さようなら、臆病な私

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ごめんなさい、お姉様

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 刺す。

 姉が亡くなってから十年。

 ジョンを道連れにするため私は刺す。





「これが夜会でお話しした刺繍です」

 私は姉が亡くなる前に作っていたアンダーソン家の家紋を刺繍した布をテーブルの上に広げた。ジョンはアンダーソン家の次期当主だ。

 一メートル四方の布に盾、槍、ライオンが組み合わせれた家紋は鮮やかな赤が目をひく。

「素晴らしい」

 ジョンが食い入るように見ている。

「右下の盾の外側の部分を完成させる前に姉は亡くなったので、人にお願いして左の部分を参考にして完成させてもらいました」

 ジョンが何かを確かめるかのように盾の模様に触れている。

「この間もお話ししたように奥様が前妻の作った刺繍を喜ばれるとは思いませんでしたので、ずっと姉の遺品として私が持っていました。

 しかしご覧の通り素晴らしい出来なので完成させてお渡ししたいと思ったのです」

 ジョンと姉は派閥の強化として政略結婚した。もともと屋敷が隣同士で両家の関係は良好だった。姉が亡くなってからも両家の関係は変わっていない。

 ジョンは姉の喪に服したあと後添いをえて三人の子に恵まれている。

 私とジョンは幼馴染みではあるものの、年が離れているので小さい頃からあまり関わることがなかった。そのためジョンとはたまに社交の場で顔をあわせる程度の付き合いしかない。

 私はジョンと一週間前にあった夜会で久しぶりに顔をあわせた。姉の刺繍についてジョンに話し、実家であるウィリアムズ家で刺繍を渡すことにした。

 姉と私は四つ違いで私は自分とは正反対の姉が大好きだった。体を動かしているのが好きな私は、姉と違いじっと座ってこつこつ針を動かす刺繍が苦手だった。

 自分で刺繍するのは嫌いだが、私は姉が刺繍しているのを見るのが好きだった。

 姉が布に針をさすと、初めはただ色のついた糸であったものが、動物になったり、花になりと様々な形をもつようになる。

 母や友人はおしゃべりを楽しみながら刺繍するが、姉は気が散ってしまうからと一人で無言のまま作業した。

 姉とおしゃべりできないのは悲しかったが、姉がリズミカルに針を動かしている姿には、気軽に声をかけられない凜とした雰囲気があった。

「本当にこれをもらってもよいのだろうか? 我が家の家紋を刺繍したものとはいえシャーロットを偲ぶ遺品でもあるし」

 刺繍を見つめたままジョンが問う。

「姉があなたのために作っていたものです。姉はあなたに持っていて欲しいと思うでしょう。
 
 未完成なこともあって差し上げるつもりはなかったのですが、姉が亡くなってからずいぶん時間もたちましたし、気持ちに区切りをつけるために決心しました」

 ジョンが顔をあげ私の視線をとらえたあと「感謝する」と短く礼をのべた。

 さあ、ジョンを刺す用意はできた。

 私は三年前まで姉は病で亡くなったと思っていた。実際に私は体調をくずし寝込んでいた姉を見舞っている。

 しかしそれは姉が病で亡くなったと人から思われるように仕向けただけで、本当は自死した可能性が高いと母から聞かされた。

 姉が亡くなってから母はふさぎこむことが多くなった。姉に何もしてあげられなかった、姉ともっと一緒に過ごせばよかったと母は後悔していた。

 物静かな姉に母の目が向くことは少なく、決して蔑ろにしたつもりはないが姉に親としてもっと関心をむけるべきだったと母は苦しんだ。

 母の後悔は年々ひどくなり、母は姉の死を自死だと妄想するようになったのではと初めは思った。

 姉はジョンと結婚して本当に幸せそうだった。だから幸せだった姉と自死という言葉は、私の中でどうしても結びつかなかった。

 母はあくまで状況をつなぎ合わせただけで、真相がどうなのかは誰にも分からないと前置きをし自分の考えを説明した。

 姉が亡くなる二ヶ月前、姉はジョンと他の女性が親しくしているのを目撃した可能性が高い。

 姉付の侍女であったケイトが姉の外出の供をし、はっきり見たわけではないがジョンらしき男性が女性と一緒にいるのを見ており、そのあとから姉の様子がおかしくなったと母に報告していた。

 姉は医師から処方された薬を飲むふりをし、本当は服用していなかった疑いがある。

 姉の死後、摂取されなかった薬と乾燥した薬草を砕いたものが見つかっていた。薬草は医師が処方したものではなかった。

 そして姉は薬草に詳しかった。

 それらは姉の死後すぐにケイトから母へ知らされた。

 母は姉が亡くなったこと自体受けとめがたく、ケイトから聞いた話について何も考えたくないと考えることを放棄した。

 しかし三年前に友人から聞いた毒殺未遂の話が、それまで母が見ないようにしていた疑念を浮かびあがらせた。

 その毒殺未遂の話しは、妻が夫を毒殺しようとこの国で知られていない毒を使った。

 夫は原因不明の病で衰弱したと思われていたが、この国にその毒についての知識がないためそのように判断されただけだった。

 母はその話を聞き「シャーロットもそのような毒で死んだのでは」と即座に思ったという。

 健康だった姉が原因不明の病で衰弱して亡くなった。

 そして姉の部屋にあった正体不明の薬草。

 母がいうように状況をつなげると、うっすら一本の筋がみえる。

 私はその可能性を笑いとばすことができなかった。

 それどころかこれまですっかり忘れていた、姉と最後に会った時のことがよみがえった。

 姉を見舞いにいき暇ごいすると、「エマ、ありがとう」といった姉の声が湿っていた。そして目から涙がこぼれていた。

 姉の姿に驚いた私がどうしたのかと問うと、「体調が悪くて涙もろくなっているみたい」と姉が苦笑した。心許ないのかもと思い私は姉を抱きしめ、またすぐに来るからといって帰った。

 あの時、姉の様子に違和感はあったが、めったに寝込むことがなかった姉なので心細いのだろうと深く考えなかった。

 しかし毒を用いて自死をよそおったのであれば、あの時の姉の姿に納得がいく。

 姉はあの時、私に今生の別れをしたのだ。もう生きて会うことのない妹に。

 私は母の話しを聞いた日から眠ることができなくなった。

 姉が自死するほど思いつめていたなど全く気がつかなかった。

 なぜもっと姉に会いにいき姉の話しを聞かなかったのだろう。お見舞いも結局一度いったきりだ。

 自死するほど自分を追いこんでしまった姉。

 その姉の気持ちにまったく気付かなかっただけでなく、姉にまったく頼ってもらえなかった妹。

 姉は死を選ぶほど思いつめる前に私にすべて吐き出せばよかったのだ。

 話しを聞くぐらい、いつでも喜んでしたのに。なぜ姉は私に何も話してくれなかったのだろう。姉にとって私は子供すぎたのだろうか。

 姉はもともと自分の気持ちをあまり話さない人だった。いつも私や周囲の人達の話しを笑顔で聞いてくれるが、自分自身の話や自分の気持ちを進んで話すことはなかった。

 しかし私が質問すれば答えてくれた。私はもっと姉に姉のことを聞くべきだったのだ。もっと姉の心の中にある思いを聞くべきだったのだ。

 私は姉と仲のよい姉妹だと思っていた。しかしそのように思っていたのは私だけだったのかもしれない。

 私は姉の身近にいたはずなのに、私と姉の心の距離は遠かったのだ。

 そしてその遠さのせいで姉はすべて抱えこんだまま死んでしまった。

 誰にも何もいわず。
 
 一人で。

 なぜなの? 姉にとって私は何だったのだろう? 姉に全く頼りにならないと思われていたのだろうか?

