【R-18】自称極悪非道な魔王様による冒険物語 ~俺様は好きにヤるだけだ~

秋刀魚妹子

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第6話 飯と酒と宿屋

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 ガツガツ ムシャムシャ ゴクゴク

 「ぷはーっ! 旨い! 旨すぎる! おいコルナ、食ってるか? この鰐牛ワニギュウの丸焼きとやらは、めちゃくちゃ旨いぞ!」

 ギルド内にある酒場で、セムネイルはようやく飯にありつけていた。 今は巨大は皿に乗る、牛の様に大きな鰐の魔物を丸焼きした料理に齧り付いている。

 円卓の上には他にも様々な料理が並んでいた。

 セムネイルがしゃぶり尽くすように食べているのを引き気味に見ながら、小皿に取った料理をコルナはちまちま食べる。

 「あはは……食べてますよ、セネルさん。ちなみに、その大きさの鰐牛は通常数十人で食べる料理だと思うのですが……凄いですね」

 「がぶっ! んー? なふふかいははふ?」

 セムネイルの頬は膨れ、まるで頬袋を膨らましたリスのようだ。

 「ぷっ、あはは! いえ、なんでもないです」

 「んぐんぐ、ごくんっ! なんだ、おかしな奴だな。 お、飲み物も来たか」

 円卓にジョッキに注がれた酒が届く。

 「久方ぶりの酒だ。 コルナ、お前も飲め! 呑め飲め飲め!!」

 「えぇ?! 私、さっき注文の時にはジュース頼みましたよね!? ダメですって、教会の決まりで酒類は祝福の日しか飲んじゃいけないんですよー!」

 「ぐびぐび、ぷはーっ! うるさい、いいから飲むんだよ! ほれ! ほれほれ! ふははは!」

 非情にも、セムネイルはコルナの口にジョッキを押し付ける。 完全なるパワハラである。

 「あぶっ?! ちょ、待ってく、ごくごくごくごく……ぷはーっ! あ、あぁぁぁぁ~??! 目が、目が回る~~あははははは」

 「くっくっくっ! 中々の飲みっぷりじゃないか! ふははは!」

 それから暫し、酔っ払った2人の宴会は続いた。

 ◆◇◆

 「あぇ~……ねぇ、セネルさん」

 「ん? どうした、コルナ」

 円卓にすでに料理は無い、勢いが止まないセムネイルが全て平らげたのだ。

 コルナは酔い潰れ、円卓に身を任せるようにへたり込んでいる。

 「さっき、セネルさんが~……使ってた魔法ってどんなのなんですかぁ~~……?」

 「あぁ、契約魔法か。 あれらは、魔法の等級で云うと神域魔法に属するな。 俺だけでは使えないが、大昔に……俺と契約した魔神や神、英雄と呼ばれる者を召喚し力を借りると使える魔法だ」

 「ふぇ……? 神域魔法? またまたぁ~……魔法には最下級、下級、中級、上級しかありませんよ~。 最上級がお伽噺でしか登場しませんし~……私を、また~……騙そ……スー、スー」

 (使うと、かなりの魔力を使うから気軽には使えないのが欠点だな。 今日は、封印が解けた喜びで使い過ぎたが……。 食事だけじゃ足りない。 早く女を抱かねぇとな……)

