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小話.側から見たノア(1)
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雑貨屋side
「また来ますねって、…………また来るのね……」
雑貨屋の店主は、貴族然とした男の姿が消えた入り口の扉を見てそう呟いた。
立て看板をしげしげと見つめる人影。普段なら気にしないのに何故か気になって顔を上げた。
そこに居たのはいかにも高貴な男。シャツもズボンも亜麻ではあるが、作りが丁寧だ。しかし何よりも、その男の持つ雰囲気が本人を高貴たらしめている。
言葉を交わすまでは近寄りがたいという印象だったけど、話してみると雰囲気が柔らかくなる。この人に促されたら何でも喋ってしまいそうだ。
あっけらかんとした部分があるのもいい。話し易い。
決して高貴な雰囲気はなくならないのだが。
そして夜、店主は店の札をOpenか、Closeに反転させて、ふと思った。
「あの人、本当に宿に行ったのかしら……」
おすすめの宿を訊かれ、何故と思いつつ経営者の人柄が良く、客層も比較的良い宿を教えた。普通の貴族のお忍びなら当然暗くなる頃には自分の屋敷に帰る。
しかし店主はあの貴族然とした男なら宿に泊りかねないなと思った。
店主が、この人貴族じゃなかったのかと驚くのはまた後日。
宿side
「驚いたねぇ。貴族にまさかあんなに素直で可愛い子がいるなんて」
「しかも料理を褒めてくれてたな」
女将は旦那に笑い掛ける。
「相当嬉しいかったんだね」
無言で頷かれる。これがこの男の通常運転だ。
そんな男が言葉として発したのだから、本当に嬉しかったのだ。
「最初は貴族だと思ったんだけどねぇ。違ったね」
旦那にふるふると首を横に振られた。
「絶対に貴族だって? まあそう見えるけどさ。アンタ見てなかったろ、最初あたしゃ貴族が何の用だいって言ったらね、“え?”っていう顔をされたんだよ。あれは本気の顔だったね」
旦那は頑なに首をふるふると振った。勿論横に。
「ははっ! まあ本当に貴族だったとして、害はなさそうだからね。良い客には間違いない。だったらいいのさ」
今度こそ、旦那は首を縦に振る。
悪い客だとは思っていないのだ。それどころか、すこぶる良い客だ。貴族ではないと言われても納得できないだけで。
貴族然とした客が来たと聞き、覗いてみたらそれらしき男と目が合い、驚きで直ぐに顔を引っ込めたのだが、その男はいきなり失礼な態度を取ってしまった自分に対して「ご馳走様でした。美味しかったです」と声を掛けて出て行った。
もう良い客確定だ。というか、人が良かった。貴族とかは関係ないし、どうでもいい。ただ納得できないだけで。
あの男が貴族じゃないとか納得できない、ただそれに尽きる晩酌を女将と交わした。
そしてほどほどにしろと女将に叱られ、片付けは自分がするからさっさと行けと言われ、とぼとぼと寝室に向かった旦那は知らない。その直後、ノアが帰って来てほぼ残った酒のつまみを持って行ったことを。
そしてノアも知らない。その酒のつまみが、自分の話題で盛り上がって(旦那の脳内を読み取って話す女将によって盛り上がる)手をつけられなかったものだということを。
グランside
グランは今、盛大に困惑している。
男の名前を聞いて、ノアだと判明したところで、折角つまみがあるのだからと晩酌を続けていた。
何をしても高貴な雰囲気の漂うこの男。外見は黙っていれば近寄りがたい厳かさを孕み、話せばもっと近寄りたいと思わせる柔らかな雰囲気を持つ。これ以上はないと思っていた。
ちょっとした、酒の席での話題だった。
「此方に来る前は何をしていたのですか?」
「それは行動、それとも仕事の話ですか?」
「ではどちらも」
「お忍びで城下町に降りていましたね」
それはまさか単独か。
グランの凝視に気づいたらしいノアが笑いながら否定する。
「勿論護衛も居ました。抜け出したわけではありません。ちゃんと家族にも伝えてありました」
「驚いたでしょうね」
「はい。腕の立つ方でしたから、何の異変も感じずにいきなり自分が消えて、本当に驚いたと思います。流石に、転移はわからないでしょう?」
「話を聞く限り自然災害ですから流石にわかりません」
頷かれた。
「僕も、凭れていた壁が消えて理解が追い付かず、尻を打ってもちょっと呆然としました」
「尻」
「はい。今もちょっと痛いです」
顔を軽く顰めて打ちどころが悪かったんでしょうか、などとぼやくノア。
