【R-18】自称極悪非道な魔王様による冒険物語 ~俺様は好きにヤるだけだ~

秋刀魚妹子

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第216話 ケィティ変態と遭遇

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 「いいから早く入れ! お前達が入らないとケィティも避難出来ないだろうが!」

 「ガラガラガラ!」

 「シュルルルル!」

 セムネイルは4次元の穴を地面に出し、雷竜王と水竜王を入れようとするがシステムの影響が残っているのか頑なに2匹は入ろうとしなかった。

 「雷竜王ちゃん、水竜王ちゃん、頼むっすよ! あ、先輩本当にヤバいっす! 出ちゃうっすー!」

 ケィティはダンジョンコアが出ないように胸を必死に抑えているが、直ぐに限界を迎えそうだ。

 セムネイルは急ぎ4次元に干渉し、宝物庫の空間を広く大きく改造した。 

 「ちっ、仕方無い。 ケィティ! 4次元の宝物庫に出たら、俺の妻達を頼れ! お前の事を知っている魔王グラが居るから、事情を説明すれば悪い様にはならん!」

 そして足早に説明をし、ケィティを抱き上げる。

 「せ、先輩?! 分かったっすけど、先輩はどうするんっすか?! 脱出、出来るんすよね?」

 ケィティの問にセムネイルは笑顔で答える。

 「ふはははは! 何も考えて無い!」

 「えぇ!? せんぱーーい!?」

 セムネイルは4次元の穴にケィティを放り投げ、消えた直後に2匹の竜王は待っていたかのように後を追って4次元の穴へと消えた。

 直後、最終階層の宝物庫は崩壊し始める。

 「さて、どうするか。 ん? おいおい、ケィティめ。 神槍グンニグルを放り捨てるとは……まぁ、気持は分かるが」

 セムネイルは神槍グンニグルを拾い、瓦礫を避けながら脱出の糸口を探す。

 「ふむ……よし」

 そして、少し考えた後にニヤリと笑い魔剣を抜く。

 「全部ぶち抜いて外に出るか」

 両手に魔剣と神槍を握ったセムネイルは天井に向けて飛び上がった。

 ◆◇◆

 「痛っ! あわわ! 2匹とも無事っすか!?」

 ケィティは巨大な宝物庫へと落下し、近くに2匹の竜王も落ちてきた。

 「ガラガラガラ」

 「シュルルルル」

 2匹とも無事な様子を見て、ケィティは胸を撫で下ろす。

 4次元の宝物庫はかなり広く、小山程の大きさもある雷竜王と水竜王すら背伸びをする程に天井も高い。

 「先輩……自分達用に広くしてくれたんっすね。 あぐ!」

 ケィティが胸を抑えて苦しみ出したのに気付いた2匹が心配そうに顔を覗かせる。

 「あは……大丈夫っす。 出せば楽になる筈っすから……あぐうぅぅぅぅ! 出ろっすーーー!!」

 ケィティが叫ぶと、ダンジョンで見た時とは比べ物にならない程に小さな宝石が飛び出しケィティの目の前でふわふわと浮いた。

 「ふ~、大丈夫っす。 楽になったっすよ。 にしても……何か小さいっすね?」

 手のひらに収まる大きさの宝石からは、半透明の糸が出ておりケィティの背中に伸びていた。

 「この糸が出てるって事は、ダンジョンコアで間違いなさそうっすね……ん!? 誰っすか!」

 宝物庫の出入り口らしき扉が開かれ、誰かが入って来た事に気付いたケィティは身構えた。

 (こ、この魔力量……先輩より多いっすね。 あはは……ヤバいっすね)

 「唯一の武器、ダンジョンの宝物庫に捨ててきたっすね……まぁ、先輩の4次元世界なんっすから敵対する訳にはいかないっすよね」

 「ガラガラ?」

 「シュルルル?」

 2匹の竜王が心配そうに鳴くが、絶対に攻撃しないように命令する。

 「大丈夫っすよ。 先輩の話し通りなら、もしかしたら先輩の妻達とやらかもしれないっす。 だから、何があっても攻撃したらダメっすからね!」

 ケィティは竜王達を宥め、近寄ってくる人物に対峙した。

 「あ、あの! 自分は先輩……じゃなくて、欲望と狭間の魔王セムネイル様に4次元へ避難させてもらったケィティって言うっす! 決して怪しい者じゃ無いっす! 後ろの竜王2匹は自分の大切な家族で、絶対に暴れたりしないっすから! だから、攻撃しないで欲しいっす!」

 ケィティは両手を上げ、敵意が無いことを示した。

 「はぁはぁはぁはぁ……♡ な、なんて可愛いお方でしょうか……それに、貴方様の事を先輩呼びする後輩ちゃん! ダメですわ! 私、我慢できません! はじめましてケィティさん、私はセリスと申します。 欲望と狭間の魔王セムネイル様の妻の1人です♡ ケ、ケィティさんも貴方様の妻というか何というか……あぁ、そんなエッチな格好を見せられたら私♡」

 すると宝物庫を訪れた人物、セリスが鼻息を荒くしてケィティを抱きしめた。

 「ひゃっ?!♡ ちょっ、どうしたんっすか!? ぁんっ♡ あの、セリスさん!? 先輩の奥さんっすよね!? なっ♡ ダメっす♡ 女同士っすよ! あっ♡ やっ♡ ダメっす!♡」

 ケィティを抱きしめたセリスの手がスルスルと膨らみと下腹部へと向かい、経験した事の無い優しい手つきにケィティは悶える。

 「ガラガラガラ……」

 「シュルルル……」

 セリスはケィティの背後に座る竜王達の事は視界に入っていないのか、完全に無視でケィティの健康的な小麦色の肌を撫で回し続ける。

 「あっあっあっあっ♡ す、凄く上手っす♡ ダメっすダメっすよ♡ 先輩の奥さんは変態さんっす! んぁっ♡」

 「はぁはぁはぁ♡ 女同士とかどうでも良いでは無いですか♡ 妻姉妹として、仲良くなる為の大切なコミュニケーションです――っぴ?!」

 「こーら! セリスちゃん、最近大昔のセムネイルそっくりだよ~? 妻姉妹だからと言って、無理矢理はダメでしょ!」

 其処に魔剣の魔王グラが現れ、発情して暴走するセリスの後頭部に手刀を落としたのであった。
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