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第110話 食物連鎖
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クウネルは全身に激痛が走るが、気持ちの昂りが勝り全く気にならない。
クウネルとモロの正面には地竜が250体以上は犇めいているが、今のクウネルから見ると全く脅威に感じる事は無く寧ろ圧倒的優位さえ感じていた。
「モロ、適当に1体食い殺させて」
クウネルの提案にモロは目を見開いたが、直ぐに頷く。
「クフクフ、理由は分からないけど必要なんだね。 任せてくれ」
肩に乗っていたモロが飛び出し、地竜の群へと突っ込んだ。
その姿は森狼王らしく、地竜の頭の上に乗っては鋭利な爪で八つ裂きにしているのが見える。
「モロ強っ! そっか、素のステータスだとモロの方が断然地竜より格上だもんね。 よしよし、ヘイトが分散してる内に回復しますか!」
遠巻きにモロを見ていた数体の地竜に向かってクウネルは音速で接近し、頭を鷲掴みにする。
「ガァッ!? ガァァァァァ!」
他の地竜が同胞の危機に気付いたが、既に時遅しだ。
「いっただきまぁぁぁすっ! 噛み付き!!」
クウネルは大口を開けて、地竜の首に噛み付いた。
「ガァ! ガァァァァァッ!」
クウネル全力の噛み付きから逃れる事は叶わず、地竜は暴れるが死ぬまでの時間が数秒伸びるだけだ。
«――接近! クウネル急いで!»
「ふぁいよー! んぎぃっ?! ぬりゃぁぁぁぁっ! ふんっ!」
鑑定からの警告と同時に、他の地竜がクウネルの両足に噛み付いてきた。
痛みに悶えるが、クウネルは耐えそのまま噛み付いた地竜の首を顎の力で圧し折る。
«――回復。 クウネル、傷と体力の回復を確認しました»
「サンキュー鑑定さん! さすがに今ステータス確認する余裕は無いからねっ! おりゃ!」
両足に噛み付いていた地竜の頭を両手で押し潰し、拘束から逃れた。
「「ゴァッ?!」」
そのままの勢いでクウネルは近くにいた地竜に襲い掛かりに駆ける。
「モロー! ありがとうー! おかげで回復できたよー!」
地竜の上で踊るように戦っていたモロに向って叫ぶと、モロから返事が聞こえてきた。
「アォーン! なら、このまま倒してしまおうかー!」
「ゴガァァァァァ!」
「はーい! さぁて、私も反撃と行こうかぁ! おっと、噛み付き!!」
クウネルの顔目掛けて飛び付いてきた地竜の首元に噛み付き、そのまま食い千切る。
完全回復したクウネルには、既に地竜は美味しいトカゲと成り下がった。
「ブチッ! あむあむあむ、ぺっ!」
骸となった地竜を、他の地竜達の目前に放り捨てると数匹が後退りをし戦意喪失したのか尻尾を丸めていた。
追い打ちを掛けるように、クウネルはわざとらしく食い千切った地竜の肉を咀嚼する。
「ん~、デリシャスですなぁ。 本当にこの世界の竜種はどれも美味しいねぇ!」
口の中で新鮮な肉を咀嚼しながら周囲の地竜達を見回すと、怯えているのがよく伝わってきた。
思惑通りになった事にクウネルは微笑む。
「他の魔物達もそうだったけど、戦闘で殺されるのと補食されるのとでは恐怖が別次元なのかな? いやいや、自然の世界は弱肉強食の焼き肉定食の世界ですよ? この世界の魔物ちょっとメンタル雑魚過ぎじゃね?」