 セムネイルが思考に耽っていると、コルナの言葉に引っかかった。

 「……ん? 最上級魔法がお伽噺ってどういう……コルナ? ふぅ、寝たか」

 コルナを見ると、酔いが回りすぎたのか円卓に身体を預けたまま眠っていた。

 その姿は、とても艶が有り情欲をそそる。
 綺麗な赤毛で、胸もそれなりに有る。 

 容姿も可愛く、身体のラインも桃尻も全てが堪らない。

 普段のセムネイルなら迷うこと無く、ベットに連れ込み抱く所だが……今日は違う。

 コルナがどんな目にあったか、見ている。

 いつか、コルナを抱く日が来るかもしれないが……少なくとも今日では無い。

 「おい、勘定だ」

 「い、いえ、ギルドマスターから勘定は貰うなと」

 ギルドのスタッフにそう言われるが、セムネイルはお構い無しに金貨を数枚渡す。

 「あの蛸が何を言おうと知らん。 旨い飯だった、作った奴と運んでくれたアンタにこれはやる。 ご馳走さん! ほら、コルナ行くぞ」

 「ふゆゆ……ダメですよぉ、セネルさん。 せめて、前は隠し……スー、スー」

 寝惚けるコルナをお姫様だっこで連れ出す。 
 目指すは宿屋だ。

 「あっ、ありがとうございます!」

 スタッフの礼に、手だけ振り出ていく。

 「そうだ、おい! 其処のお前」

 ギルドの出入口に立っていた、女の冒険者に話し掛ける。

 「は、はひ!? な、なな、な、何でしょうか……」

 茶髪の女冒険者は怯えながらも、懸命に受け答えをする。

 「取って食ったりはせん、宿屋は何処だ?」

 「や、宿屋ですか……? えっと、こ、ここを出たら左の大通りを真っ直ぐ行くと宿屋が建ち並ぶエリアに入ると思います」

 「助かった、ありがとう」

 セムネイルの不意な笑顔に、女冒険者の見えないハートに矢が突き刺さる。

 キュン♡  

 「と、とんでもないです♡」

 女冒険者の顔がみるみる真っ赤に染まり、セムネイル達が出ていった後その場にへたり込んでしまった。

 ◆◇◆

 ギルドを出て、教えられた通りに宿屋がある方へと向かう。

 「スー、スー、スー」

 コルナは完全に熟睡してしまい、多少揺すっても全く起きない。

 「……ったく、不用心なシスター様だな」

 文句を言いながらも、黙々と歩を進める。

 暫し歩くと、宿屋が建ち並ぶエリアに入ったのか客引きが凄い。

 俺達を冷やかすような客引きばかりで、うんざりしていたが、とある1軒の宿屋に目が止まった。

 見た目は他の宿屋とは変わらない、しかし宿屋の看板に書かれた女神が気になった。

 チリンチリンッ♪

 入ると、鈴の音が鳴り奥から女性が出てきた。

 「いらっしゃいませ~。 2名……様ですか? 一応聞きますが、お客さんそちらのお嬢さんとはどういうご関係で?」 

 出てきたのは、巨乳で艶もありポニーテールにした茶髪がよく似合う美人だった。

 「何を警戒してるかは分かるが、安心しろ。 流れで助けて、飯を食ったら眠ったのでな。 宿屋を借りて寝させるだけだ」

 「でも、お客さん。 かなりの色男だよね? 同じ部屋で寝ようってんじゃないだろね?」

 「ふぅ……何度も言わせるな。 安心しろ、何もするつもりは無い。 2部屋借りたい、1部屋はコルナが安心して寝れる部屋を。 もう1部屋は丈夫で防音がしっかりした部屋を頼む」

 セムネイルの顔をジッと見つめた宿屋の女性は渋々了承する。

 「……畏まりました。 それなら……問題は無いね。 でも、丈夫で防音って……お客さん娼婦でも呼ぶのかい?」 

 「ん? 何か問題か?」   

 セムネイルのあっさりとした返事に思わず宿屋の女性は顔を赤らめる。

 「いや、問題じゃないけど。 この宿屋は治癒の女神ウルナ様を崇めてる宿屋なんだ。 あまり、無茶はしないどくれよ」

 「ふっ、分かった。 約束しよう……なぁ、名前は?」

 「名前かい? 私はサシャだよ。 なんだい? 私をご所望かい?」

 宿屋の女亭主、サシャは冗談混じりで答えるが、セムネイルのイケメン顔を見て……少し身体が火照るのを感じた。

 「サシャか、良い名だ。 もし、良ければ今度1人で来た時はぜひ頼む。 サシャのような美人を抱くのは男の誉れだ」

 「や、やだよ! 何言ってんのさ、こんないき遅れの女に変な期待はさせるんじゃないよ! さ、さぁ! 部屋に案内するよ! お嬢さんはこの部屋、お兄さんは下の部屋だよ。 其処なら、幾ら音を建てても聞こえないよ」

