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第183話 セムネイルの約束
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「なるほどな……まぁ、元々悪いのは肉食獣人のライ達だからな」
セムネイルはタリア達から話を聞き、気不味そうに頬をポリポリと掻く。
話を要約すると、セムネイルが好きになってしまった肉食獣人の娘達による大喧嘩で怪我をしたライ達だったが、ローズに諭されどうすべきかと悩んだそうだ。
結論としては、セムネイルにダメ元で想いを伝える事になったのだが、其処で今度は誰から告白するかという話で揉めたらしい。
そして、またもやコロシアムの結界内では無く話し合っていた大部屋で大喧嘩になり夕方の見回りに来たカリンとコリンがブチギレたのだ。
2人から話を聞いたタリアとアヤメはお灸を据えるべくコロシアムに行ったそうだが、タリアがライ達の想いを聞き気に入ってしまい急遽、対セムネイルの攻略講座が開かれたのだ。
「ごめんなさい、セムネイル様。 この馬鹿勇者、セムネイル様との熱い夜を親切丁寧に詳細まで語り出して……本当に恥ずかしかった」
顔を真っ赤に染めたアヤメが手で顔を覆い、思い出したタリアも真っ赤だ。
「「そのせいで、セムネイル様に抱かれたいと火がついてコロシアムには発情した肉食獣人の娘達が溢れました」」
「……そうか。 いや、だがな? 俺は妻にする女以外は抱くつもりは無いぞ?」
「あぅ……そうですよね。 嬉しいのですが、焚き付けた本人としてはとても……複雑な気持ちですぅぅぅ!」
セムネイルは後悔し、反省しているタリアの頭を撫でて微笑む。
「まぁ、任せろ。 今は皆の気持ちには応えられないが、必ず何とかするから。 だから、お前達も待っててくれな」
ずっと聞き耳を立てていたオルガ達にも視線を送ると、バレていないと思っていたのか鬼人達は全員顔を真っ赤に染めて嬉しそうに俯いてしまった。
「は、はい……ずっと待ってます」
オルガの返答に他の鬼人達も頷く。
「ありがとう。 じゃあ、ちょっとコロシアムに顔を出してくるか。 皆は家に帰ってゆっくりしててくれ」
「セムネイル様、ステーキ出来ましたよ。 あ、残りの地竜出しておいてくれます? 全部捌いちゃうんで」
「おう、すまんな。 また明日も狩って来るからな」
キュイジーヌにステーキを渡されたセムネイルは、残り少なくなった地竜を中央に出してからコロシアムに向かうのであった。
◆◇◆
コロシアムに到着したが、誰も見当たらない。 気配察知を使うと、奥の大部屋に全員居る様だ。
「やれやれ、また喧嘩してないだろな。 入るぞー?」
セムネイルが奥の大部屋を開けると、中には息の荒い肉食獣人の娘達がベッドでモゾモゾと何やらしていた。 夢中になって火照った身体を慰めており、セムネイルはタイミングを間違えた事を悟る。
(これは……しまったな)
「はぁはぁはぁ♡ うぅぅ……セムネイル様ぁ♡ 欲しい、セムネイル様の欲しいぃ♡」
「んっんっんっ♡」 「あっ♡ ダメっ♡」 「セムネイル様セムネイル♡ 好き好き好き♡」 「かひゅー♡ かひゅー♡」 「ダメダメダメっ♡ いくっっっ♡」
ライ達が敏感な所を弄り、掻き回す事度に大部屋にはいやらしい音とムワっとする雌の匂いが充満していた。
そんな状況で興奮しない筈が無く、セムネイルの物は反り勃つ。
(ダメだ、此処に居たら襲ってしまう! 早く出ないと)
セムネイルが大部屋の入口にステーキを置こうとしたその時、ベッドの上で婬れるライの腰がビクンッと跳ねた。
「あぅぅっ♡ 何かくる♡ くるくるくるっ♡ ん゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙っ♡」
