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第189話 翼竜王の謎
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2つの竜巻がぶつかり合い、霧散した直後。 最初に翼竜の首を落としたのはグラだった。
「一番乗りー!」
「キュァァァ?!」
霧散した際に飛んできた風の刃や岩など物ともせずに突撃し、巨大な翼竜の首に魔剣を振る姿は正に魔剣の魔王である。
「ふははは! やるなグラ!」
次にセムネイルも翼竜達の目の前に飛び上がり、魔剣デザイアを振り抜いた。
「「「キュァァ?! キュァァァ!!」」」
飛んでくる破片に怯んでいた翼竜達は接近するセムネイルに反応出来ず、魔剣デザイアに頭を飲み込まれるように消し飛ばされる。
直後、怒り狂った翼竜王の鉤爪が空中のグラとセムネイルを襲うが2人は難なく魔剣で受け止める。
「あら、軽いわね」
「くっくっくっ、そうだな。 セリス! 翼竜王は俺とグラが殺る! 残りの翼竜を頼む!」
「分かりましたわ! 2人共、行きますよ!」
「はい!」 「うおー?! セムネイル達スゲーな!」
そして、セリスの結界に守られていたリンとノラは数秒遅れて戦闘に加わる。
「ノラ、リン! 私の魔法が直撃したらお願いね! 太古の雷神よ、貴方の怒りを見せて下さい、侵された悲しみを見せて下さい、ここに現せ全てを滅ぼす雷を! 雷神の雨!!」
二階層の空に、突如雷雲が現れ辺りを暗く染める。
そして、雷神の怒りと悲しみを表すように凄まじい数の雷が翼竜達に降り注いだ。
「「「「「「キュァァァ!!」」」」」」
翼竜達は死にはしないものの、翼に電流が走っているせいか飛べなくなり岩場に落下した。
其処にリンとノラが襲いかかる。
「ノラさん、お肉がダメにならないように首から上を狙って下さいね! 剛射五連撃!!」
リンが力強く振り絞った魔力の矢は、雷神の雨で怯んでいた翼竜達の額を貫いた。
「うおー! 任せろ! コイツらは美味い唐揚げになるんだからなー! 狼流奥義回転乱舞ー!」
更に、高速で回転するノラが翼竜達の首を切り落とす。
「ノラ! 上!!」
すると、セリスの叫び声が聞こえノラが頭上を見ると翼竜王の後ろ足が迫っていた。
「うぉぉぉぉぉ?! 重たいぞー!?」
ノラは咄嗟に武器を捨て、頭上に降ってきた翼竜王の足を受け止める。 足下の岩場にヒビが入り、砕け始めた。
「ノラさん!」
リンが翼竜達を射抜きながら助けに向かうが、思う様に進めない。
「ふぎぎぎぎぎー! セムネイルーーーー!」
「おう! 待たせたな」
ノラが耐える事数秒。
翼竜王の後ろ足は存在しなかった様に消え去り、ノラはセムネイルの腕の中にいた。
「すまん、遅くなったか?」
「違うぞ! セムネイルに持ち上げてるぞー! って、言いたかったんだ!」
「くっくっくっ、そうか。 ノラは力持ちだもんな」
セムネイルはノラの頬をキスをし、下ろす。 ノラは頬を赤くしながら咄嗟に捨てた大斧を探すが見つからない。 どうやら、絶壁の下へと落ちてしまった様だ。
しょんぼりするノラにセムネイルは4次元から取り出した黒い大きな大剣を渡した。 これは、以前に魔剣の魔神が使っていた物だ。
「武器が無いと困るだろ? コレを使ってみろ」
「ふぉー!? 良いのかセムネイル! ありがとうだぞ!」
ノラは大喜びで身の丈をはるかに超える大剣を掲げ、襲って来た翼竜の首を一振りするだけで落とした。
「うむ、やはり良い業物だな。 さて……覚悟しろよ? デカブツ」
セムネイルの頭から魔族特有の角が生え、黒い雷が走る。
突如として片足を失った翼竜王は巣の真上へと倒れており、前足でグラを引き裂こうと鉤爪を振るっていた。 しかし、その様な攻撃がグラに通用される筈もなく簡単にあしらわれている。
「何故、お前が魔法を使わないのかは知らん。 だが、俺の妻を踏み潰そうとした罪。 その生命を持って償え! 喰らえ、魔剣デザイア」
魔剣デザイアが妖しく赤く光り、必死に抵抗する翼竜王の首から上を瞬時に喰らった。
「ギュアァァァァァァァ………」
残された翼竜王の身体は力無く倒れ、同時に翼竜達もセリス達によって全て倒された。
「ふぅ、コレで全部だね~」
グラは魔剣に付いた血糊を飛ばし、ノラにリンが飛び付く。
「うわーん! ノラさんが無事で良かったですよー!」
「ん? 俺は平気だぞリン! あ! 数を覚えてないぞ!」
危険な目にあった筈のノラが発した言葉に、セリスは苦笑いだ。
「ふふ、ノラらしいわね。 あら……? 貴方様」
