完結 [R-18] BL男の子情事 短編集

秋刀魚妹子

文字の大きさ
上 下
5 / 5

お品書き 異世界 探検家と兎獣人

しおりを挟む
 「よし! 今日は獣人が住むと言われてる、獣の森を探検だー!」

 そう森の入口で叫ぶのは、人間族の探検家エドワード フォル ノルという少年である。 人間の国では少し有名な探検家であり、未知の亜人族達と人間族の橋渡しをしたいと夢見る少年だ。

 ノルは何時もの探検家バッグを背負い、獣の森へと入って行った。

 「い、いやぁ~……流石に雰囲気がありますね~……」

 森の中は薄暗く、人の踏み入らぬ未知の森はノルを冷たく出迎えた。 鳥の鳴き声や、草むらの揺れる音が聞こえる度に身体を震わしながら足を進める。

 「す、すいませ~~ん! 獣人さんはいませんか~?」

 ノルのか細い声が森に木霊するが、返事は無い。

 暫く森を進むと、大きな木の裏に毛がはみ出ているのが見えた。 ノルは興奮し、ゆっくりと近付いてから話し掛ける。

 「あ、あの! 僕は人間族のノルって言います! まだ人間族と交流の無い亜人族を探してこの森……に」

 「グルルルルル? ゴガァァァァァッ!!」

 しかし、木の影から顔を出したのは獣人では無く巨大な熊であった。

 「ぴ、ぴぎゃぁぁぁぁ!! 誰か助けてぇぇぇぇ!」

 巨大な熊はノルを獲物と認識したのか、直ぐ様襲い掛かろうと向かってきた。

 ノルは全力で走るが、野生の熊から逃げ出せる筈もなく直ぐに追い付かれてしまう。

 「ゴガァァァァッ!」

 「ひっ、僕は僕は美味しく無いですよーーーー!!」

 大きな木の幹まで追い詰められたノルは、必死に命乞いをするも熊には通じず鋭い爪がノルを襲う。

 「にぎゃぁぁぁぁぁぁ!」

 「熊、何やってんだーーー!!」

 ノルに爪が食い込む瞬間、木の上からツタを掴み熊へと飛び蹴りをする影があった。

 「こらー! お前、前も俺言ったぞ! 蜂蜜を食え蜂蜜を! 俺達獣人は、お前等野生の獣の親戚みたいなもんだから食うなって言っただろ!」

 ノルと熊の間に仁王立ちし、熊に説教するのはウサギの耳を生やした少年だった。 真っ白な肌に、つぶらな赤い瞳。 その容姿は美少年と云えるだろう。 ノルはそんな美少年の後ろ姿を見て、思わず頬を赤くした。

 「ガゥン……グルルル」

 熊は少年に怯えたのか、背中を向けて走り去る。

 「おう! 大丈夫か? お前、どんくさい獣人何だ……な? お前、何の獣人なんだ?」

 兎の獣人に問われたノルは立ち上がり、自己紹介をする。

 「初めまして! 助けてくれてありがとうございます! 僕は人間族のノルと申します。 探検家をしていまして……獣人達と交流したくて来ました!」

 兎耳の少年は赤い瞳を瞬きし、とても驚いた。

 「えぇぇぇぇ!? お前、人間なのか?! 凄いな、俺人間見るの初めてだ」

 「あはは……僕も獣人にお会いするのは初めてです」

 「そうか! なら俺達は初めて同士だから、もう友達だな!! 俺はビッツだ。 よろしくなノル」

 無邪気に笑うビッツに対し、ノルは獣人との交流に酷く興奮していた。

 「よろしくお願いします、ビッツ! 早速何ですが、色々お聞きしても良いですか?」

 「んん? 別に良いけど早くしろよ? そろそろ日が暮れちまう、そしたら野宿しないとダメだぞ」

 「僕は野宿に馴れてるので、ぜひぜひお話しを聞かせて下さい!」

 興奮するノルにビッツは狼狽えながら質問に答えるのであった。

 ◆◇◆

 「あちゃ~、真っ暗闇だな。 仕方ない、ノル此方に来てくれ」

 本当に日が暮れるまで話していた二人は野宿をする為に移動する事になった。 ビッツは獣人だからか、明かりもなく森をスルスルと移動する。

 それに対し、ノルは腰に下げていたランタンを灯し小さな明かりの中懸命にビッツを追って歩いていた。

 「ん、ここだ。 お~い、ノル! 此処で野宿するぞー」

 「は~い! 今行きますー!」

 ノルは案内された洞窟に入り、ランタンの明かりを頼りにビッツの背中を追い掛ける。

 「此処は、俺達が野宿の時によく使う洞窟だ。 雨風をしのげるから、便利なんだぞ」

 「結構広いのですね~。 あ、本当だ藁のベットがありますね」

 「おう、焚き火付けるからちょっと待っててな」

 ノルは藁で出来たベットに腰掛け、火を起こすビッツを見つめていた。

 「よし、これで良いだろ。 寝て起きたら、村に案内してやる」

 「ありがとうございます、ビッツ」

 2人は藁のベットに横たわり、互いの背中を合わせて眠りにつく。

 少し時間が経った頃、ノルは目を覚ました。

 (……何の声でしょうか)

 背中にはビッツの気配は無く、焚き火の所に座っているのが見えた。

 「はぁはぁはぁ……んぐ! んぁっ」

 ビッツは着ていた布の服を脱ぎ去り、全裸で焚き火に当たりながら自慰をしていた。 見た目の可愛らしさからは想像も出来ない、立派で張り詰めたモノを気持ち良さそうに両手で扱いている。

 (ふぇ!? ビッツ……?)

