44 / 57
お願い、先生を助けて(1)
しおりを挟む
その日もフォードと薬屋のゲイル・マルクがマントを羽織って病院にパディを訪ねて来た。二人はいささか深刻な面持ちだった。
「フォードさん、ゲイルさんこんにちは。ごほっごほっ。ゲイルさん、先日は薬、ありがとうございました。ごほっ」
窓の外を見れば雪がちらついている。マントを脱いだフォードとゲイルはどちらも黒いロングコート姿。この時、リリカとサーキスは病院内の掃除に勤しんでおり、この場にはいなかった。
「やはり咳は止まらないんですね…。…今日は先生に質問があって参りました」
パディの方からゲイルに握手を求める。ゲイルのその手は気持ち弱々しかった。待合室の席に三人が座る。部屋の端には薪ストーブがあり、煙突は天井近くで九十度に曲がって窓ガラスの外へ煙が出て行く仕組みになっていた。フォードが話を切り出した。
「あのな、パディちゃん。ガルシャ王国の北東に隣接するブラハム王国、そこからさらに北にあるウッダート王国って所で謎の病気が流行ってるんだって。どこから発生してるかわからないけど、なんか人の体が黒くなったり、咳はもちろん、血を吐いたりしてるって。かかった人間はみんな死んでるんだって。たちが悪いことに結核みたいに人から人に感染するみたいなんだ。やっぱりそれはこっちまで来たりするのかな? 何の病気かわかる?」
パディの反応は早かった。
「ペストだ」
「何ですかそれは?」
「過去にローマ帝国で猛威を振るった黒死病の別名です。ペストは国が滅ぶほどの感染症です。放っておけばペストは必ずここまでやって来る。ごほ…。対処しなければ、ヨーロッパ全土を覆いつくす。何千万人と死にます。
パンデミックが起これば人の尊厳も失われる。他人が感染者に見えて人間同士の信頼も失われる。感染者以外も仕事を失い、食料すら手に入らなくなる。略奪や殺人、あまつさえその混乱に乗じて権力を手に入れようという輩も現れる」
フォードとゲイルは息を飲んだ。
「具体的な対策はどうすれば…」
「今すぐ国を封鎖するべきです。ここガルシャ王国はウッダート王国への入国は禁止、さらにブラハム王国への行き来も封鎖するといいでしょう。…ごほごほっ。感染元と思しきウッダート王国自体が国境を封鎖する必要もあります。フォードさんはガルシャ王国の王様とは知り合いではないですか⁉」
「し、知り合いじゃなくもない…」
「当たり前ですが、北への貿易もすぐさまやめさせてください。ごほ…」
パディは意地悪そうな笑い顔で続ける。
「まさか不動産屋さんが工芸品や薬、食料品などの輸出入を行ってるわけがありませんよね? もしやっているのなら今すぐやめた方がいい。ごほ…。フォードさんの預金通帳がマイナスになりますよ」
フォードは目を泳がせて言った。
「ま、まさか不動産屋の仕事じゃないだろそんなの…」
「それからペストの薬はすでにあります」
二人が大声をあげて驚いた。
「何だって⁉」
「もうすでに⁉」
「そ、それは………ごほっ。ごほっ! ゲホゲホッ! ゲホッゲホッ! ゲホッ!」
パディが立て続けに大きな咳をしたかと思えばその場の長椅子に倒れ込んだ。
「パディちゃん⁉」
フォードが倒れたパディを抱え起こし、肩を揺さぶった。長身ながら痩せたその体はそれをやることにも造作なかった。
「先生⁉ フォードさん、これは例の心臓病では⁉」
「パディちゃん!」
フォードが天井に向かって叫んだ。
「リリカちゃん! サーキス! すぐ来てくれ! パディちゃんが倒れた! 早く―っ!」
何事かとリリカとサーキスが二階から駆け足で降りて来た。
「先生!」
倒れたパディにサーキスは動揺していたが、リリカの方は気を確かに持っていた。
「フォードさん、パディ先生を床に下ろしてください!」
彼女は心の準備はできていたらしい。フォード達から事情を聞かずとも心臓の処置にサーキスに指示を出した。
「サーキス、先生に心臓マッサージを!」
サーキスは両手を重ねてパディの胸に体重をかけてマッサージを行う。胸が五センチほど沈むまで押し込む。続けて三十回。速く絶え間なく。そこへリリカがパディの鼻をつまんで口で息を吹き込む。その工程をしばらく続けるとパディが息を吹き返した。
「ガ、ガハッ…」
「先生!」
「パディちゃん!」
四人が安堵のため息をつく。
「た、倒れたか…。胸が、痛い…。ごほ…」
サーキスがパディを抱え上げると診察室のベッドの上で横になってもらった。四人がベッドの上からパディを眺めた。たった一人、事情を知らないサーキスが質問した。
「先生はどうしたの?」
「先生は心臓が悪いの。病名は大動脈弁閉鎖不全症。さっき心不全を起こして倒れたのね。宝箱で先生の心臓を視て」
