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第69話 えー……やだ
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夜が明け、メリーから無事にデラン一家を助けた報告を受けたマリはようやく安堵した。
昨晩は不安で、途中経過の報告を聞いても完全に助けれる迄は眠れなかったのだ。
「現在は、他の隊員により近衛師団に襲われた理由や今後の話を進めています。 デランさんも、実際に襲われてから助けられているので概ね此方の話を聞いて下さってます」
「良かった~! 因みにデランさん達は何処に隠れているの?」
デラン達を助ける事を決めたのはマリだが、やり方や避難場所等は全てメリーに任せていた。
「はい、この帝城の隠し通路を下った先にある地下街に避難していただいております。 廃墟ですが、広さは数万人規模の収容が可能ですし。 いざ脱出する時には、帝都の外にまで繫がる地下通路もございます」
「ほえ? 何でメリーさん、そんな場所知ってるの?」
マリの疑問にメリーは微笑んで答える。
「メイドの嗜みでございます」
「あはは……メリーさん、それ言えば納得すると思ってるでしょ?」
2人が笑い合っていると、牢屋の外に1人のメイドがやって来た。
「す、すみません! 用件は何でしょうか? や、やっぱり用意して頂いた部屋を利用してないのがダメですか!? そうですよね、すみませんすみませんすみません!」
よっぽどキャベル女皇帝が怖いのか、まだ何も言ってないメイドにアマンダは必死に謝る。
「あの……違います。 メリー隊長に報告に来ました」
アマンダに必死に謝られているのはファーストだった。
「あら、ファースト。 わざわざ階段を使うって事は……潜入先での仕事かしら?」
メリーが牢屋を出てファーストに対応する。
マリは不安で徹夜した為に寝不足でフラフラしている。
「それもありますが、先に追加の報告です。現在、帝城は蜂の巣を突いた様な騒ぎです。 忠臣であった黒騎士団団長デランを女皇帝陛下暗殺未遂の容疑で近衛師団団長カエサルが殺したと」
ファーストの言う通り、朝から帝城は大騒ぎだ。 キャベル女皇帝陛下がデラン一家の死亡報告にキレたが、暗殺未遂を企てた証拠も出てきており急を要した件としてカエサルはお咎め無しとなっていた。
当然、そのカエサルはメイド暗部部隊のサードが変装しているのだが変装のスペシャリストである彼女が見破られることは絶対に無いだろう。
「ふんふん、概ね予想通りね。 で? 本題は何かしら」
「新メイド長として、マリ様を朝食にお呼びに参りました。 ご機嫌が最悪な女皇帝陛下がマリ様に用事が有り、次いでに朝食等いかがか。 との事です」
「ふふ、昨日潜入して既にメイド長になるとは。 流石、ファーストです。 貴女は私の自慢の部下ですよ。 先日も大変な任務を達成してくれて、本当に感謝してます」
「あ、ありがとうございます! 凄く嬉しいです! 今回の任務も必ず達成してみせます!」
部下を労ったメリーがマリの方を見ると。
「えー……やだ。 私行かないよ? 眠いし、それに機嫌が最悪なんでしょ? やだよー、行きたくないよー……」
テーブルに顎を乗せたマリが非常に嫌な顔をしながら拒否する。
「陛下……カエサルに変装しているサードが動きやすくなる為です。 頑張りましょうね」
当然、許される筈も無く。
マリは嫌がりながらも、メリーとファーストに無理矢理着替えさせられるのであった。
昨晩は不安で、途中経過の報告を聞いても完全に助けれる迄は眠れなかったのだ。
「現在は、他の隊員により近衛師団に襲われた理由や今後の話を進めています。 デランさんも、実際に襲われてから助けられているので概ね此方の話を聞いて下さってます」
「良かった~! 因みにデランさん達は何処に隠れているの?」
デラン達を助ける事を決めたのはマリだが、やり方や避難場所等は全てメリーに任せていた。
「はい、この帝城の隠し通路を下った先にある地下街に避難していただいております。 廃墟ですが、広さは数万人規模の収容が可能ですし。 いざ脱出する時には、帝都の外にまで繫がる地下通路もございます」
「ほえ? 何でメリーさん、そんな場所知ってるの?」
マリの疑問にメリーは微笑んで答える。
「メイドの嗜みでございます」
「あはは……メリーさん、それ言えば納得すると思ってるでしょ?」
2人が笑い合っていると、牢屋の外に1人のメイドがやって来た。
「す、すみません! 用件は何でしょうか? や、やっぱり用意して頂いた部屋を利用してないのがダメですか!? そうですよね、すみませんすみませんすみません!」
よっぽどキャベル女皇帝が怖いのか、まだ何も言ってないメイドにアマンダは必死に謝る。
「あの……違います。 メリー隊長に報告に来ました」
アマンダに必死に謝られているのはファーストだった。
「あら、ファースト。 わざわざ階段を使うって事は……潜入先での仕事かしら?」
メリーが牢屋を出てファーストに対応する。
マリは不安で徹夜した為に寝不足でフラフラしている。
「それもありますが、先に追加の報告です。現在、帝城は蜂の巣を突いた様な騒ぎです。 忠臣であった黒騎士団団長デランを女皇帝陛下暗殺未遂の容疑で近衛師団団長カエサルが殺したと」
ファーストの言う通り、朝から帝城は大騒ぎだ。 キャベル女皇帝陛下がデラン一家の死亡報告にキレたが、暗殺未遂を企てた証拠も出てきており急を要した件としてカエサルはお咎め無しとなっていた。
当然、そのカエサルはメイド暗部部隊のサードが変装しているのだが変装のスペシャリストである彼女が見破られることは絶対に無いだろう。
「ふんふん、概ね予想通りね。 で? 本題は何かしら」
「新メイド長として、マリ様を朝食にお呼びに参りました。 ご機嫌が最悪な女皇帝陛下がマリ様に用事が有り、次いでに朝食等いかがか。 との事です」
「ふふ、昨日潜入して既にメイド長になるとは。 流石、ファーストです。 貴女は私の自慢の部下ですよ。 先日も大変な任務を達成してくれて、本当に感謝してます」
「あ、ありがとうございます! 凄く嬉しいです! 今回の任務も必ず達成してみせます!」
部下を労ったメリーがマリの方を見ると。
「えー……やだ。 私行かないよ? 眠いし、それに機嫌が最悪なんでしょ? やだよー、行きたくないよー……」
テーブルに顎を乗せたマリが非常に嫌な顔をしながら拒否する。
「陛下……カエサルに変装しているサードが動きやすくなる為です。 頑張りましょうね」
当然、許される筈も無く。
マリは嫌がりながらも、メリーとファーストに無理矢理着替えさせられるのであった。
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