真巨人転生~腹ペコ娘は美味しい物が食べたい~

秋刀魚妹子

文字の大きさ
上 下
176 / 236

第170話 カズキの勘違いと不穏

しおりを挟む
 教会の鐘が街中に鳴り響く。

 「うるせぇな。 朝の鐘ってやつか?」

 あれからカズキは王城を出て、直ぐ側に建っている立派な教会へとやって来ていた。 この教会はカズキ達が召喚され最初に降り立った場所でもある。

 この世界で唯一創造神オリジンを信仰し崇めている教会であり、中には回復魔法を使えるシスター達が住んでいた。

 聖王国では怪我や病気は全てこの教会のシスター達が治している為、聖王国内ではオリジン教を信仰していない民は一人も居ない。

 「さて、ユズキ達は何処だ? あぁ、そういえば確か奥に治療院があったな」

 重厚な扉を開け放ち、教会の中にある治療院へと向かう。

 清潔で美しい教会の廊下に足を踏み入れた直後、カズキは何かを感じた。

 (……ん? なんだ、この変な空気は。 重い、異様な空気が廊下に漂っている。 ……廊下の先は治療院だよな? ……急ぐか)

 念のため、戦闘用スキルの探知を使用しながら向かう。

 奥の部屋には4つの気配しか無く、カズキは違和感に気付く。

 「おかしい、治療院には常に専属のシスター達や患者が多くいる筈だが……何故だ?」

 気配で知っているのは3つだけ、マヒルとユズキにリュウトだ。

 しかし後の1つにカズキは覚えは無く、気持ち悪い気配に身震いする。

 「ちっ、まさか敵か? 入るぞ! マヒル、無事か!!」

 カズキは攻撃魔法を準備しながら、治療院の扉を蹴り開ける。

 だが治療院の部屋には果物を剥くマヒルと、回復魔法を掛けているユズキ、そしてベットに倒れるリュウトしか視界には入らなかった。

 「いや、なんでマヒルちゃんの心配やねん」

 突然入って来たカズキに、コジロウに斬られてボロボロのリュウトが思わず突っ込む。

 「……あれ? 3人だけ……だな」

 特に敵が居たという事もなく、探知にも3人の気配しか無いことを再確認したカズキは勘違いかと身体の力を抜いた。

 「あはは……カズキくん、よく分かんないけど僕は無事だよ~。 ありがとう。 最近、ユズキ達とずっと遊んでるから中々部屋に帰れなくてごめんね~」

 マヒルがリンゴを剥きながら可愛らしく微笑む。
 
 「くっ……可愛い!」

 久し振りのマヒルスマイルにカズキは胸の高鳴りが抑えられない。 キラキラと光る瞳を見つめているだけで、心が洗われるのを感じた。

 (あの止まない苛立ちは全てマヒルの居ない寂しさが原因だったのか? はは、そうか。 やれやれ、最近の俺が可笑しかったのはマヒルが居なかったせいだな)

 マヒルの目を見ただけで、不思議とカズキの中にあった怒りや苛立ちは消え、裏切り者も探すという目的が何故か頭の中から泡のように弾けて消え去る。

 「ちょっとカズキ、うるさい!! 結構リュウトやばいんだから、集中させて!」

 「あたたた!? ちょっ、ユズキちゃん! もう少し優しゅうしてん!」

 「あんたもうるさい! 動くな!! あと少し遅かったら、胴体と下半身が別れてたんだからね!!」 

 ベッドの上で懸命に回復魔法を使っているユズキはリュウトの血で血塗れだ。

 「死者を生き返らせる魔法使うのすっごく大変何だから、絶対に死なないでよ?! もし死んだら、王都にある宝石店で買い占めさせるからね!」

 「ひー! ユズキちゃん、かんにんやー!」

 格闘王のリュウトが此処まで重傷だとは思っていなかったカズキは戦慄した。

 「マジかよ……リュウト。 すまん、俺が聞いてたら」

 「はっ! 何言うてんねん、カズキが行ってたらコジロウの事を殺してたかもしれへんやろ? せやから、これでええねん。 コジロウも今頃、地下ダンジョンで頭冷しとるやろ」

