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第119話 ヨハネVSルミニス
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苦しむマリと別れて数時間後、ヨハネは自らが崩した関所まで急ぎ戻り、何も無い空に話し掛けた。
既に時刻は夕方となり、不気味な森や山がヨハネを囲んでいる。
「さて、私の大切なマリを苦しめた報い……受けてもらうよ」
『あははははは! 本当に来た! 来た来た来た! 馬鹿だねぇ~しかも1人で来たんだねぇ~。 エルフと云えど、不意打ちでも無い限り私が負ける訳なぃのにねぇぇぇぇ!』
姿を現したルミニスが黒い無数の手を出しながらヨハネへと突撃する。
「ふふ、それはどうかな? 全ての精霊、世界を守る精霊、古き友の私が願う。 堕ちた同胞を解放すべく皆の力を貸しておくれ、友達よ」
無数の手を躱しながらヨハネは精霊魔法を唱える。 直後、ヨハネの背中から青い炎が矢のように飛び出しルミニスは黒い手を撃ち落とした。
『まだまだぁ! 喰らえぇぇぇっ!』
地面から更に黒い手が大量に飛び出し、ヨハネの身体を絡め取った。
「ぐっ! 土の精霊よ!」
そのまま絞め殺そうとする黒い手を盛り上がった土が握り潰し、ヨハネは何とかその場を脱した。
『ちょこまかと動くなぁっ! それに良いのぉ? 時間を掛ければ掛ける程にマリは苦しんで死んじゃうんだよぉ? 』
ルミニスは距離をとるヨハネに接近しようと狙うが、ヨハネの背中から青い炎が精確に射出される為攻めあぐねていた。
「安い挑発だね。 マリなら安心さ、最強のメイドと最高の執事が此処か遠ざけてくれてる。 大砦まで行けたら私達の勝ちさ」
ヨハネが手をかざすと、雷と水が合わさった強力な魔法が放たれるが小さな身体のルミニスはそれを難なく躱す。
『あははは! やっぱり馬鹿だ。 長生きするだけのエルフはやっぱり馬鹿だ! エントン王国の生き残りが助けに来てたとしても、大砦には大勢の兵士達が駐在してる。 更に旧式の精霊人形達を地下に配備させてるから万が一にも大砦が落ちる事はない! 大砦まで逃げてもマリは終わりなんだよぉぉぉ!』
ルミニスは巨大な黒い手を放つが、ヨハネに当たる前に土が盛り上がり防がれる。
「小さな身体で良く回る口だね。 分かってるんだろ? 時間稼ぎをされて困るのはどっちなのか」
壁となった土が崩れると、直ぐ様ヨハネは風の刃を無数にルミニスに向けて放つ。
『っ!? うるさい! 黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ! それに、お前は知らないんだ! マリと一緒のメイド達は全員魔族何だぞ! エルフなら知ってる筈だ、魔族達がどれほど卑劣で卑怯な種族か。 絶対に許せない、許さない、魔族も、それを受け入れたマリも、絶対に殺してやるんだ!』
壁でヨハネの視界が防がれてる隙に飛んで急接近していたルミニスだが、放たれた風の刃を避ける為に緊急回避を行う。
そのせいで、またヨハネには距離をとられ振り出しに戻ってしまった。
「おやおや、可愛い顔が台無しじゃないか。 それにメリー達が魔族だって? ふふ、そんなの気付いてたに決まってるじゃないか。 何年の付き合いだと思ってるんだい」
ヨハネはマリが呪いの届かない遠くに逃げるまでの時間稼ぎに徹する。 もし、本当に妖精が相手なら正面からは分が悪すぎるからだ。
『ふざけるな! お前もマリと一緒なのか?! 昔の大戦でお前達エルフは魔族に多くの同胞を殺された筈だ。 他の種族だってそうだ! この裏切り者がぁぁぁっ!』
今度は無数の黒い剣を中に出し、それらを一斉にヨハネへと飛ばす。
「あはは、誰に対しての裏切りなのかな? 妖精ティナに対してかい? それとも……堕ちた精霊の君かい?」
ヨハネは幾つかを風の刃で叩き落とし、残りを雷で落とした。
『その名前を出すなぁ! 私の、あたいの、私の私の私の私の、名前はルミニスだぁぁぁ! 二度と口にするなぁ!』
地雷を踏み抜かれたルミニスは、大声で叫び闇のように真っ黒な目が光輝き始めた。
その光は闇を祓う神聖差すら感じたが、直後に闇と溶け込みどす黒い光に変わる。
「なるほどね……まさか堕ちた精霊が君だとは思わなかったよ。 世界に1体しか存在しない唯一無二の……光の精霊」
『あハははハはハハ! そウ、私は光ノ精霊! 断ジて妖精等デは無イ。 あンな奴ノ勝手ナ行動デ、私達は引キ裂かレたんだ! 消えテ当然ナんだヨぉぉォォぉ!』
