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忘れられた約束
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「ただいま!」
一秒でも早く家に帰りたいとイーサンは走って帰ってきた。本当は花を用意したかったが、その時間も惜しいと家へと急いだ。
盗賊集団の襲撃で、結婚記念日の前日から徹夜で探索しなくてはならなかった。
そのおかげで結婚記念日に家に帰ることができず、ようやく解放されたが結婚記念日の翌日ですでに昼をすぎている。
家のドアをあけたイーサンは、人気がまったくない家の中をみてリンダが伯爵家で針子として働いてる時間であるのを思いだした。
リンダは結婚記念日だった昨日は休みをもらっていたが、今日はいつも通り仕事をしているはずだ。
いますぐ伯爵家へ行きリンダに会いたかったが、さすがにそのような無礼なことはできない。
リンダが仕事を終える時間に迎えにいこうと椅子にすわり、テーブルの上に伝言がおかれているのに気づいた。
「しばらくのあいだ実家にもどります。私のことはご心配なく」
それだけ書かれていた。
「実家に帰るってどういうことだよ!」
イーサンはいきおいよく立ち上がった。
リンダの実家は十分ほど歩いた所にあるので、リンダが実家に立ち寄ることはあっても実家に泊まりがけでもどることはなかった。
イーサンは一目散にリンダの実家へと走った。
リンダは昨日のことをすねているのだ。
騎士の仕事の大変さは騎士の父を持つリンダが知らないはずがない。
この程度のことですねるなど騎士の妻としてありえない。
イーサンはリンダへ怒りを感じはじめた。
疲れて帰ってきたかと思えば妻は勝手に実家へもどっていた。そのおかげで家で休むのではなく、このように走らされている。
イーサンは走ってきたいきおいと怒りにまかせ、リンダの実家のドアをたたいた。
リンダの母、アネットがドアをあけると、「リンダはいないわよ」イーサンに短くつたえた。
「伯爵家で働いてる時間ですよね。昨日はこちらでお世話になったようですが、今日はリンダを伯爵家に迎えにいったあと家に連れて帰ります。
リンダの荷物を持っていきたいので渡してもらえますか?」
イーサンの言葉に義母が首をふる。
「リンダはもうあなたの所へ帰るつもりはないわ」
義母に哀れむような視線をむけられていることにイーサンは気付いた。
「どういうことですか?」
義母が口をひらこうとしたのを思い直し、ぎゅっと口元を引きしめ何もいわないのをみて、イーサンはよからぬことが起こっていると本能的に感じた。
しかしリンダへの怒りがあったためイーサンはリンダへの不満を義母にぶちまけていた。
「リンダがこちらに来たのは結婚記念日を祝えなかったからですよね?
結婚記念日を一緒に祝えなかったのは非常召集があったからです。それはリンダも知ってることです。
もちろん一緒に祝えなかったことは悪いと思ってますが、お義母さんもご存知のように仕方なかったんです」
イーサンがどなるように義母にいうと、義母がイーサンへ射ぬくような強い視線をよこした。
「そうね。騎士の妻として夫が仕事で約束を守れないのはよく知ってるわ。あなた以上にね。
あの子が自分は騎士の妻にむいてない、だからあなたと結婚しないといってたのを忘れたの?
それをあなたとあなたの父親、そしてうちの夫がむりやり結婚させたのよ」
イーサンは投げつけられた義母の言葉にひやりとする。
そうだ。リンダは自分との結婚を拒んでいた。
「絶対に幸せにする。結婚記念日をかならず一緒に祝うといって結婚したのはあなたでしょう。
それを仕事だから仕方ない。騎士の妻だから仕事で約束を守れないのは知ってるだろうって、あなた何様なわけ?