「ガァァァァァッ! ガチンッ!」
怯まずにクウネルへと襲い掛かる地竜も居るが、無駄に終わる。
「おっと、懲りもせずにワンパターンの噛み付きですか? 効くわけねぇだろぉがぁぁぁぁ!!」
大口を開けて来た地竜の首を鷲掴みにし、そのまま首の骨を折る。
「次はお前かぁぁぁぁ!? あぁぁん!?」
クウネルは殺気を撒き散らしながら、近くに居た地竜に駆け寄りぶん殴った。 地竜を食い殺し、更にステータスが向上したのかクウネルの拳は竜鱗を突破し地竜の命を容易く砕く。
近くに居る地竜達を次々に拳で地面にめり込ませ、地竜の死骸がクウネルの周囲に転がった。
側に居たモロが怯えた瞳で此方を見ていたが、まぁ気のせいだろう。
「ふんっ! ふんっ! ふんっ! ふんっ!」
次から次へと地竜を屠っていく。
首の骨を折り、頭を吹き飛ばし、地面へとめり込ませる。
「いっっったぁぁぁっ!?」
時々噛み付かれるが、問題にもならない。
モロのおかげで、ヘイトが分散されている現状では食い殺して回復するのも容易なのだ。
「てめこの野郎! しねぇっ! いった! ちょ!? くそ! 負けるか! はぁっ?! 何なん!?」
地竜達も散々クウネルに土魔法を発動してFPが枯渇したのか、小細工無しでクウネルの全身に地竜達は噛み付きまくる。
「上等だよ! どっちが先に食い殺し切れるか勝負だおらぁぁぁぁぁ!!!」
◆◇◆
「ぜぇー、ぜぇー、ぜぇー……へへ! 私の、勝ち、だな!」
クウネルの周囲には地竜の骸が山となっている。
「顎が、顎が痛い! ……痛たた。 ……えっと、モロは無事?」
ひたすらに地竜を噛み付きで屠ったクウネルの口元は返り血でベッタリだ。
街の方を見ると、城壁が崩れているのが見えた。
どうやら、街の中で地竜達とモロがまだ戦闘中なのか激しい戦闘音も聞こえている。
「やっば! ゴブリン達はもう居ないから平気だけど、さすがにモロが心配!」
クウネルは骸になった地竜を一口齧ってから急いで街に向かって走り出した。
「むにむにむに、おいしー!」
クウネルとモロの正面には地竜が250体以上は犇めいているが、今のクウネルから見ると全く脅威に感じる事は無く寧ろ圧倒的優位さえ感じていた。
「モロ、適当に1体食い殺させて」
クウネルの提案にモロは目を見開いたが、直ぐに頷く。
「クフクフ、理由は分からないけど必要なんだね。 任せてくれ」
肩に乗っていたモロが飛び出し、地竜の群へと突っ込んだ。
その姿は森狼王らしく、地竜の頭の上に乗っては鋭利な爪で八つ裂きにしているのが見える。
「モロ強っ! そっか、素のステータスだとモロの方が断然地竜より格上だもんね。 よしよし、ヘイトが分散してる内に回復しますか!」
遠巻きにモロを見ていた数体の地竜に向かってクウネルは音速で接近し、頭を鷲掴みにする。
「ガァッ!? ガァァァァァ!」
他の地竜が同胞の危機に気付いたが、既に時遅しだ。
「いっただきまぁぁぁすっ! 噛み付き!!」
クウネルは大口を開けて、地竜の首に噛み付いた。
「ガァ! ガァァァァァッ!」
クウネル全力の噛み付きから逃れる事は叶わず、地竜は暴れるが死ぬまでの時間が数秒伸びるだけだ。
«――接近! クウネル急いで!»
