198 / 252
第197話 胃が痛い英雄と新領主
しおりを挟む
セムネイル達がダンジョン竜の洞窟を攻略している頃。 ボブムズ王国王都では英雄達の凱旋パレードが行われていた。
ボブムズ王国自慢の分厚い城壁の中には王城に続く大通りがあり、その大通りを囲むように家や店が立ち並んでおり王都の繁栄を示していた。
「あぁ……胃が、胃が痛いです」
パレードの大通りには多くの民衆達が見物に並び、通る馬車に笑顔で手を振っている。
そんな光景を馬車の窓から見ていたブルムフの街の新領主ボンタン フォル ビルは険しい顔で腹を押さえていた。
「私もですよ……ボンタン様。 はぁ~……本当に何とか出来るのか?」
ビルの呟きに答えたのは、同じ馬車に乗るSランク冒険者パーティー竜の尻尾リーダーのブッチだ。
パレードの先頭には、セムネイルに散々脅され服従したボブムズ王国騎士団100人隊長のドムが馬を進め周囲を騎士団達が守って追従している。
「あはは……お互い大変な事になりましたね」
ビルはこの旅の間に心労から老けており、まだ青年とは思えない程に焦燥しきっていた。
「はぁ~……こりゃ、Sランク冒険者になる切っ掛けになった上級の地竜と戦った時の方がマシですぜ」
「そうでしたね。 ブッチさん達は、あの竜を倒した英雄じゃないですか! なら、今回の手柄も王達は疑いませんよ。 問題は……何の実績も無い私です」
ビルは輝く瞳でブッチを見つめるが、ブッチからすると先日の戦いを考えたらまだ地竜の方が楽だった。
上級のブラックゴブリン達やミノタウロス達の群れと戦ったのだ。 生き残れた事が奇跡であり、そんな恐ろしい魔物達を簡単に皆殺しにした恩人であるセムネイルを見た後だと地竜等トカゲに思えてくる。
「はは……ありがとうございます。 それに、ボンタン様も大丈夫ですよ。 ドムさんが全面的に支持して下さいますし、報告はドムさんの仕事ですから」
確かに、ビル本人の仕事は父を失いそれでも民達の安寧を守る新領主になると宣言するぐらいだ。
王国騎士団100人隊長ドムの報告があれば、問題無く解決するだろう。
しかし、2人が胃を痛めているのは王への報告では無く。 何かトラブルが発生しセムネイルの計画が失敗でもしたらどうなるのかと想像しただけで胃が捩じ切れそうになるのだ。
ビルは父親が無礼を働き殺され、ブッチは仲間が無礼を働いている。
最悪、死んだ方がマシな目に遭わされるだろう。
実際は、失敗した所でセムネイルはお疲れとしか言わないだろうが2人はそんな事を知る筈がない。
仮に失敗し、王都から腐った貴族が領主として派遣されてもローズ達が健やかに過ごせなければ直ぐに殺せば良いのだからセムネイルからするとどちらでも良いのだ。
馬車の外から聞こえる歓声にビルとブッチは目を合わせ、同じタイミングでため息を吐くのであった。
◆◇◆
ビルとブッチが乗る後ろの馬車では、竜の尻尾メンバーのルーザーが窓から身を乗り出して笑顔で手を降っていた。
「みなさーーん! あっしはSランク冒険者竜の尻尾パーティーのメンバーであるルーザーですよー! 顔を覚えて下さいっすねー!」
何故か普段は隠密行動を好む男が、これ見よがしに顔を民衆に売っているのを同じ馬車に乗っているメルディとリックは顔を覆っていた。
「ルーザー! いい加減に止めて。 とても恥ずかしい」
「そうですよ。 何時も、あっしは日陰に生きる影の存在って言ってたでは無いですか」
「ちょっ?! リック! それはあっしの寝言ですよね?! 起きてる時に言ったこと無いっすよ!?」
ルーザーはようやく馬車の中に戻り、メルディとリックは顔を上げた。
「ルーザー、貴方がセムネイルから貰った大金で何をしたいのかは知ってる」
「そうですね。 貴方の目的の為に顔を売る必要があるのも分かりますよ?」
ルーザーは足下に後生大事に置いているセムネイルから貰った大金が入った袋を持ち上げ抱きしめた。
「なら、ちょっとの宣伝ぐらい許してくだせぇよ! こちとら、早くあの娘達の所に行きたいのを我慢してるんっすから」
文句を垂れるルーザーに、メルディはため息を吐いた。
「だからよ。 いい? まだ、私達がブルムフの街を救った英雄とは王から認められてない。 今はまだ仮」