うちの娘を泣かせる男に嫁がせてしまった私が、いまどれほど後悔してるかあなたに分かるの!」
イーサンは義母にあらんかぎりの力でドアの外へと押し出され、「二度とうちの娘に近寄らないで」とどなられた。
「お義母さん!」
イーサンはドアをたたきつづけたが義母は決してドアを開けなかった。
イーサンは仕方なく家にもどりながらリンダのことを考えた。
「そうだ。リンダは俺と結婚できないと断った。騎士の妻になれるほど強くない。だから騎士である俺とは結婚しないとはっきり断った」
リンダと結婚することができ、すっかり忘れていたがリンダへの求婚を本人から断られていた。
約束を守るのがむずかしい騎士と結婚するのは自分には無理だ。帰ってこない夫を待つことや、怪我をしたり下手をすると生きて帰ってこられない夫を心配しながら毎日暮らせない。だから私はあなたと結婚しない。そういって断られたのだ。
それにもかかわらずイーサンがリンダと結婚できたのは、父親同士が同僚で仲がよく、イーサンとリンダの結婚を強く望んでくれたからだ。
リンダとイーサンの家は家族ぐるみでつきあってきた。一緒に誕生日を祝ったり、父の昇進を祝ったりと何かと一緒に過ごした。
リンダには二つ上の兄、ベンがいる。イーサンはベンと一緒に剣の練習をして仲がよかったこともあり、リンダと接することも多かった。
成長したリンダは大きな目と柔らかで艶やかな髪が印象的な女の子になった。小さい頃は幼馴染みの妹としか思っていなかったが、いつからか目があうとドキドキするようになった。
小さい時に一緒に遊んでいた近所の男達とたのしそうにしているリンダを見ていらついた。
リンダに偶然会えないかと通り道でもないのにリンダの家の前を歩き、自分はリンダのことが好きなのだと自覚した。
イーサンは騎士になるための訓練で忙しく、リンダは伯爵家で針子として働くようになり会うのがむずかしくなった。
それでも時間をつくり会いに行き、買い物を手伝ったり、リンダが行きたいという場所へ一緒にいったりした。
イーサンは恥ずかしくてリンダに好きだと気持ちを打ち明けたことはなかったが、周りからお似合いだといわれリンダも自分と同じ気持ちなのではと思っていた。
イーサンはリンダと結婚したいと、リンダ本人に求婚する前にリンダの父であるマイケルにまずお伺いをたてた。親に反対されては結婚できないからだ。
マイケルはイーサンの求婚をこころよく許可してくれた。
これでリンダと結婚できるとほっとしたが、リンダ本人がイーサンと結婚したくないといい大騒ぎになった。
政略結婚する貴族だけでなく平民も結婚は親が決める。親が自分達に有利な結びつきや都合のよさを考え子の結婚相手を決めていた。
職人の家なら弟子の中から有望な者と娘を結婚させる。商人なら商売に有利になる商家と縁づかせる。
マイケルはまさか娘が自分が許可した結婚相手を拒否すると思わなかっただろう。
それだけでなくリンダがいった理由が騎士と結婚したくないだったのでマイケルは激怒した。
マイケルとリンダの親子間での感情のねじれで事態はこじれた。
らちがあかないと思ったリンダがイーサンに直接断りにきたが、リンダのことを好きなイーサンはリンダの断りを受け入れなかった。
結局、リンダの父とイーサンの父が二人の結婚をきめた。そのおかげでイーサンはリンダと結婚することができたのだ。
結婚することが決まった後にリンダがイーサンに願ったのが、結婚記念日を毎年一緒に祝うことだった。
「何てことだ。リンダに約束したことを忘れていたなんて――」
自分のうかつさにイーサンは自分自身を呪いたくなった。リンダの実家へ向かっている時は騎士の妻として配慮がたりないと怒っていたが、イーサンに怒る資格などなかったのだ。
リンダとの大切な約束を破ったのはイーサンだった。一年に一度だけでよいので自分を何よりも優先してほしい。リンダのささやかな願いだった。
イーサンはふとリンダからの「実家にもどる」という伝言の意味が、自分が初めに考えていたものとちがっているのではと気付き体がふるえた。
リンダは昨日のことを怒り一時的に実家に帰ったのではなく、イーサンと離婚しようと考えているのでは――。
義母がリンダはもどるつもりはないといったことを思い出す。
イーサンは血の気がひき体がふらつくのを感じた。
忘れていたが結婚式も、一年目の結婚記念日も、非常召集のせいで中途半端になっていた。
「なんてことだ…… 義母にあのようにいわれて当然だった……」
体の力がぬけイーサンは地面に膝をついた。約束を破りながら、なぜ大丈夫だと思っていたのだろう?
