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第135話 第1回目妻姉妹会議
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「すまんが離れてくれ。 今は恐怖から解放された事で安堵し、気持ちが昂っているだけだろう。 新しく住む所を準備してくるから、仲間達とゆっくりしていてくれ」
セムネイルはジト目の妻達に気付きながら、なるべく冷静を装いミリムを引き離した。
「あん♡ ……そんなぁ、私は本気で」
ミリムは完全に発情した牝の顔をしているが、なるべく見ないように心がける。
「確か……ミリムと呼ばれてたな。 おい、オルガ。 すまないがミリム達を連れてキュイジーヌのレストランで飯を食わせてやってくれ。 家は酪農エリアの近くでもいいか?」
「勿論です、セムネイル様! 話はこの娘達から聞いてるよミリムさん! ほら、さっさと此方に来なさい!!」
セムネイルの妻達を気遣ってか、オルガはミリムを無理矢理レストランへと引きずっていく。
その後ろを、他の鬼人達は付いて行った。
「さて! 俺はちょっと家建ててくる。 おっと、そうだジェイソン達の家々も建てないといけないな。 ふはははは!」
セムネイルは誤魔化しながら早足で酪農エリアへと向かった。
残されたローズ達は目を合わせ、無言で頷いた。
◆◇◆
「これより第1回、妻姉妹による会議を行います。 議題は妻以外の女を許容すべきかどうか。 です!」
ローズの司会で、妻達全員による話し合いが始まった。
「はい! えっと……さっき、セムネイル様が初めて見る鬼人のお姉さんに絡まれてるの見た時……少し気持ちがモヤモヤってしました!」
手を挙げて、自身の気持ちを発言したのはリンだ。
「んー? そうか? セムネイルは良い雄だから、沢山の雌が擦り寄るのはしょうがないんじゃないか??」
リンの隣に座るノラは妻以外の女とセムネイルがいちゃつくのはどうも思わない様子である。
「で、でも! 愛人を外に作ったりするのは……その、やっぱり寂しいです」
タリアは先程の光景を思い出しながら落ち込む。
「ほ、ほらタリア! 別にセムネイル様があの娘を愛人にするとか言ってた訳じゃないし、もしかしたら妻姉妹が増えるかもしれないじゃない?」
アヤメがタリアのフォローをするが、カリンとコリンは祈りながら断言する。
「「それは絶対に無いわ。 そもそも、この話題が不要。 セムネイル様がもし、抱きたいと思えば抱けば良いだけ」」
双子のシスターはリアリストの様な発言をし、サシャは苦笑いだ。
「あはは……まぁ、お兄さんにずっと口説かれてた身としては何とも言えないねぇ。 でも、そもそもお兄さんがそんな不誠実な事するかな?」
サシャの発言に、他の妻達は顔を見合わせ押し黙る。 誰一人、セムネイルが自分達に黙って愛人を作るとは思えなかったのだ。
「ふふ、皆さんは貴方様の事を理解されてないのですね。 貴方様がこれまで妻にした私達には共通点があります。 ローズ姉様、分かりますよね?」
セリスの言葉にローズは何かに気付いたようにハッとした。
「皆、立ち直れない程の心の傷を負ってた!」
ローズの返答に他の妻達も頷く。
「つまり、貴方様が妻にする条件として、抱く前提として、自分自身に何かの枷を掛けられているのは確実です。 もし、先程のミリムさんが貴方様の枷の範疇であれば抱かれるでしょうし妻にするでしょう。 私達がすべき事は、嫉妬する事でも不安になる事でも寂しがる事でもありません! 何人の妻姉妹が増えようと、貴方様の望む通りに仲良く暮らせば良いだけですわ!」
高らかに宣言するセリスに、他の妻達は満場で拍手し応えた。
こうして、第1回妻姉妹による会議は終わった。
「あはは……セムネイルは本当に愛されてるのね。 昔のセムネイルなら、目についた女は全員犯して自分の女にしてた。 皆にこんなに愛されてるのはセムネイルが変わった結果何だよね~……」
唯一、昔のセムネイルを知っているグラは仲睦まじい妻姉妹達を微笑みながら見ていた。
大昔、同じ様な事になった時はセムネイルの女同士で殺し合いが起き。 極めつけには、一部の不満を持つ女達の手引きによりセムネイルは裏切られ封印されたのだ。
