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第85話 増える妻達
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「お帰りー! おー!! タリア、セムネイルの雌になってる! 良かったなぁー!」
セムネイルがタリアをお姫様抱っこで家へと連れ帰ると、ノラ達が笑顔で出迎える。
「ローズ、セリス、リン、ノラ。 昨日の今日ですまん。 サシャに続いて、タリアも俺の女になった」
「ふふ、謝ることは何も無いですよ? セムネイル様」
「そうですわ。 貴方様が思う様にされて下さいませ。 それに、正直な所……タリアさんはもう仲間だと思って接してましたから」
「そうですね。 普通に馴染んでましたし。 家族がいっぱいで私、嬉しいです!」
4人に受け入れられ、セムネイルは安堵する。
「えへへ、何か私まで嬉しいな」
「「私達も感謝します、セムネイル様」」
アヤメとカリン、コリンも喜び眠るタリアの頭を優しく撫でる。
「へ~……セムネイルが勇者をね~。 あ、それはそうとサンドイッチ食べてよ。 結構上手く出来たのよ?」
グラはニヤニヤと笑いながら台所からサンドイッチが山のように乗っているお皿を持ってやって来た。
「お、美味そうだな。 よし、タリアを部屋に連れて行ったら飯にしよう。 何があったか話したいしな」
セムネイルは2階にタリアを連れて上がった。
◆◇◆
ーーーーという訳で、タリアは勇者のままだが俺の勇者になったぞ。 エオルニアからの呪縛は解けたし、これまで通り……いやそれ以上の勇者スキルや戦技が使えるようになる筈だ。 お! グラ、美味いよ」
セムネイル達はテーブルに座り、グラが一生懸命に作ったサンドイッチを昼食に食べていた。
朝食と同じメニューであろうが、セムネイルが不満を言う事は一切無く美味しそうに頬張る。
「ありがとう、タリアを救ってくれて」
「「ならば、私達のパーティー名は神の使徒では無く魔王の使徒に変更しましょう!!」」
「あはは……じゃあ、またギルドに来てね。 あ、グラさん本当に作るの上達してますね!」
ローズはカリン、コリンが言い始めた事に苦笑いで応える。
「本当です! 凄くふっくらしてて美味しいです! そう言えば、ノラさんとグラさんが準備してくれたお肉……これ何のお肉だったんですか?」
「ん? リン、これはな! 酪農エリアで旨そうに走ってた牛だぞ!」
「……え? ノラ、貴女まさか」
セリスとリンはノラの返答に目を見開いて、セムネイルの方を向いて固まった。 セムネイルは怒る事もなく、苦笑いでサンドイッチを食べる。
「いや、セリスちゃん、リンちゃん。 確認はちゃんとしてから、ノラちゃんと捌いたから大丈夫よ。 でも……ふふ、嬉しい。 好きな人が美味しいって食べてくれるのが、こんなに嬉しい何て知らなかった」
グラの弁明に、セリスとリンは胸を撫で下ろしグラは美味しそうに食べるセムネイルを見て幸せそうに笑った。
「ん、ご馳走様でした。 ローズ、すまんがサシャにも持って行ってくれるか? 牛肉のサンドイッチなぞ、滅多に食えんしな」
「はい、分かりました」
「ありがとう、俺は洗い物するから皆はゆっくり食べててくれ」
セムネイルはローズにサンドイッチを手渡し、洗い物を片付けに向かう。
「私も手伝うよ、セムネイル」
洗い物をしていると、食べ終わったグラがやって来て二人で洗い物をし始める。
「ねぇ、セムネイル」
少し小声で話しかけてきたグラにセムネイルも小声で返す。
「ん? どうした、グラ」
「昔はさ、勇者の証を消す方法は無いってあの娘に言ってたよね。 あれは……嘘なの?」
少し非難めいた口調のグラにセムネイルは苦笑いする。
「いや、本当だ。 あの時は無かった。 だがら、封印されている間に作ったんだ。 契約魔法を媒介に、無理矢理上書きをする。 そうすれば、勇者の証すら消されるんじゃないかって考えてな」
「そっか……ごめんね、意地悪な事言ったね。 でも、わざわざ作ったっていうことは……あの娘の為?」
「俺はな、二度と後悔したくないだけだ。 大昔に犯した過ちを繰り返しはしないさ」
「うん、今のセムネイルなら大丈夫だと思うよ」
昔のセムネイルを知っているグラは、変わった愛しい男の横顔を見て嬉しそうに微笑んだ。
セムネイルがタリアをお姫様抱っこで家へと連れ帰ると、ノラ達が笑顔で出迎える。
「ローズ、セリス、リン、ノラ。 昨日の今日ですまん。 サシャに続いて、タリアも俺の女になった」
「ふふ、謝ることは何も無いですよ? セムネイル様」
「そうですわ。 貴方様が思う様にされて下さいませ。 それに、正直な所……タリアさんはもう仲間だと思って接してましたから」
「そうですね。 普通に馴染んでましたし。 家族がいっぱいで私、嬉しいです!」
4人に受け入れられ、セムネイルは安堵する。
「えへへ、何か私まで嬉しいな」
「「私達も感謝します、セムネイル様」」
アヤメとカリン、コリンも喜び眠るタリアの頭を優しく撫でる。
「へ~……セムネイルが勇者をね~。 あ、それはそうとサンドイッチ食べてよ。 結構上手く出来たのよ?」
グラはニヤニヤと笑いながら台所からサンドイッチが山のように乗っているお皿を持ってやって来た。
「お、美味そうだな。 よし、タリアを部屋に連れて行ったら飯にしよう。 何があったか話したいしな」
セムネイルは2階にタリアを連れて上がった。
◆◇◆
ーーーーという訳で、タリアは勇者のままだが俺の勇者になったぞ。 エオルニアからの呪縛は解けたし、これまで通り……いやそれ以上の勇者スキルや戦技が使えるようになる筈だ。 お! グラ、美味いよ」
セムネイル達はテーブルに座り、グラが一生懸命に作ったサンドイッチを昼食に食べていた。
朝食と同じメニューであろうが、セムネイルが不満を言う事は一切無く美味しそうに頬張る。
「ありがとう、タリアを救ってくれて」
「「ならば、私達のパーティー名は神の使徒では無く魔王の使徒に変更しましょう!!」」
「あはは……じゃあ、またギルドに来てね。 あ、グラさん本当に作るの上達してますね!」
ローズはカリン、コリンが言い始めた事に苦笑いで応える。
「本当です! 凄くふっくらしてて美味しいです! そう言えば、ノラさんとグラさんが準備してくれたお肉……これ何のお肉だったんですか?」
「ん? リン、これはな! 酪農エリアで旨そうに走ってた牛だぞ!」
「……え? ノラ、貴女まさか」
セリスとリンはノラの返答に目を見開いて、セムネイルの方を向いて固まった。 セムネイルは怒る事もなく、苦笑いでサンドイッチを食べる。
「いや、セリスちゃん、リンちゃん。 確認はちゃんとしてから、ノラちゃんと捌いたから大丈夫よ。 でも……ふふ、嬉しい。 好きな人が美味しいって食べてくれるのが、こんなに嬉しい何て知らなかった」
グラの弁明に、セリスとリンは胸を撫で下ろしグラは美味しそうに食べるセムネイルを見て幸せそうに笑った。
「ん、ご馳走様でした。 ローズ、すまんがサシャにも持って行ってくれるか? 牛肉のサンドイッチなぞ、滅多に食えんしな」
「はい、分かりました」
「ありがとう、俺は洗い物するから皆はゆっくり食べててくれ」
セムネイルはローズにサンドイッチを手渡し、洗い物を片付けに向かう。
「私も手伝うよ、セムネイル」
洗い物をしていると、食べ終わったグラがやって来て二人で洗い物をし始める。
「ねぇ、セムネイル」
少し小声で話しかけてきたグラにセムネイルも小声で返す。
「ん? どうした、グラ」
「昔はさ、勇者の証を消す方法は無いってあの娘に言ってたよね。 あれは……嘘なの?」
少し非難めいた口調のグラにセムネイルは苦笑いする。
「いや、本当だ。 あの時は無かった。 だがら、封印されている間に作ったんだ。 契約魔法を媒介に、無理矢理上書きをする。 そうすれば、勇者の証すら消されるんじゃないかって考えてな」
「そっか……ごめんね、意地悪な事言ったね。 でも、わざわざ作ったっていうことは……あの娘の為?」
「俺はな、二度と後悔したくないだけだ。 大昔に犯した過ちを繰り返しはしないさ」
「うん、今のセムネイルなら大丈夫だと思うよ」
昔のセムネイルを知っているグラは、変わった愛しい男の横顔を見て嬉しそうに微笑んだ。
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