なんだか凄いパワーワードが聞こえた気がしてグランはそれどころじゃない。
その顔と雰囲気で尻とか言わないでほしかった。
「…………仕事は何をしていたのですか」
グランは現実逃避の為に話題を変えた。
「売国奴を裁く為の準備をしてました」
グランの表情が、空気が、鋭く刃を構えた。
これは畏多くて近寄りがたいでは済まない。そんなヤワなものじゃない。
慈悲を与えない断罪の刃。やましいことのある者は逃げ出したくなるようなもの。
「売国奴、ですか」
「はい。後は裁くだけだったので僕が居なくても支障がないことだけが不幸中の幸いですね」
「ソイツは何をやらかしたんですか」
ノアをここまで怒らせるなんて相当ではないか。ノアと知り合ってまだ半日も経っていないグランにそう思わせる程の怒りを感じた。
「自国の利の為ではなく、自身の利の為に他国にすり寄り金を得たんです」
「それだけですか?」
「それだけ?」
「いえ。政治なんて碌に知らないので。重大さがわからないだけです」
グランは拍子抜けしてつい言葉を漏らしてしまったが、聞き返してきたノアの凄みに即座に発言を翻す。そしてフォローも忘れない。
「国民は、王を、官僚を、騎士を、領主を、選べません。選ばれたわけでもないのに上に立つからこそ、その地位にいられることに感謝をして、民に、国に、尽くさなくてはいけません」
「そういうものですか」
「そういうものです。大多数より良い生活ができるのは民のお陰です。責務を真っ当して、その人物が自分たちの上にいてよかったと思ってもらわないと」
「そういうものなのですね」
「はい。選ばれたわけでもないのに、その地位が辛いと泣くのもいけません。そして自分を支えて負担を軽くしてくれと民に言うのはお門違いです」
そういう輩がいたのだろう。熱弁された。その間もノアの雰囲気は鋭さを保ったままだったので、引っ込めてほしいと思いながらも、何も言わなかった。否、言えなかった。ちょっとこの雰囲気のノアに言うのは憚られた。
(怒らせないようにしよう)
相当なことをやらかさない限りこの怒りを向けられることはないと理解している。しかし、向けられた場合、絶対に破滅させられると思った。
そしてグランは、初めて怒らせたくない相手ができたのだった。
ノアに此方の世界で相手を破滅させる手段を持っているとは思わない。何せ異世界在住1日目。それでも、此方でも破滅させようと思ったら絶対にさせるなと思った。
「また来ますねって、…………また来るのね……」
雑貨屋の店主は、貴族然とした男の姿が消えた入り口の扉を見てそう呟いた。
立て看板をしげしげと見つめる人影。普段なら気にしないのに何故か気になって顔を上げた。
そこに居たのはいかにも高貴な男。シャツもズボンも亜麻ではあるが、作りが丁寧だ。しかし何よりも、その男の持つ雰囲気が本人を高貴たらしめている。
言葉を交わすまでは近寄りがたいという印象だったけど、話してみると雰囲気が柔らかくなる。この人に促されたら何でも喋ってしまいそうだ。
あっけらかんとした部分があるのもいい。話し易い。
決して高貴な雰囲気はなくならないのだが。
そして夜、店主は店の札をOpenか、Closeに反転させて、ふと思った。
「あの人、本当に宿に行ったのかしら……」
おすすめの宿を訊かれ、何故と思いつつ経営者の人柄が良く、客層も比較的良い宿を教えた。普通の貴族のお忍びなら当然暗くなる頃には自分の屋敷に帰る。
しかし店主はあの貴族然とした男なら宿に泊りかねないなと思った。
店主が、この人貴族じゃなかったのかと驚くのはまた後日。
宿side
「驚いたねぇ。貴族にまさかあんなに素直で可愛い子がいるなんて」
「しかも料理を褒めてくれてたな」
女将は旦那に笑い掛ける。
「相当嬉しいかったんだね」
無言で頷かれる。これがこの男の通常運転だ。
そんな男が言葉として発したのだから、本当に嬉しかったのだ。
「最初は貴族だと思ったんだけどねぇ。違ったね」
旦那にふるふると首を横に振られた。
「絶対に貴族だって? まあそう見えるけどさ。アンタ見てなかったろ、最初あたしゃ貴族が何の用だいって言ったらね、“え?”っていう顔をされたんだよ。あれは本気の顔だったね」
旦那は頑なに首をふるふると振った。勿論横に。
「ははっ! まあ本当に貴族だったとして、害はなさそうだからね。良い客には間違いない。だったらいいのさ」
今度こそ、旦那は首を縦に振る。
悪い客だとは思っていないのだ。それどころか、すこぶる良い客だ。貴族ではないと言われても納得できないだけで。
