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アルペンローゼ・アプリコット(3)
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明るいアルペンローゼにリリカは真剣な表情で言う。ひそかに見える陰りをリリカは見逃さなかった。
「それよりアルペンローゼさん、体調はどう?」
「お腹が張ってるわ…。頭痛もする…」
「ふざけたことやってないですぐに言って欲しいわ…。先生に診てもらいましょう。仕事なんか手伝わなくて寝てていいのに…」
「私はリリカさんと一緒にいたいんだもの…」
*
「何だと、この野郎!」
「お前、ちょっとは遠慮しろよ! 病院にナンパに来るな!」
ある日のこと。病院のカウンターで、ゼシルとその知人らしき男がアルペンローゼのことで言い争いを始め、そのまま取っ組み合いのケンカが始まった。
「二人とも私のためにケンカをするのはやめて!」
カウンターの中で指を組んで男たちを不安げな顔で見つめるアルペンローゼ。それをリリカが無表情で突っ込む。
「アルペンローゼさん、あなた嬉しそうね」
「そ、そんなことはないわよ、ぶふふ…。わ、私のためにケンカはおよしになって! …うふふ…。一回言ってみたかった…」
「はいはい、ゼシルさんたち。ケンカをするならお外に行ってください。あたしたちは見に行かないけど。怪我をしたらうちの僧侶が回復してくれるわ。有料だけどね。…アルペンローゼさん、勝者には何か出る?」
「ふふ。何もありませんことよ」
「だそうよ。はい、お外でファイト。ファイッ!」
「戦う大義名分を失ったよ…」
「勝利者はどこにもいない…」
美しく人目を惹くアルペンローゼ。彼女は若い男たちに人気があった。噂の彼女を一目見ようと、または意中の彼女を口説き落とさんと、病人でもない男たちが次々と健康診断に訪れた。
中には一人だけ大腸にポリープが見つかって、それを取り除く手術を受ける。術後、便秘が治ったとその若者は喜んだ。そして他の男たちは全員に病気が見つかることはなく、ただただ自分たちが健康体であると再確認するだけだった。
ある日の夜中、リリカがトイレに行こうと部屋から廊下に出れば二階からパディとアルペンローゼの声がした。気になるリリカは二階へ上るとただならぬ会話だと気づく。
「パディ先生、一緒に寝て…ください…」
「だめだよ…、できないよ…」
「私の肌を覚えておいて欲しいんです」
しばらくの沈黙のあとパディが答えた。
「僕は異性として、あなたのことが好きじゃない…」
「うぅぅっ」
泣き崩れるアルペンローゼにリリカは何とも言えない悲しい気持ちを抱いた。
アルペンローゼがライス総合外科病院に現れて数か月経った頃、その日もまたキツネ目のゼシルがやって来た。
「今日はリリカさんだけー? ローゼさんはいないの?」
「ゼシルさん。話が遅れたけど、アルペンローゼさんはここに入院している患者さんなの。あの人は気まぐれで体調がいい時だけここで仕事をしてたけど、末期癌でもう長くは生きられないわ。今は上で寝てる」
「え…どうして…そんな…」
ゼシルは茫然自失としていたが、しばらくして無言で病院を立ち去ろうとする。
「会っていかないの?」
「ええ⁉ いいの⁉」
「ええ。彼女からも是非来て欲しいって。それであたしからのお願いだけど、早く元気になってなんか言わないで。たぶん、もう無理だから…。『大丈夫?』って質問するのも、気を落とさないでとか、頑張ってとかも禁句」
「じゃあ、何て言えばいいんだよ…」
「『今度一緒にご飯に行こう』でいいんじゃない? いつもみたいにデートに誘いなさい。彼女も喜ぶわ。それからアルペンローゼさんとあたしからのお願いだけど、できれば最期まで彼女に付き合って欲しい。これからも度々お見舞いに来て欲しいわ。あの人は色んな人に自分のことを覚えていて欲しいのよ」
「わかった」
ゼシルが二階へ上がり、ドアをノックしてアルペンローゼの許可をもらい、部屋へ入る。
ベッドに寝込むアルペンローゼの顔を見てゼシルはギョッとした。食べ物を受け付けないのか彼女の頬はげっそりと痩せ落ちていた。目がくぼみ、皮膚から骨の形が見えるようだった。
ゼシルが何と声をかけていいか戸惑っていると、先にアルペンローゼの方が話しかけた。それは弱々しい声だった。
「ゼシルさん、今日は…来てくれてありがとう…。はぁはぁ…」
彼女は普通に呼吸できないのか息も荒れている。
「あ、ああ…。こんにちは、ローゼさん」
「カウンターで…ゼシルさんを待っていてあげたかったけど…、今日は体調がすぐれませんの…。しばらくお仕事はお休みですわ…」