 私は絶え間なくわき上がる疑問に叫びだしたくなった。

 なぜ姉は死んでしまったのか。このような苦しみを私に残して。なぜなの。

 涙を流しつづけたあと私は姉が憎くてしかたなくなる。

 姉は家族やジョンに自死ではなく、病で死んだと思ってもらいたかったのだろう。それは姉らしい優しさだといえるが姉は分かっていなかった。

 残された者がどれほど悲しむのかを。

 病であろうが、自死であろうが、姉という存在が自分達の前から消えてしまったことに私達が悲しみ苦しむことを。

 私の不眠症はひどくなる一方だった。

 母は自分ひとりで姉の自死の可能性を抱えきれず私に話した。私を道連れにした。

 そして私も母と同じく姉への罪悪感にとらわれた。

 ああ、お姉様。なぜ。なぜですか。私達がこのように悲しみ、苦しむとは思わなかったのですか。

 姉への恨み言で心がいっぱいになる。

 死ぬなら病にみえる細工をして死ぬのではなく、自死と分かるように死んでほしかった。姉の絶望を思う存分書きなぐった遺書を残して。

 違う。死ぬほど絶望したことを私にぶつけて欲しかった。

 絶望をぶつけられ、ののしられ、暴言をはかれてもよいので生きていて欲しかった。死んで欲しくなかった。

 姉に死んで欲しくなかった。ただもっと生きて欲しかった。

 姉の自死の引き金になったのは、ジョンが他の女性と親密にしているのを見たせいだろう。

 姉は結婚してからとても幸せそうだった。ジョンは姉の初恋で姉は彼のことを愛していた。輝くような姉の笑顔がうかぶ。

 そして姉の悲しみ、絶望の深さを思う。

 ジョンに自分以外の女性がいるとしった衝撃と悲しみを考えると胸が痛かった。

 ジョンに結婚前から恋人がいたのか、ただの恋のたわむれだったのか、囲っていた愛人なのか分からないが、姉は大好きなジョンに裏切られ愕然としたはずだ。

 男性が恋のたわむれや情欲に正直に行動するのは当たり前ではあるが、だからといって女性がそのような男性の行動を抵抗なく受けいれられるかは別の話だ。

 私自身、夫に愛人ができたとき裏切られたと感じた。政略結婚で私と夫の間に恋愛感情はなかったが、夫との間に確実に家族としての情があり、そして信頼関係があった。

 それだけに愛人という存在はその絆をそこなわせるものと感じた。

 政略結婚に愛人はつきものだ。お互い子をなしたあと愛人をもつことが前提で婚姻をむすぶ。

 しかし理性でそのことを理解していても、いざその状況になった時に感情は理性で理解しているようには反応しない。

 夫が愛人をもつことは分かっていたが、実際に愛人という存在があらわれたときに私は冷静でいられなかった。

 愛人について母や友人など信頼できる人達に相談し、いろいろな話しを聞くうちに行き着いたのは、私が裏切られたと思うのは女性としてごく普通の感覚だが、夫は裏切ったなどとまったく思っていないということだった。

 男性にとって恋人や婚約者、妻がいても、他の女性と恋を楽しむことや情欲を満たすことは男として当たり前の行動だ。

 そしてそのような男性の行動を女性は黙って受け入れるものとされている。そこに女性の感情は必要とされない。

 夫が自分以外の女性と関係するのは裏切りではなく、男として普通の行動であり習慣なのだ

 夫だけでなく祖父、父や兄、親戚や幼馴染みといった身近な男性達も、一夜の遊び、娼館通い、愛人を囲うといったことをしていた。

 そこには婚約者や妻を裏切っている、傷つけているといった考えは存在しない。

 姉はそのことを知らなかったはずだ。それだけにジョンの裏切りは姉の心にとても深い傷をつくっただろう。

 もしあの時、姉の涙に感じた違和感を少しでも考えていれば、私は姉を救えたかもしれない。

 私は姉がだしていた合図を見逃してしまった。

 私は姉を死なせてしまった罪悪感で気が狂いそうだった。

 その罪悪感から逃れるため、私はジョンを道連れにすることにした。

 姉がジョンの裏切りに絶望し自死したといっても、ジョンは何をいわれているのか分からないだろう。裏切ったという意識をもつことさえないのだから。

 姉がジョンの行動で傷つき、苦しんだことなど理解できるわけがない。

 私はジョンが姉に対し罪悪感をいだくよう誘導しなくてはならない。

「私、この刺繍をみるたび姉の苦しみついて考えるのです。私がもっと姉の力になっていればと」

 私は静かにジョンを刺し始める。

「姉が亡くなる二ヶ月前に会ったとき姉は沈んだ様子でした。姉は私の気のせいだといったのですが、気になったので侍女のケイトに姉のことを聞いたのです。するとお子が流れてしまったかもといってました」

