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第168話 反乱分子の主導者は女王
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「ぎゃぁぁぁ! 何で、どうしてルーたんが此処に!? どうしよう、メリーさん! 推し本人に私が書いたナマモノ見られるのは流石に死ねる! 助けて!」
マリはエイトス達と地獄の8徹で仕上げたルーデウスのナマモノ。 所謂、同人誌を熱狂的なファンである民達に配っていた。 これは、この異世界初の同人誌即売会なのだ。 それも、選挙でルーデウスに投票するなら無料という太っ腹ぷりに普段からルーデウス推しトーク会に参加していた主婦や女性達はこぞって参加した。
そして、今も満員御礼の状態で広場は大盛況。
そんなマリが参加者達にお礼を言いながら同人誌を手渡していた所、何と本物のルーデウスが何故か地下の広場に突入して来たと受付のフォースから報告が来たのだ。
マリはパニックになりながら、この場をどうするかメリーに助けを求めた。
「流石に無理ですね。 陛下……観念しましょう」
だが、親友であるスーパーメイド長メリーはあっさりと諦める。
「えぇぇ?! お願い、まだ在庫めっちゃあるの。 全員に渡したら綺麗に無くなるから……無くなるからぁぁぁぁ!」
泣きながら懇願する主を見てため息を吐いたメリーは、仕方なく動いた。
「はぁ……仕方ありませんね。 皆様、ナマモノを受け取られましたらサプライズで来て下さったルーデウス代理国王陛下の下へどうぞ! ただし、我等の血の誓いを忘れず手に持つナマモノは決して見られてはいけませんよ!!」
「「「「「「「「「イエス、マム! いざ、推しの下へ!」」」」」」」」」
ナマモノを受取り、広場の隅っこで笑みを溢していた参加者達がメリーの言葉に一斉に動きだした。 まだ宝を受け取れていない同胞達と、我等のトップを守る為に。
主婦や女性達がルーデウス達を取り囲み、好き好きアピールを始める。流石のルーデウス達も好意的な民達を取り押さえる事も出来ずに四苦八苦していた。
「よっしゃー! 流石メリーさん! ナイスー! 皆、そういう事だから早く持って行ってー! 全員受け取ったら逃げるぞー!!」
「「「「「イエス、マム!!」」」」」
訓練された兵士かの様に、ルーデウスの熱狂的なファン達は高速でナマモノを回収しルーデウス達の時間稼ぎに向かった。
そして、直ぐに山のように積んであったナマモノは消え去り証拠は隠滅された。
「よし、解散!! 逃げろーーーーーー!!」
マリはメリー達を引き連れて、別の通路から逃げ出す。
他の参加者達も、何が起きてるか分からずに狼狽えるルーデウス達を置き去りにして一瞬で逃げて行った。
「え……? あれ? 姉上? 他の民達は……? ウォンバット……何が起きたんだ?」
ルーデウスがウォンバットを見ると、地面に落ちていた何かを拾い読んでいた。
「これは?! いや、これは……ふははは! どうやら、私の勘違いだった様ですな! 本当に申し訳無い、まさか……誰も居ないとは」
「え?! いや、確かにさっきまでこの広場には姉上達が……」
「陛下、此処には誰も居なかったのです。 もし、本当に姉上様を愛しておられるなら……何も見なかった事にして下さいませ」
何やら深刻そうな顔をするウォンバットに言われ、ルーデウスは渋々了承した。
(もしや……姉上の身に何かが? 僕が到着した時に、酷く取り乱してたし……目の隈も酷かった。 そして、前から僕を王にしようとしていた。 そうか……そういう事か。 姉上は……きっと原因不明で死んだ両親と同じ病なんだ。 先が長くないから……僕が困らない様に、そんな……そんな!)
