上 下
44 / 66

HENTAIペットは笑えない

しおりを挟む
教室に戻ると、一斉に視線が俺に集まる。

せいとのむれのにらみつけるこうげき!こうかはばつぐんだ!ゆうたはたおれた!

「馬鹿やってないで起きてください。」

リオに引っ張り起こされた。

「三澄悠太君、トラブルは無事収まったみたいね。」

「いやだからなんでわざわざフルネーム……。

まぁ、こっちはなんとかなりましたよ。」

「それは良かったわ。

じゃあ早速なんだけど今日の昼休憩生徒会室に来て貰えないかしら。

昼食はそこで食べても良いし、食べてからでも構わないわ。」

「え、いきなり仕事ですか?」

「と言うよりもまずは仕事を覚えてもらうのが先ね。

実際に私達がやってる仕事を見て生徒会はどんな仕事なのか雰囲気だけでも感じ取ってもらえたら良いわ。」

「えー悠太、そんな面倒な事良いからさ、あたしとお昼ご飯一緒に食べに行こうよ。」

と、生徒会長を押し退けて、言いながらナチュラルに腕を組んでくる瑞穂。

ふぇぇ...いい匂いがすりゅー...。

「聞こえなかったの?彼には生徒会の仕事があるんだけど。」

押し退けられた生徒会長様がムッとした表情で割り込んでくる。

「なら悠太にはあたしのペットって言う仕事があるし?」

「いや、それ仕事じゃないよね!?」

危ない危ない、絆されて聞き逃すところだった。

「え、仕事だよ?

ちゃんと付き合ってくれたら揉ませてあげるから。」

その場にいる全員の視線が俺に集まる!

「肩を!ですよねっ!?」

こんの清楚系ビッチぐわぁぁぁぁぁぁ!?

唐突に何言っとんじゃぁぁぁい!?

「うーん、それでも良いけどそれだと私のご褒美じゃない?」

「いやいや、美少女の肩を揉めるなんて充分役得!WinWinだから!」

「えー悠太ってばH☆E☆N☆T☆A☆I☆。」

ギヌロ!

「うおぉい!?」

周囲の、主に女性陣からの殺気だった視線が刺さる。

ひぃっ!理不尽オブ理不尽!

なんとか円満な形で収めようとした結果なのに……。

「あたしは別に悠太なら上でも下でも良いよ?」

「肩と足の事ですね!?」

「瑞穂たんの足に触るとかギルティだな……。」

「あぁ、足触れるのも充分ご褒美だしな。」

どうしろってんだよぉぉぉぉぉ!?

これ…何言っても墓穴掘る未来しか見えないんだけど、、

縋る思いでリオに目を向けるとまた苦笑いをして今度は首を横に振った。

あのチョロリ目刺しっ!

「さっきから何言ってるのかよく分からないけど...三澄悠太君。

肩揉みが得意なら私もお願いして良いかしら?

事務仕事って肩がこるのよね。」

なんて言いながら首を左右に捻ったりしてる生徒会長様。

「悠太!じゃあ私は悠太の全身に触って良いかな!?」

やせいのかなざわしまがおそいかかってきた!

「じゃあじゃありません、じゃあじゃ……。」

ゆうのからてちょっぷ!しまはたおれた。

「ぴえん……。」

「なぁ悠ちゃん、ここは役割分担と行こうじゃないか。」

と、ここでそんな提案をしてきたのは秋名たんだ。

「ほう?」

「俺が瑞穂ちゃんとデートしとくから悠ちゃんは生徒会に!「あ、ごめんそれは無理。」

まさかの即答!?」

考えようとする姿勢すら見せずあっさり断る瑞穂。

つーか秋名たんさりげなく楽な方を選びやがって……。

「じゃ、じゃあ生徒会に……「あ、間に合ってるから。」」

生徒会長様も即答。

「いやそれは絶対嘘だよね!?だから俺勧誘されてるんだよね!?」

だがそれだけは納得いかない!

