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第18話 暴走と戒め
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前回のあらすじ。
宿屋へと戻った5人は、多くの客で賑わうロビーを抜け地下の部屋へと戻ってきた。
冒険者達に絡まれる等のトラブルがあったが、宿屋の女主人の仲裁で事なきを得る。
その後4次元にある家に入り、リンとノラを寝かせている間に親睦を深めるべくセリスとローズが風呂場で妻姉妹の愛を確かめ合っていた。
透明化で覗いていたセムネイルとそのまま、ローズにセリスで朝まで愛し合った後から話しは始まる。
◆◇◆
「ふぁ~~……眠いね、セリスちゃん」
「ふぁぃ……ローズ姉さん」
2人は眠い目を擦りながら、居間で木のコップに入れた水を飲んでいた。
この4次元に食料は無いが、水は無限にある。 不思議なタンクに備わった蛇口を捻れば幾らでも喉を潤せた。
つい先程まで愛し合っていたローズとセリスが、眠いながらも起きていられるのには勿論理由がある。
性欲を満たして更に力が宿ったセムネイルの治癒魔法で、身体の疲労を癒してもらったからだ。
眠気迄は癒せないのか眠気が酷く、眠ってしまいたいがセムネイルから今日の予定を聞かされている為眠る訳にはいかない。
トン、トントン……
2階から誰かが下りてくる。
「セリスさん、ローズ姉様おはようこざいましゅ~……」
昨夜で1番に寝た筈のリンが眠い目を擦りながら下りてきた。
ローズとセリスは可愛い末の妹の頭を撫でくりまわす。
「おはようリンちゃん、早く寝たのにまだおねむかしら?」
リンの長い耳が赤く染まり、ピクピクと動いている。 恐らく照れているのだろう。
「ふふ♪ でも、旦那様に起こして貰えるなんてちょっと羨ましいのよ?」
頭を撫でられながら、リンはキョトンとしていた。
「ほぇ? 私は自分で起きましたよ? セムネイル様は御一緒ではないのですか?」
「え? さっき、リンとノラを起こしに旦那様は上がっていったのだけど……?」
「あぁ~~……セリスちゃん、リンちゃん。 耳を澄ましてみて」
ローズにそう言われ、静かに耳を澄ますとすぐに理由が分かった。
ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ
「ひぁっ、まっ、セムネ……あっ、そっちの穴は……」
木造の家の為、2階で激しく運動しているのが1階の居間迄響いていた。
そして、時折ノラの悲鳴に近い矯声も。
「あ、あわわわ」
リンは顔を真っ赤にして頭から湯気がでている。
「あらあら♪ 旦那様は絶倫ね♡ ローズ姉さん」
セリスがローズの腰に抱き付き、ローズも満更では無くセリスの頭を優しく撫でている。
「あはは……これは、まだ当分ノラは起きて来れないわね。 リンちゃん、お水飲んでお風呂入ってきたら? 昨日、汗かいたまま寝たから気持ち悪いでしょ」
「は、はい。 ありがとうございます、ローズ姉様。 そうさせて頂きますね……あの、昨日あれから何かあったのですか?」
セリスとローズが、明らかにリンが意識を落とす前より仲良くなっている事に驚いているようだ。
「え? あ~……あはは、秘密」
「そ、そうよ! 秘密! ほら、リン。 早くお風呂行って来たら?」
照れながら笑うローズを残し、セリスはリンを焦りながら押していった。
居間に残されたローズは1人思う。
(変な感じ……ほんの一昨日まで地獄の様な日々だったのに。 他のスタッフを巻き込まないように口調まで変えてたのに……本当にセムネイル様には感謝しなきゃ。 ……よし! 可愛い妹達が普通に生活出来るように、私は私で頑張るぞー!)