「そうですよルーザー。 つまり、私達の報告が虚偽と判断されれば英雄ではありません。 まぁ、私達は元々Sランク冒険者パーティーですからちょっと評判が落ちるぐらいで済むでしょうが」
ルーザーは仲間の説得にようやく納得した。
「なる程……理解しました。 すんません……あっし、舞い上がっちまって」
「ふふ、良いのよ。 仲間だもん」
「そうですね。 仲間ですから」
前を走る馬車とは違い、メルディ達は比較的に穏やかにパレードを進んでいた。
しかし、射手であるメルディが何かを察知し弓を手に取る。
「……誰かが見てる」
「メルディ? そりゃ、パレードっすから誰かは見てるでしょうよ」
「違う。 ルーザー、リック、警戒。 これは敵意」
メルディの言葉にルーザーとリックは即座に反応した。
直ぐ様、武器を手にし外を警戒する。
「ルーザー、ブッチの所に連絡を」
「了解でさぁ!」
盗賊風の装備を速やかに装着し、ルーザーが窓から出ようとしているとメルディが止めた。
「待って、消えた。 でも、少し見えた……フードを深く被った奴等。 敵意を感じたけど、襲ってくる訳じゃないみたい」
弓を手にしていたメルディは、武器を下げ馬車の座席に座り直す。
「って事は……襲うのは今じゃないって事っすかね?」
「でしょうね……。 ルーザー、王への報告の場では最大限に警戒を。 室内では、貴方が頼りですから」
「了解でさぁ。 やれやれ……トラブル無しには終わりそうに無いっすねぇ」
ルーザー達を乗せた馬車は進み続ける。
大通りの先にある王城に向けて。
ボブムズ王国自慢の分厚い城壁の中には王城に続く大通りがあり、その大通りを囲むように家や店が立ち並んでおり王都の繁栄を示していた。
「あぁ……胃が、胃が痛いです」
パレードの大通りには多くの民衆達が見物に並び、通る馬車に笑顔で手を振っている。
そんな光景を馬車の窓から見ていたブルムフの街の新領主ボンタン フォル ビルは険しい顔で腹を押さえていた。
「私もですよ……ボンタン様。 はぁ~……本当に何とか出来るのか?」
ビルの呟きに答えたのは、同じ馬車に乗るSランク冒険者パーティー竜の尻尾リーダーのブッチだ。
パレードの先頭には、セムネイルに散々脅され服従したボブムズ王国騎士団100人隊長のドムが馬を進め周囲を騎士団達が守って追従している。
「あはは……お互い大変な事になりましたね」
ビルはこの旅の間に心労から老けており、まだ青年とは思えない程に焦燥しきっていた。
「はぁ~……こりゃ、Sランク冒険者になる切っ掛けになった上級の地竜と戦った時の方がマシですぜ」
「そうでしたね。 ブッチさん達は、あの竜を倒した英雄じゃないですか! なら、今回の手柄も王達は疑いませんよ。 問題は……何の実績も無い私です」
ビルは輝く瞳でブッチを見つめるが、ブッチからすると先日の戦いを考えたらまだ地竜の方が楽だった。
上級のブラックゴブリン達やミノタウロス達の群れと戦ったのだ。 生き残れた事が奇跡であり、そんな恐ろしい魔物達を簡単に皆殺しにした恩人であるセムネイルを見た後だと地竜等トカゲに思えてくる。
「はは……ありがとうございます。 それに、ボンタン様も大丈夫ですよ。 ドムさんが全面的に支持して下さいますし、報告はドムさんの仕事ですから」
確かに、ビル本人の仕事は父を失いそれでも民達の安寧を守る新領主になると宣言するぐらいだ。
王国騎士団100人隊長ドムの報告があれば、問題無く解決するだろう。
しかし、2人が胃を痛めているのは王への報告では無く。 何かトラブルが発生しセムネイルの計画が失敗でもしたらどうなるのかと想像しただけで胃が捩じ切れそうになるのだ。
ビルは父親が無礼を働き殺され、ブッチは仲間が無礼を働いている。
最悪、死んだ方がマシな目に遭わされるだろう。
実際は、失敗した所でセムネイルはお疲れとしか言わないだろうが2人はそんな事を知る筈がない。
仮に失敗し、王都から腐った貴族が領主として派遣されてもローズ達が健やかに過ごせなければ直ぐに殺せば良いのだからセムネイルからするとどちらでも良いのだ。
馬車の外から聞こえる歓声にビルとブッチは目を合わせ、同じタイミングでため息を吐くのであった。
