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第223話 決着
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ドス黒く光るルミニスは絶えず、恐ろしい威力のビームをヨハネに向けて放つ。
ヨハネだけであれば、以前の時と同じ様に反応も出来ずに殺されていただろう。
しかし、今ヨハネの目の前には乙女小説ではラスボスと言われた最強の魔王が立っている。
「ぬぉぉぉぉぉっ!! ヨハネ! メリー! 我の命が尽きる前に勝負を決めるぞ!」
2人を守る為に、躊躇いなく魔族の奥の手を使用したダイは全身から赤い煙が立ち上り始めていた。
「分かってるよダイ!」
「兄上……はい! 必ず!」
命を削る魔人化を使った魔王ダイは天を突く2本の角を生やし、赤く燃えるように光る腕で全てのビームを弾き続けた。
『あはハハははハ! 魔族ッてどイつもコいツも馬鹿ねェェェ! 前の魔族ミたイに、命が尽キる前ニ殺しテ上げルぅぅぅぅぅぅ!』
ルミニスから放たれるレーザーの数が更に増すが、ダイは目で追えぬ速度で拳を繰り出しレーザーを捌ききる。
「キサラギ、闇の精霊様の力を私の両手には宿せませんか? 今なら、ルミニスの背後を取れるやもしれません」
「メリー……分かったよ。 少し待ってて……うん、分かった。 出来るけど、メリーの両手は消える事になるって……どうする」
「構いません、お願いします」
メリーはヨハネの返答に微塵も怯まず、両手をヨハネに差し出した。
「……隙ができたら、後は私が必ず倒す。 頼んだよ」
メリーの覚悟を理解したヨハネは、メリーの両手に闇の精霊の力を一時的に宿した。
「ぐっ?! ふふ……マリ様を失った痛みに比べたら、これぐらい! ……魔隠密術影渡り」
メリーの両手は漆黒に染まり、笑みを浮かべたメリーは足下の影へと消えて行った。
「ダイ、メリーが隙を作る。 そうしたら、直ぐに私をルミニスに向けて投げてくれ! 全力で構わない」
「ふはははは! 我も大概だが、お主も中々よな! 流石は亜人最強のエルフよ! 任せろ!!」
ルミニスの耳障りな笑い声と、光の速度で到達するビームの金切り音が凄まじく。 更に弾かれたビームの光が目眩ましになったおかげで、ルミニスは背後から迫るメリーに気付かなかった。
『あァぁァァァぁ! ウザったイわネ! 早ク死にナさイよ!』
ルミニスは奥の手を使った事で、内心では酷く焦っていた。
妖精ティナの力と光の精霊の力を無理矢理混ぜ合わせた事で、ルミニスは最強と云える力を手にしたが代償として休眠期間が必ず必要になるのだ。
前にこの姿になった後は1ヶ月間丸々眠っていた。
もし、早くこの3人を倒せなければ無防備な姿を晒すことになる。
そして、そんな焦りを首狩りメリーが逃す筈は無かった。
「ルミニス……マリ様の仇! くたばりなさい!!」
『はァっ?! 何でオ前が其処ニ! ギャぁぁァァァッ!?』
焦るあまり反応が遅れたルミニスはメリーの漆黒の手刀で首を斬られ、更に心臓を貫かれた。
「やった! ダイ、頼む投げてくれ!」
「おうっ! 行けぇぇぇっ!」
黒い血を吐きながらルミニスの首が落ちたが、直ぐに黒い靄で胴体と繋がってしまう。 だが、闇の精霊の力によりダメージは確実に入っている。
ルミニスの苦しむ表情を見れたメリーは微笑み、両手はルミニスを斬ったと同時に役目を果たし粉々に砕け散った。
『うギャァァぁぁぁァァ! よクもやっタわネェェェ! 私! もウ1人の私! 来テ! 早く!!』
ルミニスは叫んだ。 眼前にヨハネが迫る中、もう1人のルミニスへと助けを求める。
当初の予定では、本体であるルミニスが助けを求めたら直ぐに闇を移動し合流する筈なのだ。
(アははハハ! 馬鹿め、もウ1人の私ガ来たラ直ぐニ逆転しテ……あレ? ドウしテ来ナいの? ドうシて!? 伝わッてル筈なノにィィィィ!)