 ノルはその光景に目を見開く。

 同性でありながら、その美しくも淫らな光景にノルは生唾を飲んでしまう。

 「んぐ、ぁぅ、はぁはぁはぁはぁ……まさか、今日の夜に発情期が来るなんて、んぐっ?! ダメだ、自分じゃ出せな……ノル!?」

 そして、耳の良い兎の獣人であるビッツには生唾を飲む音はしっかりと聞こえてしまった。

 「あっ、すみません……見るつもりは無かったんです。 でも、その……大丈夫何ですか?」

 ノルは恐る恐るビッツに近寄る。

 「あはは……これも、んっ、獣人の習性なんだ。 定期的に、ひんっ、おかしくなるぐらい発情して、交尾の事しか考えられなくなるんだ。 おんっ、でも手じゃ出せなくてよ」

 ビッツは説明しながらも、強く扱くがイケないのか辛そうに顔を歪めた。 

 それを見て、ノルは自身の責任だと感じ勇気を振り絞る。 

 (これも、異文化交流の為ですよね)

 「あの! もし、ビッツが嫌じゃなかったら……僕も手伝うよ」

 ノルの言葉に、ビッツの気配が変わる。 例えるなら、愛玩動物が狩人に変わった様な気配だ。

 「はぁはぁはぁ……良いのか?」

 「勿論。 僕が此処には来なければ、ビッツはちゃんと村に帰れてたんだから。 何でもするから……教えて」

 ノルは自ら服を脱ぎ去り、互いに生まれたままの姿となった。 二人の姿を焚き火が照らす。

 「キス……したい。 んっ」

 ビッツは明かりに誘われた虫の様に、ふらふらとノルに抱きつき唇を重ねる。

 「んっ、んちゅ、んぁ、ビッツ、首元にキス、強っ、ひゃんっ」

 ノルは未知の快感に身体を震わせる。 同じ男でありながら、ビッツにされる事の全てが気持ち良く下腹部が熱く硬くなってしまう。

 「はぁはぁはぁ……ノル、お前良い匂いする」

 タガの外れたビッツは貪るようにノルの身体に舌を這わせる。

 そして、固くぷっつりとしている蕾を口に含みコリコリと転がし始めた。 ピチャピチャと舌で舐める音が耳に響き、脳が快楽に揺れる。

 「ひゃ?! 待っ、ビッツ、にゃにコレ! 腰がガクガク、して、気持ち良ぃぃっ! ビッツ、んぐぅっ!」

 ノルは自身の身体を蹂躙するビッツのモノが、凄まじく怒張し張り詰めているのを見た。 

 「ビッツの辛そう……どうしたら楽になる?」

 「ノルのも大きくなってるぞ……。 そうだ、俺が仰向けになるから上に乗ってお尻を此方に向けてくれ」

 「えぇ!? ん……わ、分かったよ。 分かったから、そんなに乳首コリコリしないでぇっ」

 ビッツはノルの蕾から指と口を話し、仰向けで横になる。 側では焚き火がパチパチと音を立てていた。 焚き火の光に当たるビッツの横顔はとても綺麗で胸が高鳴る。

 ノルは顔を真っ赤にさせながら、ゆっくりとビッツの上に跨った。 

 「ひんっ?! ビッツ、何を……んぁぁぁぁ?!」

 ビッツの両手がノラの桃尻を鷲掴みにし、そのまま下へ下ろすようにと力を込めた。 そして、ビッツの温かな口の中にノルのモノが呑み込まれる。 

 「ちょっ、ビッツ? ひんっ、そんなの舐めちゃ、ダメっ?! それヤバいっ、気持ち良いいっ」

 ビッツは口の中をジュポジュポを音を立てながら上下に動かし、ノルの者を扱く。

 「んっ、んんっ、ひぐっ、あぅ?! はぁはぁはぁ……僕も、舐めたげるね。 凄い……大っきい。 あむ、はむ……んぁっ」

 ノルは喘ぎながらも、ビッツの張り詰めた物を辿々しく口に加え込んだ。 チロチロと舐められる快感にビッツの腰がビクンッと跳ねた。

 「あぅ、ビッツ……気持ち良い? 僕、ちゃんと出来てる? んぁっ?! 待って、そんな、ひんっ、激しぃ、激しぃよぉ! 出ちゃう、もう出ちゃうから、ビッツ待って、待ってぇぇ!」

