神による異世界転生〜転生した私の異世界ライフ〜

2章〜フォレスト王国王都〜

１０２、今度こそ別れですよ！

「陛下」

　比較的静かなこの場所ではとても低いこの声が良く聞こえた。

　どれぐらい低い声なのか？それはそれは大きな恨みでもあるのかと問いたくなるぐらいの低さだった。

「マ、マクシミリアン……」

　ノークさんは悪戯がバレた子供の様な顔と声をする。

　おかげで私の涙は止まった。いや、止められて良かったよ？良かったともっ！！でも雰囲気が完全に壊れた。皆苦笑いだ。

　結果として、悲しい別れは避けられた。うん、これで良しとしよう（何様だよ）！

「「じゃあ行こう」」

　タイミングを見計らってクーイとルイゴが同時に声を上げた。

「うん」

　光に包まれ始める。皆が見えなくなっていく中、私は手を振る。

「またね。ありがとう！！」
「「「また」」」


　すぐ光が私達を完全に支配する。

　その眩しさに一瞬目を瞑る。


　そして光が収まり、目を開けると騎士団の転移ゲートにいた。

「ただいま」

　自然と溢れた言葉だった。

「「おかえり」」
「……。何で一緒に行ってたクーイとルイゴがその言葉を言うの？」

　私は言葉を返されるとは思っていなくて一緒ポカンとしてしまった。そして次に戸惑いが生まれた。でも

「何となくかな？」
「同じく」
「ぶっ、」

　この言葉を聞いて、何故だか笑えて来た。

「えぇ……」
「そこまで笑うか？」

　笑いが治らない私を見て、二人は情けなさそうな顔をしていた。

　家族達はいつまで経っても笑いが治らない私を心配そうに見ていた。いや、笑い過ぎなだけだから心配はしなくても……。

　まあとりあえず、私は元気100％。復活です（パンパカパン）っ！！