イーサンは「とにかく家へかえろう」歯を食いしばり立ち上がった。
何をどのように考えればよいのか分からない。ともかく家に帰るのだ。
しかし体が思うように動かない。先ほどまで走るほど元気だった体が鉛のように重く足が動かなかった。
イーサンは必死に足を動かそうともがいた。
一秒でも早く家に帰りたいとイーサンは走って帰ってきた。本当は花を用意したかったが、その時間も惜しいと家へと急いだ。
盗賊集団の襲撃で、結婚記念日の前日から徹夜で探索しなくてはならなかった。
そのおかげで結婚記念日に家に帰ることができず、ようやく解放されたが結婚記念日の翌日ですでに昼をすぎている。
家のドアをあけたイーサンは、人気がまったくない家の中をみてリンダが伯爵家で針子として働いてる時間であるのを思いだした。
リンダは結婚記念日だった昨日は休みをもらっていたが、今日はいつも通り仕事をしているはずだ。
いますぐ伯爵家へ行きリンダに会いたかったが、さすがにそのような無礼なことはできない。
リンダが仕事を終える時間に迎えにいこうと椅子にすわり、テーブルの上に伝言がおかれているのに気づいた。
「しばらくのあいだ実家にもどります。私のことはご心配なく」
それだけ書かれていた。
「実家に帰るってどういうことだよ!」
イーサンはいきおいよく立ち上がった。
リンダの実家は十分ほど歩いた所にあるので、リンダが実家に立ち寄ることはあっても実家に泊まりがけでもどることはなかった。
イーサンは一目散にリンダの実家へと走った。
リンダは昨日のことをすねているのだ。
騎士の仕事の大変さは騎士の父を持つリンダが知らないはずがない。
この程度のことですねるなど騎士の妻としてありえない。
イーサンはリンダへ怒りを感じはじめた。
疲れて帰ってきたかと思えば妻は勝手に実家へもどっていた。そのおかげで家で休むのではなく、このように走らされている。
イーサンは走ってきたいきおいと怒りにまかせ、リンダの実家のドアをたたいた。
リンダの母、アネットがドアをあけると、「リンダはいないわよ」イーサンに短くつたえた。
「伯爵家で働いてる時間ですよね。昨日はこちらでお世話になったようですが、今日はリンダを伯爵家に迎えにいったあと家に連れて帰ります。
リンダの荷物を持っていきたいので渡してもらえますか?」
イーサンの言葉に義母が首をふる。
「リンダはもうあなたの所へ帰るつもりはないわ」
義母に哀れむような視線をむけられていることにイーサンは気付いた。
「どういうことですか?」
義母が口をひらこうとしたのを思い直し、ぎゅっと口元を引きしめ何もいわないのをみて、イーサンはよからぬことが起こっていると本能的に感じた。
しかしリンダへの怒りがあったためイーサンはリンダへの不満を義母にぶちまけていた。
「リンダがこちらに来たのは結婚記念日を祝えなかったからですよね?
結婚記念日を一緒に祝えなかったのは非常召集があったからです。それはリンダも知ってることです。
もちろん一緒に祝えなかったことは悪いと思ってますが、お義母さんもご存知のように仕方なかったんです」
イーサンがどなるように義母にいうと、義母がイーサンへ射ぬくような強い視線をよこした。
「そうね。騎士の妻として夫が仕事で約束を守れないのはよく知ってるわ。あなた以上にね。
あの子が自分は騎士の妻にむいてない、だからあなたと結婚しないといってたのを忘れたの?
それをあなたとあなたの父親、そしてうちの夫がむりやり結婚させたのよ」
イーサンは投げつけられた義母の言葉にひやりとする。
そうだ。リンダは自分との結婚を拒んでいた。
「絶対に幸せにする。結婚記念日をかならず一緒に祝うといって結婚したのはあなたでしょう。
それを仕事だから仕方ない。騎士の妻だから仕事で約束を守れないのは知ってるだろうって、あなた何様なわけ?