 ビッツは自身のモノをノルの頬に擦り付けながら、喉まで飲み込んだノルの物を激しく扱く。 ジュポジュポと音を鳴らしながら、そのピストンは果てるまで続けられた。

 そして、ノルの腰がビクビクと痙攣するとビッツの喉の奥へビューービュルルルルと震えながら精液を放った。

 「あぁぁぁぅ、あぅ……ビッツ、ごめんね……我慢出来なかったぁ」

 時折ビクビクと震えながら、ゆっくりとビッツの口からモノを引き抜く。

 ビッツの唾液と放った精液で濡れた物はドロドロになり、ノルは信じられない快楽に気絶しそうになっていた。

 「ぷはぁっ、ノル気持ちよかったか? なら……次は俺の番だ」

 ビッツの上から退けようと動こうとすると、ビッツに腰を掴まれ動けなくなった。

 「ひゃっ、ビッツ? んぁ、其処は……ふわぁぁぁ」

 ビッツの舌が、ノルの淫肛の入口を舐め回しそのまま中へと舌が入ってきた。 ゾワゾワする快感に甘い喘ぎが漏れてしまう。

 クチュクチュと淫らな音を立てて、ビッツはノルの中を蹂躙する。

 その間にも、ビッツの物は更に大きく怒張しビクビクと脈打つ。

 「もぉ、ひんっ、良いから、入れていいから。 ビッツ……良いよ」

 ビッツの兎耳が嬉しそうにピコピコ動き、ようやくノルの腰を解放した。

 「えへへ、ノル。 俺、お前好きだ……入れるぞ」

 そして、洞窟の地面にうつ伏せでぐったりするノルの桃尻を掴み巨大な物をゴリゴリと擦る。

 「ひゃぁん?! え……大っき過ぎ、待って、ビッツ、お願いゆっくり、ゆっくり……あっ、あぁぁぁ、入って、ビッツのが入って来るぅ、お゙んっ?!」

 ズブズブとビッツの物がノルの中へと呑み込まれ、そしてそのまま根元まで突き入れられた。

 「お゙ご、ん゙っ、凄ぃ中ゴリゴリして、ひんっ?! 知らない、こんな気持ち良いぃ何てっ! ぎもぢぃっ! お゙っお゙っお゙っ、男同士ってこんなにぎもぢぃのっ?! お゙んっ!」

 ビッツの腰がノルに打ち付けられる度に、ノルは脳まで焼ける快感にどうかなりそうだ。 前立腺が抉られる快感を知ってしまったノルは、もう戻れない事を知る由もなく快楽に身を委ねる。

 「ノル、お前の中すげぇ気持ち良いぞ。 ダメだ、腰止まらねぇ! 痛くないか? 大丈夫か?」

 「ん゙っん゙っん゙っ、だ、大丈夫。 気持ち良ぃの、ビッツの凄く気持ち良ぃよ、もっと、お゙んっ、動いて、沢山動いてっ」

 異文化交流の為だと自身に言い聞かせていた事も忘れ、ビッツの激しい攻めに頭が真っ白になるのをノルは感じていた。

 「はぁはぁはぁはぁ、ノル。 俺出そうだ、このままノルのお腹の中に出したい、良いか?」

 ドチュドチュを音を立てながらビッツの腰が早まる。 絶頂を迎えそうな事を察したノルは懸命に中を締め付けた。

 「い、良いですよっ、ん゙っん゙っん゙っ、僕も、お゙ごっ、もぉダメぇ! お゙ん゙っ、イグぅっ、出して下さい。 僕の中で、奥でビューってして下さいぃっ! い゙ぐぅい゙ぐぅい゙ぐぅぅぅぅぅぅ?!」

 一際大きく奥を抉ったビッツの物からはビュクビュクと大量の精液が放たれノルの下腹部を膨らませる。

 ノルは中でビュルビュルと物が痙攣しながら出しているのを感じながら意識を手放した。

 「かひゅー……かひゅー……異文化交流って幸せ……ぁぅ」

 ◆◇◆ 
 
 「ノルお疲れ! これで全員だぞ! 異文化交流って良いな」

 「かひゅー……かひゅー……あ、ありがとうございましたぁ」

 それからノルは無事に獣人の村に到着したのだが、ビッツからノルの具合を知らされた獣人達に三日三晩異文化交流を求められようやく解放された所だ。

 ゴポリと精液を溢しながら倒れるノルはとても幸せそうであった。

 後日、ノルから報告を受けた人間達が訪れる様になったが男女問わずの異文化交流に獣人達と親睦を深めたとか。

 それからもノルの亜人との出会いを求める探検は続くのであった。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。 でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。 けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。 同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。 そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

完全なる飼育

浅野浩二
恋愛
完全なる飼育です。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集

あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。 こちらの短編集は 絶対支配な攻めが、 快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす 1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。 不定期更新ですが、 1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 書きかけの長編が止まってますが、 短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。 よろしくお願いします!

処理中です...