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第108話 聞き取りとセリスの悪巧み
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あれからセムネイルは妻達と合流し、念の為に一旦家へと帰ることにした。 そして、夜まで待ったセムネイルは妻達に説明をする。
「という事で、これから先は未踏破のダンジョンは全て回る事にする。 其処で聞きたいんだが、タリア達が回ってきた国で長年放置されている未踏破のダンジョンを知らないか?」
勇者タリアが必死に考え込むが、どうやら記憶に無いらしい。
「いや、タリア……本当に覚えてないの?」
「「アヤメ、タリアは何時も誰かを助けてた。 教会で聞いた事何て覚えてないのも無理は無いわ」」
「まぁ……確かにね。 私もはっきりと覚えてる訳じゃないですけど、確か聖エオルニア教国にある大きな教会でそういうダンジョンを把握して管理してると聞いた覚えがあります」
「「申し訳ありません、セムネイル様。 私達は聖エオルニア教国を中心に活動していたので、この国のダンジョンは先日の帰らずの大迷宮以外は知らないのです。 恐らくですが、王都等の大きな街の教会に行けば知れるやもしれません」」
「そうか、ありがとう助かる情報だ。 流石だなアヤメ、カリンコリン」
セムネイルに褒められ、アヤメとカリンコリンは嬉しそうに微笑む。
落ち込むタリアをリンとノラが慰めているのを見ながら、セムネイルはローズにも問う。
「ローズはどうだ? 記憶に無いか?」
「すみませんセムネイル様。 私が知ってるべきなのですが、持っている権限では調べられないのです」
「大丈夫だ、ありがとうローズ」
「まぁ、気になるのは分かるけど見つけたら行く感じで良いんじゃない?」
グラの楽観的な発言にセムネイルは笑う。
「くっくっくっ、まぁ確かにな。 龍は俺達と時間の感覚が違うからな」
「そうよ。 黒龍が言ったっていう世界の滅びも、下手したら一万年後とかの可能性も大きいわ」
「そうだな……まぁ、考えても仕方ないか。 王都に行ったら教会に顔を出してみるか」
黒龍に言われた事の共有と対策を話し終えたセムネイルは身体を伸ばす。
「あら、貴方様お疲れですね。 肩を揉んで差し上げますわ」
「ありがとうセリス。 くぅ~……ふぅ、確かに少し疲れたな」
セムネイルはセリスに肩を揉まれながら、机に突っ伏した。 封印が解けてから怒涛の日々を過ごしていた疲れが出たのだろう。 それに毎日欠かさずに妻達と愛し合っており、昨日まではいつも朝頃まで致していたのだ。 普通の人間なら過労で死んでいてもおかしくなかった。
「お兄さんはもうお風呂行って寝たら? ほら、洗い物は私がしとくから」
「おぉ……ありがとうサシャ。 すまん皆、今日はもう寝るとするよ」
妻達に順に口づけをしてからセムネイルは風呂場へと向かった。
「ふ~……ん? セリス、どうしたんだ? 1人か?」
セムネイルが大きなお風呂に浸かっていると、そそくさとセリスがやって来た。
「ふふ、貴方様……実はお願いがございます」
「どうした。 何でも言ってみろ」
「貴方様は身体を増やせる様になったのですよね?」
「そうだな。 正確には魂を分裂させる感じだけどな。 俺が前に使ってた身体の一部を増やす魔法の上位版みたいなもんだな。 それがどうした?」
セリスが嬉しそうに微笑み、セムネイルの耳元で囁く。
「身体の一部分だけを増やして、私に生やすとかって無理でしょうか……♡」
セリスの悪巧みに、セムネイルも悪い顔で笑った。
「という事で、これから先は未踏破のダンジョンは全て回る事にする。 其処で聞きたいんだが、タリア達が回ってきた国で長年放置されている未踏破のダンジョンを知らないか?」
勇者タリアが必死に考え込むが、どうやら記憶に無いらしい。
「いや、タリア……本当に覚えてないの?」
「「アヤメ、タリアは何時も誰かを助けてた。 教会で聞いた事何て覚えてないのも無理は無いわ」」
「まぁ……確かにね。 私もはっきりと覚えてる訳じゃないですけど、確か聖エオルニア教国にある大きな教会でそういうダンジョンを把握して管理してると聞いた覚えがあります」
「「申し訳ありません、セムネイル様。 私達は聖エオルニア教国を中心に活動していたので、この国のダンジョンは先日の帰らずの大迷宮以外は知らないのです。 恐らくですが、王都等の大きな街の教会に行けば知れるやもしれません」」
「そうか、ありがとう助かる情報だ。 流石だなアヤメ、カリンコリン」
セムネイルに褒められ、アヤメとカリンコリンは嬉しそうに微笑む。
落ち込むタリアをリンとノラが慰めているのを見ながら、セムネイルはローズにも問う。
「ローズはどうだ? 記憶に無いか?」
「すみませんセムネイル様。 私が知ってるべきなのですが、持っている権限では調べられないのです」
「大丈夫だ、ありがとうローズ」
「まぁ、気になるのは分かるけど見つけたら行く感じで良いんじゃない?」
グラの楽観的な発言にセムネイルは笑う。
「くっくっくっ、まぁ確かにな。 龍は俺達と時間の感覚が違うからな」
「そうよ。 黒龍が言ったっていう世界の滅びも、下手したら一万年後とかの可能性も大きいわ」
「そうだな……まぁ、考えても仕方ないか。 王都に行ったら教会に顔を出してみるか」
黒龍に言われた事の共有と対策を話し終えたセムネイルは身体を伸ばす。
「あら、貴方様お疲れですね。 肩を揉んで差し上げますわ」
「ありがとうセリス。 くぅ~……ふぅ、確かに少し疲れたな」
セムネイルはセリスに肩を揉まれながら、机に突っ伏した。 封印が解けてから怒涛の日々を過ごしていた疲れが出たのだろう。 それに毎日欠かさずに妻達と愛し合っており、昨日まではいつも朝頃まで致していたのだ。 普通の人間なら過労で死んでいてもおかしくなかった。
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