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第210話 向かう先は帝国
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超巨大新幹線がまだ停止する前、車両の中では魔王ダイが魔族達に檄を飛ばしていた。
「聞け、我が同胞達よ。 我等はこれまで奪い、殺し、数多の血を流してきた。 全ては、我等が祖先の過ちが発端である。 しかし、今やその罪は赦された! もう我等は自由だ! コレは自由を手にする為に、新たな仲間達を守る為の戦いだ! 全ての力を出せ! 敵を滅ぼせ! 我等の為に心を砕いた人間の少女を殺めた敵を絶対に許すな! 行くぞぉぉぉぉぉ!!」
「「「「「「おぉぉぉぉぉうっ!!」」」」」」
車両が停止したと同時に魔族達は外へと飛び出し、精霊人形へと襲い掛かる。
「各四天王は部隊を引き連れ、砦の味方へと合流を目指せ! 上級魔族達は好きに暴れろ! レーヨン、我は手筈通りヨハネ殿達と共に帝国へと向かう。 後は頼んだぞ」
「はっ! お任せ下さいませ、陛下。 ですが……1人だけ共の許しを願います」
「構わん。 連れて来い!」
大臣レーヨンに連れられて来たのは、魔王城にてマリとヨハネに食って掛かったサードの恋人エブラノであった。
「陛下……お願いします! ユアンを……ユアンの身体を取り戻しに行かせて下さい!」
「生きて帰れる保証は無いぞ?」
「構いません! 彼女が安らかに眠れる為なら、私の命など要りませぬ!」
「良い覚悟だ。 付いて来い!」
「はい!!」
ダイとエブラノは先頭車へと向かった。
◆◇◆
「来たね~。 さぁ、行こうか」
先頭車には、ヨハネ、ジャック、メリー、ファースト、セカンド、フォース、フィフスが待っていた。
「すまん、待たせた」
ダイの謝罪に、ヨハネは笑顔で応える。
「キサラギ、本当に運転出来るのですか?」
「ふふ、任せてよ。 その為に、アテスから聞いてるんだから」
不安そうなメリー達にヨハネは笑う。
「ほいっと! ヨハネ兄、車両は切り離したよ!」
すると、先頭車両以外を切り離したアテスが顔を出した。
「アテス殿、皆をお願いします」
「あはは、分かってるよジャック殿。 それより、皆しっかりと捕まっててね。 ヨハネ兄の運転はきっと凄いよ~? なんたって、精霊魔法の達人だから。 まぁ……私なら絶対に乗らないかな~……じゃあね~!」
最後に不吉な事を言ったアテスは車両から飛び降りた。
「え~~~?! ねぇ、ジャック平気かしら」
「メリー、座って手すりを持つんだ。 早く!!」
ジャックに言われ、全員が何かに捕まったと同時に凄まじい速度で超巨大新幹線の先頭車両が走り出した。
「「「「「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!」」」」」
魔王ダイとジャック以外は泣き叫び、運転しているヨハネ真剣な瞳で前を見ていた。
「うん、早すぎて全然見えないや」
「キサラギーーーー?!」
あり得ない速度で向かう先は、ゴルメディア帝国である。
◆◇◆
「『いったーーーい! くそ、ここ何処よ!』」
跳ね飛ばされたマリは、廃墟となった大砦近くまで飛ばされていた。 それほどまで遠くに飛ばされたのにも関わらず、マリはまだ生きていた。
黒い靄が身体を包み、折れたり曲がったり千切れた所を直ぐ様治療する。
すると、視線の先から爆走しながら向かって来る何かが見えた。
「『よくもやったわねぇぇぇ! あれ? さっき私を跳ね飛ばした箱じゃなぁぁい? あははは、絶対に許さないんだからぁぁぁ!』」
マリは進路上に巨大な黒い壁を出現させ、待ち構える。
「『あははは! これなら、絶対に止めれるわぁ~! 止まったが最後、乗ってる奴を殺してやるぅぅぅ!』」
