【R-18】自称極悪非道な魔王様による冒険物語 ~俺様は好きにヤるだけだ~

秋刀魚妹子

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第10話 魔王様初めてのクエスト

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 冒険者登録にあたり、ローズの説明が続く。

 「これが、冒険者のタグです。 首から常に掛けて下さい、魔法が施されており討伐した魔物の数や現在のランクが記載されています」

 「ほう、便利だな。 ランクとは何だ?」

 「では、次は冒険者ランクについてです。
 ランクは1番下がGランク、新人扱いすらされないこのランクから必ず全員始まります。 
 次にF.E.Dまでが新人扱い、Cランクは中堅扱いで1番人数が多いです」

 「ふむ、昨日襲ってきた冒険者達のランクは何処だ?」

 「は、はい。 あの冒険者達もCランクです。このギルドの大半はCランク冒険者ばかりなので……」

 セムネイルが周囲を見渡すと、視線に気付いた冒険者達は壁に再度張り付きセミと化す。 

 「……分かった。すまない、 続けてくれ」

 「はい、えっと……Bランクはベテランですね。 中級クラスの魔物を単体で倒す事が出来ます。 そして、Aランク冒険者は達人の領域です。 このギルドマスターも、元Aランク冒険者の経歴が有り……同ランク複数人で有れば上級の魔物を討伐できる……達人の筈です」

 「案ずるな、単に俺が強すぎただけだ。 鍛練する人間は好ましい、あの蛸は除くが」

 セムネイルは一心不乱にブラックゴブリンの死骸から魔石を取り出す蛸を冷たい瞳で見る。

 「ふふっ、当然ですね。セムネイル様は最強ですから。 それと、人外の領域に達した英雄と呼ばれる冒険者。 Sランク冒険者が最高位です。 
 我が国にも、数パーティー存在していますが、基本は上級の魔物討伐に軍と参加しているので滅多にギルドに顔を出すことは有りません」

 (ほう……英雄か。 アイツのように強ければ頼もしいのだがな……)

 「ランクの説明は以上です。 他に何かございますか?」

 「うむ、金の価値を余り知らん」

 「畏まりました、では御説明致しますね。
 この国での貨幣は白金貨、大金貨、金貨、銀貨、銅貨とございます。
 銅貨100枚で銀貨1枚分、銀貨100枚で金貨1枚分、金貨100枚で大金貨1枚分、大金貨10枚で白金貨1枚分の価値がございます」

 「ほう……今の時代は貨幣をしっかり管理しておるのだな。 素晴らしい」

 「は、はい……昔はどうだったのですか?」
 
 「む? あぁ……昔は国が出来ても直ぐに滅んでたからな。 金貨ぐらいしか、無かったと思うぞ?」

 「す、凄まじい時代だったのですね」

 「くっくっくっ、確かにな。 また、この世界の歴史を教えてくれ。 今日は、初仕事をする事にしたからな」

 「はい、お任せ下さい。 Gランクのクエストですと……ゴブリン退治でしょうか。後は、お使いや迷子捜索等です」

 「丁度良い、俺も昨日行ったダンジョンに寄る予定だったのだ。行ってくるとしよう」

 「畏まりました。 では、此方で受理致します。 お気を付けて行ってらっしゃいませ」

 お辞儀するローズの頭を優しく撫でて、席を立つ。

 しかし、セムネイルは足を止めローズの元に戻って来た。

 「……ローズ」

 「は、はい、セムネイル様」

 「お前は俺の女だ。 だが、俺はローズ以外にも女を増やすだろう。 嫌か?」

 ローズは暫し考えた後に、笑顔で答えた。

 「セムネイル様のお心のままに。 きっと増える女性は、私のように何か困っている女性なのでしょう? なら、受け入れます。 ですが……また抱いて下さらないと拗ねます」

 「くっくっくっ、あっはっはっは! ローズ、お前は本当に良い女だ。分かった、約束しよう。どれだけ女が増えようと、必ずお前は抱く。 じゃあな」

 「はい♡ 行ってらっしゃいませ」

 ローズのお辞儀を背中越しに感じつつ、セムネイルはギルドを後にした。

 向かうは、昨日行ったダンジョンだ。

 ◆◇◆

 城門で衛兵に話し掛け、冒険者のクエストでダンジョンに向かう事を伝えた。

 冒険者のタグを提示すると、街に戻る時に払う銀貨は免除されるそうだ。
 
 その時に、出頭してきた犯罪者の1人が酷い姿で死んでいた話を聞いた。

 まるで、上級の魔物に襲われたようだと。

 セムネイルは笑みを浮かべて、衛兵に礼を行った後ダンジョンに向かった。

 暫し歩くと、昨日のダンジョンが見えてきた。

 昨日と違い特に人の出入りも無いようだ。

 (ふむ……まぁ、奥には結界を張ってあるし大丈夫か)

