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第174話 戴冠式と退位
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巨大な王城のバルコニーにて、今日はルーデウスの戴冠式が行われていた。
殆どの女貴族達や男貴族のルカやアーサーが参列し、マリが即位した時の様な儀式が始まった。 女王としての王冠を頭に乗せ、今日で最後の女王のドレスを纏ったマリがバルコニーの先頭で王を待つ。
「ルーデウス、おいで」
マリはバルコニーの入口で待っていたルーデウスを呼ぶ。 マリの両隣には、ルーデウスの婚約者達のキャミとドーラが美しいドレスを纏い最愛の男を待っていた。
ルーデウスも今日は王としての正装を着込み、何時も以上に格好良くマリは歩いてくるルーデウスを見て嬉しそうに微笑んだ。
マリが即位した時の戴冠式では、ルーデウスはバルコニーの入口で見ているだけだったのが今では懐かしい。 そして、今は堂々とルーデウスがマリに向かって歩いて来た。
その後ろ姿を入口で見ているメリーやジャック達は号泣だ。
道中の女貴族達も心から新たな王の誕生を祝福している。 マリの時の様な腹黒い女貴族は全て粛清され、この場に居るのは王国の為に命を削り激しい戦争を生き残った真の貴族のみだ。
そして、ルーデウスはバルコニーの先で待っていたマリの前で立ち止まり跪いた。
マリが咳払いをし、戴冠式が始める。
「おほんっ! 昨日行われました選挙により、エントン王国初代国王が誕生した事を宣言します! エントン フォル ルーデウス、異議が無ければこの王冠を被り国王として成す事を宣言しなさい」
マリは頭に乗せていた王冠を手に取り、ルーデウスの目の前に差し出す。 ルーデウスは王冠を恭しく受け取り、頭に乗せて女貴族達へと宣言した。
「今日、エントン王国初代国王となったルーデウスです! 今、この場に居る皆さんが真なる心でエントン王国を支えようとしている事を私は知っています! 私は、姉上が変えたこの国をずっと残したい! 皆を、国民を守りたい! その為に、力を貸してくれ!!」
「「「「「ルーデウス国王陛下の為に忠誠を尽くす事を誓います!」」」」」
貴族達は一斉に立ち上がり、新たな国王の誕生を祝した。
「はい! じゃあ、これで戴冠式終わりね~。 メリーさん、お酒お酒ー!」
マリの合図で、バルコニーに料理やお酒が準備される。
メリー率いるメイド部隊の仕事は世界で一番早く、丁寧なのだ。 あっという間に祝の宴が始まり、皆笑顔でルーデウスの下を訪れていた。
「あはは、ルーデウス大人気だね~」
「あ、あの……マリお義姉様! 本当にありがとうございましたのじゃ!」 「ありがとう、マリお義姉さん。 ルーデウスが王になれて凄く安心したわ」
マリは近くに来た可愛い義妹達を抱きしめる。
「んー! 今日も2人はとっても可愛いねぇ~! 気にしないで、どのみちいつかルーデウスを王にしたくて色々して来たんだから」
「そうなのですじゃ?」 「それは……何故?」
「あ~……ごめんね、説明は難しいかな。 言えるとしたら……ルーデウスにはずっと笑顔でいて欲しいからかな」
少し寂しそうに笑うマリを、キャミ達は複雑そうな顔で見ていた。
「ルーデウス様の言う通り……マリお義姉様は、病気なのですじゃ?」
「……へ? なんのこと?」
「ルーデウスが復興祭の前に言ってたの。 亡くなったご両親と同じ様に、姉上も未知の病気で長くないのだと」
「……?? いや、私はめちゃくちゃ元気だよ?」
「「??」」
3人で首を傾げていると、メリーがお酒を持ってやって来た。
「陛下……いえ、マリ様。 おかわりですよ」
「わー! メリーさんありがとう~。 そっかぁ、私は今日で退位するからもう陛下じゃないんだね」
「まさか、こんなにあっさりと退位を終わらすとは思っても見ませんでしたよ? 乾杯の合図に、退位するんでよろしく~! で、終わりにしちゃうんですもん」
「あはは、良いの良いの。 今日の主役はルーデウス何だから。 あ、メリーさん。 さっき2人から聞いたんだけど、ルーデウスがね……」
マリやキャミ達の話を聞いたメリーは直ぐ様理解し、徹夜しまくって例の物を書き上げた際の酷い顔を見て勘違いしたのだろうと推測を話した。
「あ~……それは、勘違いしたままで居てもらおっか」
「ふふ、そうですね。 妾もその方が良いと思いますのじゃ」 「あら、愛しの旦那様に嘘をつくの? キャミ」