明らかに様子の変わったルミニスにヨハネは警戒したが、突然ヨハネの横腹に穴が空いた。
「かはっ?! 見えなかったね……これは参ったな」
横腹から血が噴き出し、ヨハネは片膝を着いた。
既に時刻は夕方となり、不気味な森や山がヨハネを囲んでいる。
「さて、私の大切なマリを苦しめた報い……受けてもらうよ」
『あははははは! 本当に来た! 来た来た来た! 馬鹿だねぇ~しかも1人で来たんだねぇ~。 エルフと云えど、不意打ちでも無い限り私が負ける訳なぃのにねぇぇぇぇ!』
姿を現したルミニスが黒い無数の手を出しながらヨハネへと突撃する。
「ふふ、それはどうかな? 全ての精霊、世界を守る精霊、古き友の私が願う。 堕ちた同胞を解放すべく皆の力を貸しておくれ、友達よ」
無数の手を躱しながらヨハネは精霊魔法を唱える。 直後、ヨハネの背中から青い炎が矢のように飛び出しルミニスは黒い手を撃ち落とした。
『まだまだぁ! 喰らえぇぇぇっ!』
地面から更に黒い手が大量に飛び出し、ヨハネの身体を絡め取った。
「ぐっ! 土の精霊よ!」
そのまま絞め殺そうとする黒い手を盛り上がった土が握り潰し、ヨハネは何とかその場を脱した。
『ちょこまかと動くなぁっ! それに良いのぉ? 時間を掛ければ掛ける程にマリは苦しんで死んじゃうんだよぉ? 』
ルミニスは距離をとるヨハネに接近しようと狙うが、ヨハネの背中から青い炎が精確に射出される為攻めあぐねていた。
「安い挑発だね。 マリなら安心さ、最強のメイドと最高の執事が此処か遠ざけてくれてる。 大砦まで行けたら私達の勝ちさ」
ヨハネが手をかざすと、雷と水が合わさった強力な魔法が放たれるが小さな身体のルミニスはそれを難なく躱す。
『あははは! やっぱり馬鹿だ。 長生きするだけのエルフはやっぱり馬鹿だ! エントン王国の生き残りが助けに来てたとしても、大砦には大勢の兵士達が駐在してる。 更に旧式の精霊人形達を地下に配備させてるから万が一にも大砦が落ちる事はない! 大砦まで逃げてもマリは終わりなんだよぉぉぉ!』
ルミニスは巨大な黒い手を放つが、ヨハネに当たる前に土が盛り上がり防がれる。
「小さな身体で良く回る口だね。 分かってるんだろ? 時間稼ぎをされて困るのはどっちなのか」
壁となった土が崩れると、直ぐ様ヨハネは風の刃を無数にルミニスに向けて放つ。
『っ!? うるさい! 黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ! それに、お前は知らないんだ! マリと一緒のメイド達は全員魔族何だぞ! エルフなら知ってる筈だ、魔族達がどれほど卑劣で卑怯な種族か。 絶対に許せない、許さない、魔族も、それを受け入れたマリも、絶対に殺してやるんだ!』
壁でヨハネの視界が防がれてる隙に飛んで急接近していたルミニスだが、放たれた風の刃を避ける為に緊急回避を行う。
そのせいで、またヨハネには距離をとられ振り出しに戻ってしまった。
「おやおや、可愛い顔が台無しじゃないか。 それにメリー達が魔族だって? ふふ、そんなの気付いてたに決まってるじゃないか。 何年の付き合いだと思ってるんだい」
ヨハネはマリが呪いの届かない遠くに逃げるまでの時間稼ぎに徹する。 もし、本当に妖精が相手なら正面からは分が悪すぎるからだ。
『ふざけるな! お前もマリと一緒なのか?! 昔の大戦でお前達エルフは魔族に多くの同胞を殺された筈だ。 他の種族だってそうだ! この裏切り者がぁぁぁっ!』
今度は無数の黒い剣を中に出し、それらを一斉にヨハネへと飛ばす。
「あはは、誰に対しての裏切りなのかな? 妖精ティナに対してかい? それとも……堕ちた精霊の君かい?」
ヨハネは幾つかを風の刃で叩き落とし、残りを雷で落とした。
『その名前を出すなぁ! 私の、あたいの、私の私の私の私の、名前はルミニスだぁぁぁ! 二度と口にするなぁ!』
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その光は闇を祓う神聖差すら感じたが、直後に闇と溶け込みどす黒い光に変わる。
「なるほどね……まさか堕ちた精霊が君だとは思わなかったよ。 世界に1体しか存在しない唯一無二の……光の精霊」
『あハははハはハハ! そウ、私は光ノ精霊! 断ジて妖精等デは無イ。 あンな奴ノ勝手ナ行動デ、私達は引キ裂かレたんだ! 消えテ当然ナんだヨぉぉォォぉ!』
明らかに様子の変わったルミニスにヨハネは警戒したが、突然ヨハネの横腹に穴が空いた。
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