貴族然とした客が来たと聞き、覗いてみたらそれらしき男と目が合い、驚きで直ぐに顔を引っ込めたのだが、その男はいきなり失礼な態度を取ってしまった自分に対して「ご馳走様でした。美味しかったです」と声を掛けて出て行った。
もう良い客確定だ。というか、人が良かった。貴族とかは関係ないし、どうでもいい。ただ納得できないだけで。
あの男が貴族じゃないとか納得できない、ただそれに尽きる晩酌を女将と交わした。
そしてほどほどにしろと女将に叱られ、片付けは自分がするからさっさと行けと言われ、とぼとぼと寝室に向かった旦那は知らない。その直後、ノアが帰って来てほぼ残った酒のつまみを持って行ったことを。
そしてノアも知らない。その酒のつまみが、自分の話題で盛り上がって(旦那の脳内を読み取って話す女将によって盛り上がる)手をつけられなかったものだということを。
グランside
グランは今、盛大に困惑している。
男の名前を聞いて、ノアだと判明したところで、折角つまみがあるのだからと晩酌を続けていた。
何をしても高貴な雰囲気の漂うこの男。外見は黙っていれば近寄りがたい厳かさを孕み、話せばもっと近寄りたいと思わせる柔らかな雰囲気を持つ。これ以上はないと思っていた。
ちょっとした、酒の席での話題だった。
「此方に来る前は何をしていたのですか?」
「それは行動、それとも仕事の話ですか?」
「ではどちらも」
「お忍びで城下町に降りていましたね」
それはまさか単独か。
グランの凝視に気づいたらしいノアが笑いながら否定する。
「勿論護衛も居ました。抜け出したわけではありません。ちゃんと家族にも伝えてありました」
「驚いたでしょうね」
「はい。腕の立つ方でしたから、何の異変も感じずにいきなり自分が消えて、本当に驚いたと思います。流石に、転移はわからないでしょう?」
「話を聞く限り自然災害ですから流石にわかりません」
頷かれた。
「僕も、凭れていた壁が消えて理解が追い付かず、尻を打ってもちょっと呆然としました」
「尻」
「はい。今もちょっと痛いです」
顔を軽く顰めて打ちどころが悪かったんでしょうか、などとぼやくノア。
なんだか凄いパワーワードが聞こえた気がしてグランはそれどころじゃない。
その顔と雰囲気で尻とか言わないでほしかった。
「…………仕事は何をしていたのですか」
グランは現実逃避の為に話題を変えた。
「売国奴を裁く為の準備をしてました」
グランの表情が、空気が、鋭く刃を構えた。
これは畏多くて近寄りがたいでは済まない。そんなヤワなものじゃない。
慈悲を与えない断罪の刃。やましいことのある者は逃げ出したくなるようなもの。
「売国奴、ですか」
「はい。後は裁くだけだったので僕が居なくても支障がないことだけが不幸中の幸いですね」
「ソイツは何をやらかしたんですか」
ノアをここまで怒らせるなんて相当ではないか。ノアと知り合ってまだ半日も経っていないグランにそう思わせる程の怒りを感じた。
「自国の利の為ではなく、自身の利の為に他国にすり寄り金を得たんです」
「それだけですか?」
「それだけ?」
「いえ。政治なんて碌に知らないので。重大さがわからないだけです」
グランは拍子抜けしてつい言葉を漏らしてしまったが、聞き返してきたノアの凄みに即座に発言を翻す。そしてフォローも忘れない。
「国民は、王を、官僚を、騎士を、領主を、選べません。選ばれたわけでもないのに上に立つからこそ、その地位にいられることに感謝をして、民に、国に、尽くさなくてはいけません」
「そういうものですか」
「そういうものです。大多数より良い生活ができるのは民のお陰です。責務を真っ当して、その人物が自分たちの上にいてよかったと思ってもらわないと」
「そういうものなのですね」
「はい。選ばれたわけでもないのに、その地位が辛いと泣くのもいけません。そして自分を支えて負担を軽くしてくれと民に言うのはお門違いです」
そういう輩がいたのだろう。熱弁された。その間もノアの雰囲気は鋭さを保ったままだったので、引っ込めてほしいと思いながらも、何も言わなかった。否、言えなかった。ちょっとこの雰囲気のノアに言うのは憚られた。
(怒らせないようにしよう)
相当なことをやらかさない限りこの怒りを向けられることはないと理解している。しかし、向けられた場合、絶対に破滅させられると思った。
そしてグランは、初めて怒らせたくない相手ができたのだった。
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