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第165話 朝と地獄
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「んー! おはよ……ヨハネ」
マリは自室のふかふかキングベットで目を覚ます。
隣には魔道具の眼鏡を外し、久し振りに髪色が緑になったヨハネが裸のまま幸せそうに寝息を立てている。
昨晩、執務室で重なった2人はマリの自室に帰り其処でも夜が更けるまで長く繋がり幸せな時間を過ごしたのだ。
眠る愛しい男の頬を撫でたマリはベットから起き上がる。
色々と限界まで頑張ったヨハネが起きるのはまだ当分先だろうし、やらなければならない事も沢山ある。 普段の温もりが名残惜しいが、マリはベットから出た。
脱ぎ去っていた服を畳み、メリーが来る前に着替えを済ませる。
流石に昨晩の事はバレているだろうが、親しき仲にも礼儀ありだ。 親友でもあるメリーに気を使わせたくはない。
「よし! ヨハネ、今日も頑張ってくるね」
眠るヨハネの頬にキスをし、マリは自室を出た。
「陛下、お早いですね。 おはようございます」
「おはよーメリーさん。 あれ? 後ろのは……フィフス? 大丈夫? 何かふらふらだけど……」
「へ、陛下……おはようございますっす」
メリーの後ろには何故か目に隈を作ったフィフスが付き従ってマリの部屋の前に来ていた。
「陛下……お耳をすみません」
メリーはマリの耳に小声で何があったかを伝える。 すると、マリの顔は一瞬で真っ赤に染まりフィフスを見るとフィフスも顔を真っ赤にして俯いていた。
「フィフス……本当にごめんね。 今度、絶対に何か埋め合わせするからね!」
「だ、大丈夫っすよ~……でも、今日はすみません休ませて下さいっす~」
「勿論ですフィフス。 ご苦労さまでした。 自室に戻りゆっくりと休んで下さいね」
メリーに許可を貰ったフィフスはお辞儀をした後、ふらふらのまま自室に向かった。
「あはは……ごめんねメリーさん」
「いえ、私こそすみません。 キサラギに言われ、アーサーに会いに行ったのがいけませんでしたから……」
2人は気恥ずかしそうにしながら、執務室へと向かった。
◆◇◆
執務室に入ると、メイドのフォースが待っておりマリが見ているのを確認しながらわざとらしく隠し部屋に入る。
「おはようございます陛下。 私、これから護衛の為に隠し部屋に入りますからね? ずっと居ますからね? 絶対に忘れないで下さいよ?」
「あはは……頑張りまーす」
どうやら、マリの護衛を交代で務めるメイド達の中では既に情報が共有され軽いトラウマになっているようだ。
「さて! 気を取り直して……今日も頑張ろー! 絶対にルーデウスを王にするぞー!」
マリは気合を入れ、昨日の続きを始めた。
「ふふ、普通は自分を支配者にする為に頑張る物だと思いますが……陛下らしくて良いと思いますよ。 では、私は予定通り完成した劇場の面接に行って参ります」
「ありがとう、メリーさん! 配役は大事だから、よろしくね! 後、エイトス達も呼んでおいて~」
「畏まりました」
メリーはマリに頼まれた仕事をする為に退出した。 暫くするとジャックとルキにミケルが飲み物と朝食を持って訪れた。
「おはようございます、マリ様」 「おはようございます! マリ様」 「おはよう……ございます、マリ様~」
「おはよう~! 朝食持って来てくれたの? ありがとう~! ジャック、2人はどう? 執事とメイドの仕事はできそうかな……?」
「はい、2人共弱音を吐かず頑張っていますよ。 メイドの仕事を教えているスィクススも褒めていました」
「そっか~! 凄いね2人共! 偉い偉い」
マリはルキとミケルの頭を撫でる。 ミケルは嬉しそうに頬を弛ませ、ルキは恥ずかしそうに頬を赤くした。
マリは朝食を済ませ、ジャック達に片付けを頼む。
「それではマリ様。 多忙かと思いますが、無理をなさらないで下さいね」 「失礼します、マリ様!」 「またね……マリ様」
「うん、ありがとう~。 お仕事頑張ってね~」
マリに良い所を見せようと張り切ってお辞儀するルキと、可愛らしくお辞儀をするミケルに癒やされたマリは、また地獄に身を投じるべく引き出しからペンと羊皮紙の束を取り出し書き始めた。
暫くすると、執務室の扉を叩き入って来た人物達にマリはニッコリと笑いかける。
「「「失礼しまーす……」」」
「やっと来たね! 地獄にようこそ! 今日もよろしくねぇー!!」
長机に出された山積みの羊皮紙とペンを見てエイトス達の顔は真っ青になった。