「そ、そう言われると弱いのじゃ~!」
後日、耐えきれなかったキャミから真実を聞いたルーデウスは数日寝込んだそうな。
殆どの女貴族達や男貴族のルカやアーサーが参列し、マリが即位した時の様な儀式が始まった。 女王としての王冠を頭に乗せ、今日で最後の女王のドレスを纏ったマリがバルコニーの先頭で王を待つ。
「ルーデウス、おいで」
マリはバルコニーの入口で待っていたルーデウスを呼ぶ。 マリの両隣には、ルーデウスの婚約者達のキャミとドーラが美しいドレスを纏い最愛の男を待っていた。
ルーデウスも今日は王としての正装を着込み、何時も以上に格好良くマリは歩いてくるルーデウスを見て嬉しそうに微笑んだ。
マリが即位した時の戴冠式では、ルーデウスはバルコニーの入口で見ているだけだったのが今では懐かしい。 そして、今は堂々とルーデウスがマリに向かって歩いて来た。
その後ろ姿を入口で見ているメリーやジャック達は号泣だ。
道中の女貴族達も心から新たな王の誕生を祝福している。 マリの時の様な腹黒い女貴族は全て粛清され、この場に居るのは王国の為に命を削り激しい戦争を生き残った真の貴族のみだ。
そして、ルーデウスはバルコニーの先で待っていたマリの前で立ち止まり跪いた。
マリが咳払いをし、戴冠式が始める。
「おほんっ! 昨日行われました選挙により、エントン王国初代国王が誕生した事を宣言します! エントン フォル ルーデウス、異議が無ければこの王冠を被り国王として成す事を宣言しなさい」
マリは頭に乗せていた王冠を手に取り、ルーデウスの目の前に差し出す。 ルーデウスは王冠を恭しく受け取り、頭に乗せて女貴族達へと宣言した。
「今日、エントン王国初代国王となったルーデウスです! 今、この場に居る皆さんが真なる心でエントン王国を支えようとしている事を私は知っています! 私は、姉上が変えたこの国をずっと残したい! 皆を、国民を守りたい! その為に、力を貸してくれ!!」
「「「「「ルーデウス国王陛下の為に忠誠を尽くす事を誓います!」」」」」
貴族達は一斉に立ち上がり、新たな国王の誕生を祝した。
「はい! じゃあ、これで戴冠式終わりね~。 メリーさん、お酒お酒ー!」
マリの合図で、バルコニーに料理やお酒が準備される。
メリー率いるメイド部隊の仕事は世界で一番早く、丁寧なのだ。 あっという間に祝の宴が始まり、皆笑顔でルーデウスの下を訪れていた。
「あはは、ルーデウス大人気だね~」
「あ、あの……マリお義姉様! 本当にありがとうございましたのじゃ!」 「ありがとう、マリお義姉さん。 ルーデウスが王になれて凄く安心したわ」
マリは近くに来た可愛い義妹達を抱きしめる。
「んー! 今日も2人はとっても可愛いねぇ~! 気にしないで、どのみちいつかルーデウスを王にしたくて色々して来たんだから」
「そうなのですじゃ?」 「それは……何故?」
「あ~……ごめんね、説明は難しいかな。 言えるとしたら……ルーデウスにはずっと笑顔でいて欲しいからかな」
少し寂しそうに笑うマリを、キャミ達は複雑そうな顔で見ていた。
「ルーデウス様の言う通り……マリお義姉様は、病気なのですじゃ?」
「……へ? なんのこと?」
「ルーデウスが復興祭の前に言ってたの。 亡くなったご両親と同じ様に、姉上も未知の病気で長くないのだと」
「……?? いや、私はめちゃくちゃ元気だよ?」
「「??」」
3人で首を傾げていると、メリーがお酒を持ってやって来た。
「陛下……いえ、マリ様。 おかわりですよ」
「わー! メリーさんありがとう~。 そっかぁ、私は今日で退位するからもう陛下じゃないんだね」
「まさか、こんなにあっさりと退位を終わらすとは思っても見ませんでしたよ? 乾杯の合図に、退位するんでよろしく~! で、終わりにしちゃうんですもん」
「あはは、良いの良いの。 今日の主役はルーデウス何だから。 あ、メリーさん。 さっき2人から聞いたんだけど、ルーデウスがね……」
マリやキャミ達の話を聞いたメリーは直ぐ様理解し、徹夜しまくって例の物を書き上げた際の酷い顔を見て勘違いしたのだろうと推測を話した。
「あ~……それは、勘違いしたままで居てもらおっか」
「ふふ、そうですね。 妾もその方が良いと思いますのじゃ」 「あら、愛しの旦那様に嘘をつくの? キャミ」
「そ、そう言われると弱いのじゃ~!」
後日、耐えきれなかったキャミから真実を聞いたルーデウスは数日寝込んだそうな。
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