だが、マリの身体を乗っ取ったルミニスが本体の窮地に現れることは無かった。
「闇の精霊よ、全て受け入れ全てを飲み込む闇の精霊よ。 新しき友が願う。 これが最後だ! ルミニスの闇を飲み込み、解放せよ! 深淵の大口!」
ヨハネの身体から抜け出た闇の精霊の分身が大口を開けてルミニスを飲み込んだ。
『ギャぁぁァァァ?! なン゙で!? もウ1人の私ィィィィィィっ!』
そして、遂にルミニスは深淵の闇に消えた。
ヨハネだけであれば、以前の時と同じ様に反応も出来ずに殺されていただろう。
しかし、今ヨハネの目の前には乙女小説ではラスボスと言われた最強の魔王が立っている。
「ぬぉぉぉぉぉっ!! ヨハネ! メリー! 我の命が尽きる前に勝負を決めるぞ!」
2人を守る為に、躊躇いなく魔族の奥の手を使用したダイは全身から赤い煙が立ち上り始めていた。
「分かってるよダイ!」
「兄上……はい! 必ず!」
命を削る魔人化を使った魔王ダイは天を突く2本の角を生やし、赤く燃えるように光る腕で全てのビームを弾き続けた。
『あはハハははハ! 魔族ッてどイつもコいツも馬鹿ねェェェ! 前の魔族ミたイに、命が尽キる前ニ殺しテ上げルぅぅぅぅぅぅ!』
ルミニスから放たれるレーザーの数が更に増すが、ダイは目で追えぬ速度で拳を繰り出しレーザーを捌ききる。
「キサラギ、闇の精霊様の力を私の両手には宿せませんか? 今なら、ルミニスの背後を取れるやもしれません」
「メリー……分かったよ。 少し待ってて……うん、分かった。 出来るけど、メリーの両手は消える事になるって……どうする」
「構いません、お願いします」
メリーはヨハネの返答に微塵も怯まず、両手をヨハネに差し出した。
「……隙ができたら、後は私が必ず倒す。 頼んだよ」
メリーの覚悟を理解したヨハネは、メリーの両手に闇の精霊の力を一時的に宿した。
「ぐっ?! ふふ……マリ様を失った痛みに比べたら、これぐらい! ……魔隠密術影渡り」
メリーの両手は漆黒に染まり、笑みを浮かべたメリーは足下の影へと消えて行った。
「ダイ、メリーが隙を作る。 そうしたら、直ぐに私をルミニスに向けて投げてくれ! 全力で構わない」
「ふはははは! 我も大概だが、お主も中々よな! 流石は亜人最強のエルフよ! 任せろ!!」
ルミニスの耳障りな笑い声と、光の速度で到達するビームの金切り音が凄まじく。 更に弾かれたビームの光が目眩ましになったおかげで、ルミニスは背後から迫るメリーに気付かなかった。
『あァぁァァァぁ! ウザったイわネ! 早ク死にナさイよ!』
ルミニスは奥の手を使った事で、内心では酷く焦っていた。
妖精ティナの力と光の精霊の力を無理矢理混ぜ合わせた事で、ルミニスは最強と云える力を手にしたが代償として休眠期間が必ず必要になるのだ。
前にこの姿になった後は1ヶ月間丸々眠っていた。
もし、早くこの3人を倒せなければ無防備な姿を晒すことになる。
そして、そんな焦りを首狩りメリーが逃す筈は無かった。
「ルミニス……マリ様の仇! くたばりなさい!!」
『はァっ?! 何でオ前が其処ニ! ギャぁぁァァァッ!?』
焦るあまり反応が遅れたルミニスはメリーの漆黒の手刀で首を斬られ、更に心臓を貫かれた。
「やった! ダイ、頼む投げてくれ!」
「おうっ! 行けぇぇぇっ!」
黒い血を吐きながらルミニスの首が落ちたが、直ぐに黒い靄で胴体と繋がってしまう。 だが、闇の精霊の力によりダメージは確実に入っている。
ルミニスの苦しむ表情を見れたメリーは微笑み、両手はルミニスを斬ったと同時に役目を果たし粉々に砕け散った。
『うギャァァぁぁぁァァ! よクもやっタわネェェェ! 私! もウ1人の私! 来テ! 早く!!』
ルミニスは叫んだ。 眼前にヨハネが迫る中、もう1人のルミニスへと助けを求める。
当初の予定では、本体であるルミニスが助けを求めたら直ぐに闇を移動し合流する筈なのだ。
(アははハハ! 馬鹿め、もウ1人の私ガ来たラ直ぐニ逆転しテ……あレ? ドウしテ来ナいの? ドうシて!? 伝わッてル筈なノにィィィィ!)
だが、マリの身体を乗っ取ったルミニスが本体の窮地に現れることは無かった。
「闇の精霊よ、全て受け入れ全てを飲み込む闇の精霊よ。 新しき友が願う。 これが最後だ! ルミニスの闇を飲み込み、解放せよ! 深淵の大口!」
ヨハネの身体から抜け出た闇の精霊の分身が大口を開けてルミニスを飲み込んだ。
『ギャぁぁァァァ?! なン゙で!? もウ1人の私ィィィィィィっ!』
そして、遂にルミニスは深淵の闇に消えた。
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