 エセ関西弁のリュウトは思っていたよりも仲間想いだった事を知り、カズキは仲間を疑った事を後悔する。

 「……ありがとう」

 「はいはい、邪魔邪魔! マヒル、自分の男の面倒見といて。 終わったら呼びに行くから」

 「あはは、分かったよユズキ。 じゃあ、カズキ君……ちょっと出てよっか」

 カズキはマヒルに手を引かれ治療院を出る。

 「あ! ユズキ、悪かった!! リュウトを頼む!」  

 「分かってるわよ! さっさと出ていく!」

 「いぎゃぁぁぁ!? ユズキちゃぁぁぁん!? かんにんやぁぁぁ!」

 ユズキの怒声とリュウトの悲鳴を聴きながら、カズキは今度こそ退出する。

 廊下に出ると先程までの重い空気は消えていた。

 やはり、先程の事は勘違いだったのかとカズキは頭を掻く。

 (おいおい、ちょっと引きこもっただけでこんなに鈍るもんか? くそ、鍛練のやり直しだな)

 「ねぇ……カズキ君」  

 「ん? あぁ、すまない。 どうした?」

 「コジロウ君の事は……もう聞いてるよね」

 「聞いた。 まだ信じられないけどな……」

 「だよね……でも、本当みたい。 今も、治療院のシスター達がリュウト君とコジロウ君との戦いで巻き込まれた怪我人を治療しに街中を走り回ってる。 かなり暴れたみたい」

 カズキはマヒルの話を聞き、治療院にシスター達が1人も居なかった事に納得した。

 「これから……どうする?」

 マヒルが不安そうに聞いてくるのを、カズキは自信溢れる笑顔で返答する。

 「俺が必ず何とかするさ。 国民からの信頼も取り戻してみせる。 だから、マヒルは何も心配するな」

 「う、うん! ありがとう、カズキ君。 えへへ……やっぱりカズキ君は格好いいね」

 「おう、当然だ」

 マヒルは嬉しそうな笑みでカズキに抱きつき、そのまま抱きしめる。

 「はい、そこまで~。 リュウトの治療終わったわよ、何とか死んでないわ」

 マヒルと良い雰囲気になったタイミングで、治療の終わったユズキがやって来た。

 「ありがとう、ユズキ。 リュウトは、話せそうか?」

 「無理ね。 泡吹いて気絶してるから」

 「そうか……分かった。 また後で話を聞きに来るよ」

 「そうしてくれる? 私も疲れたから、少し休むわ。 ……コジロウの事は残念だけど、しっかりね。 リーダー」

 ユズキは血塗れのローブを脱ぎながら、カズキの肩を叩く。

 先日の会議での鬼畜ドS聖女と同一人物だとは思えないユズキの様子に、カズキは疑っていた事を恥じた。

 (そうだよな。 俺は何でユズキが裏切り者なんて思ってたんだろうな……すまん)  

 「ユズキ……ありがとうな」

 「んー、別に良いわよ。 仲間なんだから」

 ユズキはそのまま治療院の休憩所に向かい、部屋へと消えて行った。

 「ねぇ、カズキ君。 僕はこのままリュウトの側に念の為に居ようと思うんだけど……いいかな?」

 「おう、勿論だ」

 「ふふ、ありがとう。 今日の夜は部屋に帰れるから」

 「分かった、待ってる。 またな」  

 (やべ! 部屋を掃除しとかないとな)