そして、突如として出現した黒い壁に超巨大新幹線は激突し横転しながら大砦へと突っ込んだ。
「聞け、我が同胞達よ。 我等はこれまで奪い、殺し、数多の血を流してきた。 全ては、我等が祖先の過ちが発端である。 しかし、今やその罪は赦された! もう我等は自由だ! コレは自由を手にする為に、新たな仲間達を守る為の戦いだ! 全ての力を出せ! 敵を滅ぼせ! 我等の為に心を砕いた人間の少女を殺めた敵を絶対に許すな! 行くぞぉぉぉぉぉ!!」
「「「「「「おぉぉぉぉぉうっ!!」」」」」」
車両が停止したと同時に魔族達は外へと飛び出し、精霊人形へと襲い掛かる。
「各四天王は部隊を引き連れ、砦の味方へと合流を目指せ! 上級魔族達は好きに暴れろ! レーヨン、我は手筈通りヨハネ殿達と共に帝国へと向かう。 後は頼んだぞ」
「はっ! お任せ下さいませ、陛下。 ですが……1人だけ共の許しを願います」
「構わん。 連れて来い!」
大臣レーヨンに連れられて来たのは、魔王城にてマリとヨハネに食って掛かったサードの恋人エブラノであった。
「陛下……お願いします! ユアンを……ユアンの身体を取り戻しに行かせて下さい!」
「生きて帰れる保証は無いぞ?」
「構いません! 彼女が安らかに眠れる為なら、私の命など要りませぬ!」
「良い覚悟だ。 付いて来い!」
「はい!!」
ダイとエブラノは先頭車へと向かった。
◆◇◆
「来たね~。 さぁ、行こうか」
先頭車には、ヨハネ、ジャック、メリー、ファースト、セカンド、フォース、フィフスが待っていた。
「すまん、待たせた」
ダイの謝罪に、ヨハネは笑顔で応える。
「キサラギ、本当に運転出来るのですか?」
「ふふ、任せてよ。 その為に、アテスから聞いてるんだから」
不安そうなメリー達にヨハネは笑う。
「ほいっと! ヨハネ兄、車両は切り離したよ!」
すると、先頭車両以外を切り離したアテスが顔を出した。
「アテス殿、皆をお願いします」
「あはは、分かってるよジャック殿。 それより、皆しっかりと捕まっててね。 ヨハネ兄の運転はきっと凄いよ~? なんたって、精霊魔法の達人だから。 まぁ……私なら絶対に乗らないかな~……じゃあね~!」
最後に不吉な事を言ったアテスは車両から飛び降りた。
「え~~~?! ねぇ、ジャック平気かしら」
「メリー、座って手すりを持つんだ。 早く!!」
ジャックに言われ、全員が何かに捕まったと同時に凄まじい速度で超巨大新幹線の先頭車両が走り出した。
「「「「「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!」」」」」
魔王ダイとジャック以外は泣き叫び、運転しているヨハネ真剣な瞳で前を見ていた。
「うん、早すぎて全然見えないや」
「キサラギーーーー?!」
あり得ない速度で向かう先は、ゴルメディア帝国である。
◆◇◆
「『いったーーーい! くそ、ここ何処よ!』」
跳ね飛ばされたマリは、廃墟となった大砦近くまで飛ばされていた。 それほどまで遠くに飛ばされたのにも関わらず、マリはまだ生きていた。
黒い靄が身体を包み、折れたり曲がったり千切れた所を直ぐ様治療する。
すると、視線の先から爆走しながら向かって来る何かが見えた。
「『よくもやったわねぇぇぇ! あれ? さっき私を跳ね飛ばした箱じゃなぁぁい? あははは、絶対に許さないんだからぁぁぁ!』」
マリは進路上に巨大な黒い壁を出現させ、待ち構える。
「『あははは! これなら、絶対に止めれるわぁ~! 止まったが最後、乗ってる奴を殺してやるぅぅぅ!』」
そして、突如として出現した黒い壁に超巨大新幹線は激突し横転しながら大砦へと突っ込んだ。
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