「ふぁいよー! んぎぃっ?! ぬりゃぁぁぁぁっ! ふんっ!」
鑑定からの警告と同時に、他の地竜がクウネルの両足に噛み付いてきた。
痛みに悶えるが、クウネルは耐えそのまま噛み付いた地竜の首を顎の力で圧し折る。
«――回復。 クウネル、傷と体力の回復を確認しました»
「サンキュー鑑定さん! さすがに今ステータス確認する余裕は無いからねっ! おりゃ!」
両足に噛み付いていた地竜の頭を両手で押し潰し、拘束から逃れた。
「「ゴァッ?!」」
そのままの勢いでクウネルは近くにいた地竜に襲い掛かりに駆ける。
「モロー! ありがとうー! おかげで回復できたよー!」
地竜の上で踊るように戦っていたモロに向って叫ぶと、モロから返事が聞こえてきた。
「アォーン! なら、このまま倒してしまおうかー!」
「ゴガァァァァァ!」
「はーい! さぁて、私も反撃と行こうかぁ! おっと、噛み付き!!」
クウネルの顔目掛けて飛び付いてきた地竜の首元に噛み付き、そのまま食い千切る。
完全回復したクウネルには、既に地竜は美味しいトカゲと成り下がった。
「ブチッ! あむあむあむ、ぺっ!」
骸となった地竜を、他の地竜達の目前に放り捨てると数匹が後退りをし戦意喪失したのか尻尾を丸めていた。
追い打ちを掛けるように、クウネルはわざとらしく食い千切った地竜の肉を咀嚼する。
「ん~、デリシャスですなぁ。 本当にこの世界の竜種はどれも美味しいねぇ!」
口の中で新鮮な肉を咀嚼しながら周囲の地竜達を見回すと、怯えているのがよく伝わってきた。
思惑通りになった事にクウネルは微笑む。
「他の魔物達もそうだったけど、戦闘で殺されるのと補食されるのとでは恐怖が別次元なのかな? いやいや、自然の世界は弱肉強食の焼き肉定食の世界ですよ? この世界の魔物ちょっとメンタル雑魚過ぎじゃね?」
「ガァァァァァッ! ガチンッ!」
怯まずにクウネルへと襲い掛かる地竜も居るが、無駄に終わる。
「おっと、懲りもせずにワンパターンの噛み付きですか? 効くわけねぇだろぉがぁぁぁぁ!!」
大口を開けて来た地竜の首を鷲掴みにし、そのまま首の骨を折る。
「次はお前かぁぁぁぁ!? あぁぁん!?」
クウネルは殺気を撒き散らしながら、近くに居た地竜に駆け寄りぶん殴った。 地竜を食い殺し、更にステータスが向上したのかクウネルの拳は竜鱗を突破し地竜の命を容易く砕く。
近くに居る地竜達を次々に拳で地面にめり込ませ、地竜の死骸がクウネルの周囲に転がった。
側に居たモロが怯えた瞳で此方を見ていたが、まぁ気のせいだろう。
「ふんっ! ふんっ! ふんっ! ふんっ!」
次から次へと地竜を屠っていく。
首の骨を折り、頭を吹き飛ばし、地面へとめり込ませる。
「いっっったぁぁぁっ!?」
時々噛み付かれるが、問題にもならない。
モロのおかげで、ヘイトが分散されている現状では食い殺して回復するのも容易なのだ。
「てめこの野郎! しねぇっ! いった! ちょ!? くそ! 負けるか! はぁっ?! 何なん!?」
地竜達も散々クウネルに土魔法を発動してFPが枯渇したのか、小細工無しでクウネルの全身に地竜達は噛み付きまくる。
「上等だよ! どっちが先に食い殺し切れるか勝負だおらぁぁぁぁぁ!!!」
◆◇◆
「ぜぇー、ぜぇー、ぜぇー……へへ! 私の、勝ち、だな!」
クウネルの周囲には地竜の骸が山となっている。
「顎が、顎が痛い! ……痛たた。 ……えっと、モロは無事?」
ひたすらに地竜を噛み付きで屠ったクウネルの口元は返り血でベッタリだ。
街の方を見ると、城壁が崩れているのが見えた。
どうやら、街の中で地竜達とモロがまだ戦闘中なのか激しい戦闘音も聞こえている。
「やっば! ゴブリン達はもう居ないから平気だけど、さすがにモロが心配!」
クウネルは骸になった地竜を一口齧ってから急いで街に向かって走り出した。
「むにむにむに、おいしー!」
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