翼竜の死骸を回収していたセムネイルは、セリスに呼ばれ巣の方へと近付く。
「おいおい……マジかよ」
其処には、死んだらリスポーンする魔物としてはある筈の無い巨大な卵があった。
「一番乗りー!」
「キュァァァ?!」
霧散した際に飛んできた風の刃や岩など物ともせずに突撃し、巨大な翼竜の首に魔剣を振る姿は正に魔剣の魔王である。
「ふははは! やるなグラ!」
次にセムネイルも翼竜達の目の前に飛び上がり、魔剣デザイアを振り抜いた。
「「「キュァァ?! キュァァァ!!」」」
飛んでくる破片に怯んでいた翼竜達は接近するセムネイルに反応出来ず、魔剣デザイアに頭を飲み込まれるように消し飛ばされる。
直後、怒り狂った翼竜王の鉤爪が空中のグラとセムネイルを襲うが2人は難なく魔剣で受け止める。
「あら、軽いわね」
「くっくっくっ、そうだな。 セリス! 翼竜王は俺とグラが殺る! 残りの翼竜を頼む!」
「分かりましたわ! 2人共、行きますよ!」
「はい!」 「うおー?! セムネイル達スゲーな!」
そして、セリスの結界に守られていたリンとノラは数秒遅れて戦闘に加わる。
「ノラ、リン! 私の魔法が直撃したらお願いね! 太古の雷神よ、貴方の怒りを見せて下さい、侵された悲しみを見せて下さい、ここに現せ全てを滅ぼす雷を! 雷神の雨!!」
二階層の空に、突如雷雲が現れ辺りを暗く染める。
そして、雷神の怒りと悲しみを表すように凄まじい数の雷が翼竜達に降り注いだ。
「「「「「「キュァァァ!!」」」」」」
翼竜達は死にはしないものの、翼に電流が走っているせいか飛べなくなり岩場に落下した。
其処にリンとノラが襲いかかる。
「ノラさん、お肉がダメにならないように首から上を狙って下さいね! 剛射五連撃!!」
リンが力強く振り絞った魔力の矢は、雷神の雨で怯んでいた翼竜達の額を貫いた。
「うおー! 任せろ! コイツらは美味い唐揚げになるんだからなー! 狼流奥義回転乱舞ー!」
更に、高速で回転するノラが翼竜達の首を切り落とす。
「ノラ! 上!!」
すると、セリスの叫び声が聞こえノラが頭上を見ると翼竜王の後ろ足が迫っていた。
「うぉぉぉぉぉ?! 重たいぞー!?」
ノラは咄嗟に武器を捨て、頭上に降ってきた翼竜王の足を受け止める。 足下の岩場にヒビが入り、砕け始めた。
「ノラさん!」
リンが翼竜達を射抜きながら助けに向かうが、思う様に進めない。
「ふぎぎぎぎぎー! セムネイルーーーー!」
「おう! 待たせたな」
ノラが耐える事数秒。
翼竜王の後ろ足は存在しなかった様に消え去り、ノラはセムネイルの腕の中にいた。
「すまん、遅くなったか?」
「違うぞ! セムネイルに持ち上げてるぞー! って、言いたかったんだ!」
「くっくっくっ、そうか。 ノラは力持ちだもんな」
セムネイルはノラの頬をキスをし、下ろす。 ノラは頬を赤くしながら咄嗟に捨てた大斧を探すが見つからない。 どうやら、絶壁の下へと落ちてしまった様だ。
しょんぼりするノラにセムネイルは4次元から取り出した黒い大きな大剣を渡した。 これは、以前に魔剣の魔神が使っていた物だ。
「武器が無いと困るだろ? コレを使ってみろ」
「ふぉー!? 良いのかセムネイル! ありがとうだぞ!」
ノラは大喜びで身の丈をはるかに超える大剣を掲げ、襲って来た翼竜の首を一振りするだけで落とした。
「うむ、やはり良い業物だな。 さて……覚悟しろよ? デカブツ」
セムネイルの頭から魔族特有の角が生え、黒い雷が走る。
突如として片足を失った翼竜王は巣の真上へと倒れており、前足でグラを引き裂こうと鉤爪を振るっていた。 しかし、その様な攻撃がグラに通用される筈もなく簡単にあしらわれている。
「何故、お前が魔法を使わないのかは知らん。 だが、俺の妻を踏み潰そうとした罪。 その生命を持って償え! 喰らえ、魔剣デザイア」
魔剣デザイアが妖しく赤く光り、必死に抵抗する翼竜王の首から上を瞬時に喰らった。
「ギュアァァァァァァァ………」
残された翼竜王の身体は力無く倒れ、同時に翼竜達もセリス達によって全て倒された。
「ふぅ、コレで全部だね~」
グラは魔剣に付いた血糊を飛ばし、ノラにリンが飛び付く。
「うわーん! ノラさんが無事で良かったですよー!」
「ん? 俺は平気だぞリン! あ! 数を覚えてないぞ!」
危険な目にあった筈のノラが発した言葉に、セリスは苦笑いだ。
「ふふ、ノラらしいわね。 あら……? 貴方様」
翼竜の死骸を回収していたセムネイルは、セリスに呼ばれ巣の方へと近付く。
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