頬を叩き、気合いを入れる。
冒険者ギルド初の亜人冒険者を作る為に。
◆◇◆
「ふー、ふー、ふー、はっ!? あ、すまんノラ! 大丈夫か!」
我を忘れ、ノラを蹂躙していたセムネイルの意識がようやく戻った。
ベットには、ドロドロになったノラが痙攣しながら荒い息をしている。
しかし、その顔はとても幸せそうだった。
「はー、はー、はー、だ、大丈夫だぞ。 こ、こんなに迄される……と、牝として嬉しい限りだぞ」
はにかむノラの笑顔にセムネイルの物が反応しだすが、必死に我慢する。
(くそ! 権能の反動か……最近、性欲から力を取り過ぎたな)
普段のセムネイルなら、早朝から半裸で寝ているノラを襲う事等無かっただろう。
しかし、昨日の夜から朝までの交配で性欲から得る力が偏り過ぎた結果暴走していた。
狭間の権能が万能では無いのと同じで、セムネイルを最強たらしめる欲望の権能にもデメリットが存在する。
3つの欲からなる権能は、1つの欲ばかりを満たすとバランスが崩れるのだ。
3つの欲とは性欲、食欲、殺害欲となる。
人が偏食をすると体調を崩すのと同じで、何事も過ぎたるは毒になるのだ。
「ノラが嬉しいなら何よりだが、すぐに癒してやるからな。契約せし癒しの女神よ、神々を裏切り俺を味方した慈悲深き女神よ。ここに横たわる者を癒せ、ここにお前の奇跡を見せろ! 治癒女神の慈悲」
早朝から二度目の呼び出しに、癒しの女神ウルナは半目で睨んでくる。
セムネイルは手を合わせて必死に謝り赦しを乞う。
「悪いウルナ! 今日はもう女は抱かないから!! 頼む!」
半透明な治癒の女神ウルナが溜め息を付くと、セムネイルの身体に治癒の力が宿る。
そして、ノラの身体が光に包まれ消えた時には元気いっぱいのノラに戻っていた。
「うおー! 俺、復活だー! セムネイル、お前凄いな! そっちの半透明のも凄いな! ありがとう!」
癒しの女神ウルナは可愛い同胞に微笑みを向け、セムネイルには半目で睨みながら消えていった。
(す、すまんウルナ。 まさか、封印前と同じく俺の暴走の尻拭いをさせてしまうとは)
心中で謝り、今日はもう抱かない約束を絶対に守ろうと誓うのであった。
まぁ、ノラを連れて風呂場に向かうとリンが入っていて必死に耐える事になるのだが……自業自得だろう。
◆◇◆
ガチャッ
4次元の扉を開け、5人で宿屋の部屋に戻ってきた。
「よし、これから冒険者ギルドに向かう。 装備や武器は持ったな?」
「は、はい!」 「アオーーンッ! 今日こそ、何か狩るぞ! なんか、目茶苦茶力が滾るんだ!」 「ちょっとノラ、両手斧は背中にしまっておきなさい! 危ないでしょ!」 「あはは、賑やかで良いですねセムネイル様」
弓を肩に掛けたリンが真面目な顔で返事をし、ノラは元気いっぱいに両手斧を片手で持って吠えている。 それをセリスが叱り、セムネイルの隣でローズは笑っていた。
「うむ、では出るぞ」
部屋の鍵を開け、カウンターに向かう。
相変わらずの繁盛なのか、フロアには多くの客で賑わっていた。
「サシャ、おはよう。 行ってくる、また夜には戻るから部屋はそのままで頼むよ」
「おはようさん、お兄さん! あれまぁ、綺麗所に囲まれて羨ましいねぇ」
「安心してくれ、サシャの席はいつでも空いてる」
「はいはい、お嬢ちゃん達の顔が怖いからさっさと行ってきな! 気を付けてね!」
サシャに見送られ、宿屋を出る。
「あ、あの……セムネイル様」
「ん? どうしたリン。 客に嫌な目で見られたか?」
リンを見ると、長いキュートな耳が真っ赤になっていた。
「ち、違うのです! その……サシャさんを口説くなら、何故先程私を抱いて下さらなかったのでしょうか……?」
リンの恥ずかしいのを必死に我慢した訴えが、セムネイルの心を酷く貫く。
(ぬぐっ?!俺の悪い癖が出たせいで、可愛いリンを悲しませてしまった! )
