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第200話 超巨大新幹線完成
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メリーが城の扉をくぐり外へ出ると、貨物列車が巨大な建造物に改造されている所だった。
先頭は速度の抵抗を減らす為に滑らかな曲線を描き、その後ろにはどれだけの人が乗れるか想像も出来ない大きさの車両が百程連なっている。
マリがこの場に居れば「超巨大な新幹線だー!」と叫んだ事だろうが、残念ながらアテスが建造している物を理解出来る者は居なかった。
「うわぁ……大っきいですね」
メリーが超巨大新幹線を見上げていると、近くで機械を操作するルルの姿があった。
「ルル殿。 昨日はハイポーションで助けて下さったと聞きました。 本当にありがとうございます」
「メリーか。 うむ……生き延びれて何よりじゃ」
「ルル殿は今何を? ソレは……」
「これか? これは、マリのアイデアから生まれた通信機と云う物じゃよ。 遠く離れた相手と会話ができるのじゃが、今は使えん。 空にある魔力障壁のせいじゃろう」
ルルが見上げると、まだ紫色の膜が空を覆っている。
「そうでしたか……マリ様は本当に凄い方ですね。 あ、さっき兄上が直に魔力障壁が消えると言っていました」
「そうか! なら、ルカに連絡をとって戦に備えるように伝えねばな」
「ルカもその機械を持っているのですね。 よろしくお願いします」
メリーはルルに別れを告げ、荷物を運ぶファースト達に合流した。
「皆、どうですか?」
「隊長! その……あの、ヤバいです」
ファーストが滝のような汗を流しながら返事をする。 その様子に首を傾げていると、車両から降りてきた人物を見て納得した。
「初代ファーストさん! お久しぶりですね!」
「ふふふ、久し振りだねぇメリー様。 陛下に言われてね、生き残ってる暗部59名全員この戦に参戦するのさ」
魔族ゆえに容姿は変わらないが、ダイやメリーが生まれるずっと前から存在している生ける伝説。 初代暗部部隊所属のファーストが若く美しい姿で笑っていた。
長い茶髪を靡かせ、メリーよりも年上だとは誰も思わないだろう。
「感謝します。 ユアン叔母様の事は……すみませんでした」
「あら、うふふ。 良いのよぉ、皆私の可愛い教え子達だけど……任務で誰かを失うのはコレが初めてじゃないから」
優しく微笑む初代ファーストは寂しそうな目でメリーを見つめていた。
「陛下から聞く限りだと、相手は化け物なのでしょう? なら、可愛い教え子達や同胞達が殺られるぐらいなら……私が死ぬわ」
「師匠……そんな、そんな事言わないで下さいよぉ」
初代ファーストは、涙ぐむファーストの頭を優しく撫でる。
「うふふ、良いのよぉ。 私達は長生きしたからぁ。 ねぇ? 皆ぁ~」
車両の奥からは大勢の元暗部達が、降りてくる。
「「「「「「無論です! 全ては魔族の未来の為に!」」」」」」
「そういう訳だから、よろしくお願いしますねぇメリー様」
「はい。 どうか、お力添えの程お願いします」
メリーは食料や武器、薬等の運搬を元暗部達に任せアテスを探す。
「ほら、コレでこうなって……」
『うぇー!? 凄すぎ! 本当にコレをあのマリって人間が考えたのかい?!』
「凄いだろ? そうなんだ……マリ族長は本当に凄い人間だったのさ。 もっともっとアイデアを聞きたかったな~……」
見つけた時、アテスは車両の仕上げを行いながら闇の精霊と話しをしていた。
「アテス殿、お疲れ様です」
「おや? メリーさん、身体は大丈夫かい?」
『ん? あぁ……胸を貫かれてた娘か』
アテスはメリーに気付き、車両から飛び降りる。 目の下に大きな隈が出来ており、昨夜から一睡もしていない事をメリーは察した。
「ありがとうございます。 闇の精霊様も、ご助力頂けると聞きました。 感謝致します」
『僕は女神ナバレスト様に言われた事をするだけだからね。 まぁ……この発想力を持つ者を失ったのは個人的に嫌だけどね』
「それでも構いません。 ありがとうございます」
『ふんっ……まだ勝てるかも分からないのに礼は早いよ』
「さ~て! 完成したよ~~ん! メリーさん、皆に準備が出来たら乗り込むように言ってきて~。 これなら、魔族も亜人も皆乗れるでしょ」
遂に、魔王城を囲む巨大で長い新幹線が完成した。 そして、タイミング良く空の魔力障壁も消えたのであった。
