二の句が告げられなくなりました。

あれおかしい。
お口に重力がかかりました。

上唇下唇共にくっついたみたいに開きません。仕方が無いので鼻で息します。普通か。

とやってみたら、今度はヴォルク様の隊服に染みこんだ汗混じりの体臭が、壮絶な色香となって私の鼻腔を襲いました。

何という事でしょう。
まさかの二重罠が仕掛けられていたようです。おかげで頭がクラクラします。
眩暈です。気付け薬をお願いします。

しかし、こちらも完全不可避でした。打つ手ないですどうしましょう。

とパニクっていたら、麗しの旦那様がふっと吐息を漏らされました。

お、お願いします……耳元は勘弁して下さい……!死死にます妻が。
もれなく。

「理由、理由か……夫では無い、他の男の腕に抱かれる真っ当な理由が……あるとでも?」

「あ、ありま……っ!?」

あるんです御座いますです本当に!という私の返答は、噛み付くように重ねられた唇によって、見事に塞がれてしまいました。

思いっきりがっぷりです。喰われました。

というか!

さ、さ、酸素――――っ!!!

「んんっ、ふ……!」

真っ昼間の夫婦の寝室に、私のドレスとヴォルク様の騎士服が擦れ合う音が響きます。

ですがちょっと待って下さい。もう一度言います今昼です。

めちゃめちゃ外明るいです。ランプで言えば全灯です。せめて明暗調節できないでしょうか。

無理ですよね太陽ですし。自然現象にはヴォルク様でも勝てません。

でもたぶん、私の顔今偉いことになってます……っ!

は、爆ぜる……!

と、段々深くなっていく口付けに、酸欠で現実逃避していたら、突然ぱっと唇が離されました。

そして、ヴォルク様の切れ長の瞳が、ぐっと苦しげに歪みました。

あまりに切なげな表情に、私の意識が止まります。

「レオノーラ……君は……俺の、俺だけの人だ……っ!」

喉の奥から絞り出すような声に、ぎゅうと胸が痛みます。

まずいとか、どうしよう、とか考えるよりも先に、凄まじい後悔の念が私の心を潰しました。

ああああごめんなさいすいませんヴォルク様!!

本当に私が悪うございましたっっっ!!
というか……!

エレニーのっ!!!

裏切り者お―――っ!!

脳内で、私の絶叫が鳴り響きました……。

◆◇◆

事の起こりは本日午前。

父親が辿った道と同じく、騎士学校の初等部へと入学した長男レヴォルトの様子を見ようと、ふと思い立って行ってみたものの。

(そもそもこれを伝えてなかったのがまずかった)

練習用の剣を訓練場で振りかぶる息子を微笑ましく眺めていたら、とある方と知り合う事になりまして。

その方のお名前はイーヴィ=カイザ様。

貴族位は子爵の、騎士学校初等部では先生を務められているお方です。

まあ、簡単に言えば、レヴォルトの先生、というわけですね。

騎士学校の先生というだけあって、元騎士であり、今は剣の訓練を主に指導されているらしく、毎日の鍛錬の為か身体はがっしり、筋骨隆々、まさにゴリゴリのマッチョ騎士様でございました。

恐らく年齢は三十後半、後から知りましたが奥様には先立たれておられるそうで、しかしそんな寂しさなど微塵も感じられない豪快な笑顔の方でした。

で。
ここからが本題なのですが。

レヴォルトの訓練を、私は一緒に付いてきてくれていた(というか率先して行こうと言ってた)エレニーと二人で、少々離れたところで見学していたのです。

が、刃を潰しているといっても、やはり剣は剣。
本気で打ち合えば結構な衝撃があるのでしょう。

父親に日々鍛えられている事もあり、剣技はめっぽう上達したレヴォルトですが、舞い上がり気質なのが玉に瑕。

で、どうやらそれが出てしまったようなのです。

相手の技量を無視し、思いきり打ち込んだあげく―――訓練相手の剣を、弾き飛ばしてしまいました。

はい。
ここでそろそろ予想が付きましたね?

勿論私とエレニーは、並んで見学しておりました。

そしてそこに、騎士将軍の妻がやってきたからと、イーヴィ様がご挨拶に来て下さっていたのです。

まあまあうちの息子がいつもお世話になっております、と親になれば恒例行事ともなる挨拶をしていた所……そんな事態になったというわけで。

弾き飛ばされ飛んで来た訓練剣を避ける為、イーヴィ様は咄嗟に私の腰を掴み引き寄せました。

で、急にぐっと引っ張られれば、腰なんですから身体まるごと体当たり状態でイーヴィ様のところに吹っ飛んだわけです。私。

それがまあ、傍目には抱き締められているように見えたそうで。

いや待って。

息子目の前にいるから。長女は家で執事が見てくれてるし。
二児の母ですから。

そんな不貞はたらくわけがございません。

が、しかし。

そんな時に限って間が悪いことが起こるわけです。

「騎士将軍になったから、恩師に改めて挨拶を」とたまたま同じく騎士学校に来ていた几帳面なヴォルク様に、その場を見られてしまった―――というわけです。

というかなんでまた、こんな日のこんな時間に重なりますか。

神の悪戯ですか。
そんな特典はいりません。

しかも、かつてエレニーから受け取った『守護の宝腕』の効果なのか何なのか、弾き飛ばされていた筈の訓練剣は、なぜか跡形もなくその場から消えていたのです―――

しょ、証拠……っ!