 ダンジョンの中を走り、さっさと奥に向かう。

 1つ目のフロアに入り。

 「「「ギガガガ! ギ……ギヒィィィ」」」

 3匹のゴブリンを瞬殺する。

 フロアに散らばっていた装備や骨は、昨日の時点で供養の為に火竜の火で火葬済みだ。

 穴が有った奥に向かうと、ゴブリンキングがボスとして君臨していたが……視界に入ると同時に首をネジ切る。

 「ギギギ、ギガ? ギヒィィィ!!」

 ブチブチブチィィィィ! ドスンッ!

 ゴブリンキングが地面に横たわると同時に、宝箱が出現する。

 ゴミアイテムだろうが、念の為に開けてしまう。

 前にリセマラをした後遺症だろうか。

 「お……ネックレスか。 効果は……我が身に降り掛かる呪い災いを退けよ その正体を現し示せ! ……呪いは無し、効果防御力UP小か。 微妙だが、無いよりはマシだな」 

 鑑定魔法で確認してから4次元に放り込む。

 4次元の宝物庫には、昨日のリセマラで集めたアイテムが沢山入ってるのだがアイテムを無駄に出来ない貧乏性を持つセムネイルなのであった。

 ◆◇◆

 穴を過ぎ、セムネイルの結界が張られたフロアまでやって来た。

 道中にブラックゴブリン達が居ない所を見るに、本来このダンジョンで生まれた魔物では無かったのだろう。

 今頃、本来生まれた生息地でリスポーンしている筈だ。

 魔力の気配3つ、他に気配は無く何事も無かった事にセムネイルは安堵した。

 結界を解除し、中へと入る。

 このフロアでも、女達の遺体は既に火葬済みだ。

 残されているのは、リセマラの時に出てきたマントやローブで包まれ横たわる3人の女達だった。

 1人の女の状態を確認する。

 「よし、一晩で忘却の魔法がかなり浸透しているな」

 セムネイルが3人の女に掛けた魔法は、完全に記憶を消す魔法では無い。

 それをすると、自我が保てないからだ。

 掛けた忘却の魔法は、酷い経験や記憶を指定して遠い遠い過去の事にする魔法だ。

 物心が付いた頃の記憶に。

 その事を言われても、え? そんな事あったっけ? となるレベルまで遠い過去の出来事にするのだ。

 実はコルナと別れる時にも同じ魔法を掛けてある。
 今頃、コルナは強姦された悲劇を遠い過去として感じている筈だ。

 それでも凶悪な魔物に犯され続けた事は、かなりのトラウマだ。

 だから受け皿が必要になる。

 犯され、酷い目に合わされた記憶を上書きする、とてもとても幸せな受け皿が。

 眠っている女は3人、1人はブラックゴブリンキングに犯され死を願っていた金髪のエルフ。

 2人目は、茶髪に犬耳の獣人少女。

 3人目は、赤髪の人間の少女だった。

 セムネイルがこの3人を何とかしてやると決めたのは、昨日ダンジョンで助けた後に背中に刻印が3人共にあるのを見たからだ。

 ローズと同じ、奴隷の刻印が。 

 まず、4次元の入り口を作り女達を中に運ぶ。

 入り口を作ると、解除するまで4次元を移動出来なくなるのが難点だが便利な権能だ。

 4次元の中は半径数キロまでの広さに拡張されており、草原や森が見える。

 「よし、イメージは……2階建ての木造建築だな。 ふん! 狭間の魔王が命じる、木よ踊れ、石よ助けよ、我が命を聞け! 創造の手本!!」

 セムネイルが魔法を唱えると、何も無かった草原に立派な家が一瞬で建築された。

 「うん、我ながら上出来だな。 イメージ通りなら、各部屋にベットもある筈。 運ぶか」

 1人づつ、優しく、丁寧にベットへ寝かしていく。

 家の中は、ベットも家具も出来ていた。
 正に完璧なイメージ通りだ。

 1人づつ、優しく頭を撫でる。 これ以上、悪夢も何も見せないと誓いながら。

 ※ 次回の3人娘との情事には、性的描写が多々含まれます。 苦手な方はご注意下さい。

 情事回を読まれなくても、話が分かるようには致します。 
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