プシャァァァッと音が聞こえそうな程に盛大に潮を吹いたライは、満足したのか身体を起こした。
「ぅ゙っ♡ ふわぁ……♡ やばかった……な?」
「……すまん」
そして、脱出が間に合わなかったセムネイルは絶頂したばかりのライと目があった。
まさか、自慰のオカズにした惚れている男に全てを見られているとは思わないライは顔をみるみる真っ赤に染め、大声で叫んだ。
「きゃぁぁーーっ?! セムネイル様!?」
「本当にすまん! すまーん!」
急いでセムネイルは大部屋を脱出し、ライ達が落ち着いて出て来るまで待つのであった。
◆◇◆
暫くすると、顔が心配になるぐらい真っ赤のライ達が大部屋から出て来た。 セムネイルからしても、同時に22人もの少女達が婬れる姿を直視してしまったのだ気不味くて仕方がない。
何とか待っている間に反り勃っていた物は気合で鎮めたが、家に帰った後に再燃する事だろう。
「さ、さっきは……変なの見せてごめんな」
代表してライが謝るが、既に涙目でとても居た堪れない。 獅子の猛々しい耳が今はペタンと倒れ、とても愛らしかった。
「違うぞライ」
「あぅ……その、何がだよ」
「とても可愛かったぞ」
セムネイルの言葉に、ライは手で顔を覆った。
「他の皆もだ。 とても可愛くて、正直……抱きたいとすら思った」
「な、なら! 俺達がセムネイル様を好きなの知ってるよな? ならさ……俺達をだ、抱いてくれないか?」
ライの振り絞った声に、他の肉食獣人の娘達も頷いて同意を示す。 各々の尻尾が嬉しそうにフリフリと揺れ始めた。
「だが、すまん……。 俺は、妻以外の女は抱かない。 それに、今はライ達を全員妻にする事も出来ないんだ」
「え……? あ、そ……そっか。 そうだよな! もうあんなに可愛くて綺麗な奥さんが沢山居るんだもんな。 俺達みたいな……元性奴隷は嫌だよな」
ライの頬から大粒の涙が溢れる。 一度は嬉しさでライの耳はピコンと起き上がったが、直ぐにしおしおと崩れるように倒れてしまった。
「あれ? ごめん、違うんだ、あはは……分かってたのにな。 止まれよ、くそ! くそくそ!」
ライは自身で溢れる涙をコントロール出来ず、必死に拭うが止まらない。 他の肉食獣人の娘達も涙を雨のように流していた。
告白をする前から分かっていた事だ。
穢らわしいと言われる獣人であり、ましてや性奴隷にされていた自分達が神の如き力を持つセムネイルに選ばれる訳が無いと。
しかし、ライをセムネイルは優しく抱きしめた。
「最後まで聞いてくれ。 ライ達が性奴隷だったからと拒否する訳では断じて無い。 俺自身に問題があるんだ。 過去の清算をし、俺が俺を許せるようになったら……俺を好きだと言ってくれる相手を全員妻にしたいと思っている。 ライ達の想いは必ず受け止めるから、それまで待っててくれないか?」
セムネイルは出来る限りの誠意を見せる為に、妻達にすら話していない胸の内をライ達に明かした。
「……本当か? 待ってたら……セムネイル様の妻になれる?」
「必ずな。 それまで俺なんかを好きで居てくれるなら」
「へへ、なら待てる! 俺はずっと待てるよ! 他の皆はどうだ?」
「勿論!」 「ずっとお慕いします!」 「約束します」
各々がセムネイルを待つと約束し、幸せそうに笑った。
「なら、もう喧嘩するなよ? 俺は妻同士の喧嘩が嫌いだからな。 さて、皆疲れて腹が減っただろ? 大部屋の入口に地竜のステーキを置いてある。 好きなだけ食ってくれ!」
「やったー! 地竜のステーキだー!」 「ノラの姉御が狩ったんですよね!?」 「凄い、流石ノラの姉御!」
ライ達はセムネイルの言葉に大喜びし、大喧嘩ばかりだったとは思えない程に仲良く大部屋へと向かった。
「ライ、皆を頼むぞ」
「へへ、任せてくれセムネイル様! セムネイル様の妻に相応しくなれるようにコロシアムで鍛えるからさ!」
「くっくっくっ、強い女は好きだぞ? じゃあ、また来る」