何かを盛大に勘違いし始めたルーデウスは突如として泣き出す。 騎士達やウォンバットは理由が分からずに動揺したが、直ぐに何かを決意した様なルーデウスの横顔を黙って見つめた。
こうして、反乱分子摘発はウォンバットの勘違いという事で片付けられ。 何故かルーデウスは自身が選挙で正統な支配者に選ばれる様に努力し始めたという。
後にマリは、この時にウォンバットが拾ったナマモノをルーデウスに見せることなく握り潰した事を涙を流しながら感謝する事になる。
マリはエイトス達と地獄の8徹で仕上げたルーデウスのナマモノ。 所謂、同人誌を熱狂的なファンである民達に配っていた。 これは、この異世界初の同人誌即売会なのだ。 それも、選挙でルーデウスに投票するなら無料という太っ腹ぷりに普段からルーデウス推しトーク会に参加していた主婦や女性達はこぞって参加した。
そして、今も満員御礼の状態で広場は大盛況。
そんなマリが参加者達にお礼を言いながら同人誌を手渡していた所、何と本物のルーデウスが何故か地下の広場に突入して来たと受付のフォースから報告が来たのだ。
マリはパニックになりながら、この場をどうするかメリーに助けを求めた。
「流石に無理ですね。 陛下……観念しましょう」
だが、親友であるスーパーメイド長メリーはあっさりと諦める。
「えぇぇ?! お願い、まだ在庫めっちゃあるの。 全員に渡したら綺麗に無くなるから……無くなるからぁぁぁぁ!」
泣きながら懇願する主を見てため息を吐いたメリーは、仕方なく動いた。
「はぁ……仕方ありませんね。 皆様、ナマモノを受け取られましたらサプライズで来て下さったルーデウス代理国王陛下の下へどうぞ! ただし、我等の血の誓いを忘れず手に持つナマモノは決して見られてはいけませんよ!!」
「「「「「「「「「イエス、マム! いざ、推しの下へ!」」」」」」」」」
ナマモノを受取り、広場の隅っこで笑みを溢していた参加者達がメリーの言葉に一斉に動きだした。 まだ宝を受け取れていない同胞達と、我等のトップを守る為に。
主婦や女性達がルーデウス達を取り囲み、好き好きアピールを始める。流石のルーデウス達も好意的な民達を取り押さえる事も出来ずに四苦八苦していた。
「よっしゃー! 流石メリーさん! ナイスー! 皆、そういう事だから早く持って行ってー! 全員受け取ったら逃げるぞー!!」
「「「「「イエス、マム!!」」」」」
訓練された兵士かの様に、ルーデウスの熱狂的なファン達は高速でナマモノを回収しルーデウス達の時間稼ぎに向かった。
そして、直ぐに山のように積んであったナマモノは消え去り証拠は隠滅された。
「よし、解散!! 逃げろーーーーーー!!」
マリはメリー達を引き連れて、別の通路から逃げ出す。
他の参加者達も、何が起きてるか分からずに狼狽えるルーデウス達を置き去りにして一瞬で逃げて行った。
「え……? あれ? 姉上? 他の民達は……? ウォンバット……何が起きたんだ?」
ルーデウスがウォンバットを見ると、地面に落ちていた何かを拾い読んでいた。
「これは?! いや、これは……ふははは! どうやら、私の勘違いだった様ですな! 本当に申し訳無い、まさか……誰も居ないとは」
「え?! いや、確かにさっきまでこの広場には姉上達が……」
「陛下、此処には誰も居なかったのです。 もし、本当に姉上様を愛しておられるなら……何も見なかった事にして下さいませ」
何やら深刻そうな顔をするウォンバットに言われ、ルーデウスは渋々了承した。
(もしや……姉上の身に何かが? 僕が到着した時に、酷く取り乱してたし……目の隈も酷かった。 そして、前から僕を王にしようとしていた。 そうか……そういう事か。 姉上は……きっと原因不明で死んだ両親と同じ病なんだ。 先が長くないから……僕が困らない様に、そんな……そんな!)
何かを盛大に勘違いし始めたルーデウスは突如として泣き出す。 騎士達やウォンバットは理由が分からずに動揺したが、直ぐに何かを決意した様なルーデウスの横顔を黙って見つめた。
こうして、反乱分子摘発はウォンバットの勘違いという事で片付けられ。 何故かルーデウスは自身が選挙で正統な支配者に選ばれる様に努力し始めたという。
後にマリは、この時にウォンバットが拾ったナマモノをルーデウスに見せることなく握り潰した事を涙を流しながら感謝する事になる。
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