 カズキはマヒルの頭を撫で、教会を後にした。

 ◆◇◆ 

 カズキは自室に戻る途中、ルウに呼び止められミカの様子を見に行くように頼まれた。

 そして、王城にある図書館を訪れる。

 「はぁ……仕方ないか。 ミカ、居るかー?」

 図書館には多くの文官や読書に来た者達で賑わっており、探そうにも探知は使えずしらみつぶしに歩き回ることにした。

 「此処は……確か、禁書やらが保管してある倉庫だっけか? ミカ、居るかー?」

 「……え? あ! カズキ君」

 暫く探して回り、一番奥の倉庫でミカを見つける事ができた。

 「聞いたよ、大変だったな」

 「……うん、そうなんだ」

 ミカは開いていた一冊の本を閉じ、棚にしまった。

 「一応聞きたい……本当にコジロウは正当防衛じゃないのか?」

 「……分からないの。 私が刺されたと思ったコジロウ君が怒って私を刺した人を斬り殺したんだ。 そこまでは正当防衛だし、私の為に怒ってくれたのが嬉しかった。 でも……その後に様子がおかしくなったの」

 カズキはミカの話しを黙って聞く。

 「私を刺した人を斬り殺した直後に、何かに苦しみだして私に言ったの……早く逃げろ。 って……」 

 ミカの話しを聞き、カズキは眉をひそめた。
 
 「その後、直ぐにコジロウ君は狂ったみたいに私達を襲った人達を斬り殺し始めたの。 笑いながら……」

 「つまり……コジロウは誰かに操られたか何かされたって事か?」

 「……分からない。 私はその後……逃げたから。 ごめんなさい……私も力があるのにコジロウ君に魔法を向けられなかった」

 ポロポロと涙を溢すミカの頭を撫で、カズキは微笑んだ。

 「大丈夫だ。 話してくれてありがとう。 コジロウの事は俺が何とか出来ないか動くから任せてくれ」

 「本当に……? 兵士の人達も誰も信じてくれなくて……」

 「任せろ。 勇者の俺が何とかできない事は無いからな。 だから、今日はもう休め」

 「うん、ありがとう……。 もう少し調べたいの見たら休むね」

 「おう、またな」

 カズキはミカの様子が安定したのを確認し、自室へと戻っていった。

 そして残されたミカは、直ぐに先程戻した本を取り出し読み直し始める。

 その本はとても古く、スキル一覧解説本禁書につき持ち出し厳禁と書かれていた。

 「……精神操作、狂化、違うコレじゃない。 えっと……あ、あった! コレだ……魅了」

 「あれれ~? ミカ、此処で何をしてるの?」

 「ひっ?! あれ……? マヒル君……? 何で奥から……? だって奥は……行き止まりだよね」

 突如として倉庫の奥から現れたマヒルにミカは飛び退き、本を後ろに隠す。

 「ふふふふ……あははは! 僕ね……凄く残念なんだ~。 本当なら、コジロウ君の全てを手に入れられたのに……まさか本能に抗うなんてね」

 マヒルは微笑み、目が妖しく光り始めた。

 「や、やっぱり……マヒル君がコジロウ君を! 何で……仲間なのに」

 「そうだよぉ? ミカもコジロウも大切な仲間。 だから、身も心もぜ~んぶ欲しいの♡ でも……今はミカだけで我慢するね」

 倉庫から出ようと後ろに下がるミカをマヒルは高速で詰め寄り、妖しい瞳でミカの目を覗き込んだ。

 「あ……カ、カズキ君。 コジロウ君……ごめんね」

 「大丈夫だよ、ミカ。 殺したりしないし、コレまで通り僕達は仲間だよ~。 ただ、僕の物になるだけ」

 徐々にミカからは力が抜け落ち、完全に意識を失った。

 「ふぅ~、やっぱりステータス差が無い相手を一気にやるのはしんどいね。 あれ? あぁ……この本を見つけたのか」

 マヒルは落ちた本を拾い上げ、そのまま火魔法で消し炭にする。

 「ダメだよ~こんな本読んだら。 僕の力を知ろうとするなんて……ミカは悪い子だね」

 マヒルは倒れるミカを抱き上げ、そのまま倉庫の奥へと消えて行った。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜

EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」 優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。 傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。 そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。 次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。 最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。 しかし、運命がそれを許さない。 一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか? ※他サイトにも掲載中

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜

家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。 そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?! しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...? ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...? 不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。 拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。 小説家になろう様でも公開しております。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜

早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。 食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した! しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……? 「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」 そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。 無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!

処理中です...