「うん! えへへ……ありがとうセムネイル様。 大好きだ」
セムネイルはライの頭を撫でてやり、コロシアムを出るのであった。
「そういえば、何でノラは姉御って呼ばれてんだ……?」
謎が残りつつも、セムネイルは家へと向かった。
セムネイルはタリア達から話を聞き、気不味そうに頬をポリポリと掻く。
話を要約すると、セムネイルが好きになってしまった肉食獣人の娘達による大喧嘩で怪我をしたライ達だったが、ローズに諭されどうすべきかと悩んだそうだ。
結論としては、セムネイルにダメ元で想いを伝える事になったのだが、其処で今度は誰から告白するかという話で揉めたらしい。
そして、またもやコロシアムの結界内では無く話し合っていた大部屋で大喧嘩になり夕方の見回りに来たカリンとコリンがブチギレたのだ。
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「「そのせいで、セムネイル様に抱かれたいと火がついてコロシアムには発情した肉食獣人の娘達が溢れました」」
「……そうか。 いや、だがな? 俺は妻にする女以外は抱くつもりは無いぞ?」
「あぅ……そうですよね。 嬉しいのですが、焚き付けた本人としてはとても……複雑な気持ちですぅぅぅ!」
セムネイルは後悔し、反省しているタリアの頭を撫でて微笑む。
「まぁ、任せろ。 今は皆の気持ちには応えられないが、必ず何とかするから。 だから、お前達も待っててくれな」
ずっと聞き耳を立てていたオルガ達にも視線を送ると、バレていないと思っていたのか鬼人達は全員顔を真っ赤に染めて嬉しそうに俯いてしまった。
「は、はい……ずっと待ってます」
オルガの返答に他の鬼人達も頷く。
「ありがとう。 じゃあ、ちょっとコロシアムに顔を出してくるか。 皆は家に帰ってゆっくりしててくれ」
「セムネイル様、ステーキ出来ましたよ。 あ、残りの地竜出しておいてくれます? 全部捌いちゃうんで」
「おう、すまんな。 また明日も狩って来るからな」
キュイジーヌにステーキを渡されたセムネイルは、残り少なくなった地竜を中央に出してからコロシアムに向かうのであった。
◆◇◆
コロシアムに到着したが、誰も見当たらない。 気配察知を使うと、奥の大部屋に全員居る様だ。
「やれやれ、また喧嘩してないだろな。 入るぞー?」
セムネイルが奥の大部屋を開けると、中には息の荒い肉食獣人の娘達がベッドでモゾモゾと何やらしていた。 夢中になって火照った身体を慰めており、セムネイルはタイミングを間違えた事を悟る。
(これは……しまったな)
「はぁはぁはぁ♡ うぅぅ……セムネイル様ぁ♡ 欲しい、セムネイル様の欲しいぃ♡」
「んっんっんっ♡」 「あっ♡ ダメっ♡」 「セムネイル様セムネイル♡ 好き好き好き♡」 「かひゅー♡ かひゅー♡」 「ダメダメダメっ♡ いくっっっ♡」
ライ達が敏感な所を弄り、掻き回す事度に大部屋にはいやらしい音とムワっとする雌の匂いが充満していた。
そんな状況で興奮しない筈が無く、セムネイルの物は反り勃つ。
(ダメだ、此処に居たら襲ってしまう! 早く出ないと)
セムネイルが大部屋の入口にステーキを置こうとしたその時、ベッドの上で婬れるライの腰がビクンッと跳ねた。
「あぅぅっ♡ 何かくる♡ くるくるくるっ♡ ん゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙っ♡」
プシャァァァッと音が聞こえそうな程に盛大に潮を吹いたライは、満足したのか身体を起こした。
「ぅ゙っ♡ ふわぁ……♡ やばかった……な?」
「……すまん」
そして、脱出が間に合わなかったセムネイルは絶頂したばかりのライと目があった。
まさか、自慰のオカズにした惚れている男に全てを見られているとは思わないライは顔をみるみる真っ赤に染め、大声で叫んだ。