「「「ぎゃぁー!」」」
エイトス達の悲鳴が廊下まで木霊するのであった。
マリは自室のふかふかキングベットで目を覚ます。
隣には魔道具の眼鏡を外し、久し振りに髪色が緑になったヨハネが裸のまま幸せそうに寝息を立てている。
昨晩、執務室で重なった2人はマリの自室に帰り其処でも夜が更けるまで長く繋がり幸せな時間を過ごしたのだ。
眠る愛しい男の頬を撫でたマリはベットから起き上がる。
色々と限界まで頑張ったヨハネが起きるのはまだ当分先だろうし、やらなければならない事も沢山ある。 普段の温もりが名残惜しいが、マリはベットから出た。
脱ぎ去っていた服を畳み、メリーが来る前に着替えを済ませる。
流石に昨晩の事はバレているだろうが、親しき仲にも礼儀ありだ。 親友でもあるメリーに気を使わせたくはない。
「よし! ヨハネ、今日も頑張ってくるね」
眠るヨハネの頬にキスをし、マリは自室を出た。
「陛下、お早いですね。 おはようございます」
「おはよーメリーさん。 あれ? 後ろのは……フィフス? 大丈夫? 何かふらふらだけど……」
「へ、陛下……おはようございますっす」
メリーの後ろには何故か目に隈を作ったフィフスが付き従ってマリの部屋の前に来ていた。
「陛下……お耳をすみません」
メリーはマリの耳に小声で何があったかを伝える。 すると、マリの顔は一瞬で真っ赤に染まりフィフスを見るとフィフスも顔を真っ赤にして俯いていた。
「フィフス……本当にごめんね。 今度、絶対に何か埋め合わせするからね!」
「だ、大丈夫っすよ~……でも、今日はすみません休ませて下さいっす~」
「勿論ですフィフス。 ご苦労さまでした。 自室に戻りゆっくりと休んで下さいね」
メリーに許可を貰ったフィフスはお辞儀をした後、ふらふらのまま自室に向かった。
「あはは……ごめんねメリーさん」
「いえ、私こそすみません。 キサラギに言われ、アーサーに会いに行ったのがいけませんでしたから……」
2人は気恥ずかしそうにしながら、執務室へと向かった。
◆◇◆
執務室に入ると、メイドのフォースが待っておりマリが見ているのを確認しながらわざとらしく隠し部屋に入る。
「おはようございます陛下。 私、これから護衛の為に隠し部屋に入りますからね? ずっと居ますからね? 絶対に忘れないで下さいよ?」
「あはは……頑張りまーす」
どうやら、マリの護衛を交代で務めるメイド達の中では既に情報が共有され軽いトラウマになっているようだ。
「さて! 気を取り直して……今日も頑張ろー! 絶対にルーデウスを王にするぞー!」
マリは気合を入れ、昨日の続きを始めた。
「ふふ、普通は自分を支配者にする為に頑張る物だと思いますが……陛下らしくて良いと思いますよ。 では、私は予定通り完成した劇場の面接に行って参ります」
「ありがとう、メリーさん! 配役は大事だから、よろしくね! 後、エイトス達も呼んでおいて~」
「畏まりました」
メリーはマリに頼まれた仕事をする為に退出した。 暫くするとジャックとルキにミケルが飲み物と朝食を持って訪れた。
「おはようございます、マリ様」 「おはようございます! マリ様」 「おはよう……ございます、マリ様~」
「おはよう~! 朝食持って来てくれたの? ありがとう~! ジャック、2人はどう? 執事とメイドの仕事はできそうかな……?」
「はい、2人共弱音を吐かず頑張っていますよ。 メイドの仕事を教えているスィクススも褒めていました」
「そっか~! 凄いね2人共! 偉い偉い」
マリはルキとミケルの頭を撫でる。 ミケルは嬉しそうに頬を弛ませ、ルキは恥ずかしそうに頬を赤くした。
マリは朝食を済ませ、ジャック達に片付けを頼む。
「それではマリ様。 多忙かと思いますが、無理をなさらないで下さいね」 「失礼します、マリ様!」 「またね……マリ様」
「うん、ありがとう~。 お仕事頑張ってね~」
マリに良い所を見せようと張り切ってお辞儀するルキと、可愛らしくお辞儀をするミケルに癒やされたマリは、また地獄に身を投じるべく引き出しからペンと羊皮紙の束を取り出し書き始めた。
暫くすると、執務室の扉を叩き入って来た人物達にマリはニッコリと笑いかける。
「「「失礼しまーす……」」」
「やっと来たね! 地獄にようこそ! 今日もよろしくねぇー!!」
長机に出された山積みの羊皮紙とペンを見てエイトス達の顔は真っ青になった。
「「「ぎゃぁー!」」」
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