しかし、その後にルカと通信が出来たルルの報告でメリー達は青ざめる事になる。
先頭は速度の抵抗を減らす為に滑らかな曲線を描き、その後ろにはどれだけの人が乗れるか想像も出来ない大きさの車両が百程連なっている。
マリがこの場に居れば「超巨大な新幹線だー!」と叫んだ事だろうが、残念ながらアテスが建造している物を理解出来る者は居なかった。
「うわぁ……大っきいですね」
メリーが超巨大新幹線を見上げていると、近くで機械を操作するルルの姿があった。
「ルル殿。 昨日はハイポーションで助けて下さったと聞きました。 本当にありがとうございます」
「メリーか。 うむ……生き延びれて何よりじゃ」
「ルル殿は今何を? ソレは……」
「これか? これは、マリのアイデアから生まれた通信機と云う物じゃよ。 遠く離れた相手と会話ができるのじゃが、今は使えん。 空にある魔力障壁のせいじゃろう」
ルルが見上げると、まだ紫色の膜が空を覆っている。
「そうでしたか……マリ様は本当に凄い方ですね。 あ、さっき兄上が直に魔力障壁が消えると言っていました」
「そうか! なら、ルカに連絡をとって戦に備えるように伝えねばな」
「ルカもその機械を持っているのですね。 よろしくお願いします」
メリーはルルに別れを告げ、荷物を運ぶファースト達に合流した。
「皆、どうですか?」
「隊長! その……あの、ヤバいです」
ファーストが滝のような汗を流しながら返事をする。 その様子に首を傾げていると、車両から降りてきた人物を見て納得した。
「初代ファーストさん! お久しぶりですね!」
「ふふふ、久し振りだねぇメリー様。 陛下に言われてね、生き残ってる暗部59名全員この戦に参戦するのさ」
魔族ゆえに容姿は変わらないが、ダイやメリーが生まれるずっと前から存在している生ける伝説。 初代暗部部隊所属のファーストが若く美しい姿で笑っていた。
長い茶髪を靡かせ、メリーよりも年上だとは誰も思わないだろう。
「感謝します。 ユアン叔母様の事は……すみませんでした」
「あら、うふふ。 良いのよぉ、皆私の可愛い教え子達だけど……任務で誰かを失うのはコレが初めてじゃないから」
優しく微笑む初代ファーストは寂しそうな目でメリーを見つめていた。
「陛下から聞く限りだと、相手は化け物なのでしょう? なら、可愛い教え子達や同胞達が殺られるぐらいなら……私が死ぬわ」
「師匠……そんな、そんな事言わないで下さいよぉ」
初代ファーストは、涙ぐむファーストの頭を優しく撫でる。
「うふふ、良いのよぉ。 私達は長生きしたからぁ。 ねぇ? 皆ぁ~」
車両の奥からは大勢の元暗部達が、降りてくる。
「「「「「「無論です! 全ては魔族の未来の為に!」」」」」」
「そういう訳だから、よろしくお願いしますねぇメリー様」
「はい。 どうか、お力添えの程お願いします」
メリーは食料や武器、薬等の運搬を元暗部達に任せアテスを探す。
「ほら、コレでこうなって……」
『うぇー!? 凄すぎ! 本当にコレをあのマリって人間が考えたのかい?!』
「凄いだろ? そうなんだ……マリ族長は本当に凄い人間だったのさ。 もっともっとアイデアを聞きたかったな~……」
見つけた時、アテスは車両の仕上げを行いながら闇の精霊と話しをしていた。
「アテス殿、お疲れ様です」
「おや? メリーさん、身体は大丈夫かい?」
『ん? あぁ……胸を貫かれてた娘か』
アテスはメリーに気付き、車両から飛び降りる。 目の下に大きな隈が出来ており、昨夜から一睡もしていない事をメリーは察した。
「ありがとうございます。 闇の精霊様も、ご助力頂けると聞きました。 感謝致します」
『僕は女神ナバレスト様に言われた事をするだけだからね。 まぁ……この発想力を持つ者を失ったのは個人的に嫌だけどね』
「それでも構いません。 ありがとうございます」
『ふんっ……まだ勝てるかも分からないのに礼は早いよ』
「さ~て! 完成したよ~~ん! メリーさん、皆に準備が出来たら乗り込むように言ってきて~。 これなら、魔族も亜人も皆乗れるでしょ」
遂に、魔王城を囲む巨大で長い新幹線が完成した。 そして、タイミング良く空の魔力障壁も消えたのであった。
しかし、その後にルカと通信が出来たルルの報告でメリー達は青ざめる事になる。
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