「それはそれ、これはこれ。」

「秋名たん、どんまい……。」

「うーん、でもまぁ1回くらいならデートしてあげても良いけど。」

「ほ!本当に!?」

ほぉ、遂に秋名たんにも春が……。

「金額にもよるかな。」

「まさかの有料!?」

それただのレンタル彼女やん、、

「そだよ?今まで付き合った人の中にはそう言う人も居たんだけどそれが学校にバレちゃってさ。

停学になっちゃった。

てへぺろ。」

「てへぺろじゃない!全く反省してないじゃない!」

お怒りの会長。

と言うかだから停学してたのか...。

「今はやってないもーん。」

「今まさにやろうとしてましたよね!?」

秋名たん、悲痛のツッコミ。

負けるな秋名たん……。

「待って!?」

「うん、どしたのハッチー。」

と、ここで突然美紀が衝撃の事実に気付いた様な驚愕の表情を浮かべる。

「このシチュ……秋名たんと智兄で悠兄の取り合いに置き換えたら……最高なのでは!?グフッ!」

うん、一瞬でも期待した俺が馬鹿だった!

一方の宏美はやれやれと肩をすくめるとまたそっぽを向く。

さっきまでの気まずい感じではないにしろ……ちょっとくらい助けようとしてくれても良いじゃないの……。

「それなら悠さん、両方すれば良いんじゃないのかな?」

ここで、そう提案してきたのは智成だ。

「両方?」

「お昼ご飯は津川さん、その後は生徒会って感じでどうかな?

もし良ければその間は僕が生徒会のお手伝いするし。」

「え、でもさっき間に合って……「助かるわ!是非お願い!」あれー?」

秋名たんドンマイ(2回目)

「悠ちゃん、世の中って不条理だよな、、」

「そうだな、でも強く生きるんだぞ。」

「悠ちゃーん!」

抱きついてくる秋名たんはとりあえず叩いとくとして……。

だって普通に暑苦しいし……。

「ま、まぁ最初からお昼は食べてからで良いと言ったけど……。

でもなぁ……。」

なんとも渋い表情の生徒会長様。

「まぁ良いじゃん?

あたしは時間減るのはなぁとは思うけどそれは別にまたで良いし。」

さり気なく次の予約までされてしまった。

「むぅ……まぁ……仕方ないか……。」

生徒会長様にもご納得頂けた。

これにて一件落着!

カッカッカッ!

ガシッ!

背中を向けて立ち去ろうとすると瑞穂に肩を掴まれた。

「悠太?何逃げようとしてんの?」

ひぃ!?

「三澄悠太君、その後は生徒会だからね?」

「はいっ、、」

ほんと、どうしてこうなった……。




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

可愛すぎるクラスメイトがやたら俺の部屋を訪れる件 ~事故から助けたボクっ娘が存在感空気な俺に熱い視線を送ってきている~

蒼田
青春
 人よりも十倍以上存在感が薄い高校一年生、宇治原簾 (うじはられん)は、ある日買い物へ行く。  目的のプリンを買った夜の帰り道、簾はクラスメイトの人気者、重原愛莉 (えはらあいり)を見つける。  しかしいつも教室でみる活発な表情はなくどんよりとしていた。只事ではないと目線で追っていると彼女が信号に差し掛かり、トラックに引かれそうな所を簾が助ける。  事故から助けることで始まる活発少女との関係。  愛莉が簾の家にあがり看病したり、勉強したり、時には二人でデートに行ったりと。  愛莉は簾の事が好きで、廉も愛莉のことを気にし始める。  故障で陸上が出来なくなった愛莉は目標新たにし、簾はそんな彼女を補佐し自分の目標を見つけるお話。 *本作はフィクションです。実在する人物・団体・組織名等とは関係ございません。

覚えたての催眠術で幼馴染(悔しいが美少女)の弱味を握ろうとしたら俺のことを好きだとカミングアウトされたのだが、この後どうしたらいい?

みずがめ
恋愛
覚えたての催眠術を幼馴染で試してみた。結果は大成功。催眠術にかかった幼馴染は俺の言うことをなんでも聞くようになった。 普段からわがままな幼馴染の従順な姿に、ある考えが思いつく。 「そうだ、弱味を聞き出そう」 弱点を知れば俺の前で好き勝手なことをされずに済む。催眠術の力で口を割らせようとしたのだが。 「あたしの好きな人は、マーくん……」 幼馴染がカミングアウトしたのは俺の名前だった。 よく見れば美少女となっていた幼馴染からの告白。俺は一体どうすればいいんだ?

俺の家には学校一の美少女がいる!