「えっ!? 子供!? そのような話しは初めて聞いたが」

 ジョンはソファーから立ち上がるほど驚いていた。

 ジョンが知らないのは当たり前だ。真っ赤な嘘なのだから。

 あなたはこれから私の嘘で刺されるのだ。

「これはケイトの推測です。姉の月のものが止まったので懐妊かもと思っていたところ、月のものとは違う出血があり子が流れてしまったのではとケイトは思ったようです」

 ジョンはソファーに座り直し手を口にあて何かを考えている。

「姉は私に何もいいませんでしたが寂しげでした。素人判断ですのでただ月のものが遅れていただけかもしれませんが」

 私は紅茶で口をしめらせ、はやる気持ちを落ち着かせる。

「そのようなことがあったすぐ後、姉は見知らぬ女性からジョンと離婚しろという手紙を受け取ったそうです」

 ジョンが「なっ、えっ、何だそれは――」と動揺している。

 口元がゆるみそうになるのを必死におさえ表情をたもつ。

 ジョンは頭の中であの当時に関係した女達について、全力で頭を働かせ考えているだろう。

「その女性はジョンに本当に愛されているのは私だ。政略結婚で仕方なくめとった妻には飽き飽きしている。ジョンは私と結婚するつもりだ。

 読むにたえないことが書かれていたそうです。

 姉がその女性から危害を加えられる可能性を考え、ケイトが母に報告し指示をあおいだのです」

「何なんだこれは! このような話しは今まで何ひとつ聞いたことがない」

 ジョンは立ち上がり部屋の中を行ったり来たりしている。

「シャーロットを愛していた。大切な妻だった。幼馴染みのかわいい女の子でとても大切にしていた」

 ジョンは立ち止まり家紋の刺繍をみつめている。

「遊びで口説いた女はいた。でもシャーロットのことを、妻のことをそのような女に話すわけがない」

 ジョンの狼狽した姿に笑いがこみあげる。しかしここで笑みを浮かべるわけにはいかない。

「そうなのですね。しかしお相手の方はジョンを本気でお慕いし、姉の代わりにジョンの妻になりたいと思ったようですね。

 男性は閨で様々な甘い言葉をささやくと聞きます。その女性はささやかれた睦言を本気にしてしまったのでしょう」

 ジョンの顔から色味がぬけていく。

「本当の、これは本当の話なのだろうか、エマ? なぜこれまで誰も私に教えてくれなかった……」

 ジョンの声が震えている。

「子が流れたかもという話しは、あくまでもケイトの推測です。

 ジョンのお相手が姉に手紙を送った話はつい最近母より聞きました。

 母がもしかしたら姉は毒殺されたかもといい、姉に手紙を送った女性のことを教えてくれたのです」

「――毒殺?」

 さあ、ここからが本番だ。

「母は友人から彼女の領地でおこった毒殺未遂のはなしを聞いたのです。

 それまでずっと健康だった夫が原因不明の病で衰弱していき助からないと思われていたそうです。

 しかしひょんなことから妻が毎日少量の毒を食事にもっていたことが分かったのです。

 妻はこの国にはない毒を使いました。そのおかげで医師は毒が使われたと気付かなかった。だから原因不明の病と思われたのです。

 その話しを聞いて母は姉の時と似ていると思ったのです。健康だった姉が原因不明の病で突然亡くなった。

 もしかしたら姉の食事に毒がもられていたのかもしれないと。嫉妬に狂った女性からの手紙のことがありましたし」

 私は驚愕したジョンの目をじっと見つめる。私の嘘が深く、より深くジョンを刺すようにと念じながら。

「もちろんすべてただの推測です。何ひとつ本当にそうだったのか示すものはありません」

 私は静かに嘘の話しをおえる。

 ジョンはしばらく放心していたが姉の刺繍をたずさえ帰っていった。

 私の嘘はジョンをちゃんと刺しただろうか?

 ジョンが何かしら動くとは思えないが、母とケイトに根回しは済んでいる。

 ジョンが十年前に付き合いがあった女性のことを覚えているか分からないが、わざわざ亡くなった妻に手紙を送り毒殺したかと聞くことはないだろう。

 姉が病で亡くなったようによそおい自死したのは、きっとジョンや私達に罪悪感を持たせないためだ。

 姉は私が罪悪感に耐えかねジョンを道連れにすることを喜ばないだろう。

 ジョンに姉を裏切り自死させた罪悪感はうえつけられないが、自分の行動が姉の死を招いたかもしれないという疑いをもたせられただろうか。

 私の嘘はジョンを本当に刺すことができただろうか? 

 ジョンに少しでも何らかの罪悪感をあたえられただろうか?

 ああ、お姉様。あなたが憎い。

 罪悪感で私は息をするのも苦しい。だからあなたの大切なジョンを道連れにするの。

「お姉様、もしジョンが私の嘘で罪悪感をもったなら、私がそちらへ逝った時に私のことを叱ってください」

 ごめんなさい、お姉様。

 あなたが大切に想っていた人を刺しました。
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