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第99話 人助け道中
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セムネイル達はゴブリンを皆殺しにした後、商人や冒険者達と会話する事も無く旅を続けていた。
「ねぇ、セムネイル。 さっきの人達、何か叫んでたけど無視して良かったの?」
グラの質問にセムネイルはあっさりと答える。
「怪我人も居なかったし、俺は妻達との旅を邪魔されたく無い。 だから、良いんだよ」
セムネイルに頭を撫でられたグラは嬉しそうに目を細める。
「えへへ、そっか。 なら良いね」
「セリスさん、グラさんって凄く可愛いですよね」
「そうなのよね。 嫉妬するぐらい可愛いのよね」
セムネイルとグラの後ろではセリスとリンが頬を染めてグラを見つめていた。
「んー? 何言ってんだ? セリスもリンもめちゃくちゃ可愛いぞ?」
ノラのお世辞では無い言葉に、2人は笑う。
「くっくっくっ、こうしてのんびり歩くのも良いな。 昔から考えれなかった事だ」
後ろの3人を確認したセムネイルは懐かしむように周囲を見渡す。
質素な道路の周囲は森や山々が見え、とても穏やかだ。
表面上は。
「貴方様! 森の方から人間の気配と、それを追い掛ける魔物の気配が接近していますわ!」
「ほぉ、セリス。 俺が言わずとも気付いたか。 流石だな」
感心しながらセムネイルは腰に差した魔剣に手を掛ける。
「「「助けてくれぇーー!」」」
直後、森の方から3人の冒険者らしき男達がボロボロで駆けて来る。 その後ろからは、巨体を誇るトロール4体がよだれを垂らしながら追い掛けて来ていた。
「ブハハハハハハ!」
緑色の肌に、醜い顔面。 身体は筋肉質だが、大きく出た腹が非常に容姿を醜く見せており魔物として中級の強さである。
手には錆付いた大きなナタを持ち、冒険者達を昼食にしようと振り回していた。
「さて、魔剣デザイア。 お前の力を見せてくれ」
銀色に輝く美しい魔剣を抜き、セムネイルはまだ距離のあるトロールに向けて数度振った。
すると、セムネイルが想像した通りの目に見える斬撃が狼の姿となりトロール達に襲い掛かった。
「ブハ!? ブキャァァァァッ!!」
次麺を疾走る銀色の狼は直線上の冒険者達を躱し、まるで生きているかの様にトロールの首元に噛み付いた。
「ふおー! 狼だ! 狼だぞセムネイル!」
その光景に狼獣人のノラは大興奮である。
「ふはははは! そうだな、ノラ。 グラ、とても良い魔剣だ。 俺が想像した通り、求めた通りに変化したぞ」
「ふふ、そりゃそうでしょ。 欲望の丸出しなセムネイルが使い易い様にって祝福したんだからって、ちょ!? セムネイル、ダメ……んんっ♡」
セムネイルに引き寄せられたグラは、そのまま唇を奪われた。
「んっ、んっ♡ んぐ、ぷはぁっ♡ ……馬鹿♡」
舌に蹂躙されたグラは腰をヒクヒクと痙攣させる。
「仕方なかろう? お前が愛おしくて仕方無くなったんだ」
セムネイルは又もや助けた冒険者質と会話する事はせず、妻達を引き連れそのまま南へと歩き出す。
暫く後ろから冒険者達の動揺する声と感謝が聞こえたが、セムネイルが振り向く事は無かった。
それから夕方になるまでに、同じ様な状況のキャラバンや冒険者達を幾度も助けながら進み。
後日、ブルムフの街では助けられたキャラバンや冒険者達がセムネイル達に感謝する話題で街は盛り上がり、ローズ達は嬉しそうに笑うのであった。
「ねぇ、セムネイル。 さっきの人達、何か叫んでたけど無視して良かったの?」
グラの質問にセムネイルはあっさりと答える。
「怪我人も居なかったし、俺は妻達との旅を邪魔されたく無い。 だから、良いんだよ」
セムネイルに頭を撫でられたグラは嬉しそうに目を細める。
「えへへ、そっか。 なら良いね」
「セリスさん、グラさんって凄く可愛いですよね」
「そうなのよね。 嫉妬するぐらい可愛いのよね」
セムネイルとグラの後ろではセリスとリンが頬を染めてグラを見つめていた。
「んー? 何言ってんだ? セリスもリンもめちゃくちゃ可愛いぞ?」
ノラのお世辞では無い言葉に、2人は笑う。
「くっくっくっ、こうしてのんびり歩くのも良いな。 昔から考えれなかった事だ」
後ろの3人を確認したセムネイルは懐かしむように周囲を見渡す。
質素な道路の周囲は森や山々が見え、とても穏やかだ。
表面上は。
「貴方様! 森の方から人間の気配と、それを追い掛ける魔物の気配が接近していますわ!」
「ほぉ、セリス。 俺が言わずとも気付いたか。 流石だな」
感心しながらセムネイルは腰に差した魔剣に手を掛ける。
「「「助けてくれぇーー!」」」
直後、森の方から3人の冒険者らしき男達がボロボロで駆けて来る。 その後ろからは、巨体を誇るトロール4体がよだれを垂らしながら追い掛けて来ていた。
「ブハハハハハハ!」
緑色の肌に、醜い顔面。 身体は筋肉質だが、大きく出た腹が非常に容姿を醜く見せており魔物として中級の強さである。
手には錆付いた大きなナタを持ち、冒険者達を昼食にしようと振り回していた。
「さて、魔剣デザイア。 お前の力を見せてくれ」
銀色に輝く美しい魔剣を抜き、セムネイルはまだ距離のあるトロールに向けて数度振った。
すると、セムネイルが想像した通りの目に見える斬撃が狼の姿となりトロール達に襲い掛かった。
「ブハ!? ブキャァァァァッ!!」
次麺を疾走る銀色の狼は直線上の冒険者達を躱し、まるで生きているかの様にトロールの首元に噛み付いた。
「ふおー! 狼だ! 狼だぞセムネイル!」
その光景に狼獣人のノラは大興奮である。
「ふはははは! そうだな、ノラ。 グラ、とても良い魔剣だ。 俺が想像した通り、求めた通りに変化したぞ」
「ふふ、そりゃそうでしょ。 欲望の丸出しなセムネイルが使い易い様にって祝福したんだからって、ちょ!? セムネイル、ダメ……んんっ♡」
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「んっ、んっ♡ んぐ、ぷはぁっ♡ ……馬鹿♡」
舌に蹂躙されたグラは腰をヒクヒクと痙攣させる。
「仕方なかろう? お前が愛おしくて仕方無くなったんだ」
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暫く後ろから冒険者達の動揺する声と感謝が聞こえたが、セムネイルが振り向く事は無かった。
それから夕方になるまでに、同じ様な状況のキャラバンや冒険者達を幾度も助けながら進み。
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