懸命に冗談を言おうとしている態度だけが伝わった。アルペンローゼが布団から手を出すと、その手をゼシルは握った。脳裏に言葉が溢れ出る。
(きっと病気は治るよ、ローゼさん。願っていれば奇跡は起こるから頑張って。俺がついてるから。元気になって)
振り絞って出た声はリリカとの約束を守った言葉だった。
「こ、今度一緒にご飯を食べに行こう」
アルペンローゼの手を握るゼシルの瞳に涙が溢れる。
「ええ…。私はナタリー食堂の薄味のスープが好きですの…。健康な人には合わないかもですけど…」
「い、いや俺は飲みたいよ…」
ゼシルはいっぱいの涙を流しながらアルペンローゼの手を優しく握りしめた。
「またお見舞いに来るよ」
「待ってますわ…」
*
「私が作文を書いたのは、私が生きた痕跡を残したかったから…。私が死んでも誰かが私のエッセイを読んで…こんな人間がいたんだと記憶してもらえたら嬉しいからなのよ…」
「その割には嘘が多かったですよ…」
アルペンローゼのベッドの隣にリリカが座っている。リリカはアルペンローゼの腕に注射を打っている。大きめのそれはパディの指示で極端にゆっくりとした注入だった。
アルペンローゼは疲れた顔をしながらもたおやかに笑っている。
「…少しは嘘とか願望も混ぜとかないと…。優しい看護師さんに手厚く看護してもらうだけなんて読んでる方が面白くないでしょ。…ふふ。それにパディ先生には結局片思い…」
病室にはテーブルには男たちが見舞いで持って来た花束が花瓶を彩っている。その中にはピンク色のアルペンローゼの花もあった。
アルペンローゼが続けて言う。
「人生で一番頑張ったけど失恋しちゃった…。やっぱり不健康な人間はモテないわね…。私のことはずっと覚えておいて欲しいわ…。ルリカさん…」
アルペンローゼが死んでしまってからもリリカはアルペンローゼのことを忘れない、その約束は守っていくつもりだった。
「あなたは人柄が濃かったし、あたしの数少ない友人で恋のライバルだった…。忘れようにも忘れられないわ…」
初めはそう独り言を言っていたリリカだが、去る者日々にうとし、病院の運営や一番はパディの心臓のことを考えていたら彼女のことは頭の隅に追いやられていた。最近は毎日が楽しく、亡くなったアルペンローゼのことをいつの間にか忘れてしまっていた。
アプリコット夫妻とポーラのことで今日になってようやく思い出したところだった。リリカはつぶやき、謝りを言う。
「アルペンローゼさん、ごめんなさい…」
「それよりアルペンローゼさん、体調はどう?」
「お腹が張ってるわ…。頭痛もする…」
「ふざけたことやってないですぐに言って欲しいわ…。先生に診てもらいましょう。仕事なんか手伝わなくて寝てていいのに…」
「私はリリカさんと一緒にいたいんだもの…」
*
「何だと、この野郎!」
「お前、ちょっとは遠慮しろよ! 病院にナンパに来るな!」
ある日のこと。病院のカウンターで、ゼシルとその知人らしき男がアルペンローゼのことで言い争いを始め、そのまま取っ組み合いのケンカが始まった。
「二人とも私のためにケンカをするのはやめて!」
カウンターの中で指を組んで男たちを不安げな顔で見つめるアルペンローゼ。それをリリカが無表情で突っ込む。
「アルペンローゼさん、あなた嬉しそうね」
「そ、そんなことはないわよ、ぶふふ…。わ、私のためにケンカはおよしになって! …うふふ…。一回言ってみたかった…」
「はいはい、ゼシルさんたち。ケンカをするならお外に行ってください。あたしたちは見に行かないけど。怪我をしたらうちの僧侶が回復してくれるわ。有料だけどね。…アルペンローゼさん、勝者には何か出る?」
「ふふ。何もありませんことよ」
「だそうよ。はい、お外でファイト。ファイッ!」
「戦う大義名分を失ったよ…」
「勝利者はどこにもいない…」
美しく人目を惹くアルペンローゼ。彼女は若い男たちに人気があった。噂の彼女を一目見ようと、または意中の彼女を口説き落とさんと、病人でもない男たちが次々と健康診断に訪れた。
中には一人だけ大腸にポリープが見つかって、それを取り除く手術を受ける。術後、便秘が治ったとその若者は喜んだ。そして他の男たちは全員に病気が見つかることはなく、ただただ自分たちが健康体であると再確認するだけだった。
ある日の夜中、リリカがトイレに行こうと部屋から廊下に出れば二階からパディとアルペンローゼの声がした。気になるリリカは二階へ上るとただならぬ会話だと気づく。
「パディ先生、一緒に寝て…ください…」
「だめだよ…、できないよ…」
「私の肌を覚えておいて欲しいんです」
