見逃してください、邪神様 落ちこぼれ聖女は推しの最凶邪神に溺愛される

イシクロ

文字の大きさ
上 下
22 / 35
番外編

    巫子の日常 4※

しおりを挟む
「どどどどどうしたら」
「落ち着いてください。さすがに大声を出せば誰か来るでしょう、ニナ様も俺たちの帰りが遅ければ探してくれるはずですし」
「な、なるほど」

 ちなみにダンゴムシの精霊は「キュー!(修行してくる)」と言い残して出掛けて、そばにはいない。

「じゃあ、早速助けを……っ」
 息を吸い込んだペコラの口を、さっとリベリオが手で塞いだ。きょとんとして見上げると精悍な彼がにっこり微笑む。
「んん⁉︎」
 もう一方の手が彼女の服の下に潜り込んだ。

「……折角、ペコラ様がこんなに近くにいるので」
「んんんー!」

 うっとりした表情でこめかみに口付けられる。
 いたくているわけではない、という悲鳴は塞がれた掌の中に消えた。

 逃げようにも身動ぎで精一杯。せめてものSOSにガタガタと用具入れを揺らすが、助けがこないままリベリオの手がズボンに侵入した。

「っんぅ」
 敏感な中心を指が撫でて、ペコラは目を見開いた。
 何度もリベリオと交歓した身体はこんな状況でも素直に反応を返す。奥に潜り込まれれば立っていられず、目の前の胸にもたれかかった。
「っ……」
 用具入れの中で水音が響く。弱いところはすでに知り尽くされていて、頂きに近づくのをなんとか堪えた。

「では」
「!」
 入る指はそのままに抱えていた本を取り上げられた。用具入れの扉にある、わずかな隙間から漏れる光にリベリオがそれをかざす。

「……邪神教について」

 図書室から借りたのは邪神教や、その歴史について書かれた書籍。何か役に立つこともあるかもと思ったのだが。

「あ、いえ、そ、それは」
「聞きたい事があるなら直接聞いてくれればいいのに」
 一際奥に指が潜り込んでペコラの腰から跳ねた。
「ひ……っ、だ、って、ご本人からは刺激が強すぎて……!」

 社会見学だとサバトに連れて行かれそうだ。

 そんな心の声が聞こえたわけではないだろうが、リベリオは用具入れの上部にある段に本を置いた。

「まぁ、お互いのことをよく知るにはやはり肌の触れ合いが一番かと」
「絶対それ適当な……っあ」
 
 素早く前をくつろげたリベリオに、ズボンを脱がされる。入り口を数度こすった熱に下から突きあげられた。

「ふ、……ぁ」
 半ば上の服も脱がされていたペコラは顔を真っ赤にして彼を受け入れた。
 何度受け入れても大きすぎるそれは押し入られると苦しい。それでも無理に動かず身体を密着させていればずるずると自重で中に飲み込まれていく。

「は……」
 壁に腕をついてペコラを閉じ込めたリベリオが息を吐いた。わずかに見える気怠く艶っぽい表情と声に思わずどきりとする。

「手はここ」
「え……」
 ほとんど爪先立ちだったペコラの足を抱えた彼が、両腕を首にまわさせた。
「……――ひ、っぅ」
 その格好で、止める間も無く揺さぶられる。
「ん、んん…… あ……っあ」

 何度も奥を突かれて喘いだ。
 逃げ場もなくてすがりつくと、リベリオがペコラの耳を食んで舌でなぞる。弱いところを責められて目の前がちかちかした。

「や、っ深ぁ、ぅ、……んぅ」
「清純な顔してるのに快楽に弱いペコラ様、可愛い」
「誰のせい……っ」
「俺以外に誰が?」
 嬉しそうにリベリオが頬をすり寄せる。

「ふぁ、っ」
 弱いところを抉られて思ったより大きな声が出た。まさか今誰かに見つかるわけにもいかず、片手で口を塞ぐ。と。
「っ、」
 バランスが崩れて不安定な体勢になって慌てて青年の背中に手を戻した。
「ゆ、ゆっくりっお願いします!」
 もうヤケだ。小声で叫べばリベリオが口の端を持ち上げた。

「……声、出したくないなら、目の前にちょうどいいものがあるじゃないですか」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

婚約者が巨乳好きだと知ったので、お義兄様に胸を大きくしてもらいます。

恋愛
可憐な見た目とは裏腹に、突っ走りがちな令嬢のパトリシア。婚約者のフィリップが、巨乳じゃないと女として見れない、と話しているのを聞いてしまう。 パトリシアは、小さい頃に両親を亡くし、母の弟である伯爵家で、本当の娘の様に育てられた。お世話になった家族の為にも、幸せな結婚生活を送らねばならないと、兄の様に慕っているアレックスに、あるお願いをしに行く。

私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。

石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。 自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。 そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。 好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。 この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。 扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

妻を蔑ろにしていた結果。

下菊みこと
恋愛
愚かな夫が自業自得で後悔するだけ。妻は結果に満足しています。 主人公は愛人を囲っていた。愛人曰く妻は彼女に嫌がらせをしているらしい。そんな性悪な妻が、屋敷の最上階から身投げしようとしていると報告されて急いで妻のもとへ行く。 小説家になろう様でも投稿しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にノーチェの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、ノーチェのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。