サーキスが呪文を唱えて心臓の外観を視る。そしてパディの心臓は大きくなっていた。本来、握りこぶしほどの大きさしかない心臓であったが、心不全を起こしたパディの心臓は五倍ほどの大きさに膨れ上がっていた。心臓は大きくなればなるほど、その機能は低下する。
「で、でっかくなってる…。ばあちゃんの時より大きいよ…」
心臓の内部を視てさらに驚いた。大動脈を通って流れるはずの血液が逆流しているのである。動脈へ送るはずの血液を、毎回一旦心臓が受け止めて大動脈へ放出している。そして心臓の動きはすこぶる悪い。今にも止まりそうな弱々しさだ。
「ぼ、僕の心臓…どう…なってる?」
どういう因果か心臓ばかりを見てきたサーキスが涙を流した。
「心臓が止まりそうだよ…。先生、死んじゃうよ…」
全員が言葉をなくした。しばらく沈黙が流れたが、リリカが口を開いた。
「お願い、サーキス。先生を助けて。先生の心臓に手術が必要なの…。あたしが手術をできればやりたいけど、致命的に不器用だもの…。心臓の手術は特別な器用さが必要よ。それに心臓ばかり視ているあんたならきっとできるわ」
リリカはかすれた声でブルブルと震えていた。瞳から大粒の涙がこぼれた。今にも爆発しそうな感情を必死に抑えているように見えた。
義理の祖母の心臓も定期的に観察しているサーキスは、リリカの言葉の意味をおおよそ理解した。心臓の大動脈弁の修理が必要だ。自分がパディの中を治療するしかない。僧侶であるサーキスが。
「もう少し先に言ってくれたら心の準備ができたのに…。先生が倒れてからなんて…」
「何度も言おうとしたの。でも言えなかった。あんたは今までここにいた僧侶達は全員がカスケード寺院のせいでいなくなったって思ってるみたいだけど、違うの。一部の僧侶が先生の心臓を視て驚きながら消えて行ったわ。そしてあたしは、そんなに先生の心臓は悪いんだ、みたいな感想を持つことしかできなかった。
今までのおじさん僧侶の中に一人だけ、あんたみたいに手先の器用な人がいたわ。特にあたし達は仲良くしてたし、ある日軽い気持ちで言ってみたの。先生の心臓をいつか手術してくれないかって。その人は笑っていたけど、次の日にはいなくなっていたわ。だからね、サーキスには言えなかった。あんたまで失うわけにはいかなかったから…」
「フォードさん、ゲイルさんこんにちは。ごほっごほっ。ゲイルさん、先日は薬、ありがとうございました。ごほっ」
窓の外を見れば雪がちらついている。マントを脱いだフォードとゲイルはどちらも黒いロングコート姿。この時、リリカとサーキスは病院内の掃除に勤しんでおり、この場にはいなかった。
「やはり咳は止まらないんですね…。…今日は先生に質問があって参りました」
パディの方からゲイルに握手を求める。ゲイルのその手は気持ち弱々しかった。待合室の席に三人が座る。部屋の端には薪ストーブがあり、煙突は天井近くで九十度に曲がって窓ガラスの外へ煙が出て行く仕組みになっていた。フォードが話を切り出した。
「あのな、パディちゃん。ガルシャ王国の北東に隣接するブラハム王国、そこからさらに北にあるウッダート王国って所で謎の病気が流行ってるんだって。どこから発生してるかわからないけど、なんか人の体が黒くなったり、咳はもちろん、血を吐いたりしてるって。かかった人間はみんな死んでるんだって。たちが悪いことに結核みたいに人から人に感染するみたいなんだ。やっぱりそれはこっちまで来たりするのかな? 何の病気かわかる?」
パディの反応は早かった。
「ペストだ」
「何ですかそれは?」
「過去にローマ帝国で猛威を振るった黒死病の別名です。ペストは国が滅ぶほどの感染症です。放っておけばペストは必ずここまでやって来る。ごほ…。対処しなければ、ヨーロッパ全土を覆いつくす。何千万人と死にます。
パンデミックが起これば人の尊厳も失われる。他人が感染者に見えて人間同士の信頼も失われる。感染者以外も仕事を失い、食料すら手に入らなくなる。略奪や殺人、あまつさえその混乱に乗じて権力を手に入れようという輩も現れる」
フォードとゲイルは息を飲んだ。
「具体的な対策はどうすれば…」
「今すぐ国を封鎖するべきです。ここガルシャ王国はウッダート王国への入国は禁止、さらにブラハム王国への行き来も封鎖するといいでしょう。…ごほごほっ。感染元と思しきウッダート王国自体が国境を封鎖する必要もあります。フォードさんはガルシャ王国の王様とは知り合いではないですか⁉」
「し、知り合いじゃなくもない…」
「当たり前ですが、北への貿易もすぐさまやめさせてください。ごほ…」
