【R-18】自称極悪非道な魔王様による冒険物語 ~俺様は好きにヤるだけだ~

秋刀魚妹子

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第231話 お盛んな女神とリポン失踪

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 ドワーフの女神ドヴェルは小柄な身体からは想像出来ない量の酒を飲み干すと、そのまま床に転んだままスヤスヤと寝始めた。

 「承りました~セムネイル様。 では、後ほど採寸に行きますね~」

 「すまんが、よろしく頼む。 また夜に顔を出すから、ドヴェルが目覚めたら伝えておいてくれるか?」

 「はい~了解です~。 まぁ、この御様子だと当分起きないと思いますけどね……」

 ルグは眠るドヴェルに布団をかけてやり、可愛らしい寝顔を見せるドヴェルの頭を撫でた。

 「構わん。 色々と酷い目にあったんだ。 気持ち良く寝れているなら何よりだよ。 じゃあ、またな」

 セムネイルはルグ達に任せ、酪農エリアへと向かった。

 ◆◇◆

 「セムネイル様! おはようございます!」

 酪農エリアでは鬼人達が既に家畜の世話を始めており、セムネイルに気付いたオルガが出迎えた。

 「おはよう、オルガ。 ちょっとモーンデに伝える事があるんだが、良いか?」

 「モーンデ様ですか? あ~……大丈夫だとは思いますが……ちょっと様子を見て来ますのでお待ちいただけますか? す、直ぐに戻りますので!」

 何やら挙動不審なオルガはモーンデの住む家へと急いで入って行き、セムネイルは大人しく外で待つことにする。

 「ふむ……? まさか、モーンデは朝に弱いのか?」

 セムネイルが疑問に思っていると、家の中からドタバタと音が聞こえオルガの焦る声が耳に届く。

 『モーンデ様! あれ程、朝から……のはお止め下さ……と言いま……よね!? それ……ミリム! 何故貴女ま……朝から……しているの?! セムネイル様がモーンデ様を訪ね……来られ……るん……よ!? 早く……をしまって……いや、部屋の……が悶々とし過ぎ……す! ……ダメ……ね。 心苦しい……が、セムネイル様には謝って……すから。 ええ、本当に……お願いし……ね?』

 聞こえたのは途切れ途切れだが、どうやらモーンデの都合が良くないようだ。

 暫く待っていると、耳が真っ赤なオルガが戻って来た。

 「あー……すまん、オルガ。 タイミングが悪かったようだな」

 「え!? まさか……聞こえてました?! す、すみません! どうか、どうかお許しを!!」

 セムネイルは本心からオルガに謝っただけなのだが、何かを勘違いしたオルガは地面に伏して許しを請い始める。

 「いや、其処までしなくていいぞ? 突然訪ねた俺が悪かったんだ。 頭を上げてくれ、他の鬼人達も見てるし頼むよ」

 オルガはセムネイルの様子に、例のキノコがバレた訳では無いと安堵しふらふらと立ち上がった。

 「す、すみません……ちょっと早とちりをしました。 も、申し訳ありませんが、モーンデ様はちょっとお会い出来ないそうで……」

 「さっきも言ったが、俺のタイミングが悪かっただけなんだ。 仕事中に手間を掛けさせたな、すまん」

 「とんでもないです! あ、何か伝言がございましたらお伝えしますが?」

 「そうか。 じゃあ、頼む。 ドワーフの女神ドヴェルを助けたんだが、今はドワーフの家で眠っている。 また会いに行ってみてくれ、と伝えておいてくれ」

 「確かに。 かしこまりました」

 セムネイルはオルガに伝言を頼み、いくつかの卵と肉を貰うと家へと帰って行った。

 「ふ~……良かった、バレたかと思った」

 セムネイルの姿が見えなくなり、4次元に住む女達の間では絶対に守るべき秘密が守れたとオルガは安堵した。

 『やばぃぃぃ♡ セムネイルちゃんのキノコ凄すぎるのぉ♡ 女神なのにぃセムネイルちゃんの牝になっちゃぅ♡ ダメダメダメ♡ 新しい種族ができちゃぅぅぅぅっ♡』

 ジュポ♡ ジュポジュポ♡ ジュポジュポッ♡♡

 「モーンデさまぁぁぁぁ?!」

 しかし、直ぐにモーンデの住む家からあられもない声と音が聞こえ始め、オルガはブチギレながら家へと向かうのであった。 

 ◆◇◆

 「じゃあ、行ってくる。 ハヤはさっき言った通り、今日は4次元で待っていてくれ」

 「は、はい! 待ってます! でも、その……リポンさんが悪い人じゃなかったら、その」

 朝食を食べ終えたセムネイル達は装備を整え、4次元の扉で居残り組の妻達と別れを告げていた。

 そして、既にハヤにもリポンの事は説明済みだ。

 ハヤはリポンと親しい関係上、最悪な現場を見せる可能性がある為にセムネイルはハヤに4次元で待っているように頼んだ。

 「大丈夫ですよ、ハヤさん。 貴方様なら必ず正しい決断をして下さいます」

 「そうです。 それにもし脅されてるとかだったら、4次元に住めば良いのです!」

 「お、リン頭良いな! そうだぞ! みーーんな、この4次元に住めば安全だからね!」

 「あはは……確かにそうだけど、人が増え過ぎると争いも増えるから程々にしないとね。 まぁ、セムネイルなら女に弱いし大丈夫よ」

 「皆さん……あ、ありがとうございます。 どうか、よろしくお願いしますね!」

 セリス達に励まされ、ハヤは手顔でセムネイル達を見送った。

 しかし、冒険者ギルドに到着するや否やギルドマスターのソルバから受付嬢リポンが失踪したと聞かされるのであった。
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