双子の最愛も、わからない時はわからない。

シュガーコクーン

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異常者だと発覚した朝

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 どんなに考え事をしていたって、寝転んだら5分以内に寝れてしまう自分のタフさにほとほとと呆れる。


 つまり、朝だ。


「あーーーー。今日も電車に双子いるんかな。いたらどうしよ。いそう」

 どんな顔して会えと言うのか。

 でも支度しめギリギリいつも乗る電車に間に合うくらいにしか起きないし、今日もそうなのだからどうしようもない。その次の電車はギリギリ過ぎて焦るし態々駅まで来る生徒指導の先生に急かされながら行く道中となるため、乗る電車を遅らせるという手はありえない。


 どうしようかと考えても何の手立てもないことは明白で。とりあえず家を出る。

 ガチャ。

「行ってきまー」

 ガチャ。

 す、は言わずに思わず開けかけた扉を閉める。

 うん、気のせいだ、気のせいに違いない!

 もう一度扉を開けて、やはり幻影が見えるので閉めようとしたのだが、幻影の足が勢いよく突き出され、扉を閉めれないようにされた。というか幻影じゃないなこれ。

 ということは、生身。


「何でいるんだよ!?」


 にこやかな微笑み×2を貰った。

「つーか何で俺んち知ってんだよ!?」
「「愛の力だよ!」」
「怖っ」
「嘘」
「生徒手帳見た時に覚えたんだよ」
「……………………、怖っ!」

 とても心外そうな顔をされた。

 お前たちの方が異常だから。俺が正常だから。
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