パディは意地悪そうな笑い顔で続ける。
「まさか不動産屋さんが工芸品や薬、食料品などの輸出入を行ってるわけがありませんよね? もしやっているのなら今すぐやめた方がいい。ごほ…。フォードさんの預金通帳がマイナスになりますよ」
フォードは目を泳がせて言った。
「ま、まさか不動産屋の仕事じゃないだろそんなの…」
「それからペストの薬はすでにあります」
二人が大声をあげて驚いた。
「何だって⁉」
「もうすでに⁉」
「そ、それは………ごほっ。ごほっ! ゲホゲホッ! ゲホッゲホッ! ゲホッ!」
パディが立て続けに大きな咳をしたかと思えばその場の長椅子に倒れ込んだ。
「パディちゃん⁉」
フォードが倒れたパディを抱え起こし、肩を揺さぶった。長身ながら痩せたその体はそれをやることにも造作なかった。
「先生⁉ フォードさん、これは例の心臓病では⁉」
「パディちゃん!」
フォードが天井に向かって叫んだ。
「リリカちゃん! サーキス! すぐ来てくれ! パディちゃんが倒れた! 早く―っ!」
何事かとリリカとサーキスが二階から駆け足で降りて来た。
「先生!」
倒れたパディにサーキスは動揺していたが、リリカの方は気を確かに持っていた。
「フォードさん、パディ先生を床に下ろしてください!」
彼女は心の準備はできていたらしい。フォード達から事情を聞かずとも心臓の処置にサーキスに指示を出した。
「サーキス、先生に心臓マッサージを!」
サーキスは両手を重ねてパディの胸に体重をかけてマッサージを行う。胸が五センチほど沈むまで押し込む。続けて三十回。速く絶え間なく。そこへリリカがパディの鼻をつまんで口で息を吹き込む。その工程をしばらく続けるとパディが息を吹き返した。
「ガ、ガハッ…」
「先生!」
「パディちゃん!」
四人が安堵のため息をつく。
「た、倒れたか…。胸が、痛い…。ごほ…」
サーキスがパディを抱え上げると診察室のベッドの上で横になってもらった。四人がベッドの上からパディを眺めた。たった一人、事情を知らないサーキスが質問した。
「先生はどうしたの?」
「先生は心臓が悪いの。病名は大動脈弁閉鎖不全症。さっき心不全を起こして倒れたのね。宝箱で先生の心臓を視て」
サーキスが呪文を唱えて心臓の外観を視る。そしてパディの心臓は大きくなっていた。本来、握りこぶしほどの大きさしかない心臓であったが、心不全を起こしたパディの心臓は五倍ほどの大きさに膨れ上がっていた。心臓は大きくなればなるほど、その機能は低下する。
「で、でっかくなってる…。ばあちゃんの時より大きいよ…」
心臓の内部を視てさらに驚いた。大動脈を通って流れるはずの血液が逆流しているのである。動脈へ送るはずの血液を、毎回一旦心臓が受け止めて大動脈へ放出している。そして心臓の動きはすこぶる悪い。今にも止まりそうな弱々しさだ。
「ぼ、僕の心臓…どう…なってる?」
どういう因果か心臓ばかりを見てきたサーキスが涙を流した。
「心臓が止まりそうだよ…。先生、死んじゃうよ…」
全員が言葉をなくした。しばらく沈黙が流れたが、リリカが口を開いた。
「お願い、サーキス。先生を助けて。先生の心臓に手術が必要なの…。あたしが手術をできればやりたいけど、致命的に不器用だもの…。心臓の手術は特別な器用さが必要よ。それに心臓ばかり視ているあんたならきっとできるわ」
リリカはかすれた声でブルブルと震えていた。瞳から大粒の涙がこぼれた。今にも爆発しそうな感情を必死に抑えているように見えた。
義理の祖母の心臓も定期的に観察しているサーキスは、リリカの言葉の意味をおおよそ理解した。心臓の大動脈弁の修理が必要だ。自分がパディの中を治療するしかない。僧侶であるサーキスが。
「もう少し先に言ってくれたら心の準備ができたのに…。先生が倒れてからなんて…」
「何度も言おうとしたの。でも言えなかった。あんたは今までここにいた僧侶達は全員がカスケード寺院のせいでいなくなったって思ってるみたいだけど、違うの。一部の僧侶が先生の心臓を視て驚きながら消えて行ったわ。そしてあたしは、そんなに先生の心臓は悪いんだ、みたいな感想を持つことしかできなかった。
今までのおじさん僧侶の中に一人だけ、あんたみたいに手先の器用な人がいたわ。特にあたし達は仲良くしてたし、ある日軽い気持ちで言ってみたの。先生の心臓をいつか手術してくれないかって。その人は笑っていたけど、次の日にはいなくなっていたわ。だからね、サーキスには言えなかった。あんたまで失うわけにはいかなかったから…」
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる