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第159話 小さなメイドと小さな執事
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「ただいま~! あ、ルカお疲れ様~」
マリはメリーを連れて巨大な城に帰ると、入ってすぐの広間にドワーフとルカが何やら作業をしていた。
「お帰りなさいませ、陛下。 久し振りの自室ではゆっくり休めましたか?」
「うん。 まぁ……見知らぬ自室だったけどね。 視察終わったよ~、メリーさんから書類受け取っておいてね。 因みに……今は何してるの? 看板??」
ルカはメリーから羊皮紙の束を受け取りながら答える。
「早朝からありがとうございました。 今は、大きくなり過ぎた城の間取りの案内掲示板をドワーフ殿に頼んで立ててもらっている所です。 ここが最後ですが、迷わないように城の至る所に案内掲示板を設置してもらったので……これで迷子になるメイドが減るでしょう」
「あはは……やっぱりこんなに広いと迷うよね」
「城が大きくなった分、王都の面積もかなり広げてありますからね。 街並みもかなり変わっていたでしょう。 そういえば、税務官殿とジャック殿が探されてましたよ?」
「本当に? ありがとう~探してみる」
マリはルカと別れ、ヨハネ達を探す。
「朝、キサラギから会ってから大分時間が過ぎましたからね。
今は……もしかしたら大食堂かもしれません」
メリーの案内で大食堂へと向かう。
既に昼は過ぎ、夕方に差し掛かる時間なのに大食堂と言える広さの食堂は満員だった。
「おー? あれ? うちってこんなに人雇ってたっけ?」
見渡す限りで100人以上の使用人や兵士達が思い思いに食事を楽しんでいる。
「戦争の後に、かなりの国民から使用人や兵士にしてほしいと要望があったそうです。 ルカ曰く、王城がこんなに大きくなったなら雇うしか無いと半ば諦めて全員雇ったみたいですね。 これでも、交代での食事ですからもっと居ますよ」
「ふえー……お給金大変だね」
「ふふ、そのお給金を払うトップは陛下ですよ?」
「あー……もうすぐ引退する予定なので……」
2人は大食堂の中を探すが、ジャックとヨハネは見当たらなかった。
マリに気付いた使用人達や兵士達が敬礼するのを手で制止しながら退出する。
「くはー……皆に気を使わせただけだったね。 他に行く?」
「そうですね……図書館に行きますか?」
「へ? 城の中に図書館できてるの?!」
「はい、王都に有った図書館が王城を増築される際に取り込まれたそうです」
「なるほど……ドワーフやっぱりチートだわ」
2人はそれから図書館やカフェ、娯楽部屋等を散策し楽しい時間を過ごしたが見つからなかった。
「疲れたー……広過ぎだけど、なんか楽しいね」
「ふふ、そうですね。 じゃあ、そろそろ執務室に戻りましょう」
「……え?」
困惑するマリを連れて、メリーは執務室へと戻る。
「もう、大丈夫ですか?」
「お、良いよ~おかえり」
メリーが執務室の前で話し掛けると、中からヨハネの声が聞こえる。
「あれ? ヨハネ居るじゃん! メリーさん、どゆこと?」
「ふふ、どうぞ中に」
背中を押され、執務室に入ると見覚えのある2人が立っていた。
「え? あ……ルキ! ミケルちゃん! どうしたのー!? 2人共、何で此処に!? しかも、執事服とメイド服着ちゃってー! 可愛いー!」
「お久しぶりです、マリ陛下」
「久し振り……マリ様」
数ヶ月前にマリが王都で保護し亜人の国に返した筈の2人が居る事にマリは混乱し、狂喜乱舞した。
鬼人ルキは執事服を纏い、妹分の獣人ミケルはフリフリのメイド服を着てお辞儀する。
「にゅおーーー! 会いたかったよーー!」
マリに抱き着かれ、ルキは顔を赤くしミケルは嬉しそうに微笑んだ。
マリはメリーを連れて巨大な城に帰ると、入ってすぐの広間にドワーフとルカが何やら作業をしていた。
「お帰りなさいませ、陛下。 久し振りの自室ではゆっくり休めましたか?」
「うん。 まぁ……見知らぬ自室だったけどね。 視察終わったよ~、メリーさんから書類受け取っておいてね。 因みに……今は何してるの? 看板??」
ルカはメリーから羊皮紙の束を受け取りながら答える。
「早朝からありがとうございました。 今は、大きくなり過ぎた城の間取りの案内掲示板をドワーフ殿に頼んで立ててもらっている所です。 ここが最後ですが、迷わないように城の至る所に案内掲示板を設置してもらったので……これで迷子になるメイドが減るでしょう」
「あはは……やっぱりこんなに広いと迷うよね」
「城が大きくなった分、王都の面積もかなり広げてありますからね。 街並みもかなり変わっていたでしょう。 そういえば、税務官殿とジャック殿が探されてましたよ?」
「本当に? ありがとう~探してみる」
マリはルカと別れ、ヨハネ達を探す。
「朝、キサラギから会ってから大分時間が過ぎましたからね。
今は……もしかしたら大食堂かもしれません」
メリーの案内で大食堂へと向かう。
既に昼は過ぎ、夕方に差し掛かる時間なのに大食堂と言える広さの食堂は満員だった。
「おー? あれ? うちってこんなに人雇ってたっけ?」
見渡す限りで100人以上の使用人や兵士達が思い思いに食事を楽しんでいる。
「戦争の後に、かなりの国民から使用人や兵士にしてほしいと要望があったそうです。 ルカ曰く、王城がこんなに大きくなったなら雇うしか無いと半ば諦めて全員雇ったみたいですね。 これでも、交代での食事ですからもっと居ますよ」
「ふえー……お給金大変だね」
「ふふ、そのお給金を払うトップは陛下ですよ?」
「あー……もうすぐ引退する予定なので……」
2人は大食堂の中を探すが、ジャックとヨハネは見当たらなかった。
マリに気付いた使用人達や兵士達が敬礼するのを手で制止しながら退出する。
「くはー……皆に気を使わせただけだったね。 他に行く?」
「そうですね……図書館に行きますか?」
「へ? 城の中に図書館できてるの?!」
「はい、王都に有った図書館が王城を増築される際に取り込まれたそうです」
「なるほど……ドワーフやっぱりチートだわ」
2人はそれから図書館やカフェ、娯楽部屋等を散策し楽しい時間を過ごしたが見つからなかった。
「疲れたー……広過ぎだけど、なんか楽しいね」
「ふふ、そうですね。 じゃあ、そろそろ執務室に戻りましょう」
「……え?」
困惑するマリを連れて、メリーは執務室へと戻る。
「もう、大丈夫ですか?」
「お、良いよ~おかえり」
メリーが執務室の前で話し掛けると、中からヨハネの声が聞こえる。
「あれ? ヨハネ居るじゃん! メリーさん、どゆこと?」
「ふふ、どうぞ中に」
背中を押され、執務室に入ると見覚えのある2人が立っていた。
「え? あ……ルキ! ミケルちゃん! どうしたのー!? 2人共、何で此処に!? しかも、執事服とメイド服着ちゃってー! 可愛いー!」
「お久しぶりです、マリ陛下」
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鬼人ルキは執事服を纏い、妹分の獣人ミケルはフリフリのメイド服を着てお辞儀する。
「にゅおーーー! 会いたかったよーー!」
マリに抱き着かれ、ルキは顔を赤くしミケルは嬉しそうに微笑んだ。
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