双子の最愛も、わからない時はわからない。

シュガーコクーン

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NT授業の月曜日

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「こーゆー授業、やるんだな。高校って」
「な。すげーな、高校って」

 LGBTQ +の授業。実際に高校のある市のそういった人に授業をしてもらった。他にも耳が聞こえない人の授業などもあった。

 パートナーシップ制度。

 女性から男性になった方のお話。打ち明けた時の両親の反応とかも言っていた。パートナーの方と子供を育てているということも聞いた。その子供を連れてきているらしいが、寝ていたため会えなかった。

 後は虹の話。

 耳の聞こえない方からは、手話について教えてもらった。


 全部、しっかりと聴いた。



「つまんなかったなー」
「それな。時間の無駄」
「なんでやったんだよって感じ」

 そんなことを言う奴らに、胸が苦しくなった。

「せっかく来て話してくれた方々の授業に、そんなこと言うな」
「あ?」

 ぼそりと言っただけだったが、聞こえたらしい。睨まれ内心汗ダラダラになりつつ、それでも睨み返した。


 お互い何を言う訳でもなく、そのまま終わった。

「宗介」
「なに?」

 カッコよかったと親指を立てられた。笑顔が癪に障ったためその親指をぎゅうぎゅうと握りしめてやる。

「痛い痛い痛い」

 圭吾の痛がる様を鼻で笑ってやった。


「「いいね」」

 くすくすと笑う気配と共に二重の声が聞こえた気がした。
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