今度はそんな事にはならないだろうと、グラは良い方向に変化した愛しい男を想った。
セムネイルはジト目の妻達に気付きながら、なるべく冷静を装いミリムを引き離した。
「あん♡ ……そんなぁ、私は本気で」
ミリムは完全に発情した牝の顔をしているが、なるべく見ないように心がける。
「確か……ミリムと呼ばれてたな。 おい、オルガ。 すまないがミリム達を連れてキュイジーヌのレストランで飯を食わせてやってくれ。 家は酪農エリアの近くでもいいか?」
「勿論です、セムネイル様! 話はこの娘達から聞いてるよミリムさん! ほら、さっさと此方に来なさい!!」
セムネイルの妻達を気遣ってか、オルガはミリムを無理矢理レストランへと引きずっていく。
その後ろを、他の鬼人達は付いて行った。
「さて! 俺はちょっと家建ててくる。 おっと、そうだジェイソン達の家々も建てないといけないな。 ふはははは!」
セムネイルは誤魔化しながら早足で酪農エリアへと向かった。
残されたローズ達は目を合わせ、無言で頷いた。
◆◇◆
「これより第1回、妻姉妹による会議を行います。 議題は妻以外の女を許容すべきかどうか。 です!」
ローズの司会で、妻達全員による話し合いが始まった。
「はい! えっと……さっき、セムネイル様が初めて見る鬼人のお姉さんに絡まれてるの見た時……少し気持ちがモヤモヤってしました!」
手を挙げて、自身の気持ちを発言したのはリンだ。
「んー? そうか? セムネイルは良い雄だから、沢山の雌が擦り寄るのはしょうがないんじゃないか??」
リンの隣に座るノラは妻以外の女とセムネイルがいちゃつくのはどうも思わない様子である。
「で、でも! 愛人を外に作ったりするのは……その、やっぱり寂しいです」
タリアは先程の光景を思い出しながら落ち込む。
「ほ、ほらタリア! 別にセムネイル様があの娘を愛人にするとか言ってた訳じゃないし、もしかしたら妻姉妹が増えるかもしれないじゃない?」
アヤメがタリアのフォローをするが、カリンとコリンは祈りながら断言する。
「「それは絶対に無いわ。 そもそも、この話題が不要。 セムネイル様がもし、抱きたいと思えば抱けば良いだけ」」
双子のシスターはリアリストの様な発言をし、サシャは苦笑いだ。
「あはは……まぁ、お兄さんにずっと口説かれてた身としては何とも言えないねぇ。 でも、そもそもお兄さんがそんな不誠実な事するかな?」
サシャの発言に、他の妻達は顔を見合わせ押し黙る。 誰一人、セムネイルが自分達に黙って愛人を作るとは思えなかったのだ。
「ふふ、皆さんは貴方様の事を理解されてないのですね。 貴方様がこれまで妻にした私達には共通点があります。 ローズ姉様、分かりますよね?」
セリスの言葉にローズは何かに気付いたようにハッとした。
「皆、立ち直れない程の心の傷を負ってた!」
ローズの返答に他の妻達も頷く。
「つまり、貴方様が妻にする条件として、抱く前提として、自分自身に何かの枷を掛けられているのは確実です。 もし、先程のミリムさんが貴方様の枷の範疇であれば抱かれるでしょうし妻にするでしょう。 私達がすべき事は、嫉妬する事でも不安になる事でも寂しがる事でもありません! 何人の妻姉妹が増えようと、貴方様の望む通りに仲良く暮らせば良いだけですわ!」
高らかに宣言するセリスに、他の妻達は満場で拍手し応えた。
こうして、第1回妻姉妹による会議は終わった。
「あはは……セムネイルは本当に愛されてるのね。 昔のセムネイルなら、目についた女は全員犯して自分の女にしてた。 皆にこんなに愛されてるのはセムネイルが変わった結果何だよね~……」
唯一、昔のセムネイルを知っているグラは仲睦まじい妻姉妹達を微笑みながら見ていた。
大昔、同じ様な事になった時はセムネイルの女同士で殺し合いが起き。 極めつけには、一部の不満を持つ女達の手引きによりセムネイルは裏切られ封印されたのだ。
今度はそんな事にはならないだろうと、グラは良い方向に変化した愛しい男を想った。
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