◆◇◆
ビルとブッチが乗る後ろの馬車では、竜の尻尾メンバーのルーザーが窓から身を乗り出して笑顔で手を降っていた。
「みなさーーん! あっしはSランク冒険者竜の尻尾パーティーのメンバーであるルーザーですよー! 顔を覚えて下さいっすねー!」
何故か普段は隠密行動を好む男が、これ見よがしに顔を民衆に売っているのを同じ馬車に乗っているメルディとリックは顔を覆っていた。
「ルーザー! いい加減に止めて。 とても恥ずかしい」
「そうですよ。 何時も、あっしは日陰に生きる影の存在って言ってたでは無いですか」
「ちょっ?! リック! それはあっしの寝言ですよね?! 起きてる時に言ったこと無いっすよ!?」
ルーザーはようやく馬車の中に戻り、メルディとリックは顔を上げた。
「ルーザー、貴方がセムネイルから貰った大金で何をしたいのかは知ってる」
「そうですね。 貴方の目的の為に顔を売る必要があるのも分かりますよ?」
ルーザーは足下に後生大事に置いているセムネイルから貰った大金が入った袋を持ち上げ抱きしめた。
「なら、ちょっとの宣伝ぐらい許してくだせぇよ! こちとら、早くあの娘達の所に行きたいのを我慢してるんっすから」
文句を垂れるルーザーに、メルディはため息を吐いた。
「だからよ。 いい? まだ、私達がブルムフの街を救った英雄とは王から認められてない。 今はまだ仮」
「そうですよルーザー。 つまり、私達の報告が虚偽と判断されれば英雄ではありません。 まぁ、私達は元々Sランク冒険者パーティーですからちょっと評判が落ちるぐらいで済むでしょうが」
ルーザーは仲間の説得にようやく納得した。
「なる程……理解しました。 すんません……あっし、舞い上がっちまって」
「ふふ、良いのよ。 仲間だもん」
「そうですね。 仲間ですから」
前を走る馬車とは違い、メルディ達は比較的に穏やかにパレードを進んでいた。
しかし、射手であるメルディが何かを察知し弓を手に取る。
「……誰かが見てる」
「メルディ? そりゃ、パレードっすから誰かは見てるでしょうよ」
「違う。 ルーザー、リック、警戒。 これは敵意」
メルディの言葉にルーザーとリックは即座に反応した。
直ぐ様、武器を手にし外を警戒する。
「ルーザー、ブッチの所に連絡を」
「了解でさぁ!」
盗賊風の装備を速やかに装着し、ルーザーが窓から出ようとしているとメルディが止めた。
「待って、消えた。 でも、少し見えた……フードを深く被った奴等。 敵意を感じたけど、襲ってくる訳じゃないみたい」
弓を手にしていたメルディは、武器を下げ馬車の座席に座り直す。
「って事は……襲うのは今じゃないって事っすかね?」
「でしょうね……。 ルーザー、王への報告の場では最大限に警戒を。 室内では、貴方が頼りですから」
「了解でさぁ。 やれやれ……トラブル無しには終わりそうに無いっすねぇ」
ルーザー達を乗せた馬車は進み続ける。
大通りの先にある王城に向けて。
13
お気に入りに追加
359
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない
一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。
クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。
さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。
両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。
……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。
それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。
皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。
※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる