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第75話 名案と宴
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「と言う訳でして……明日、領主の館に来て頂きたいのですが……」
ボブムズ王国騎士団百人隊長のドムが申し訳無さそうに、セムネイルに伺いを立てていた。
「つまり、貴様等は全てが終わった今日にノコノコと街に到着し。 その領主とやらが手柄欲しさに真相を調べてると?」
「……そうですね。 私は命令されただけなので、詳しくは言えませんが。 昨日の災厄はそもそも想定外なのです。 我等は上級の竜討伐の為に援軍として来ただけですから。 しかも……この街の領主殿は良い噂を聞かぬ御仁。 今日到着した際にも、ご子息殿と衛兵長殿に避難する民達を勝手に領主の館へ入れたと激怒されておりました。 手柄を横取りするぐらいは考えるでしょう」
ドムの話しを嫌そうな顔で聞いていたセムネイルは、とある事を思い付き笑顔で答えた。
「よし! 分かった。 明日、必ず領主の館に行ってやろう。 それと……一応聞いておいてやる。 お前達は、俺と殺り合いたいか?」
ドムや他の騎士隊は凄まじい速度で首を横に振る。
「も、もし……貴方と敵対しろと言われたら、命令した上の者を殺すでしょうな」
「くっくっくっ、ならいい。 さっさと帰って領主とやらに伝えろ」
「畏まりました!」
ドム達は敬礼し、徒歩で領主の館に向けて走って行った。
「さて……竜の尻尾とやらにも、後で礼をしないとな」
セムネイルは店に戻り、タナカに手で挨拶をしてから奥のテーブルへと向かった。
「それでね! こう、ミノタウロスの攻撃を受け止めて~掴んでそのままポーンッて投げ飛ばしたんだよ!」
「流石ですわローズ姉様!」 「凄いですね……」 「ローズ、お前強いな! 一緒に冒険者するか!?」 「ふぇぇ……ローズの姐御すげぇんだね」 「「流石、私達妻姉妹の長女です」」 「よっ! ローズちゃんが大将!」 「いやいやいやいや! 何で皆、普通に受け入れてるの!? ミノタウロスよ? 私達、神の使徒が一回全滅した掛けた相手だよね? ローズさんが……ミノタウロスを?!」
テーブルの上には所狭しとタナカの料理が並び、何故か誰も手を付けずにローズの武勇伝を楽しそうに聞いていた。
「皆、すまん待たせたな。 先に食ってて良かったんだぞ?」
「あ、セムネイル様!」 「やっぱり貴方様が居られないといけませんわ」 「セムネイル様、ラーメンきてますよ~」 「セムネイル! 此方は山盛りの唐揚げだぞ!」 「凄く美味しそうだけど……我慢したよ!」 「「アヤメ……流石に露骨過ぎ」」 「来てた奴等はもう対処したの? 流石ね」 「セムネイルさん! あの、さっきのローズさんの話しって本当ですか?」
セムネイルは可愛い事をアピールするアヤメの頭を撫で、席に座る。
「本当だぞ? というか……最初に会った時からで言えば、このメンバーの中で1番弱いのタリアだぞ? お、美味そうだ。 皆、食べよう! いただきます!!」 「「「「「「「「いただきまーす!」」」」」」」」
セムネイル達はタナカの料理に舌鼓を打ち、楽しそうに宴会を満喫しているが、タリアだけは天井を見てブツブツと呟き始めた。
「嘘でしょ……? 私、勇者だよね……? 対象比較スキル発動……本当だ! 誰にも勝てる気しない!!」
タリアが勇者専用の異能を使い、同じテーブルに座るセムネイル達と自身の強さを比較すると、誰一人として勝てないと結果が出た。
それも、同じパーティーの筈のアヤメとシスターの双子にすら勝てないと結果が表示される。
「ん? あぁ、俺に抱かれると吸収された力の一部が相手に宿るからな。 俺が強くなればなるほど、妻達は強くなってくぞ」
「あ~……昔のセムネイルは1万人の女を囲ってたからね~。 その時の事を考えたら、この少ない数の女達に力が集中して宿るんだ。 そりゃ、強くなるよね」
セムネイルとグラの言葉にタリアは赤面し、ぷるぷると身体を震わせる。
「とうした? あ、分かったぞ! お前もセムネイルの雌になりたいんだろ? ならベットで裸になって待ってたら良いぞ!!」
ノラのアドバイスにタリアの羞恥心は限界に達し、何時ものセリフを大声で叫んだ。
「破廉恥ーーーーーー!!」
ボブムズ王国騎士団百人隊長のドムが申し訳無さそうに、セムネイルに伺いを立てていた。
「つまり、貴様等は全てが終わった今日にノコノコと街に到着し。 その領主とやらが手柄欲しさに真相を調べてると?」
「……そうですね。 私は命令されただけなので、詳しくは言えませんが。 昨日の災厄はそもそも想定外なのです。 我等は上級の竜討伐の為に援軍として来ただけですから。 しかも……この街の領主殿は良い噂を聞かぬ御仁。 今日到着した際にも、ご子息殿と衛兵長殿に避難する民達を勝手に領主の館へ入れたと激怒されておりました。 手柄を横取りするぐらいは考えるでしょう」
ドムの話しを嫌そうな顔で聞いていたセムネイルは、とある事を思い付き笑顔で答えた。
「よし! 分かった。 明日、必ず領主の館に行ってやろう。 それと……一応聞いておいてやる。 お前達は、俺と殺り合いたいか?」
ドムや他の騎士隊は凄まじい速度で首を横に振る。
「も、もし……貴方と敵対しろと言われたら、命令した上の者を殺すでしょうな」
「くっくっくっ、ならいい。 さっさと帰って領主とやらに伝えろ」
「畏まりました!」
ドム達は敬礼し、徒歩で領主の館に向けて走って行った。
「さて……竜の尻尾とやらにも、後で礼をしないとな」
セムネイルは店に戻り、タナカに手で挨拶をしてから奥のテーブルへと向かった。
「それでね! こう、ミノタウロスの攻撃を受け止めて~掴んでそのままポーンッて投げ飛ばしたんだよ!」
「流石ですわローズ姉様!」 「凄いですね……」 「ローズ、お前強いな! 一緒に冒険者するか!?」 「ふぇぇ……ローズの姐御すげぇんだね」 「「流石、私達妻姉妹の長女です」」 「よっ! ローズちゃんが大将!」 「いやいやいやいや! 何で皆、普通に受け入れてるの!? ミノタウロスよ? 私達、神の使徒が一回全滅した掛けた相手だよね? ローズさんが……ミノタウロスを?!」
テーブルの上には所狭しとタナカの料理が並び、何故か誰も手を付けずにローズの武勇伝を楽しそうに聞いていた。
「皆、すまん待たせたな。 先に食ってて良かったんだぞ?」
「あ、セムネイル様!」 「やっぱり貴方様が居られないといけませんわ」 「セムネイル様、ラーメンきてますよ~」 「セムネイル! 此方は山盛りの唐揚げだぞ!」 「凄く美味しそうだけど……我慢したよ!」 「「アヤメ……流石に露骨過ぎ」」 「来てた奴等はもう対処したの? 流石ね」 「セムネイルさん! あの、さっきのローズさんの話しって本当ですか?」
セムネイルは可愛い事をアピールするアヤメの頭を撫で、席に座る。
「本当だぞ? というか……最初に会った時からで言えば、このメンバーの中で1番弱いのタリアだぞ? お、美味そうだ。 皆、食べよう! いただきます!!」 「「「「「「「「いただきまーす!」」」」」」」」
セムネイル達はタナカの料理に舌鼓を打ち、楽しそうに宴会を満喫しているが、タリアだけは天井を見てブツブツと呟き始めた。
「嘘でしょ……? 私、勇者だよね……? 対象比較スキル発動……本当だ! 誰にも勝てる気しない!!」
タリアが勇者専用の異能を使い、同じテーブルに座るセムネイル達と自身の強さを比較すると、誰一人として勝てないと結果が出た。
それも、同じパーティーの筈のアヤメとシスターの双子にすら勝てないと結果が表示される。
「ん? あぁ、俺に抱かれると吸収された力の一部が相手に宿るからな。 俺が強くなればなるほど、妻達は強くなってくぞ」
「あ~……昔のセムネイルは1万人の女を囲ってたからね~。 その時の事を考えたら、この少ない数の女達に力が集中して宿るんだ。 そりゃ、強くなるよね」
セムネイルとグラの言葉にタリアは赤面し、ぷるぷると身体を震わせる。
「とうした? あ、分かったぞ! お前もセムネイルの雌になりたいんだろ? ならベットで裸になって待ってたら良いぞ!!」
ノラのアドバイスにタリアの羞恥心は限界に達し、何時ものセリフを大声で叫んだ。
「破廉恥ーーーーーー!!」
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