「きゃぁぁーーっ?! セムネイル様!?」
「本当にすまん! すまーん!」
急いでセムネイルは大部屋を脱出し、ライ達が落ち着いて出て来るまで待つのであった。
◆◇◆
暫くすると、顔が心配になるぐらい真っ赤のライ達が大部屋から出て来た。 セムネイルからしても、同時に22人もの少女達が婬れる姿を直視してしまったのだ気不味くて仕方がない。
何とか待っている間に反り勃っていた物は気合で鎮めたが、家に帰った後に再燃する事だろう。
「さ、さっきは……変なの見せてごめんな」
代表してライが謝るが、既に涙目でとても居た堪れない。 獅子の猛々しい耳が今はペタンと倒れ、とても愛らしかった。
「違うぞライ」
「あぅ……その、何がだよ」
「とても可愛かったぞ」
セムネイルの言葉に、ライは手で顔を覆った。
「他の皆もだ。 とても可愛くて、正直……抱きたいとすら思った」
「な、なら! 俺達がセムネイル様を好きなの知ってるよな? ならさ……俺達をだ、抱いてくれないか?」
ライの振り絞った声に、他の肉食獣人の娘達も頷いて同意を示す。 各々の尻尾が嬉しそうにフリフリと揺れ始めた。
「だが、すまん……。 俺は、妻以外の女は抱かない。 それに、今はライ達を全員妻にする事も出来ないんだ」
「え……? あ、そ……そっか。 そうだよな! もうあんなに可愛くて綺麗な奥さんが沢山居るんだもんな。 俺達みたいな……元性奴隷は嫌だよな」
ライの頬から大粒の涙が溢れる。 一度は嬉しさでライの耳はピコンと起き上がったが、直ぐにしおしおと崩れるように倒れてしまった。
「あれ? ごめん、違うんだ、あはは……分かってたのにな。 止まれよ、くそ! くそくそ!」
ライは自身で溢れる涙をコントロール出来ず、必死に拭うが止まらない。 他の肉食獣人の娘達も涙を雨のように流していた。
告白をする前から分かっていた事だ。
穢らわしいと言われる獣人であり、ましてや性奴隷にされていた自分達が神の如き力を持つセムネイルに選ばれる訳が無いと。
しかし、ライをセムネイルは優しく抱きしめた。
「最後まで聞いてくれ。 ライ達が性奴隷だったからと拒否する訳では断じて無い。 俺自身に問題があるんだ。 過去の清算をし、俺が俺を許せるようになったら……俺を好きだと言ってくれる相手を全員妻にしたいと思っている。 ライ達の想いは必ず受け止めるから、それまで待っててくれないか?」
セムネイルは出来る限りの誠意を見せる為に、妻達にすら話していない胸の内をライ達に明かした。
「……本当か? 待ってたら……セムネイル様の妻になれる?」
「必ずな。 それまで俺なんかを好きで居てくれるなら」
「へへ、なら待てる! 俺はずっと待てるよ! 他の皆はどうだ?」
「勿論!」 「ずっとお慕いします!」 「約束します」
各々がセムネイルを待つと約束し、幸せそうに笑った。
「なら、もう喧嘩するなよ? 俺は妻同士の喧嘩が嫌いだからな。 さて、皆疲れて腹が減っただろ? 大部屋の入口に地竜のステーキを置いてある。 好きなだけ食ってくれ!」
「やったー! 地竜のステーキだー!」 「ノラの姉御が狩ったんですよね!?」 「凄い、流石ノラの姉御!」
ライ達はセムネイルの言葉に大喜びし、大喧嘩ばかりだったとは思えない程に仲良く大部屋へと向かった。
「ライ、皆を頼むぞ」
「へへ、任せてくれセムネイル様! セムネイル様の妻に相応しくなれるようにコロシアムで鍛えるからさ!」
「くっくっくっ、強い女は好きだぞ? じゃあ、また来る」
「うん! えへへ……ありがとうセムネイル様。 大好きだ」
セムネイルはライの頭を撫でてやり、コロシアムを出るのであった。
「そういえば、何でノラは姉御って呼ばれてんだ……?」
謎が残りつつも、セムネイルは家へと向かった。
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