それ無くなってどうするよっ!?

◆◇◆

騎士学校校舎の渡り廊下を歩いていたヴォルク様は、ピシャーンと雷に打たれたように、その場に立ち尽くしておられました。

蒼い瞳は見開いて、なぜか銀髪は逆立って。

正直ちょっと、大丈夫ですか?
意識ありますか?と駆け寄りたくなりました。

が、私はイーヴィ様の屈強な胸の中にいたので、そうできる筈も無く。

「あれ……剣は……?」と訝しむイーヴィ様の腕から抜け出た瞬間、私の身体がぐっと後ろに引き寄せられました。

というか、足が浮きました。ひょいっと。

勿論、犯人はヴォルク様でした。

「あ、あの……?ヴォルク様……?」

と、よしとにかく状況を説明しよう、飛んでた訓練剣は無いけど目撃者は大勢だ、ならばなんとかなるだろう、と愛する旦那様に向かい口を開こうとしたところ―――

「……帰るぞ」

とその一言で、私の身体はなぜかいつかの時と同じように、お姫様抱っこでその場を後にすることになったのです。
こういうのを既視感というのでしょうか。

息子の学校で、しかも目の前で何やってんだ、という話はさておき、私が内心で「ひいいっ!」と悲鳴を上げていたのは、言うまでもありません……。

レヴォルトの「あ~あ、ご愁傷様ですお母様」という声が、聞こえたとか聞こえていないとか。

いや、君のせいだからね!?元はと言えば……!

―――で、問答無用で帰宅させられ。

(勿論エレニーは放っていかれました。が、彼女はレヴォルト優先なので、むしろそれで良かったのかも知れません。というか見捨てられました。裏切り者め)

昼間だというのに、私は夫婦の寝室に押し込められました。

ちなみに、ヴォルク様は本日休日出勤でしたので、元々特にやらなければいけないことがあるというわけでは無かったのです。

だから何ですかねこのタイミング。

いや、用事を済ませたら昼くらいには戻るって聞いてましたけど。
だから私もそれに合わせてレヴォルトを見に行ったんですし。

「君を抱いていたのはレヴォルの訓練師だろう……いつから、そんな関係に……」

っていやいや、ヴォルク様、話が飛躍し過ぎてませんか。

いつからも何も、会ったの今日が初めてですよ。

レヴォルトの通う騎士学校には二度ほどお邪魔しましたが、教科の先生とはご挨拶していたものの、実技のイーヴィ様とはこれまで機会が無かったもので。

っていうか質問しながら首筋に口付けるのやめて下さいいいいっ!
思考が、思考が飛びます……!

未だ深く(むしろ沼くらいに深く)愛してくれる夫にたじたじになる。

「い、いつからも何も……!あの場にはエレニーも、レヴォルト達生徒もいたじゃ無いですかっ、ヴォルク様!」

焦げ付きそうな視線を向けてくる銀色の騎士に、唇が離れている今とばかりに口早に告げた。

少々暴走しがちな夫を止めようと、両手でぐっと逞しい胸を押しながら、じっと蒼い瞳を見つめる。

すると、まるで憑き物が落ちたみたいに、ヴォルク様の綺麗なお顔から陰が消え、きょとんとしたものに変化する。

「え……」

その上、尖った顎先から額まで、ぐわわっと朱が上っていった。

なんというか、まるで実験に使う試験紙と呼ばれる紙を、染めて変化させているようだ。

えーっと……確かエレニーが、薬草の属性を調べるのに使っていたのもこんな感じだったっけ。

みるみるうちに赤く染まっていく愛しい旦那様の顔を見ながら、温かく微笑ましい気持ちが湧く。

どうやら、普段は冷静沈着な騎士である夫には、あの時周りが全く見えていなかったらしい。

妻が他の男の腕にいる、という部分だけが目に入り、他を捉えることが出来なかったのだろう。

「……レヴォルトが、訓練相手の剣を弾き飛ばしてしまいまして。それで、先生が庇ってくれようとなさったんです。それだけですよ」

「~~~っ!!」

真っ赤になったヴォルク様は、私の答えを聞いた途端、気が抜けたようにがっくりと項垂れていた。

まあ……顔を見られるのが恥ずかしいのか、私の肩に、頭を埋めているけれど。

「す、すまなかった……疑って……君の事となると、つい、我を忘れて……君が、そんな事をするはずが無いのに……!」

先ほど低い声で囁いた時とは打って変わって、今度はか細い声が耳元に響く。

羞恥と、後悔と、謝罪と。

騎士将軍という立派な立場にある人なのに、こんな風にあっさりと非を認め、ちゃんと言葉にしてくれる。

そんな銀色の騎士が、私は大好きで仕方が無い。

何年経っても、大好きで、愛しくて―――仕方が無いのだ。

「わかってますよ。吃驚しましたけど。それに、そんなヴォルク様が、私は可愛くて、愛しくて……仕方が無いんです」

ふふふ、と妻の特権で、凜々しい騎士服に包まれた将軍の身体をぎゅうと抱き締めれば、今度はほんの少し隙間を空けて、片手は壁についたままに視線を合わせて微笑まれる。

蒼い対の瞳が柔らかく弧を描き、その目元に走る赤みが、至上の幸福感を与えてくれる。

―――なるほど。

騎士将軍様の壁ドンとは、こんなにも幸せなものなんですね。

優しく落とされる口付けを甘受しながら、私はそんな甘い感想を抱いていた。


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