 顔を真っ赤にしたサシャはセムネイルに鍵を渡す。

 「感謝するサシャ。 それと、俺の名はセムネイルだ。 さっきの話しは冗談じゃない、覚えておいてくれ」

 「は、はいはい! 分かったから、さっさと部屋に行きな!」

 照れるサシャを置いて、コルナを部屋に連れていく。

 (宿屋のカウンターにも近いし、扉もそれなり。確かに、ここなら安全だな)

 ベットに優しく寝させる。

 「ん~……むにゃむにゃ……セルネさん……スー、スー」

 「またなコルナ。 そうだ……最後にこの魔法を掛けといてやろう。 これでよし、じゃあな」

 コルナをベットに寝かせ、部屋の鍵を閉めたセムネイルはサシャに鍵を渡す。

 そして、セムネイルは地下にある部屋へと向かった。

 ◆◇◆

 「さて、じゃあ今日のメインディッシュを戴くか」

 部屋に入るや否や、鍵を掛け4次元から何かを出す。

 ドサッ!

 「いっ!? ひっ、ここは……あ、あんたは! ば、化け物……誰か、誰か助けて! 来るな、来るな来るな来るなぁぁぁ!」

 出てきたのは、冒険者ギルドで悪事を働いていた受付嬢だ。

 黒髪で、野暮ったいギルドの制服を着ているが服の上からの膨らみは中々の大きさだ。

 「喜べ、この俺が躾てやろう」

 「ひっ……ごめんなさい、ごめんなさい。 痛いのは、痛いのは嫌、嫌なの」

 震える受付嬢をお姫様だっこし、向かうは備え付けの風呂だ。

 魔石を使っているのか、湯船には常に清潔なお湯が溢れている。セムネイルが封印される前には無かった設備だ。

 「ひゃっ!? えっ、な、何をするんだ……ですか?」

 「ん? 決まっているだろ、先ずは風呂だ」

 セムネイルは風呂場に着くなり、一瞬で自分の革鎧を脱ぎ捨てる。

 そして、全裸で受付嬢の服を脱がしにかかった。

 「風呂? ……きゃっ! ちょっ、待って、待って下さい! 自分で脱ぎます、脱ぎますからぁぁぁ!」

 「くっくっくっ、急にしおらしくなったな。 可愛いぞ、お前名は?」

 「え? か、かわ……その、私はローズだ……よ、です」

 顔が真っ赤になったローズは、渋々衣服を脱ぎ捨てた。

 「うん、綺麗だ。 ローズ、これから俺はお前を抱く。 今までのお前がしてきた悪事、俺が全て洗い流してやる。 俺に任せろ」

 「は、はぃ……や、優しくお願いします……」

 セムネイルがローズに答えるように、優しく口づけをした。

 あれだけ怯えていたローズが、セムネイルを受け入れるつもりになれたのはカラクリが当然存在する。

 まず、初対面で死ぬ程の恐怖を味合わせた。

 次に、4次元に存在する窓も格子も存在しない暗闇の牢屋に閉じ込めた。

 そして、突如小綺麗な部屋に戻され優しい言葉を掛けられる。

 すると、感覚が狂ったままセムネイルの言うことを聞いてしまう。

 この変態が封印される前からやっているやり口である。

 ただし、それに選ばれる悪女は……必ず更生したと云う。

 
 ※ 次回の宿屋での情事回には、かなりの性的描写があります。 苦手な方は、ご注意下さい。

 読まれなくても、話が繋がるようには致します。
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