しばらくの沈黙のあとパディが答えた。
「僕は異性として、あなたのことが好きじゃない…」
「うぅぅっ」
泣き崩れるアルペンローゼにリリカは何とも言えない悲しい気持ちを抱いた。
アルペンローゼがライス総合外科病院に現れて数か月経った頃、その日もまたキツネ目のゼシルがやって来た。
「今日はリリカさんだけー? ローゼさんはいないの?」
「ゼシルさん。話が遅れたけど、アルペンローゼさんはここに入院している患者さんなの。あの人は気まぐれで体調がいい時だけここで仕事をしてたけど、末期癌でもう長くは生きられないわ。今は上で寝てる」
「え…どうして…そんな…」
ゼシルは茫然自失としていたが、しばらくして無言で病院を立ち去ろうとする。
「会っていかないの?」
「ええ⁉ いいの⁉」
「ええ。彼女からも是非来て欲しいって。それであたしからのお願いだけど、早く元気になってなんか言わないで。たぶん、もう無理だから…。『大丈夫?』って質問するのも、気を落とさないでとか、頑張ってとかも禁句」
「じゃあ、何て言えばいいんだよ…」
「『今度一緒にご飯に行こう』でいいんじゃない? いつもみたいにデートに誘いなさい。彼女も喜ぶわ。それからアルペンローゼさんとあたしからのお願いだけど、できれば最期まで彼女に付き合って欲しい。これからも度々お見舞いに来て欲しいわ。あの人は色んな人に自分のことを覚えていて欲しいのよ」
「わかった」
ゼシルが二階へ上がり、ドアをノックしてアルペンローゼの許可をもらい、部屋へ入る。
ベッドに寝込むアルペンローゼの顔を見てゼシルはギョッとした。食べ物を受け付けないのか彼女の頬はげっそりと痩せ落ちていた。目がくぼみ、皮膚から骨の形が見えるようだった。
ゼシルが何と声をかけていいか戸惑っていると、先にアルペンローゼの方が話しかけた。それは弱々しい声だった。
「ゼシルさん、今日は…来てくれてありがとう…。はぁはぁ…」
彼女は普通に呼吸できないのか息も荒れている。
「あ、ああ…。こんにちは、ローゼさん」
「カウンターで…ゼシルさんを待っていてあげたかったけど…、今日は体調がすぐれませんの…。しばらくお仕事はお休みですわ…」
懸命に冗談を言おうとしている態度だけが伝わった。アルペンローゼが布団から手を出すと、その手をゼシルは握った。脳裏に言葉が溢れ出る。
(きっと病気は治るよ、ローゼさん。願っていれば奇跡は起こるから頑張って。俺がついてるから。元気になって)
振り絞って出た声はリリカとの約束を守った言葉だった。
「こ、今度一緒にご飯を食べに行こう」
アルペンローゼの手を握るゼシルの瞳に涙が溢れる。
「ええ…。私はナタリー食堂の薄味のスープが好きですの…。健康な人には合わないかもですけど…」
「い、いや俺は飲みたいよ…」
ゼシルはいっぱいの涙を流しながらアルペンローゼの手を優しく握りしめた。
「またお見舞いに来るよ」
「待ってますわ…」
*
「私が作文を書いたのは、私が生きた痕跡を残したかったから…。私が死んでも誰かが私のエッセイを読んで…こんな人間がいたんだと記憶してもらえたら嬉しいからなのよ…」
「その割には嘘が多かったですよ…」
アルペンローゼのベッドの隣にリリカが座っている。リリカはアルペンローゼの腕に注射を打っている。大きめのそれはパディの指示で極端にゆっくりとした注入だった。
アルペンローゼは疲れた顔をしながらもたおやかに笑っている。
「…少しは嘘とか願望も混ぜとかないと…。優しい看護師さんに手厚く看護してもらうだけなんて読んでる方が面白くないでしょ。…ふふ。それにパディ先生には結局片思い…」
病室にはテーブルには男たちが見舞いで持って来た花束が花瓶を彩っている。その中にはピンク色のアルペンローゼの花もあった。
アルペンローゼが続けて言う。
「人生で一番頑張ったけど失恋しちゃった…。やっぱり不健康な人間はモテないわね…。私のことはずっと覚えておいて欲しいわ…。ルリカさん…」
アルペンローゼが死んでしまってからもリリカはアルペンローゼのことを忘れない、その約束は守っていくつもりだった。
「あなたは人柄が濃かったし、あたしの数少ない友人で恋のライバルだった…。忘れようにも忘れられないわ…」
初めはそう独り言を言っていたリリカだが、去る者日々にうとし、病院の運営や一番はパディの心臓のことを考えていたら彼女のことは頭の隅に追いやられていた。最近は毎日が楽しく、亡くなったアルペンローゼのことをいつの間にか忘れてしまっていた。
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