「違うんだリン、すまない。 俺の権能が暴走していたから、自重したんだ。 明日、必ず抱いてやる。 約束だ」
リンの綺麗な金髪を優しく撫でてやると、それだけでリンは嬉しそうに笑顔になる。
「は、はい! えへへ……約束ですからね」
「ん? リンはどうしたのだ?」 「ふふ、ヤキモチよ」 「リンちゃん、可愛いわね~♡」
5人で楽しく話しながら、冒険者ギルドがあるエリアへと向かうのであった。
宿屋へと戻った5人は、多くの客で賑わうロビーを抜け地下の部屋へと戻ってきた。
冒険者達に絡まれる等のトラブルがあったが、宿屋の女主人の仲裁で事なきを得る。
その後4次元にある家に入り、リンとノラを寝かせている間に親睦を深めるべくセリスとローズが風呂場で妻姉妹の愛を確かめ合っていた。
透明化で覗いていたセムネイルとそのまま、ローズにセリスで朝まで愛し合った後から話しは始まる。
◆◇◆
「ふぁ~~……眠いね、セリスちゃん」
「ふぁぃ……ローズ姉さん」
2人は眠い目を擦りながら、居間で木のコップに入れた水を飲んでいた。
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つい先程まで愛し合っていたローズとセリスが、眠いながらも起きていられるのには勿論理由がある。
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眠気迄は癒せないのか眠気が酷く、眠ってしまいたいがセムネイルから今日の予定を聞かされている為眠る訳にはいかない。
トン、トントン……
2階から誰かが下りてくる。
「セリスさん、ローズ姉様おはようこざいましゅ~……」
昨夜で1番に寝た筈のリンが眠い目を擦りながら下りてきた。
ローズとセリスは可愛い末の妹の頭を撫でくりまわす。
「おはようリンちゃん、早く寝たのにまだおねむかしら?」
リンの長い耳が赤く染まり、ピクピクと動いている。 恐らく照れているのだろう。
「ふふ♪ でも、旦那様に起こして貰えるなんてちょっと羨ましいのよ?」
頭を撫でられながら、リンはキョトンとしていた。
「ほぇ? 私は自分で起きましたよ? セムネイル様は御一緒ではないのですか?」
「え? さっき、リンとノラを起こしに旦那様は上がっていったのだけど……?」
「あぁ~~……セリスちゃん、リンちゃん。 耳を澄ましてみて」
ローズにそう言われ、静かに耳を澄ますとすぐに理由が分かった。
ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ
「ひぁっ、まっ、セムネ……あっ、そっちの穴は……」
木造の家の為、2階で激しく運動しているのが1階の居間迄響いていた。
そして、時折ノラの悲鳴に近い矯声も。
「あ、あわわわ」
リンは顔を真っ赤にして頭から湯気がでている。
「あらあら♪ 旦那様は絶倫ね♡ ローズ姉さん」
セリスがローズの腰に抱き付き、ローズも満更では無くセリスの頭を優しく撫でている。
「あはは……これは、まだ当分ノラは起きて来れないわね。 リンちゃん、お水飲んでお風呂入ってきたら? 昨日、汗かいたまま寝たから気持ち悪いでしょ」
「は、はい。 ありがとうございます、ローズ姉様。 そうさせて頂きますね……あの、昨日あれから何かあったのですか?」
セリスとローズが、明らかにリンが意識を落とす前より仲良くなっている事に驚いているようだ。
「え? あ~……あはは、秘密」
「そ、そうよ! 秘密! ほら、リン。 早くお風呂行って来たら?」
照れながら笑うローズを残し、セリスはリンを焦りながら押していった。
居間に残されたローズは1人思う。
(変な感じ……ほんの一昨日まで地獄の様な日々だったのに。 他のスタッフを巻き込まないように口調まで変えてたのに……本当にセムネイル様には感謝しなきゃ。 ……よし! 可愛い妹達が普通に生活出来るように、私は私で頑張るぞー!)
頬を叩き、気合いを入れる。
冒険者ギルド初の亜人冒険者を作る為に。
◆◇◆
「ふー、ふー、ふー、はっ!? あ、すまんノラ! 大丈夫か!」
我を忘れ、ノラを蹂躙していたセムネイルの意識がようやく戻った。
ベットには、ドロドロになったノラが痙攣しながら荒い息をしている。
しかし、その顔はとても幸せそうだった。
「はー、はー、はー、だ、大丈夫だぞ。 こ、こんなに迄される……と、牝として嬉しい限りだぞ」
はにかむノラの笑顔にセムネイルの物が反応しだすが、必死に我慢する。
(くそ! 権能の反動か……最近、性欲から力を取り過ぎたな)
普段のセムネイルなら、早朝から半裸で寝ているノラを襲う事等無かっただろう。
しかし、昨日の夜から朝までの交配で性欲から得る力が偏り過ぎた結果暴走していた。
狭間の権能が万能では無いのと同じで、セムネイルを最強たらしめる欲望の権能にもデメリットが存在する。
3つの欲からなる権能は、1つの欲ばかりを満たすとバランスが崩れるのだ。
3つの欲とは性欲、食欲、殺害欲となる。
人が偏食をすると体調を崩すのと同じで、何事も過ぎたるは毒になるのだ。
「ノラが嬉しいなら何よりだが、すぐに癒してやるからな。契約せし癒しの女神よ、神々を裏切り俺を味方した慈悲深き女神よ。ここに横たわる者を癒せ、ここにお前の奇跡を見せろ! 治癒女神の慈悲」
早朝から二度目の呼び出しに、癒しの女神ウルナは半目で睨んでくる。
セムネイルは手を合わせて必死に謝り赦しを乞う。
「悪いウルナ! 今日はもう女は抱かないから!! 頼む!」
半透明な治癒の女神ウルナが溜め息を付くと、セムネイルの身体に治癒の力が宿る。
そして、ノラの身体が光に包まれ消えた時には元気いっぱいのノラに戻っていた。
「うおー! 俺、復活だー! セムネイル、お前凄いな! そっちの半透明のも凄いな! ありがとう!」
癒しの女神ウルナは可愛い同胞に微笑みを向け、セムネイルには半目で睨みながら消えていった。
(す、すまんウルナ。 まさか、封印前と同じく俺の暴走の尻拭いをさせてしまうとは)
心中で謝り、今日はもう抱かない約束を絶対に守ろうと誓うのであった。
まぁ、ノラを連れて風呂場に向かうとリンが入っていて必死に耐える事になるのだが……自業自得だろう。
◆◇◆
ガチャッ
4次元の扉を開け、5人で宿屋の部屋に戻ってきた。
「よし、これから冒険者ギルドに向かう。 装備や武器は持ったな?」
「は、はい!」 「アオーーンッ! 今日こそ、何か狩るぞ! なんか、目茶苦茶力が滾るんだ!」 「ちょっとノラ、両手斧は背中にしまっておきなさい! 危ないでしょ!」 「あはは、賑やかで良いですねセムネイル様」
弓を肩に掛けたリンが真面目な顔で返事をし、ノラは元気いっぱいに両手斧を片手で持って吠えている。 それをセリスが叱り、セムネイルの隣でローズは笑っていた。
「うむ、では出るぞ」
部屋の鍵を開け、カウンターに向かう。
相変わらずの繁盛なのか、フロアには多くの客で賑わっていた。
「サシャ、おはよう。 行ってくる、また夜には戻るから部屋はそのままで頼むよ」
「おはようさん、お兄さん! あれまぁ、綺麗所に囲まれて羨ましいねぇ」
「安心してくれ、サシャの席はいつでも空いてる」
「はいはい、お嬢ちゃん達の顔が怖いからさっさと行ってきな! 気を付けてね!」
サシャに見送られ、宿屋を出る。
「あ、あの……セムネイル様」
「ん? どうしたリン。 客に嫌な目で見られたか?」
リンを見ると、長いキュートな耳が真っ赤になっていた。
「ち、違うのです! その……サシャさんを口説くなら、何故先程私を抱いて下さらなかったのでしょうか……?」
リンの恥ずかしいのを必死に我慢した訴えが、セムネイルの心を酷く貫く。
(ぬぐっ?!俺の悪い癖が出たせいで、可愛いリンを悲しませてしまった! )
「違うんだリン、すまない。 俺の権能が暴走していたから、自重したんだ。 明日、必ず抱いてやる。 約束だ」
リンの綺麗な金髪を優しく撫でてやると、それだけでリンは嬉しそうに笑顔になる。
「は、はい! えへへ……約束ですからね」
「ん? リンはどうしたのだ?」 「ふふ、ヤキモチよ」 「リンちゃん、可愛いわね~♡」
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