ながしょー
青春
※少しですが改稿したものを新しく公開しました。主人公の名前や所々変えています。今後たぶん話が変わっていきます。 今年、入学したばかりの4月。 両親は海外出張のため何年か家を空けることになった。 そのさい、親父からは「同僚にも同い年の女の子がいて、家で一人で留守番させるのは危ないから」ということで一人の女の子と一緒に住むことになった。 その美少女は学校一のモテる女の子。 この先、どうなってしまうのか!?

ペア

koikoiSS
青春
 中学生の桜庭瞬(さくらばしゅん)は所属する強豪サッカー部でエースとして活躍していた。  しかし中学最後の大会で「負けたら終わり」というプレッシャーに圧し潰され、チャンスをことごとく外してしまいチームも敗北。チームメイトからは「お前のせいで負けた」と言われ、その試合がトラウマとなり高校でサッカーを続けることを断念した。  高校入学式の日の朝、瞬は目覚まし時計の電池切れという災難で寝坊してしまい学校まで全力疾走することになる。すると同じく遅刻をしかけて走ってきた瀬尾春人(せおはると)(ハル)と遭遇し、学校まで競争する羽目に。その出来事がきっかけでハルとはすぐに仲よくなり、ハルの誘いもあって瞬はテニス部へ入部することになる。そんなハルは練習初日に、「なにがなんでも全国大会へ行きます」と監督の前で豪語する。というのもハルにはある〝約束〟があった。  友との絆、好きなことへ注ぐ情熱、甘酸っぱい恋。青春の全てが詰まった高校3年間が、今、始まる。 ※他サイトでも掲載しております。

愉快な無表情クール系幼馴染にがんばって告白したら、強烈な一撃をもらった話

みずがめ
恋愛
俺には赤城美穂という幼馴染がいる。 彼女は無口無表情で愛想がない……というのが周りの奴らの印象だ。本当は悪戯好きで愉快な性格をしていて、そして何より繊細な女の子なのだと俺は知っている。 そんな美穂は成長していく度に美人になっていった。思春期を迎えた男子から告白されることが多くなり、俺は人知れず焦っていた。 告白しよう。そう決意した俺が行動を開始し、その結果が出るまで。これはそんなお話。 ※他サイトでも掲載しています。

居候高校生、主夫になる。〜娘3人は最強番長でした〜

蓮田ユーマ
青春
父親が起こした会社での致命的なミスにより、責任と借金を負い、もう育てていくことが出来ないと告白された。 宮下楓太は父親の友人の八月朔日真奈美の家に居候することに。 八月朔日家には地元でも有名らしい3人の美人姉妹がいた……だが、有名な理由は想像とはまったく違うものだった。 愛花、アキラ、叶。 3人は、それぞれが通う学校で番長として君臨している、ヤンキー娘たちだった。 ※小説家になろうに投稿していて、アルファポリス様でも投稿することにしました。 小説家になろうにてジャンル別日間6位、週間9位を頂きました。

プレッシャァー 〜農高校球児の成り上がり〜

三日月コウヤ
青春
父親の異常な教育によって一人野球同然でマウンドに登り続けた主人公赤坂輝明(あかさかてるあき)。 父の他界後母親と暮らすようになり一年。母親の母校である農業高校で個性の強いチームメイトと生活を共にしながらありきたりでありながらかけがえのないモノを取り戻しながら一緒に苦難を乗り越えて甲子園目指す。そんなお話です *進行速度遅めですがご了承ください *この作品はカクヨムでも投稿しております

昔義妹だった女の子が通い妻になって矯正してくる件

マサタカ
青春
 俺には昔、義妹がいた。仲が良くて、目に入れても痛くないくらいのかわいい女の子だった。 あれから数年経って大学生になった俺は友人・先輩と楽しく過ごし、それなりに充実した日々を送ってる。   そんなある日、偶然元義妹と再会してしまう。 「久しぶりですね、兄さん」 義妹は見た目や性格、何より俺への態度。全てが変わってしまっていた。そして、俺の生活が爛れてるって言って押しかけて来るようになってしまい・・・・・・。  ただでさえ再会したことと変わってしまったこと、そして過去にあったことで接し方に困っているのに成長した元義妹にドギマギさせられてるのに。 「矯正します」 「それがなにか関係あります? 今のあなたと」  冷たい視線は俺の過去を思い出させて、罪悪感を募らせていく。それでも、義妹とまた会えて嬉しくて。    今の俺たちの関係って義兄弟? それとも元家族? 赤の他人? ノベルアッププラスでも公開。

処理中です...