うちの娘を泣かせる男に嫁がせてしまった私が、いまどれほど後悔してるかあなたに分かるの!」
イーサンは義母にあらんかぎりの力でドアの外へと押し出され、「二度とうちの娘に近寄らないで」とどなられた。
「お義母さん!」
イーサンはドアをたたきつづけたが義母は決してドアを開けなかった。
イーサンは仕方なく家にもどりながらリンダのことを考えた。
「そうだ。リンダは俺と結婚できないと断った。騎士の妻になれるほど強くない。だから騎士である俺とは結婚しないとはっきり断った」
リンダと結婚することができ、すっかり忘れていたがリンダへの求婚を本人から断られていた。
約束を守るのがむずかしい騎士と結婚するのは自分には無理だ。帰ってこない夫を待つことや、怪我をしたり下手をすると生きて帰ってこられない夫を心配しながら毎日暮らせない。だから私はあなたと結婚しない。そういって断られたのだ。
それにもかかわらずイーサンがリンダと結婚できたのは、父親同士が同僚で仲がよく、イーサンとリンダの結婚を強く望んでくれたからだ。
リンダとイーサンの家は家族ぐるみでつきあってきた。一緒に誕生日を祝ったり、父の昇進を祝ったりと何かと一緒に過ごした。
リンダには二つ上の兄、ベンがいる。イーサンはベンと一緒に剣の練習をして仲がよかったこともあり、リンダと接することも多かった。
成長したリンダは大きな目と柔らかで艶やかな髪が印象的な女の子になった。小さい頃は幼馴染みの妹としか思っていなかったが、いつからか目があうとドキドキするようになった。
小さい時に一緒に遊んでいた近所の男達とたのしそうにしているリンダを見ていらついた。
リンダに偶然会えないかと通り道でもないのにリンダの家の前を歩き、自分はリンダのことが好きなのだと自覚した。
イーサンは騎士になるための訓練で忙しく、リンダは伯爵家で針子として働くようになり会うのがむずかしくなった。
それでも時間をつくり会いに行き、買い物を手伝ったり、リンダが行きたいという場所へ一緒にいったりした。
イーサンは恥ずかしくてリンダに好きだと気持ちを打ち明けたことはなかったが、周りからお似合いだといわれリンダも自分と同じ気持ちなのではと思っていた。
イーサンはリンダと結婚したいと、リンダ本人に求婚する前にリンダの父であるマイケルにまずお伺いをたてた。親に反対されては結婚できないからだ。
マイケルはイーサンの求婚をこころよく許可してくれた。
これでリンダと結婚できるとほっとしたが、リンダ本人がイーサンと結婚したくないといい大騒ぎになった。
政略結婚する貴族だけでなく平民も結婚は親が決める。親が自分達に有利な結びつきや都合のよさを考え子の結婚相手を決めていた。
職人の家なら弟子の中から有望な者と娘を結婚させる。商人なら商売に有利になる商家と縁づかせる。
マイケルはまさか娘が自分が許可した結婚相手を拒否すると思わなかっただろう。
それだけでなくリンダがいった理由が騎士と結婚したくないだったのでマイケルは激怒した。
マイケルとリンダの親子間での感情のねじれで事態はこじれた。
らちがあかないと思ったリンダがイーサンに直接断りにきたが、リンダのことを好きなイーサンはリンダの断りを受け入れなかった。
結局、リンダの父とイーサンの父が二人の結婚をきめた。そのおかげでイーサンはリンダと結婚することができたのだ。
結婚することが決まった後にリンダがイーサンに願ったのが、結婚記念日を毎年一緒に祝うことだった。
「何てことだ。リンダに約束したことを忘れていたなんて――」
自分のうかつさにイーサンは自分自身を呪いたくなった。リンダの実家へ向かっている時は騎士の妻として配慮がたりないと怒っていたが、イーサンに怒る資格などなかったのだ。
リンダとの大切な約束を破ったのはイーサンだった。一年に一度だけでよいので自分を何よりも優先してほしい。リンダのささやかな願いだった。
イーサンはふとリンダからの「実家にもどる」という伝言の意味が、自分が初めに考えていたものとちがっているのではと気付き体がふるえた。
リンダは昨日のことを怒り一時的に実家に帰ったのではなく、イーサンと離婚しようと考えているのでは――。
義母がリンダはもどるつもりはないといったことを思い出す。
イーサンは血の気がひき体がふらつくのを感じた。
忘れていたが結婚式も、一年目の結婚記念日も、非常召集のせいで中途半端になっていた。
「なんてことだ…… 義母にあのようにいわれて当然だった……」
体の力がぬけイーサンは地面に膝をついた。約束を破りながら、なぜ大丈夫だと思っていたのだろう?
イーサンは「とにかく家へかえろう」歯を食いしばり立ち上がった。
何をどのように考えればよいのか分からない。ともかく家に帰るのだ。
しかし体が思うように動かない。先ほどまで走るほど元気だった体が鉛のように重く足が動かなかった。
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